母乳外来とは?母乳外来を利用するメリットと注意点

母乳外来とはどのような場所か知っていますか? 恥ずかしながら、筆者は自分が妊娠、出産を経験するまでは「母乳外来」の言葉さえ知りませんでした。「母乳外来」に行ってみたいけど、よくわからないな…と思っているママも多いかもしれませんね。今回は「母乳外来」について、医師監修の記事でご紹介します。

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この記事の監修

杉山 太朗
産婦人科医
杉山 太朗

目次

  1. 母乳外来とは?
  2. 母乳外来の値段・料金はどのくらい?
  3. 母乳外来で教えてくれることは?
  4. 母乳外来の注意点は?
  5. 一人で悩まず、母乳育児のプロに相談してみよう
  6. 母乳外来について学ぶ本
  7. あわせて読みたい

母乳外来とは?

母乳外来とは、助産院や産婦人科で助産師さんが母乳関連のサポートを行ってくれるところです。主に母乳育児や乳房・乳首のトラブルなどの相談、母乳ケアを行ってもらえます。

母乳育児を継続して行いたいお母さんにはとても心強いですね。また、断乳・卒乳などの相談にも乗ってもらえるので助かりますよ。母乳育児の悩み事がある時は、「母乳外来」を利用して悩みを相談してみてはいかがでしょうか。

母乳外来の値段・料金はどのくらい?

母乳外来を行っている施設によって料金は異なりますが、受診料の目安をまとめてみました。受診する際は、ご自身でご確認をお願いします。

<東京都のA助産院の母乳外来の場合>
・初診料5,000円
・再診料4,000円

<東京都のB産婦人科病院の母乳外来の場合>
・初診料5,000円(その病院で出産し1ヶ月以内なら3,500円)
・再診料3,500円
※相談時間は30分程度

<京都市のC病院の母乳外来の場合>
・受診料3,240円
※時間外は、別途850円

<その他>
・施設によっては、助産師さんの訪問があり、自宅で診察を行ってもらえるところもあります。赤ちゃんのいるお母さんにとっては、助産師さんが自宅まで来てもらえると助かりますよね。

母乳外来で教えてくれることは?

病院によって異りますが、一般的に母乳外来で行っている事をご紹介します。

母乳が出ない、出が悪い時の改善方法

母乳の出が悪い時は、母乳の出が良くなるようにマッサージをして出やすくしてくれます。自宅で行うセルフマッサージの方法を教えてくれることもありますよ。

筆者の体験談ですが、助産師さんは本当に魔法のような手でマッサージをしてくれました。自分では全然出ないのにマッサージをしてもらったらビックリするくらい母乳が出ました。マッサージをしてもらう前はカチカチだった乳房や乳首も、マッサージが終わると軽くなりました。

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母乳が出すぎて困っている時の対処法

母乳が出にくいママからするととても贅沢な悩みのように感じてしまいますが、ママの中には母乳が出すぎて困っている方も少なくありません。母乳が出るから、胸が張って痛いからとどんどんしぼっていると、逆効果になることもあります。母乳外来では母乳が出過ぎて困る場合の対処法も相談できますよ。

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母乳育児に対する不安解消

母乳育児をしていると、母乳で赤ちゃんの体重が増加しているかが気になるママも多いのではないでしょうか。今の母乳の量は、赤ちゃんにとって足りているのか足りていないのか、なかなかわかりづらいですよね。そんな時は、母乳外来で適切なアドバイスがもらえます。

このまま母乳だけで育児を続けてもいいのか、ミルクを足すべきなのか。もしミルクを足すことになった場合、どのくらいミルクを足せばよいのかを母乳外来で相談に乗ってもらえますよ。

授乳の方法

授乳の方法は一度教えてもらっただけでは、なかなかわかりませんよね。母乳は出ているはずなのに、赤ちゃんが上手く飲んでくれない時などは、授乳の姿勢が悪いことも原因に考えられます。授乳の方法や姿勢についても、母乳外来で相談に乗ってもらえますよ。

乳首、乳房、乳腺のトラブル改善

たび重なる授乳で乳首が切れてしまうと、とても痛いですよね。その痛みで授乳をするのがつらいというママは珍しくありません。母乳外来では、乳首や乳房のトラブルも相談できます。

急な高熱や寒気がある場合は、乳腺炎になってしまっている場合も考えられます。乳腺炎はひどくなると、切開して膿を出す手術が必要になります。そのうち治るから大丈夫なとど思わずに、痛みや発熱など、いつもと少しでも体調が違う場合は早めに受診してくださいね。

断乳、卒乳、ミルクに切り替えなどの相談

卒乳する時などのタイミングや方法などについても相談ができるので、アドバイスを受けながら進めることができます。

仕事復帰するときなど、母乳育児からミルクに変更する時などの相談にも乗ってもらえます。

母乳関連以外の育児の悩み相談

母乳外来と聞くと母乳、授乳に関することしか相談したらいけないの?と思われがちですが、母乳関連以外の育児の悩み事の相談にも乗ってくれるところもあります。

比較的、赤ちゃんが小さいうちは外出する機会も少なく、ママは悩みを一人で抱えがちですよね。その分、ストレスも溜まりやすくなっているので、母乳外来に行って話を聞いてもらうだけでもストレスが解消されるかもしれません。

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母乳外来の注意点は?

■予約制が基本
母乳外来は、緊急時を除き一般的には「予約制」になっているところが多いので、受診する予定の母乳外来の病院に電話等で確認しておいた方が安心です。初診の時は、カルテなどを作るために問診票を記入することもあるので、予約時間より早めに行くほうが良いでしょう。

■子連れだと受診できない場合もある
子連れ受診可能の病院もありますが、子連れは不可の場合もあるようなので、事前に確認することをおすすめします。診察時やマッサージの時に、連れて行った子供の面倒を見るスタッフがいない場合もあるようです。

■男性は診察室に入れない場合もある
パパと一緒に受診をしても、待合室は大丈夫でも、診察室には男性の方は入れない場合もあるようです。

一人で悩まず、母乳育児のプロに相談してみよう

母乳育児を継続していくことは大変なことですよね。母乳の量だったり、授乳方法、乳房や乳首のトラブルになったり、不安になってしまう場面はたくさんあると思います。母乳育児をやめる時も、どうやってやめるのがベストなのか悩むこともあると思います。

出産後の入院中は看護師さんに指導してもらえたことも、退院すると一人で育児を行うようになり、何かと不安なことが多いと思います。そんな時は思い切ってプロに相談してみると、良いアドバイスがもらえて、悩んでいたことから精神的にも開放されるかもしれません。

産婦人科に初めて行った時、普段はあまり行く場所ではないのでドキドキしませんでしたか。母乳外来も何となく緊張すると思いますが、友達に相談するような気軽な気持ちで行ってみませんか。

母乳外来について学ぶ本

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最強母乳外来 あらゆる悩みにお答えします!
¥1,320〜(2020/08/26 時点)

新米ママ、妊婦さんからも大人気の母乳育児ブログ、待望の書籍化。母乳で子どもを育てたい母親が増えています。ところが、思うように出ない、赤ちゃんが飲んでくれない、周囲からミルクを勧められる、など悩みは尽きません。ベテラン助産師SOLANINが優しく、時に厳しく、細やかに母乳育児を指南。病院や育児書だけではわからない母乳育児のバイブルです。

■この本に関する口コミ
母乳で育てたい方、今はミルクがメインだけど母乳にしたい方。これから出産で私は母乳でいきたい!とゆう方。この本を本当にオススメします。 産院選びから母乳から卒乳までおっぱいに関することがぎっしり詰まってます。
世の母乳育児したいママさん全ての方に読んで欲しいと思える1冊です。

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