【助産師監修】赤ちゃんが乳首を噛む理由は?授乳中に噛まれないコツと5つの対処法|体験談あり
助産師監修・体験談あり|授乳中の赤ちゃんに乳首を噛まれ、思わぬ激痛に苦しんだ経験のあるママは少なくありません。赤ちゃんが乳首を噛むのは歯が生えてきた成長の証ではありますが、癖になるとママはつらいですよね。赤ちゃんが乳首を噛んでしまう原因と、予防するコツや対処法を助産師監修で紹介します。
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目次
赤ちゃんが乳首を噛む理由は?
赤ちゃんの歯が生えてきたからといって、必ずしも赤ちゃんが授乳中にママの乳首を噛むわけではありません。赤ちゃんが乳首を噛むようになるには、きっかけがあることがほとんどです。
歯が生えてむずかゆい
歯が生え始めるときの痛みやむずかゆい感覚に不快感を覚える赤ちゃんもいます。おもちゃや乳首を噛むという行為は、その不快感を誤魔化そうとする赤ちゃんの行動としてよく見られるようです。夜泣きが増えたり、指を口に入れることが多くなったり、よだれが多くなったりしたときも歯の生え始めのサインだといわれています。
遊び飲み
お腹が空いていなかったり、気が散るような環境で授乳をしていたりすると、赤ちゃんの集中力が切れて遊び飲みを始めることがあります。遊び飲みの一環で乳首を噛むことも少なくありません。乳首を噛んでママの気を引いたり、リアクションを楽しんだりしているようです。
おっぱいが飲みにくい
遊び飲みは、おっぱいが飲みにくいという赤ちゃんからのサインかもしれません。乳管が細くなって乳腺炎になりかけているときは、赤ちゃんも飲みづらいようです。
乳管が詰まりかけているときは乳首までカチカチになっているので、いつものように伸びにくいという理由も考えられます。調子が悪いときは、一度搾乳したり乳頭マッサージをしたりしてからおっぱいを与えてみましょう。
母乳の風味が気に入らない
母乳の風味がいつもと違うことに不快感を覚え、赤ちゃんが乳首を噛んでしまうのかもしれません。母乳には、ママが食べたものの風味が含まれるとされています(※)。その風味が気に入らないという理由で噛むこともあるでしょう。
生理期間中には赤ちゃんが母乳を嫌がるというママからの声も聞かれます。赤ちゃんは、いろいろな風味を感じて母乳を飲んでいるようですね。もし、食べたものが特定されるようでしたら、その風味は好みでないということかもしれません。
赤ちゃんに乳首を噛まれないようにするコツは?
赤ちゃんに乳首を深くくわえさせる
歯が生えてきたら、赤ちゃんに乳首を深く加えさせるように工夫しましょう。乳輪が赤ちゃんの口で覆われるほど大きくくわえさせ、歯の位置をずらしておけば傷ができにくくなります。
赤ちゃんがおっぱいを欲しがったら、大きく口を開けるまで待ってから乳首を押し込むようにして授乳してみてくださいね。
歯が生え始めたころ、たびたび乳首を噛まれるのを本当につらく感じていました。先輩ママに相談したところ、授乳で子どもが口を開くタイミングで顎にそっと指を添え、口を大きく開かせるようにすると良いよ、とアドバイスをもらいました。
大きく口を開けると歯が乳首に当たらないようでとても助かりました。顎をなぞるくらいの軽い力がポイントです。
赤ちゃんの様子を観察する
乳首を噛まれてしまったら、そのときの赤ちゃんの様子を観察してみましょう。ニヤニヤしたり、周りをきょろきょろしたりしているときは遊び飲みを始めている証拠です。
赤ちゃんがおっぱいを飲みにくそうにしているなら、母乳の出や味が悪くなっていることが考えられます。原因を突き止め、赤ちゃんが授乳に集中できるように環境を整えてあげましょう。
息子が遊び飲みで乳首を噛むようになったのは、生後6ヶ月頃でした。歯が生えるのが早くすでに上下4本の歯が生えていたため、噛まれると激痛です。
授乳しているときに息子の顔を見ていると、おっぱいを飲んでいる最中に私の顔をニヤニヤ見ながらそっと歯を立てていることに気付きました。すかさず授乳を中断しましたが、こちらの反応を確認しながら遊び飲みをしているのだなとびっくりしました。
歯が生え始める時期には歯がための利用もおすすめ!
歯のムズムズから乳首を噛んでしまう赤ちゃんには、歯がための利用がおすすめです。歯固めは歯のむずがゆさを解消するだけでなく、歯茎をマッサージして乳歯の成長をサポートする役割も果たします。
歯で噛む練習にもなるので、食事をするための練習になるでしょう。赤ちゃんが握りやすく、清潔に保ちやすい構造のものがおすすめですよ。
赤ちゃんが乳首を噛むときの対処法
1.赤ちゃんの鼻をつまむ
赤ちゃんが乳首を噛んでしまったとき、鼻を軽くつまんでみましょう。鼻をつままれると鼻呼吸ができないため、赤ちゃんは口からおっぱいを離します。これを繰り返すことで、乳首を噛むこと自体をやめる赤ちゃんが多いようです。
授乳中に何度も噛まれて痛い思いをしていましたが、鼻をつまむと良いと友人に聞き実践するようにしました。数日もすると、ほとんど噛まれることがなくなりました。
2.赤ちゃんの口に指を入れる
赤ちゃんが乳首を噛んだら、赤ちゃんの口にサッとママの指を入れるものおすすめです。口の中に指が入ってくるために、赤ちゃんは授乳を中断せざるを得ません。「乳首を噛んだら授乳がストップする」ということを習慣付けることで、赤ちゃんは噛むことがいけないことなのだと理解するようになります。
3.低い声で叱る
乳首を噛まれたら、いつものママと違う低い声で叱りましょう。高い声で反応すると赤ちゃんはママが遊んでくれているのだと勘違いし、ますます噛む癖がついてしまうおそれがあります。その後噛まずに授乳できたときは、いつものママの声でたくさんほめ、何が良くて何が悪いのか理解させましょう。
息子におっぱいをあげていて乳首を噛まれると、あまりの痛さに「いたい」と大声で叫んでしまいます。しかし、そんな私の反応を見て、ますます息子は乳首を噛むようになりました。どうやら遊んでもらっていると勘違いしてしまったようです。どんなに痛くても叫ばないように、息を飲んで我慢しています。
4.噛まれたら授乳を中断する
赤ちゃんが乳首を噛んだら、心を鬼にして授乳を中断してみるのもひとつの手です。その後泣いてもしばらくおっぱいはあげないようにします。この繰り返しで、赤ちゃんは乳首を噛むことが良くないことなのだと理解するようです。
5.乳頭保護器や哺乳瓶を利用する
いろいろと工夫しても乳首を噛まれ続けてしまう場合は、搾乳して哺乳瓶で母乳を与える、乳頭保護器を利用するなどしても良いでしょう。赤ちゃんが乳首を噛みやすいタイミングには、ミルクに切り替えてみても良いかもしれません。
母乳育児をしていると、乳首から直接おっぱいをあげることにこだわってしまいそうですが、哺乳瓶を利用していても、授乳そのものがママと赤ちゃんの大切なコミュニケーションの時間です。長期間続けるものなので、ママの負担にならないよう工夫してみてくださいね。
赤ちゃんに噛まれたら乳首のケアも大切
噛まれた乳首が痛むときは、授乳後に保湿して皮膚を保護しましょう。保湿することで乳首の皮膚が柔らかくなり、歯が当たっても痛みを感じることが少なくなります。ただし、授乳期の乳首はいつ赤ちゃんの口に入るかわからないものなので、口に入っても問題ない保湿剤を使用するように注意しましょう。
産後まもなくの授乳で乳首が擦り切れてしまい、かさぶたになってしまいました。助産師さんに馬油が良いと聞いて授乳後にこまめに塗るようにしていたら、痛みがずいぶん引きました。
馬油は、赤ちゃんに歯が生えて乳首を噛まれたときや、赤ちゃんの肌が乾燥したときにも使えました。試しに自分の顔に塗ってみたらとても良くて、卒乳してからもスキンケアの定番になっています。
これもコミュニケーション!根気強く赤ちゃんに理解させよう
赤ちゃんの生え始めの小さな歯とはいえ、乳首を噛まれるのはとても痛いですよね。赤ちゃんに乳首を噛まれて涙が出るほど叫んでしまったという先輩ママの声も多く聞かれます。
しかし、成長に伴い歯が生えてきたのと同じように、この時期は赤ちゃんの理解力も日々発達しています。「噛まないでね」と言葉と行動で根気強く教えていくことで、多くの赤ちゃんは理解してくれますよ。授乳の時間が赤ちゃんにとってもママにとっても快適なものとなるように工夫してみてくださいね。
※この記事は2022年4月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。