授乳中の白斑・乳口炎で乳首が痛い!乳口炎・白斑の原因・症状・対処法

ママを悩ませるおっぱいトラブルのひとつが白斑・乳口炎です。白斑・乳口炎が悪化して乳腺炎になったママも少なくありません。赤ちゃんの大切な栄養となる母乳。本来幸せなはずの授乳タイムが、痛みで苦しい時間になってしまうとつらいですよね。ここでは、母乳育児中の白斑・乳口炎の原因と対処法・治療法について解説します。

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この記事の監修

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産婦人科医
杉山 太朗

目次

  1. 白斑=乳口炎とは?
  2. 白斑・乳口炎の症状
  3. 白斑・乳口炎の原因
  4. 白斑・乳口炎を放っておくと乳腺炎になることも!
  5. 白斑・乳口炎が乳首にできたときの対処法
  6. 白斑・乳口炎が治らない、取れないときには?
  7. 白斑・乳口炎に効く薬はあるの?
  8. 白斑・乳口炎の体験談
  9. 白斑・乳口炎になったら早めに対応しよう

白斑=乳口炎とは?

授乳中には、さまざまなおっぱいトラブルが起こります。今回のテーマである白斑・乳口炎も、おっぱいトラブルのひとつです。白斑とは、乳口炎にみられる症状で、乳頭に白っぽいできものができます。できものの正体は、乳脂肪のかたまり(母乳のかす)や、水疱(みずぶくれ)です。

乳口炎は、母乳の出口である乳口が何らかの事情で詰まったり、炎症を起こしたりして発症します。白斑・乳口炎を放置すると乳腺炎を引き起こし、高熱や寒気、乳房の激痛などの症状をもたらします。症状を悪化させないためには、なるべく早く対処することが重要です。白斑・乳口炎は、大きく分けると2種類あります。

乳栓(にゅうせん)が詰まった白斑・乳口炎

白斑・乳口炎は、飲み残しの母乳が乳栓となり、乳口を詰まらせたことが原因で起こります。授乳間隔があきすぎる、赤ちゃんの母乳を飲む量が少ないなど、さまざまな理由で引き起こされるようです。

乳口の傷が炎症をおこした白斑・乳口炎

授乳時に痛めた乳口の傷が治らないまま雑菌などが繁殖し、炎症を起こしたことによって発症する白斑・乳口炎があります。赤ちゃんの飲み方に問題がある場合や、長時間の授乳などが原因で起こります。

乳児への影響は心配しなくて良い

白斑は乳首にでき、赤ちゃんの口に直接触れるため、赤ちゃんに何か害があるのではないかと心配になるかもしれませんが、赤ちゃんには影響はありません。むしろ、授乳することで改善することも多いようです。


白斑・乳口炎の症状

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白斑・乳口炎の症状を説明します。

授乳時などの乳首の強い痛み

白斑・乳口炎の症状のひとつが、授乳時の強い痛みです。なかには、おっぱいを触られるだけで激痛が走る場合もあります。授乳がつらくなって赤ちゃんにおっぱいを与えなくなってしまうと、ますます母乳が詰まるという悪循環に陥ります。

血豆・かさぶた

乳首が硬くて伸びが不十分な場合や、赤ちゃんの飲み方が浅い場合、また母乳が詰まっているなどの飲みにくい状態で授乳を続けると、血豆やかさぶたができることがあります。痛みで授乳がつらいときは無理をせず、搾乳して様子を見ましょう。

乳房のしこり・腫れ

飲み残した母乳がたまると、しこりや腫れとなって現れます。授乳やマッサージをしても改善が見られない場合は、早めに医療機関や母乳外来を受診しましょう。

白斑・乳口炎の原因

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飲み残しの母乳が乳房にたまる

授乳中の白斑・乳口炎の原因のひとつが、母乳の飲み残しです。授乳の途中で寝てしまった、赤ちゃんがすぐにお腹いっぱいになってしまったなどの理由で飲み残した母乳がたまると、母乳が詰まり白斑・乳口炎が発症しやすくなります。特に脇の近くやおっぱいの下側が、赤ちゃんの飲み残しの母乳がたまりやすいといわれています。

授乳間隔が空きすぎている

授乳間隔が空くことで母乳がたまってしまうと、母乳が詰まりやすく、白斑・乳口炎の原因となります。赤ちゃんの中には、お腹が空いていても眠る子や、あまり泣かない子もいます。授乳間隔があまり空かないように、毎回の授乳の時間を記録し、授乳時間になったらおっぱいを与えるなどして予防・対策をしましょう。

赤ちゃんへの母乳の飲ませ方が悪い

いつも同じ抱き方で母乳を飲ませていると、決まった乳腺ばかりを使うことになり、ほかの乳腺の母乳を飲み残してしまうことがあります。まんべんなく、すべての乳腺から母乳を飲ませるイメージで授乳を行いましょう。

乳首のくわえ方が浅かったり、長時間の授乳をしたり、おっぱいの与え方が原因で乳首を痛め、白斑・乳口炎をもたらすことがあります。痛みを感じたらおっぱいを休ませるなど、早めの対応が肝心です。

疲れ・ストレスがたまっている

赤ちゃんのお世話をしていると、睡眠不足や疲れ、ストレスはつきものですよね。しかし、あまりにも疲れやストレスをため込みすぎると、血行が悪くなってしまい、母乳の質の低下を招くことがあります。結果的につまりやすい母乳になり、白斑・乳口炎を引き起こしかねません。

周りに協力を求める、家事の手を抜く、子どもと一緒に昼寝をするなど、自分のリラックスタイムを確保するようにしましょう。

白斑・乳口炎を放っておくと乳腺炎になることも!

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白斑・乳口炎が悪化すると、乳腺炎を招くことがあります。乳腺炎は乳房に腫れや赤み、痛みがみられる病気で、進行すると悪寒や頭痛、高熱の症状をもたらすことがあります。乳腺炎になると赤ちゃんを十分にお世話することが難しくなり、身体的にも精神的にもつらい思いをすることになるでしょう。

赤ちゃんと過ごしていると、ママは自分のことを後回しにしがちです。しかし、少しでもおっぱいに違和感を持ったら、早めに対応することが大事です。母乳は赤ちゃんにとっての大事な栄養の源。授乳ができなくなる事態になる前に、しっかりとケアをしましょう。

白斑・乳口炎が乳首にできたときの対処法

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白斑・乳口炎の症状がみられたら、どのように対応すれば良いのでしょうか。具体的に説明します。

赤ちゃんに母乳を飲んでもらう

白斑・乳口炎の症状がみられたら、赤ちゃんにおっぱいを飲んでもらい、母乳の飲み残しを解消しましょう。授乳のコツは、赤ちゃんに大きく口を開けてもらい、乳輪部分も含めて深く吸わせることです。そして、赤ちゃんの下顎を白斑の部位にくるように抱っこします。

授乳の際は抱き方を変えながら、いろいろな角度でバランスよく吸わせるようにすると症状が悪化するのを防げます。痛みで大変ですが、赤ちゃんに吸ってもらうことが白斑・乳口炎を治す一番の方法です。

優しくマッサージしてほぐす

白斑・乳口炎が起こると、乳首周辺が硬くなることがあります。乳房を優しくマッサージし、ほぐしましょう。温めたタオルを用いるとマッサージしやすいです。いろいろな方向から乳首を優しくつまみ、乳頭も柔らかくしてみましょう。

強く圧迫すると乳腺組織を痛めてしまい、症状が悪化する恐れがあります。あくまでも優しくほぐすのがポイントです。

搾乳する

授乳しても赤ちゃんがあまり母乳を飲んでくれない場合は、搾乳しておきましょう。また、乳口に傷があるときに授乳すると、傷口を広げてしまい逆効果になることがあります。乳口に傷がある場合は搾乳をし、おっぱいをしばらく休めましょう。

搾乳の方法は次のとおりです。
1.乳房とは反対の手で外側から母乳を乳頭に持っていくイメージで動かす
2.親指・人差し指・中指を使って乳首を引っ張るようにして母乳を出す

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搾乳の方法は?メリット・デメリットと母乳の保存方法まとめ

入浴などで胸を温める

白斑・乳口炎の対策として、血行を良くすることを心がけましょう。温かい飲みものを飲んだり、湯船につかって胸を温めたりすることで、白斑がふやけて取れやすくなるようです。赤ちゃんのお世話でゆっくり湯船につかれない場合は、パパに赤ちゃんをみてもらうなど、家族に協力してもらいましょう。

ただし、あまり入浴やマッサージなどで乳腺を刺激すると、母乳の分泌が活発になってしまい、痛みが増すことがあるので注意してくださいね。

白斑・乳口炎が治らない、取れないときには?

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白斑・乳口炎が治らない、取れないという場合は、医療機関や母乳外来を受診しましょう。針などを用いて、自分でつまりを取ろうとするのは危険です。

病院・母乳外来などで母乳マッサージを受ける

授乳や保温などのさまざまな方法を試しても白斑が取れない、乳口炎が治らない場合、また症状が1週間以上続く場合は病院や母乳外来を受診し、適切な処置を受けましょう。白斑・乳口炎を放っておくと乳腺炎になってしまいます。早めに対応し、ママの症状に応じた治療を行ってもらいましょう。

針でつまりを取り除くのは危険!

母乳のつまりが気になるからと言って、針で取り除くことは危険なのでやめましょう。針を使う行為は、ニキビをつぶすことと同じです。一時的に楽になったような気になるかもしれませんが、皮膚を傷つけてしまいます。また、痛みを長引かせたり、傷口から雑菌が入って炎症を起こしたりなど、症状を悪化させる可能性があります。

白斑・乳口炎に効く薬はあるの?

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葛根湯

葛根湯は古くから使用されてきた漢方薬です。葛の根やなつめの実、生姜などの生薬が配合されています。ひき始めの風邪を改善するなど、さまざまな効果が認められ、病院でも使用されている薬です。血行促進や抗炎症作用があるので、乳口炎・白斑の症状にも効果が期待できます。

葛根湯は、授乳中でも服用できるようです。母乳を通して成分が移行することがありますが、ごく少量のため影響がないと考えられています。

塗り薬(ランシノー、馬油、ピュアレーン、デスパコーワ)

塗り薬は、乳頭に接触したときの痛みの緩和や乳首の保護のために使われます。適量を乳首や乳頭に塗り、ラップで保護してなじませるという方法もあります。具体的な使用方法や使用後の処置は、商品の取扱説明書を確認してください。

ランシノー10g 1本入り
¥1,080〜(2018/10/26 時点)

ランシノーは、授乳でおっぱいの痛みがあるママにおすすめの商品です。ランシノーは無添加・無香料の化粧用油で、赤ちゃんが口に含んでも問題ありません。使用後はふき取る必要がないので、忙しいママにも使いやすいです。

■この商品に関する口コミ
・乳首が痛くて授乳が憂鬱でしたが、授乳後ランシノーを塗っていると痛みが減ってきてかなり助かりました。
・ふき取り不要で使いやすいかなと思います。何日か塗ったころ、気づいたら痛みがなくなってました。

引用元:review.rakuten.co.jp
ベビーバーユマドンナ 25g
¥1,296〜(2018/07/04 時点)
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日本ベビーサイン協会認定講師/ボディセラピスト
Miyakeのおすすめポイント

ベビーマドンナシリーズの中でも安定のロングセラークリーム「ベビーバーユマドンナ」。生後すぐに使えて、赤ちゃんのお口に入っても安全な食用の成分で作られています。そのため、授乳中のママのおっぱいケアにも使用できる万能なクリームです。私は、すぐにおしりが赤くなる子どもに、オムツかぶれ予防として毎日使っていました。サラッとした使い心地で、顔も体も全身使えて大変便利です。出産したママさんへのプレゼントしても喜ばれますよ。

馬油は肌や髪のケアなど、さまざまな美容効果で知られています。なかでも、ベビーバーユマドンナは、天然成分100%の馬油商品です。ママの乳頭ケアだけではなく、赤ちゃんの肌荒れ・乾燥対策にも使用できます。馬油独特の香りがなく使いやすいと多くのママから支持されています。

■この商品に関する口コミ
・新生児の育児まっただ中で、乳首が伸びてしまい痛くて痛くて。ベビーバーユマドンナを塗ってラップしていると、授乳が楽になりました
・産院でサンプルをもらい使ってみましたが、かぶれていたところがすぐ治りました。ベタベタしてて使いにくそうだと思ったのですが、塗ってみると水のようになりベタベタにはなりませんでした。

引用元:review.rakuten.co.jp
メデラ(medela) ピュアレーン100 7g
¥1,080〜(2018/10/26 時点)

ピュアレーンは、スイスに本社があるメデラ社の商品です。メデラ社は、搾乳機のメーカーとしても有名です。

ピュアレーンは、授乳により乾燥やダメージを受けた乳頭に潤いを与え、保護することを目的に作られました。使用後のふき取りは不要なので、授乳のときに赤ちゃんの口に入っても問題ありません。成分は天然ラノリン100%、防腐剤や添加物は配合されていないので、新生児にも安心して使用できます。

■この商品に関する口コミ
・ひとり目のときに病院でもらいました。傷口もおさまりヒリヒリ感が和らぎます。泣きながら授乳していたのがウソみたいでした。本当に救われました。
・乳首が切れて授乳がたまらなく痛かったですが、塗ってからすぐに痛みが治まりました。

引用元:review.rakuten.co.jp
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ピュアレーンとは?授乳中のおっぱいケアにおすすめのクリーム
新デスパコーワ
¥534〜(2018/10/26 時点)

デスパコーワは、口内炎や歯槽膿漏・歯肉炎の症状に用いられる塗り薬です。炎症を和らげる成分や、殺菌する成分が含まれているため、乳頭のトラブルにも効果が期待できます。保護者の監督があれば、子どもでも口内で使用できる薬です。

白斑・乳口炎の体験談

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もっと早く処置をしていたら…乳首の傷口が化膿し3日間の点滴

完全母乳育児を続けて1年が過ぎたころ、乳口炎を起こして母乳外来にかかりました。乳口炎になった原因は、子どもが歯で乳首を噛むようになったことでした。授乳時の噛み癖がひどくなったある日、右の乳頭に小さな傷ができました。

小さな傷でも、そこに歯があたっただけで飛び上がるほどの激痛。そのため、治るまでは右側の授乳を控えめにしていました。右側だけおっぱいが張るようになり、搾乳しても張りがなかなか解消されません。仕方なく右側のおっぱいを飲ませようとすると、子どもがなかなか飲みたがらないのです。よく見てみると、乳頭から膿がまじったような血がでてきたのです。

慌てて母乳外来を受診しました。診察の結果、3日間毎日通って点滴を受けるはめになりました。1歳児を連れての通院はなかなか大変でした。点滴をしているので抱っこもできません。授乳も片方のおっぱいからしかできずに苦労しました。小さな傷の時点で適切に対応していたら…搾乳をしっかりしていたら…と後悔ばかり。みなさんもどうかお気をつけください。

白斑・乳口炎になったら早めに対応しよう

白斑・乳口炎にかかると、幸せな授乳時間が苦痛になってしまいます。症状が進むと、育児や家事が満足にできなくなるかもしれません。赤ちゃんも、ママのつらい姿は見たくないでしょう。

白斑・乳口炎の症状に気づいたら、早めの対応が肝心です。パパや周りの家族の協力を得ながら、搾乳やマッサージなどでおっぱいをケアしましょう。もし白斑が取れない、痛みが治らないなど、改善しないときは早めに医療機関や母乳外来を受診してくださいね。