ベビーベッドガードには窒息事故の危険性も!海外では使用を禁止されている国もある!大人用ベッドにつけるベッドガードも1歳半以降から
ベビーベッドガードは、赤ちゃんがベビーベッドの柵にぶつかったり、柵のあいだに手足が挟まったりするのを防ぐ目的で使われるマットで、サイドガードやベビーベッドバンパーと呼ばれることもあります。バスタオルで手作りするママも多いようです。しかしベビーベッドガードは海外では死亡事故例もあり、赤ちゃんにとって危険といわれています。
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ベビーベッドガードは本当に必要?
赤ちゃんが寝返りを始めると、ベビーベッドの中を動くようになり、柵に手足や頭をぶつけるのではと心配するパパママは多いことでしょう。また冬場は「寒そうだから」夏場は「エアコンの風が当たらないように」との配慮で、ベビーベッドガードを使い始める人もいるようです。
ネットショップや店頭に並んでいるベビーベッドにかわいいベビーベッドガードが取り付けてあると、つい買いたくなったり、手作りしてみようと思ったりしますよね。洗濯が簡単という理由からバスタオルで代用する人もいるようです。
赤ちゃんを守るはずのベビーベッドガードですが、実はアメリカでは赤ちゃんが窒息する危険性が指摘されています。CPSC(アメリカ合衆国消費者製品安全委員会)は、「ベビーベッドバンパー(ベビーベッドガード)はメリットに対して、リスクが大き過ぎる」といっています。またアメリカ小児科学会は、ベビーベッドガードにより、赤ちゃんが窒息する可能性があるとして、使用の禁止を呼びかけています(※1)。
ベビーベッドガードで死亡事故例も
アメリカではベビーベッドガードによる、窒息死亡事故例が48件報告されています(※2)。こうした事故報告を受けアメリカ小児科学会、カナダ小児科学会は、ベビーベッドガードの使用を禁止するよう呼び掛けていますし、アメリカの一部の州では販売を禁止されています。そもそも、「ベビーベッドガードが赤ちゃんを柵との衝撃から守る」というのも根拠がなく、飾り付け以外のメリットはないといわれています。
日本では、赤ちゃんの死亡事故例の1番が「睡眠中の窒息死」です。原因としては、マットレスや布団などの寝具、クッションやぬいぐるみなどで鼻や口が塞がれたことが多く報告されています(※3)。こうした状況を受け、消費者庁は赤ちゃんを固めのマットレスに寝かせて、ふわふわした柔らかい寝具の使用を避けるよう呼び掛けています。ふわふわしたベビーベッドガードの使用も、やはりやめたほうが良さそうですよね。
大人用ベッドにつけるベッドガードは、1歳半までは使用禁止
大人用ベッドに、赤ちゃんの転落防止のためにつけるベッドガードについても、18ヶ月未満の赤ちゃんへの使用が禁止されています。大人用ベッドに取り付けたベッドガードとマットレスとのあいだに赤ちゃんがはさまり窒息する事故が、2017年だけでも2件報告されているようです。
大人用ベッドの取り付けて使うベッドガードは、本来はベッドの端にぴったりくっつけて取り付けて使用しますが、使用中にマットレスとベッドガードのあいだに隙間ができることがあります。窒息した一例では、生後6ヶ月の赤ちゃんをベッドに寝かせているわずか2分のあいだに、ベッドガードが水平に移動しており、ベッドガードとマットレスのあいだに10cm弱の隙間ができて、そこに赤ちゃんがはさまってしまったようです。幸い、母親の発見が早く、大事には至りませんでした。
赤ちゃんを大人用のベッドに寝かせる場合には転落が心配になりますが、消費者庁は、「赤ちゃんはできるだけベビーベッドに寝かせるように」と発信しています。
ベビーベッドを置けない場合は布団に寝かせて
家庭によってはベビーベッドを置けない、ベビーベッドは生活スタイルにあわないということもあるでしょう。その場合には、転落の危険性のある大人用ベッドではなく、布団に赤ちゃんを寝かせるようにしましょう。
赤ちゃんを布団に寝かせる場合も、赤ちゃん用に固めの敷布団と軽い掛け布団を用意して、枕やクッションは周囲に置かないようにしてください。またパパやママが間違って赤ちゃんに覆いかぶさらないように、布団はわけましょう。
赤ちゃんが寝返りを始めたら、周りのものを誤飲しないようにお部屋の環境を整えてくださいね。
赤ちゃんの安全のためにベビーベッドは空っぽに
赤ちゃんの安全のためには、ベビーベッドに寝かせるのが一番といわれています。赤ちゃんだけがベビーベッドに寝ていると、可哀そうに思えてぬいぐるみやクッション、布団やベビーベッドガードなど、いろいろ置きたくなりますよね。しかし赤ちゃんが安全に寝るためには、ベッドの中には何も置かないでください。
赤ちゃんの睡眠で一番怖いのは窒息事故です。事故を防ぐためにも、ベビーベッドに置くのは赤ちゃんが跳ねのけられるくらいの軽い掛け布団だけにしましょう。そして、ベッドの柵は必ずするようにしてくださいね。