【小児科医監修】赤ちゃんの指しゃぶり・拳(こぶし)しゃぶりはいつから?気をつけるべき5つのポイント|体験談あり
生後2ヶ月~3ヶ月頃になると指しゃぶりやこぶししゃぶりをする赤ちゃんが多くなります。歯並びへの影響など、指しゃぶりについての疑問があるママもいるでしょう。ここでは、先輩ママの体験談をもとに、赤ちゃんが指しゃぶりやこぶししゃぶりをする理由や、知っておきたい注意点を小児科医が詳しく解説します。
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目次
赤ちゃんの指しゃぶり・拳しゃぶりとは?いつから?
赤ちゃんにはもともと、口の周りに物が触れると口を開ける「探索反射(たんさくはんしゃ)」や、唇に当たったものを吸う「吸綴反射(きゅうてつはんしゃ)」といった原始反射が備わっています。指や手が口の近くにあると、反射的にしゃぶることがあるのです。
生後2ヶ月~3ヶ月頃になると、赤ちゃんは自分の手を認識するようになります。すると、自分の意思で指しゃぶりを始める赤ちゃんが多くなります。なかには指だけではなくこぶし全体をしゃぶる赤ちゃんもいます。
赤ちゃんが指しゃぶり・こぶししゃぶりをする理由
生後2ヶ月~3ヶ月頃になると、赤ちゃんが指しゃぶりやこぶししゃぶりをするようになるのはなぜでしょうか。考えられる意味や理由についてひとつずつ見ていきましょう。
お腹が空いている
言葉を話せない赤ちゃんは、さまざまな仕草でお腹が空いたことを伝えようとします。空腹を感じたときに指しゃぶりを始めるという赤ちゃんはたくさんいます。お腹が空きすぎて赤ちゃんが大泣きしてしまうとかえって授乳しづらくなるため、指しゃぶりが見られたら授乳を試しても良いでしょう。
眠い
眠たくなると指しゃぶりを始めるという赤ちゃんは多くいます。生後2ヶ月~3ヶ月になると、自分で指をしゃぶりながら眠ってしまう赤ちゃんも見られます。寝る前の指しゃぶりは幼児期になっても癖として残ることがありますが、言葉の発達とともに徐々に指しゃぶりをしなくなるといわれています。
これまでは毎日だっこして揺らして、ときには子守歌を歌って寝かしつけをしていましたが、生後3ヶ月頃から眠くなると自分で指をしゃぶりながら寝ることも多くなってきました。
好奇心
初期の指しゃぶりは、偶然くちびるに触れた指を吸っているケースが多いですが、生後2ヶ月~3ヶ月になると自分の手の存在に気づき、意識的に指しゃぶりをするようになります。赤ちゃんにとって自分の手や指は、最初のおもちゃといっても良いでしょう。
初めは不思議そうにこぶしを眺め、こぶしを口に入れたり指を吸ったりして自分の手を確かめます。赤ちゃんが自分の興味のあるものを口に入れるのは、正常に発達している証です。
だんだんと手の存在に気がついてきたようで、不思議そうに手を見ている様子が見られました。そしてそのまま口の中へ。 最初は手をグーにして、口を大きくあけてこぶし全体をしゃぶっているようでした。
そのうちに慣れてきて、人差し指や、親指をしゃぶっていました。上手にしゃぶれるようになってからは、自分で指しゃぶりをしながら、いつの間にか寝てしまうこともありとても助かりました。 親指をくわえたままの姿がとてもかわいかったです。
安心したい
指しゃぶりにはリラックス効果があると考えられています。近くにママやパパがいないときや気持ちが落ち着かないときに、赤ちゃんが指しゃぶりをすることがあります。あまり長時間指しゃぶりをしているのであれば、赤ちゃんが安心できるように、抱っこなどのスキンシップを試してみてはいかがでしょうか。
うちの子は、ママに甘えたいときや構ってほしいときに指をしゃぶることが多かったです。指をしゃぶる姿がとても愛らしかったです。
安心したいときにも手しゃぶりをする傾向があるようです。うまく寝返りができないときに、よく手をしゃぶっていました。
外出のときには、安心するのかよく指をしゃぶっていました。通りすがりの人たちに「お指おいしいの?」とか「指しゃぶりかわいいね」とよく話しかけられていましたよ。外出のときは不衛生な気がするので、こまめに洗浄綿で手を拭き取るようにしていました。
歯がかゆい
歯が生え始める時期になると、歯茎がむずがゆくなり指しゃぶりを始める赤ちゃんもいます。一般的に歯が生えるのは生後7ヶ月~8ヶ月頃といわれますが、早い赤ちゃんでは生後2ヶ月~3ヶ月で歯が生え始めることもあります。指を強く噛んで傷つけてしまわないように、歯がため用のおもちゃを用意しても良いですね。
生後2ヶ月~3ヶ月の指しゃぶりで気をつけるべき5つのポイント
赤ちゃんにとっての指しゃぶりは遊びや楽しみのようなものなので、放っておいて良いでしょう。ただし、衛生面には気をつけてあげたいものです。生後2ヶ月~3ヶ月ごろの赤ちゃんに指しゃぶりやこぶししゃぶりが見られたら、どのようなことに気を付ければ良いのでしょうか。ひとつずつ見ていきましょう。
1.肌荒れに気を付ける
赤ちゃんの指しゃぶりの頻度が激しいと、唾液で手の皮膚がかぶれてしまい、肌荒れを引き起こすことがあります。唾液がついた手は拭いて清潔にし、ワセリンなどで保護してあげましょう。
ただし、唾液には浄化作用があるので、あまり神経質になる必要はありません。心配な方は、小児科や皮膚科で薬を処方してもらっても良いですね。
2.手のほこりやゴミを取ってあげる
赤ちゃんの手についたほこりやゴミが口の中に入ってしまわないように、こまめに手のほこりやゴミを取り除きましょう。特に、赤ちゃんは手をグーにしていることが多いため、手のひらの中にゴミがたまりやすいものです。手をひらいて汚れをしっかり拭き取ってあげてくださいね。
生後2~3ヶ月ごろが一番指しゃぶりが激しく、気が付くとすぐに親指が口に入っている状態でした。肌が薄いので、指しゃぶりをするとすぐに肌が赤くなってあかぎれのような感じに切れてしまったので、爪引っかき防止用のガーゼのミトンをしていました。
ミトンはすぐによだれでべとべとになり臭くなってしまうので、5セットくらい用意してこまめに交換するようにしていました。おしゃぶりは、あまり必要ないと思っていたので使いませんでした。
最初は、左手、次に右手と片方ずつ指しゃぶりを始めた我が子。起きているときはほとんど指しゃぶりしていた気がします。手にほこりなどのゴミが付くようになってきたため、指しゃぶりのときに飲み込んでしまわないよう、こまめに手のゴミを取ってあげていました。お風呂に入ったときには、石鹸で手をよく洗って清潔になるようにしていました。
3.赤ちゃんのそばに物を置かない
赤ちゃんが寝ている近くに着替えやおむつなどのお世話グッズを置いているという方は多いでしょう。しかし、赤ちゃんのそばに物を置いておくと、指しゃぶりと同時に口に入ってしまい、誤飲や窒息事故を引き起こしかねません。
ねんね期の赤ちゃんは行動範囲が狭いですが、手足を激しく動かした反動で移動することもあります。赤ちゃんのそばに物を置いておくことは危険ですので、注意しましょう。
赤ちゃんがタオルを持ったまま指しゃぶりをしていたときのことです。 気付くと赤ちゃんの口の中にタオルが入ってしまっていました。それ以来、近くにタオル物を置いておくのは怖いなと思い気を付けています。
4.小まめに赤ちゃんの爪を切る
爪が伸びていると顔や口の中に爪が当たって傷ついてしまいます。赤ちゃんの爪は伸びやすいので、こまめに爪を切っておくことが大事です。
赤ちゃんの手は小さく、じっとしていることが難しいため、爪を切りにくいと感じるパパやママも多いでしょう。ミルクを飲んでいるときは比較的おとなしくしている赤ちゃんが多いので、パパに協力してもらって赤ちゃんの爪を切るとスムーズですよ。
5.無理に指しゃぶりをやめさせない
生後2ヶ月~3ヶ月ごろの指しゃぶりは生理的な行為のため、無理にやめさせる必要はありません。もし指しゃぶりをしすぎて皮膚のただれや吸いだこができている場合であれば、外の景色を見せたりあやしたりして赤ちゃんの気を紛らわせてあげましょう。
また、幼児期になっても指しゃぶりを続ける子どもは多くいます。指しゃぶりによって安心感を得ていることが多く、無理にやめさせるとかえってストレスになってしまうことがあります。なるべく自然に指しゃぶりを卒業するのを待ちましょう。
生後2ヶ月~3ヶ月の赤ちゃんの指しゃぶりに関する疑問・不安
赤ちゃんの指しゃぶりについて、よくある疑問と回答について紹介します。
Q.赤ちゃんの指しゃぶりは歯並びに影響するの?
一般的に2歳頃までに指しゃぶりをやめれば、歯並びに影響はほとんどないといわれています。4~5歳頃になると、歯並びや噛みあわせに悪影響をもたらす可能性が強まります。4~5歳頃になっても、指しゃぶりを続けている場合は、テーピングなどの方法を試してみてはいかがでしょうか。
Q.指しゃぶりが激しいときにはやめさせるべき?
指しゃぶりを始めたころは、加減がわからずに指を喉の奥に入れ過ぎてえずいたり吐いたりすることがあります。慣れてくると上手に指しゃぶりができるようになるため、あまり心配はいりません。
Q.指しゃぶりと利き手は関係あるの?
左の手ばかり指しゃぶりをしていると、「左利きなのでは」と思う方も多いでしょう。しかし、赤ちゃんのころの指しゃぶりと利き手は特に関係ないといわれています。
指しゃぶりは左手から始まりました。右手を目の前に持って行って見せても、ほぼ左手しかしゃぶらないため「両親は右利きだけど、もしかしてこの子は左利きなのでは?」と妙に嬉しくなっていました。しかし調べてみると、指しゃぶりの手が聞き手になるとは限らないそうで飛んだぬか喜びでした。
左手はお気に入りだっただけみたいで、その後1ヶ月したら右手もしゃぶり始め、ついには右手は親指、左手はげんこつを口に入れようとやっきになっていてとてもかわいかったです。たまに自分で「オエッ」とむせていました。
赤ちゃんの指しゃぶり・拳しゃぶりは成長の証
赤ちゃんが指しゃぶりをしていると、「歯並びに影響するか心配」「愛情不足が原因ではないか」など、不安に思う方も多いですよね。しかし、生後2ヶ月~3ヶ月頃の赤ちゃんの指しゃぶりは自然な現象であり、正常に発達している証です。手を眺めたり、口に入れたりしながら、自分の身体の一部であることを確認しています。
赤ちゃんが指しゃぶりをする期間や頻度は個人差がありますが、1歳を過ぎるころになると徐々に指しゃぶりをしなくなります。赤ちゃんが指しゃぶりをしているかわいい姿をしっかり目に焼き付けておきたいですね。
※この記事は2023年11月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。