授乳中に乳首が痛い原因は?おっぱいが切れてしまったときの対処法

赤ちゃんのために母乳育児を頑張っているママも多いでしょう。しかし、おっぱい切れてしまったり、赤くなってヒリヒリしていたりすると、授乳タイムが痛みに耐える苦痛の時間になってしまいます。まだ赤ちゃんが上手におっぱいを吸えなかったり、歯が生えてきたころに噛まれてしまったりして、乳首に傷ができたときの対処法をご紹介します。

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この記事の監修

眞々田 容子
小児科医
眞々田 容子

目次

  1. 授乳中に乳首(ちくび)が痛くなる原因
  2. 授乳中におっぱいが切れたときの対処法
  3. 乳頭トラブルの予防法
  4. 乳首が痛いときにはひとりで抱え込まないで
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授乳中に乳首(ちくび)が痛くなる原因

授乳期は、1日に何度も授乳をするため、赤ちゃんがおっぱいをくわえたり吸ったりと刺激を受けやすい状況になります。特に最初の数ヶ月は授乳の回数が多く、赤ちゃんもママも慣れていないこともあり、おっぱいに傷ができたり赤くなって痛みを生じたりします。

おっぱいの飲ませ方

赤ちゃんが哺乳瓶のように乳首をくわえて母乳を吸うイメージがあるかもしれません。しかし、ママのおっぱいを直接与える場合は、赤ちゃんの口が大きく開いたところに、乳輪ごと含ませるようにするのが正しい母乳の飲ませ方です。

赤ちゃんは生死をかけて必死に母乳を吸おうとするため、その吸引力は相当なものです。そこで乳首だけに負担がかかると柔らかな皮膚に傷がつき、母乳を与えるたびに耐え難い痛みが走ることになります。乳房ごとしっかり口に含ませることで乳首への負担を軽減し、赤ちゃんにとっても母乳を吸いやすくしてあげることが大切です。

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授乳間隔

母乳育児が軌道に乗るまでは一度の授乳で赤ちゃんに十分な母乳を与えられないため、頻繁に赤ちゃんのお腹が空くことがあります。母乳をしっかりと出せるようになるために、赤ちゃんが欲しがったら何度も授乳するように指導されることも多いでしょう。そのため、始めたばかりのころは授乳間隔が短くなり、乳首に過度の負担がかかることになります。

特に初産の直後は乳首の皮膚がまだ柔らかいため、乳首が痛いと感じる新米ママも多いでしょう。おっぱいが痛くて授乳がつらいというときには、おっぱいから赤ちゃんの気持ちをそらしたり、ミルクを取り入れたりしながら、少し授乳間隔をあけてみても良いかもしれません。

赤ちゃんの歯

赤ちゃんによっては早々に乳歯が生え始めることがあります。生え始めの歯がむず痒くて授乳中に乳首を噛む場合もありますし、「遊び飲み」と呼ばれる母乳を吸わずに乳首をくわえているだけの場合もあります。

赤ちゃんに乳首を噛まれるときには噛まれそうになった時に赤ちゃんの顔を胸に近づけましょう。びっくりして口を開けます。傷ついた乳首から出た血が赤ちゃんの害になることはありませんが、乳首の傷から細菌感染し、乳腺炎にかかる危険があるので気をつけてくださいね。

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下着による摩擦

乳首が傷ついたり赤くなったりして痛みを感じるときには、下着による摩擦でも痛みを感じやすくなります。下着がすれて痛いときには、柔らかい母乳パッドを使うと痛みが軽減することもあるでしょう。

授乳中におっぱいが切れたときの対処法

乳頭保護器を使う

ニップルとも呼ばれる乳頭保護器は、ママの乳首に被せて乳頭を守る薄いカバーです。おっぱいが切れてしまったときだけでなく、切れる前の予防としても使用できます。しかし使い続けることで、母乳分泌が低下することもあるので注意が必要です。乳首に痛みや乳輪がしみるような感覚があるときにだけ使用するようにしましょう。

なお、乳頭にあったサイズをきちんと選ばないとうまくフィットしないため、自分にあったものを使用するようにしましょう。

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■Mサイズ:ママの乳首の直径13~16mmまで
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乳首を守りながら母乳を与えられます。ぴったりフィットで違和感を感じません。

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搾乳したおっぱいを哺乳瓶であげる

母乳育児のためには哺乳瓶を使わない方が良いといわれます。これは赤ちゃんが哺乳瓶の吸い方に慣れてしまい、おっぱいのくわえ方を覚えにくくなるからです。しかし、これはあくまでも母乳育児に問題がない場合の理想論と考えられます。

乳首が痛くて母乳育児を諦めようか悩んでいる場合は、哺乳瓶を上手に取り入れてみてはいかがでしょうか。搾乳をした母乳を哺乳瓶であげると、母体に母乳をためることなく傷んだ乳首の回復を待つことができます。

搾乳をするときには、搾乳器に頼るのも良いでしょう。傷口に負担がかからないだけでなく、電動のものを使えばあっという間に搾乳することができます。おっぱいをあげていても赤ちゃんがどのくらいの量を飲んでいるのかわかりませんが、搾乳器を使用するとだいたいの量を測ることができるのもメリットのひとつです。

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商品サイズ (高さ×奥行×幅): 100mm×150mm×200mm

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乳首にオイルパックをする

乳首の傷にはオイルラップがおすすめです。「馬油」や「羊の油」などを傷口に塗り、その上から乳りんをカバーする程度の大きさのラップを貼っておきます。赤ちゃんの口にはいっても大丈夫なものなので、授乳の際は軽く拭きとるだけで良いというのも手軽で嬉しいですね。

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「ソンバーユ」は、顔の基礎化粧品としてもボディの皮膚保護用にも使える馬油100%のクリームです。良質な国内産の馬の脂肪から、真空蒸気精製により抽出された豊富な天然成分が手肌を保護し、うるおいを与えてカサツキを抑えます。独自の技術で油臭を除去しているので、においも気になりません。

乳首に乳頭ケアクリームを塗る

オイルパックを使用しても傷が良くならなかったり、あまりにも傷の状態がひどかったりする場合は産院を受診しましょう。乳首専用の軟膏「ピュアレーン」や口内炎の薬としても知られる「ケナログ軟膏」などを処方されることが多いようです。

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妊娠後期や赤ちゃんに母乳をあげている期間のスキンケアにおすすめのクリームです。出産前から使いはじめると、より効果的です。授乳後や必要なときに、清潔にした指に適当な量をとえり、指先でやわらかくしてから乳頭全体にぬり広げてください。

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乳頭トラブルの予防法

乳輪までしっかり深くくわえさせる

授乳をするときには、乳首だけでなく乳輪までしっかりくわえさせることが大切です。乳首だけをくわえさせると思いがちですが、乳首のところに負担がかかりやすく、痛みが出やすくなります。乳輪のラインのところまでしっかりとくわえさせることで、乳首への負担を少なくできます。

授乳のポジションを変える

一般的に多い横抱きでの授乳だけでなく、さまざまな抱き方での授乳が可能です。授乳するおっぱいと同じ側の手で赤ちゃんの頭を支える横抱き、授乳するおっぱいとは反対側の手で頭を支える交差横抱きでの授乳もあります。

また、フットボール抱きと呼ばれる、授乳するおっぱい側の脇に赤ちゃんを抱えるような形での授乳や、寝る前など一緒に横になって授乳する添え乳など、赤ちゃんとママがリラックスした状態であげられる抱き方を探してみましょう。

安定してリラックスした状態で授乳することで赤ちゃんがしっかりとおっぱいをくわえられ、結果的に乳首への負担を少なくできます。特に新生児などの身体が小さいうちは、クッションなどを利用すると安定したポジションを維持しやすくなります。

乳首に違和感があるときはおっぱいを長時間くわえさせない

長時間おっぱいをくわえさせているとおっぱいへの負担がかかり、乳頭トラブルを招くことがあります。眠いのにうまく眠ることができず、いつまでもおっぱいをくわえていたり、遊び飲みをしてだらだらと授乳が続いてしまったりします。

これらは乳頭の痛みや傷など、トラブルの原因となってしまいます。一定の時間で飲み、量が足りているようであれば、一度授乳を切り上げるのもトラブル予防になります。

授乳後に赤ちゃんを無理に引きはがさない

授乳したあとに眠ってしまったときなど、飲んでいる様子がないのに赤ちゃんがおっぱいを離さないことがあります。また、眠いのに眠れない、遊んでいる、甘えたいなど、さまざまな理由で授乳後におっぱいを離さないことが多くありますね。

授乳後に赤ちゃんをすぐおっぱいから引きはがしてしまうと、赤ちゃんが意外としっかりおっぱいをくわえていることがあります。そのため、乳頭の痛みを感じたり、傷がついてしまったりする原因になります。無理に引きはがすのではなく、赤ちゃんの口の端に小指を入れてみるとすんなり外すことができますよ。

声をかけたり、赤ちゃんを笑わせてみたり、成長にあわせて無理なく外せる方法をみつけたいですね。

授乳前に乳頭をマッサージする

いきなり授乳するのではなく乳頭のマッサージをすることで、乳頭トラブルを予防できます。乳頭が硬いと吸いにくく、おっぱいを浅くくわえてしまいがちです。乳頭マッサージによって乳頭をやわらかくすることで赤ちゃんがおっぱいを吸いやすくなるので、結果として乳頭トラブルを少なくできます。

乳頭マッサージは産前からできるので、少しずつやっておくと産後の授乳のときスムーズに授乳しやすいといわれています。ただし、乳頭マッサージは子宮収縮を促すため、妊娠中の乳頭マッサージについては必ず医師や助産師さんに確認するようにしましょう。

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おっぱいが張っているときは少し絞って授乳する

おっぱいが張っているとおっぱい全体が固くなり、赤ちゃんが吸いにくくなります。そのため、浅くくわえることで、乳頭への負担がかかってしまいます。おっぱいが張っているときは、少し絞って赤ちゃんが吸いやすい状態にしてから授乳すると良いでしょう。

乳首が痛いときにはひとりで抱え込まないで

母乳は赤ちゃんにとって大切な栄養源です。そ乳首の痛みに耐えながら授乳をしているというママも多いでしょう。しかし、授乳でストレスを抱えてしまうとイライラにつながることもあるものです。

乳首が痛いときには、母乳外来などで相談してみましょう。搾乳やミルクを上手に取り入れ、おっぱいを休ませてあげるのも良いのではないでしょうか。ひとりで抱え込まず、パパや家族・周囲の人にも協力してもらいながら、ストレスの少ない母乳育児をすることができると良いですね。

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