赤ちゃん(乳幼児)の成長曲線グラフ!男女別/月齢別に解説!下回る場合は?おすすめアプリも紹介!
順調に育っているかどうかを知るために、乳児健診や保健センターなどで赤ちゃんの身長体重を測定することがあります。成長の度合いを確かめるためには、測定した結果を成長曲線グラフにあてはめてみると便利ですよ。ここでは、成長曲線の概要や値の読み取り方、身長体重を管理できるおすすめ無料アプリについて紹介します。
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目次
赤ちゃんの成長曲線(発育曲線)とは?
成長曲線とは、子どもの成長推移の目安を表した曲線です。子どもの身長や体重が年齢に応じてどのように増えていくのかを男女別に示しています。正式名称を「乳幼児発育曲線」といい、厚生労働省によって10年ごとに集められた、全国の乳幼児の身長や体重などの情報をもとに作られています。
赤ちゃんの成長曲線グラフ!女児と男児で違いはある?
ここでは、男女別に見た成長曲線を紹介します。厚生労働省による成長曲線のグラフでは、満1歳までは月齢ごと、そこから満2歳までは2ヶ月ごと、それ以降は6ヶ月ごとのデータがとられています。
成長曲線のグラフにはパーセンタイルという指標で曲線がひかれています。パーセンタイルとは、データ全体の個数を100とした場合に、小さいほうから数えて何番目の順位であるのかということを表した指標です。50パーセンタイルの曲線のデータはちょうど真ん中の値を表しています。
下記のグラフには、3パーセンタイルと97パーセンタイルの値の成長曲線がひかれており、この曲線のあいだに94%の赤ちゃんが当てはまることになります。これら2本の曲線のあいだでカーブにそってなめらかに成長していれば順調に育っていると判断してよいでしょう。
身長
平成22年の統計(※1)による、乳幼児の身長の成長曲線です。値が2本の曲線(3パーセンテージと97パーセンテージの曲線)のあいだにあれば順調だといえるでしょう。極端な男女差はありませんが、男児のほうがやや大きいことがわかります。なお、子どもの平均身長は下記の表の通りです。
平均身長(cm) | 女児 | 男児 |
出生時 | 48.3 | 48.7 |
1歳0ヶ月~1ヶ月 | 73.3 | 74.9 |
2歳0ヶ月~6ヶ月 | 85.4 | 86.7 |
3歳0ヶ月~6ヶ月 | 93.9 | 95.1 |
4歳0ヶ月~6ヶ月 | 100.9 | 102 |
5歳0ヶ月~6ヶ月 | 107.3 | 108.2 |
6歳0ヶ月~6ヶ月 | 113.7 | 114.9 |
体重
平成22年の統計(※1)による、乳幼児の体重の成長曲線です。値が2本の曲線(3パーセンテージと97パーセンテージの曲線)のあいだにあれば順調であるといえるでしょう。体重にも極端な男女差はありませんが、男児のほうがやや重いことがわかります。子どもの平均体重は下記の通りです。
平均体重(kg) | 男児 | 女児 |
出生時 | 2.98 | 2.91 |
1歳0ヶ月~1ヶ月 | 9.28 | 8.71 |
2歳0ヶ月~6ヶ月 | 12.03 | 11.39 |
3歳0ヶ月~6ヶ月 | 14.1 | 13.59 |
4歳0ヶ月~6ヶ月 | 15.99 | 15.65 |
5歳0ヶ月~6ヶ月 | 17.88 | 17.64 |
6歳0ヶ月~6ヶ月 | 20.05 | 19.66 |
赤ちゃんが成長曲線を下回る・上回るのはなぜ?
成長曲線のグラフで、適正値(3パーセンタイルと97パーセンタイル)の範囲に収まらないと不安になってしまうかもしれません。しかし、値が成長曲線の適正値から外れていても、赤ちゃんが元気であれば発育に問題はないことが多いので、心配しすぎる必要はないでしょう。
特にもともと大きく生まれた赤ちゃんや小さく生まれた赤ちゃんは、最初は成長曲線の帯の外に出てしまうことがあります。その場合も、数年後には徐々に成長曲線の枠の中に収まることが多いでしょう。
グラフ上の値の位置にこだわりすぎず、食欲、排泄、機嫌など、普段の様子を見て、赤ちゃんが元気かどうかを判断できると良いですね。
赤ちゃんの身長・体重が成長曲線の範囲を上回る場合
成長曲線を上回っても、身長と体重のバランスがとれていれば、ほとんどの場合には心配する必要はないでしょう。
ずりばいや寝返りをあまりしない赤ちゃんの場合、エネルギーを蓄えがちなので体重が増えやすい傾向があります。赤ちゃんの体重が重すぎて上手に動けないようであれば、大人のひざに赤ちゃんを乗せてバランスを取らせたり、少し抱えて歩かせたりするなど、遊びながら運動をさせ、徐々に体力がつくようにうながしてあげましょう。
体重があまりにも重すぎる場合は肥満が考えられるので、医師や保健師に相談してみても良いかもしれません。ただし、よほど極端な値でなければまずは様子を見ることになるでしょう。
赤ちゃんの身長・体重が成長曲線の範囲を下回る場合
赤ちゃんの成長曲線が下回る原因には、栄養不良・体質・疾患やホルモンの異常などがあります。栄養不足の原因としては、赤ちゃんが母乳やミルクをうまく飲めていないことが考えられます。
授乳の姿勢を見直してみたり、哺乳瓶を使っている場合にはちくびを替えてみたりして、赤ちゃんに母乳やミルクを飲ませる工夫をしてみると良いかもしれません。しばらく様子を見てみて、変化が見られず不安である場合や赤ちゃんの様子に異常が見られる場合などには、小児科医などに相談してみると良いでしょう。
赤ちゃんの成長曲線とあわせて「カウプ指数」で適正体重もチェック
カウプ指数とは、生後3ヶ月~5歳までの乳幼児に対し、肥満など発育の度合いを表す指標です。カウプ指数には、身長と体重の値だけで簡単に肥満度が計算できるというメリットがあります。カウプ指数は下記の式で求められます。
カウプ指数=体重(g)÷(身長(cm)×身長(cm))×10
ただし、カウプ指数は、適正値が月齢や年齢によって異なるので、判断に手間がかかるというデメリットがあります。
赤ちゃんの成長曲線を記録する無料アプリ3選!
成長曲線のグラフは母子手帳にも載っていますが、アプリを活用すると細かく記録ができたり、きょうだいのデータをまとめて管理したりすることができます。アプリによってさまざまな特色があるので、特徴を知って好みのアプリを使ってみてくださいね。
すくすく成長曲線(iPhone、Android対応)
デンマークに本社がある医療系の会社が作成しているアプリで、iPhone、androidの両方に対応しています。子どもの成長を見守るためのツールとして、身長体重をシンプルに管理したい人におすすめです。
定期的に記録していくと、成長曲線上に子どもの成長度合いが表示されます。両親の身長から子どもが成長したときの身長を予測する成人身長(目標身長)機能もついています。
そのほか、記録し忘れ防止のアラート機能、過去の記録の閲覧、年間の成長率計算といった機能があります。最大5人分の記録ができるので、双子の赤ちゃんの情報を記録したい場合にも便利ですね。
すくすくメモリーズ(iPhone、android対応)
山梨県甲府市が最初に無料配信し始めたことで話題になったアプリで、iPhone、androidの両方に対応しています。赤ちゃんの身長体重管理ができるだけでなく、自治体が対応している場合は、妊娠週数や月齢などをもとに、時期に合った制度の情報や手続きの案内が配信されるようになっています。
予防接種の予定や実績の入力が可能で、予防接種に行き忘れないよう事前にメッセージを通知する機能もあります。育児に便利な周辺施設の検索、出産や育児に役立つ動画の配信機能、ハイハイや寝返りなど、子どもの成長を写真と一緒に記録してSNSなどに共有する機能などもついていますよ。
赤ちゃんの成長グラフ Lite(iPhone対応)
iPhoneで使えるiOS版のアプリです。生まれてから生後6ヶ月までの赤ちゃんの身長と体重を最大10人分までグラフ化してくれます。月齢の低いあいだは特に気になることが多い1日ごとの体重増減も、自動的に計算してくれます。
早産の場合には出産予定日を基準にし、早く生まれた他の赤ちゃんの身長体重を参考にできるのも特徴のひとつです。さらに、今までの成長度合いをもとにした身長体重の予測機能があります。なお、このアプリは生後6ヶ月まで無料で使えますが、フルバージョンを購入すると6歳まで利用できます。
成長曲線を赤ちゃんの発育の目安に使おう
成長曲線は統計に基づき10年ごとに更新されるグラフで、小さな子どもが順調に育っているかの目安になります。成長曲線から外れていると心配になってしまうかもしれませんが、より大切なのは一定のカーブで順調に成長しているかどうかです。日ごろの様子を見て元気そうであれば、心配ないことがほとんどですよ。