気管支炎におすすめの食べ物・飲み物とは?子どもが咳をしていても食べやすいレシピ【医師監修】
気管支炎とは、様々な原因による気管支の炎症から、咳の発作が繰り返し起こる病気です。子どもが気管支炎で咳が止まらなくなると、食べ物などを受け付けなくなることがあります。ここでは、気管支炎のときにおすすめのものを紹介します。子どもが咳で体力を消耗しているときは、食べやすいもので体力回復をサポートしてあげてくださいね。
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目次
子どもの気管支炎とは?
気管支炎は、気管支の粘膜に炎症が起こる病気のことです。急性気管支炎と慢性気管支炎の2種類に分けられ、どちらにおいても激しい咳や痰といった症状が起こります。
気管支炎の原因は、喫煙やほこり、ウイルス感染、アレルギーなどさまざまです。重症化すると入院ということもあり得ます。気管支炎の気がある場合は、日頃から治療をしたり食べ物を工夫したりと、しっかり対策をすると良いでしょう。
気管支炎のときの幼児の食事で気をつけること
子どもの咳がひどいと、食べ物や飲みものが喉を通らないため、心配になりますよね。就学前の幼児では、食べられるもの自体が少ないケースもあります。しかし、なかなか食べられない状態が続くと体力が落ちてしまします。
子どもが気管支炎で苦しんでいるときの食事においては、どのようなことに注意すれば良いでしょうか。
こまめに水分補給をする
気管支炎で咳がひどいと、なかなか思うように水分を補給できません。咳き込み過ぎて喉が痛くなれば、食べ物や飲み物を嫌がることもあるでしょう。
しかし喉が乾燥すると、ますます咳がひどくなる可能性があります。こまめな水分補給で喉を湿らせ、咳を和らげてあげましょう。とくにあたたかいスープや飲み物がおすすめです。
また小さい子どもは、体調を崩すとすぐに脱水症状に陥ります。咳がひどく水分を取りたがらない場合でも、スプーンやストローなどを使って、少しずつこまめに水分を与えてくださいね。
子どもが食べられるものを優先する
気管支炎は咳がひどいので、それだけで体力を消耗してしまいます。食べられなければ体力は落ちる一方です。幼児の場合は、食べられるものを優先的に少しずつ食べさせてあげましょう。
卵や白身の魚などの良質のタンパク質をとる
気管支炎で身体が弱っているときは、卵や白身魚などの良質なタンパク質を積極的に取り入れましょう。パサパサした状態だとのどに詰まりやすいので、スープにしたりとろみをつけたりして、炎症が起こっている喉に刺激を与えないように工夫をしてあげられると良いですね。ヨーグルトや卵、豆腐など、子どもが好きなものの中から食べやすいものを選び、しっかりとカロリーを補ってあげてください。
気管支炎のときにおすすめの食べ物・飲み物
ハチミツ
ハチミツには炎症をおさえる働きがあり、甘くてとろっとしてのどを通りやすいので、気管支炎のときにおすすめの食べ物です。栄養も豊富なため、弱った身体の回復にもつながります。ヨーグルトにかけたり、パンにつけたりすれば、気管支炎で咳の状態が良くない子どもでも食べやすいでしょう。
ただし、1歳未満の赤ちゃんには、ボツリヌス菌などの影響があるため与えてはいけません。
大根
大根には抗菌作用があるといわれており、ビタミンCも豊富です。また、生の大根に含まれる辛み成分は、炎症をしずめる働きがあると考えられています。ハチミツ大根にすれば、子どもにも与えやすいかもしれませんね。
緑茶
緑茶には殺菌効果があるとされています。子どもにとっては苦くて飲みにくいため、シロップで甘くして飲ませてあげると良いでしょう。咳が止まらないときには、緑茶でのうがいもおすすめです。
パイナップル
パイナップルに含まれる「ブロメライン」は、たんぱく質を分解する酵素として有名です。最近では、ブロメラインに炎症を抑え咳を和らげる働きがあるのではないかと考えられています。ただし、ブロメラインは加熱すると働かなくなるため、完熟した生のパイナップルを食べたりジュースにして飲んだりすると良いでしょう。
気管支炎のときに避けたい食べ物
刺激物
気管支炎のときは食べ物の味付けに注意しましょう。気管支炎になると、気管への刺激によって咳の発作が引き起こされます。唐辛子、こしょうなど香辛料をたくさん使った辛いものを食べると、気管支が刺激され、咳き込んで止まらなくなるおそれがあります。
熱々のもの
熱々のものを食べると、湯気や熱さにむせて咳が出ることがありますよね。気管支炎のときは、なおさら咳が止まらなくなります。身体が弱っているときは温かい食べ物のほうが好ましいですが、気管支炎の場合は、熱過ぎるものは食べないように気を付けると良いでしょう。
繊維の多い野菜、いも類
腸にガスがたまると、横隔膜が刺激されて咳がひどくなる可能性があります。繊維が多いものを食べるとガスが発生しやすくなるため、食べ過ぎないようにしましょう。ごぼうやネギなど繊維の多い野菜やいも類、きのこ類、かんてんやワカメといった海藻類には注意が必要です。
気管支炎のときにおすすめのお料理レシピ
気管支炎のときに取り入れたい食べ物を使った料理について、具体的に紹介します。どれもとても簡単なので、試してみてくださいね。
ハチミツ大根
ハチミツ大根は、ハチミツに大根を漬けこんだもので、風邪や気管支炎で喉が痛いときや咳がでるときによく飲まれています。ハチミツに大根のエキスが溶け出したものをお湯に溶かして飲みましょう。
■材料
大根:2~3cm
ハチミツ:大さじ3~(お好みで調整してください)
■作り方
1.大根の皮をしっかりと洗い、皮をむかずに約1cmの角切りにする
2.容器に大根とハチミツを入れて数時間おく
3.大根はそのままだと臭みが出てくるため、取り出す
4.できた液体を1日大さじ1~2杯、好みに応じてお湯に溶かして飲む
(※はちみつを使っているので、1歳未満の子どもには与えないでください)
小松菜と豆腐の卵とじ
気管支炎で子どもの体力が落ちているときには、豆腐や卵で良質なタンパク質を補うようにしましょう。小松菜はクセが少なくビタミンも豊富なため、食べやすくおすすめです。
■材料(※二人分)
絹ごし豆腐:1丁
小松菜:4分の1わ
卵:3個
だし汁:100cc
しょうゆ・酒・みりん:各大さじ2
砂糖:小さじ1
もみのり:適量
■作り方
1.豆腐は2cmほど、小松菜はきれいに洗って3cmに切り、卵は割ってほぐしておく
2.だし汁と調味料を合わせて煮立ったら、小松菜を入れてサッと煮る
3.溶き卵を回し入れて30秒ほどしたら火を止める
4.器にうつしたら、もみのりをかけてでき上がり
気管支炎に関する体験談
気管支炎に関してままのてに寄せられた体験談を紹介します。
我が家の息子はふたりとも小児気管支炎でした。特に次男はひどく、気管支炎からの喘息との診断を受けて入院したこともあります。乳児のころから現在にいたるまで、ステロイド吸入と、オノンやキプレスといった抗ロイコトリエン剤を毎日服用して治療してきました。
咳がひどくなると本当につらそうで、見ている親もつらくなります。咳で眠れないため、親子ともども寝不足になります。また、咳こんでしまうため、食べ物を受け付けにくくなります。赤ちゃんのときはスプーンで少しずつ水分を与えていました。
4歳になった今ではかなり体力がついてきたため、発作は減りつつあります。咳が減れば減るほど発作が起こりにくくなるのが気管支炎です。気管支炎になりにくいよう、普段からバランスの良い栄養で体力、免疫力アップにつながる食事を心がけて予防できるようにしています。
長男は気管支炎になりにくい身体作りを担当医にすすめられ、生後10ヶ月で水泳を始めて9歳の今も続けています。今では、たまに咳をすることはあってもすぐに回復するほど体力がつきました。次男も投薬で発作をコントロールできるようになったので、もうすぐ水泳も始める予定です。
バランスの良い食事で気管支炎になりにくい身体作りをしよう
気管支炎は、一度なると何回も繰り返すことが多い病気です。毎日の食事と運動で、少しずつ体力をつけることが、気管支炎の予防につながります。普段からビタミン、タンパク質、鉄分などを食事からバランス良く取り入れるようにしてくださいね。