【小児科医監修】赤ちゃんのハイハイはいつから?しないこともある?練習方法は?
「赤ちゃんのハイハイの時期はいつから」「ハイハイをしないけれど大丈夫」など、ハイハイに関する疑問や不安は多いことでしょう。また、ハイハイが始まると危険な事故やけがも増えるため、部屋を整えハイハイに備えた環境づくりをする必要があります。ここでは、ハイハイの目安の時期がいつからか、練習方法、注意点などを詳しくご紹介します。
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目次
赤ちゃんのハイハイの時期はいつから?何ヶ月頃が目安?
赤ちゃんのハイハイはいつから始まるのか、何ヶ月頃なのかと、目安が気になるママは多いでしょう。赤ちゃんのハイハイはおおむね生後7~8ヶ月頃から見られるようになります。
ただし、赤ちゃんの成長には個人差があるので、生後6ヶ月頃からハイハイしだす赤ちゃんもいますし、生後9ヶ月以降に始める赤ちゃんもいます。1歳を過ぎてもハイハイをせず、お座りからつかまり立ちに移行する赤ちゃんも珍しくありません。
赤ちゃんがハイハイをする様子がないと、いつからハイハイをするのか心配になるママやパパもいることでしょう。しかし、ハイハイの時期は赤ちゃんによってそれぞれなので、ほかの赤ちゃんよりハイハイが遅い場合やハイハイをしない場合、あまり心配する必要はありません。
赤ちゃんのハイハイまでの成長過程は?
首すわりからハイハイを始めるまで、赤ちゃんはどのような成長過程をたどるのでしょうか。順にみていきましょう。
首すわり(生後3~4ヶ月頃)
生後すぐの時期は首がぐらぐらで安定していませんが、首の周りの筋肉が発達しはじめると、赤ちゃん自身で頭の重さを支えられるようになります。さらに、自分で頭を動かせるようになります。
おすわり(生後7~8ヶ月頃から)
骨盤を支える筋肉が発達すると、背骨を伸ばした状態で座ることができます。最初は背中がまっすぐにならず、すぐに手をついたり、前や後ろに倒れたりします。しかし、何度も不安定なおすわりを繰り返すうちに、背中を曲げずにしっかりと自力で支えられるようになり、同時に手を自在に動かして遊べるようにもなります。
後ばい(生後6~8ヶ月頃から)
後ばいはハイハイを始める前にみられるもので、うつ伏せの状態で後ろにずり下がっていく動きのことを指します。赤ちゃんは上半身から先に発達するという法則があります。よって、足で蹴る力よりも腕で突っ張る力が強くなり、前に進みたくても後ろに下がってしまいます。次第に足の力がついてくると、前に進めるようになります。
ずりばい(生後6~8ヶ月頃から)
ずりばいとは、ハイハイの前にみられる動きで、うつぶせの姿勢のままほふく前進のように腕やお腹で這うことを指します。赤ちゃんによっては、ハイハイをせずに9ヶ月頃までずりばいをしたり、片足だけでずりばいをしたりすることもあります。ずりばいをスキップしてハイハイから始める赤ちゃんもいます。
ハイハイ(生後7~9ヶ月頃から)
ハイハイとは、お尻を上げた状態で手とひざを使って進む動きを指します。腰がしっかりと座っており、お尻を持ち上げられるほどの足に筋力が付いていることが条件です。赤ちゃんによっては1歳を過ぎてもハイハイをしないことがあります。
高ばい(生後6~9ヶ月頃から)
高ばいとは、熊の4足歩行のように床に膝を付けず、手のひらと足の裏で進む動きのことを指します。その見た目から「熊歩き」と呼ばれることもあります。
ハイハイの準備が整うころに始めることもありますが、ハイハイと同時期、あるいはハイハイの後に行い、つかまり立ちのきっかけになることもあります。高ばいは高度な動きなので、高ばいをする赤ちゃんは全身の筋肉が発達しているといえるでしょう。
赤ちゃんのハイハイの役割は?
赤ちゃんのハイハイには、歩行の準備という役割があります。ハイハイでは、全身の筋肉がバランスよく鍛えられ、足腰が丈夫になり二足で歩く力が身につきます。ハイハイを十分に行った赤ちゃんは、転びにくい、転んだときに手を出して身体を支えられるという意見もあります。
ハイハイができるようになると行動範囲が広がり、さまざまなものに興味を持つようになります。おもちゃだけではなく日用雑貨や家電など、目に入るものが気になります。好奇心を満たすために活発に動き回ることは視覚や触覚、聴覚などの感覚を刺激し、赤ちゃんの情緒にも良い影響を与えるでしょう。
赤ちゃんはハイハイをすることで運動量が増えるので、離乳食をしっかり食べるようになったり、寝つきが良くなったりします。ハイハイする時期には、1日の生活リズムを整えやすくなるでしょう。
ハイハイをしない赤ちゃんが増えている!?
専門家のなかには、ハイハイをしない赤ちゃんが増えているという意見があります。その理由として次の点が考えられます。
原因1:ハイハイをするスペースがない
ハイハイをしない原因のひとつに、赤ちゃんが自由に動き回れるスペースがないことがあります。現代の家庭はソファーやベッドなどの固定された家具が多く、床がふさがれているため、赤ちゃんにとってはハイハイをしにくくなると考えられます。ハイハイしてもすぐに家具にぶつかるので、つかまり立ちに移行し、結果的にハイハイをする時期が短くなってしまいます。
原因2:ハイハイに興味がない
ハイハイにあまり興味がないという赤ちゃんもいます。たとえば、お座りしたまま動かない子や、お座りのまま前に進むシャフリングベビーと呼ばれる赤ちゃんがいます。ずりばいからそのまま歩く子どもも少なくありません。赤ちゃんの発達や好みには個人差があるので、ハイハイをしなくてもあまり気にする必要はないでしょう。
ただし、歩行器を早くから使い始めることで、ハイハイに興味をなくすことがあります。歩行器は、赤ちゃんが行きたいところへ楽に行くことができ、転倒の可能性も低いものです。ハイハイをさせたいという場合は、歩行器の使用を少し控えてみても良いでしょう。
ハイハイの練習方法は?
赤ちゃんのハイハイの練習方法は次の通りです。
うつぶせ遊び
赤ちゃんがハイハイをしない理由のひとつに、うつ伏せが苦手という点があげられます。そのため、まずうつ伏せに慣れることから始めます。うつ伏せの態勢では、寝ているときと視界が異なり、遊べるおもちゃの幅も広がります。うつ伏せをした赤ちゃんの前に興味を引くおもちゃを置き、しばらく遊ばせるようにしましょう。
赤ちゃんがうつ伏せに慣れてきたら、おもちゃを赤ちゃんから少し遠ざけます。赤ちゃんの手に届くか届かないかギリギリの場所に置いてみましょう。おもちゃに手を伸ばす動作を繰り返すことでハイハイにつながります。おもちゃに飽きたら、鏡をおもちゃの代わりに置き、赤ちゃんの姿を映して練習するのもおすすめです。
一緒にハイハイ
赤ちゃんは人の動きを真似することが大好きです。パパやママが楽しくハイハイしている姿を見ることで、自分もやってみようという気持ちが芽生えます。上のきょうだいやほかの赤ちゃんのハイハイを見て刺激を受けることもあります。ハイハイのお手本を見せる機会を積極的に作り、練習を促してみてください。
腰を持ち上げてあげる
うつ伏せの姿勢から腰を少し持ち上げると、赤ちゃんは条件反射で手を突っ張る動きをします。この反射を利用し、少しずつハイハイの動きを身体で覚えさせましょう。ただし、少し苦しい体勢となるので、嫌がる場合は無理強いしないように気を付けてください。
段差やトンネルを作ってあげよう
ハイハイの動きが出てきたら、さらに上達させるためには段差やトンネルなどの障がい物を作り、変化をつけてあげるのがおすすめです。段差や斜面には丸めた布団やクッションを使うと、ケガをしにくくなります。大きめの段ボールの上下を開いて簡単なトンネルを作ってあげるのも良いでしょう。
ハイハイの時期におすすめのおもちゃ
ハイハイの練習におすすめの室内用遊具をご紹介します。
・素材:EVA
・サイズ:約11×24×26cm
「ボブルス (bObles)」は、知育玩具を多数扱うボーネルンドの商品です。6ヶ月頃から幼児期まで使用でき、使い方によってさまざまな筋肉やバランス感覚が身につけられます。ハイハイの時期には、上の写真のように腹ばいに使用して背筋を鍛えたり、逆さに置いてバランス感覚を養ったりといった練習方法があります。
赤ちゃんのハイハイの時期の安全対策のポイント
赤ちゃんがハイハイする時期になると、事故やケガを防止するためにさまざまな安全対策が必要になります。1歳を過ぎるとさらに活発になるため、ハイハイの時期から部屋の環境を整えておくと良いでしょう。主なポイントは次の通りです。
誤飲防止のために危険なものは遠ざけよう
ハイハイを始めた赤ちゃんに起こりやすい事故のひとつが誤飲です。どんなものでも誤飲するのは良くありませんが、特に危険が高い次のものについては、赤ちゃんの手が届かない場所に遠ざけておきましょう。
・電池(ボタン電池を使っている製品を含む)
・灰皿
・薬箱
・画鋲
・防虫・殺虫剤
(殺虫スプレー、蚊取線香、ホウ酸団子など)
・強酸性や強アルカリ性の化学製品
(トイレ・お風呂用洗剤、漂白剤、マニキュア、除光液など)
・石油製品
(ペンキ、灯油、シンナーなど)
コンセント・電気コードの対策は万全に
コンセントはちょうど赤ちゃんがハイハイするときの目線にあり、非常に興味を引きます。指やおもちゃを入れてしまうことがあるので、コンセントカバーなどを利用して事故を防ぎましょう。
また、家電のコンセントに絡まったり、先を舐めてしまったりすることがあるので、コンパクトにまとめたり、先にカバーをつけたりするなどの対策をしたいですね。
家具の角をガードしよう
机の脚やローテーブルのフチなどにぶつかるとケガの原因になってしまいます。コーナーガードをつける、移動させるなどして対策しましょう。
扉はグッズを使って対策を
部屋の扉や家具の扉など、赤ちゃんは開閉することが大好きです。開け閉めの際に指を挟むことがあったり、引き出しから薬や電池など危険なものを出したりすることもあります。開閉防止グッズを使って対策するようにしましょう。
マットやカーペットを敷こう
フローリングの上でハイハイをしていると、硬い床に頭をぶつけてしまうおそれがあります。赤ちゃんが楽しくハイハイをできるよう、厚みのあるマットやじゅうたんを敷きましょう。マットやじゅうたんは、カビやダニが発生しないよう、こまめにお手入れしましょう。
部屋をこまめに掃除しよう
ハイハイを始めると、ホコリを吸い込んだりゴミを誤飲したりするおそれがあります。上の子どもがいる場合は食べ残しやおもちゃで散らかりやすくなります。こまめに掃除し、清潔を保てるようにしましょう。
テーブルの上も油断は禁物
高いテーブルは手が届かないからといって油断は禁物です。過去には、テーブルクロスの裾を引っ張り、テーブル上にあった灰皿やポットなどが頭上に落ちたという事故が発生しています。クロスを敷いている場合は短くしたり固定したりして、ずれることがないように注意しましょう。
窓には鍵をかけておこう
転落や家の外に出てしまうおそれがあります。窓の位置が高くても、近くに踏み台があれば上ってしまうため注意しましょう。
階段やキッチン周辺はゲートを使おう
赤ちゃんの行動を制限するには、ゲートやサークルを使った対策がおすすめです。特に階段の近くやキッチンの周辺は危険が多く、目を離したすきに事故やケガをしてしまう赤ちゃんが多くいるので、しっかり対策しましょう。
赤ちゃんがハイハイを始めた時期や安全対策についての体験談
ままのて編集部に届いた赤ちゃんのハイハイに関する体験談をご紹介します。
・生後7ヶ月にずりばいを始めました。ハイハイになるのを楽しみに待っていましたが、ハイハイすることなく生後11ヶ月で歩き始めました。
(りんごさん/30歳)
・生後8ヶ月頃にハイハイの一歩ができるようになったと思いきや、同時につかまり立ちも始まってしまいました。ずりばいなどすることもなく、ハイハイとつかまり立ちが同時だったので驚きました。
(りさりさ224/34歳)
・生後7ヶ月でハイハイができるようになりました。前進ができるようになるまでは、前方方向に好きなおもちゃを並べていました。
(こたままさん/29歳)
・生後10ヶ月頃にハイハイを始めました。四つんばいの姿勢からいざりになり、ハイハイをしました。ハイハイをしたら目が離せなくて困りました。
(ゆみっち/31歳)
・生後5ヶ月頃からハイハイを始めました。初めは前進したいものの腕の力しか入らず、後ろに下がるハイハイでした。その後、足にも力が入るようになり、前進できるようになりました。
(mareさん/39歳)
・初めてハイハイができるようになったのは生後7ヶ月頃でした。手足をついて腹筋するような格好で前後に揺れていたのが始まりです。なかなか一歩が出なかったのですが、だんだんとハイハイへ移行しました。
(jiontoさん/36歳)
・ハイハイのきっかけは、少し離れたところにあるおもちゃを取ろうとしたことです。なるべくハイハイをさせようと、少しずつおもちゃを遠くに移動させたりしました。
(blue2104さん/40歳)
・小さく産まれたこともあり、全ての成長が平均より遅かったので、ハイハイができなくてもあまり気にしませんでした。しかし、手とり足とり一緒に寝転がりながら、好きなおもちゃを手の届きそうで届かないところに置いたりしているうちに、できるようになりました。
(haryotaさん/44歳)
・ハイハイしたのは生後9ヶ月頃でした。生後7ヶ月半頃から保育園へ通い始め、月齢の高い友だちからの影響か、保育園が始まって2日後からずりばいできるようになり、あっという間にハイハイに移行しました。
(ゆみさん/26歳)
・目を離すと目に入るものを全てさわり始めるので、倒れるようなものは全て片づけました。子ども用の柵も取り付けました。
(ままさん/45歳)
・ハイハイをするようになったら嬉しかったのか家中をはいまわり、よくぶつかって泣いていたので、目を離すことができず困りました。
(りんさん/34歳)
・フローリングのところは痛そうで、レッグウォーマーは手放せませんでした。洗い替えで5枚ほど用意しました。
(みーやんさん/42歳)
・ハイハイがひとりでできるようになったのは1歳4ヶ月くらいです。見るものは全てさわり、口に入れてしまうので、子ども用の柵を作りました。
(あさこさん/45歳)
広いスペースでたくさんハイハイをさせよう
赤ちゃんがハイハイをしないと、何ヶ月頃からハイハイするのか心配になりますよね。ハイハイには個人差があり、いつからハイハイするのか心配する必要はありません。しかし、赤ちゃんのハイハイを促してあげる工夫ができると良いでしょう。
ハイハイをする時期はほんのわずかです。今しか見られない赤ちゃんの姿をしっかり目に焼き付けてくださいね。