生後10ヶ月ってどんな時期?赤ちゃんの成長と子育てのポイント【イラストでまるわかり】
生後10ヶ月になるとつかまり立ちやつたい歩きができるようになり、早い子は歩き出すかもしれませんね。ここでは、行動範囲が広がって好奇心もどんどん旺盛になる生後10ヶ月の赤ちゃんの、成長や子育てのポイントをご紹介します。
本ページはプロモーションが含まれています
この記事の監修
目次
生後10ヶ月の赤ちゃんの身長・体重
赤ちゃんは生後10ヶ月になるころには、しっかりとした幼児体形に変化していきます。生後10ヶ月の赤ちゃんの身長・体重の目安は以下のイラストの通りです(※1)。
つかまり立ちやつたい歩きをするようになり運動量が増えますが、食事量はあまり変わらないため、体重の増加のペースは落ち着いてくる時期です。この時期は体重がまったく増えない赤ちゃんもいますが、機嫌良く過ごせていればあまり心配はいりません。
生後10ヶ月の赤ちゃんの身体の発達
つかまり立ちやつたい歩きをする
足腰が強くなるにつれて、赤ちゃんは椅子やソファなどの家具を使ってつかまり立ちをするようになります。生後10ヶ月頃には、つたい歩きを始める子もいますよ。ただし、つたい歩きをするようになっても、まだ上手に足を交互に動かすことができません。しばらくはハイハイで移動することが多いでしょう。
指先が器用になる
生後10ヶ月頃になると、赤ちゃんは指先を器用に使うことができるようになります。シールをはがす、ティッシュを引っ張り出すといったこまかい動作ができるようになり、遊びの幅が広がる時期です。食事の時間には、手づかみ食べをする姿が見られるでしょう。
上の前歯が生えてくる
生後6ヶ月頃に下の前歯2本が生え、生後10ヶ月頃になると、上の前歯2本が生えてきます。1歳頃までに4本の前歯が生えそろう赤ちゃんが多いでしょう。ただし、歯の生え方は個人差が大きく、生後10ヶ月頃にまだ歯の本数が少なくても問題はありません。
歯が生えてきたら、ぬらしたガーゼで口の中を拭いたり、赤ちゃん用の歯ブラシで磨いたりと、虫歯対策を始めてくださいね。
生後10ヶ月の心の発達
興味のあるものを指さす
赤ちゃんは、成長するとともに自分の意思を相手に伝えようとするようになります。生後10ヶ月頃には、興味があるものを見つけると、赤ちゃんは指をさしてパパやママに教えてくれるかもしれません。
言葉の理解が進む
生後10ヶ月の赤ちゃんは、周囲の人が話す言葉をどんどん理解するようになります。「ママのところにおいで」といった指示に応えたり、「お手々パチパチ」という言葉に合わせてパチパチと拍手したりと、聞いたことを行動につなげることが増えるでしょう。
生後10ヶ月の赤ちゃんはまだ話すことはできませんが、喃語を使っていろいろとおしゃべりする姿が見られる時期です。「ばばば」などの難しい音を発することができたり、ごくまれに「まんま」「んまぁ〜まぁ〜」など言葉らしきものを発することもあります。
ひとり遊びに集中する
生後10ヶ月頃の赤ちゃんは、自分で選んだことに集中することができるようになります。ママやパパが相手をしなくても、短時間なら集中してひとり遊びする姿が見られるかもしれません。赤ちゃんがひとりで集中して遊んでいるときは、危険がない限りなるべく手を出さず、近くでそっと見守りましょう。
生後10ヶ月の離乳食
離乳食の量とタイミング
生後10ヶ月は離乳食後期(カミカミ期)にあたります。赤ちゃんは、1日3回の食事のリズムに慣れ、歯ぐきで食べものをつぶせるようになるころです。生後9ヶ月以降は、ママの胎内で蓄えた鉄分がなくなり鉄分が不足しがちなため、赤身の魚や肉、レバーなどを取り入れて、鉄分を意識して摂るようにしてくださいね。
1回の食事量の目安は下記の通りです(※2)。
手づかみ食べの練習
食事に意欲的な赤ちゃんの場合、生後10ヶ月頃から自分で食べ物をつかんで口に運ぶようになります。赤ちゃんが手づかみで食べやすいパンやスティック野菜、ひと口サイズにカットした果物などを用意しましょう。
手づかみで食べてこぼしても良い分と、きちんと食べてほしい分は別にしておくと良いですね。
赤ちゃんが手づかみ食べを始めると、食卓が汚れてママやパパは大変かもしれません。しかし、赤ちゃんは自分で食べる楽しみを味わいながら、少しずつ食べ方を学んでいるところです。赤ちゃんにお食事エプロンをつけたり床に新聞紙やビニールシートを敷いたりと工夫して、赤ちゃんのチャレンジを見守ってくださいね。
食べムラや好き嫌いがでてくる時期
赤ちゃんの味覚が発達するにつれて、食べムラや好き嫌いが出てきます。赤ちゃんが離乳食を全然食べずに困っているママやパパもいるでしょう。赤ちゃんによっては、まだ母乳やミルクから多くの栄養を摂っている場合もあるものです。あまり心配せずに、楽しく食事することを心がけてみてくださいね。
生後10ヶ月の授乳回数や量【ミルク・母乳】
授乳回数やミルク・母乳の量
生後10ヶ月頃の赤ちゃんの授乳の目安は1日4~5回ですが、赤ちゃんによって飲む量は異なります。赤ちゃんの食欲に応じて、3回の離乳食のあとに、欲しがるようなら母乳かミルクをあげるようにしましょう。離乳食の時間以外にも、母乳の場合は赤ちゃんが欲しがるだけ、ミルクの場合は1日2回ほど与えるようにします。
卒乳のタイミング
母乳やミルクをやめるタイミングは、それぞれの家庭によって異なります。卒乳をしてもよいタイミングの目安は以下の通りです。
□ 母乳以外で水分が摂れている
□ 離乳食3回+補食2回で栄養が摂れている
□ しっかり歩き、外遊びできる
赤ちゃんが1歳になるころに卒乳・断乳を検討する家庭が多いようですが、子どもが望めば2歳以降でも授乳を続けても問題ありません。
一方で、離乳食が順調に進んでいる赤ちゃんの中には、生後10ヶ月頃に自然と卒乳するケースもあるようです。卒乳のタイミングに決まりはないため、赤ちゃんとママやパパのペースで時期を決めてくださいね。
生後10ヶ月の赤ちゃんの睡眠
1日の睡眠時間は13時間程度
生後10ヶ月の赤ちゃんに必要な睡眠時間の目安は12~15時間だといわれています(※3)。一般的には1日13時間程度眠る赤ちゃんが多いようです。
睡眠のリズムには個人差がありますが、昼夜のリズムがしっかりとでき、まとまって眠ることができるようになります。早起きの習慣をつけるなど、生活リズムを整えるように心がけてみてくださいね。
お昼寝が1回になる子も
生後10ヶ月頃になると、それまで午前と午後の2回のお昼寝をしていた赤ちゃんが、午後に1回だけ眠るようになることが多くなります。お昼寝のタイミングが定まらない時期のため、夕方ぐずぐずしたり、夜にうまく寝つけなかったりすることがあるかもしれません。赤ちゃんの様子を見ながら、午後のお昼寝の時間が遅くならないように気をつけてみてくださいね。
夜泣きする子も多い
夜泣きのピークは生後8~9ヶ月といわれていますが、生後10ヶ月頃にも夜泣きが続いている赤ちゃんは珍しくありません。夜泣きの原因ははっきりとはわかっていませんが、日中に外の光を浴び生活リズムを整えることで改善するケースもあるようです。
ただし、対策しても夜泣きが続くこともあります。夜泣きはひとつの成長過程ととらえ、ママやパパは上手に息抜きをしてくださいね。
生後10ヶ月頃の遊び方とおもちゃ
赤ちゃんが生後10ヶ月になるころには、遊びの幅が広がり、活発に動き回るようになります。ハイハイやつかまり立ちができるようになることが多いため、追いかけっこをしたり、その場で支えながらピョンピョンとジャンプして遊んだりするのも良いですね。
指先が器用になるため、おもちゃを使って遊ぶことも上手になります。おもちゃの車を上手に走らせて遊んだり、音が出るおもちゃを上手に鳴らしたりする姿が見られるでしょう。テレビのリモコンのスイッチを押して遊ぶ赤ちゃんもいるようです。
生後10ヶ月の赤ちゃんは大人の真似をして遊ぶのも好きです。ママやパパがバイバイと手を振ると、同じように手を振る赤ちゃんもいるでしょう。ただし、赤ちゃんによって興味を持つことは違います。無理に大人の真似をさせようとはしないでくださいね。
■生後10ヶ月頃におすすめのおもちゃ
・ぬいぐるみ
・やわらかいボール
・パペット
・ラッパや太鼓など自分で音が出せるもの
・お絵描きができるクレヨンと紙
・積み木
・ままごと道具
・押し車
赤ちゃんのお世話のポイント
安全対策をしっかりとしよう
生後10ヶ月の赤ちゃんは、ハイハイやつかまり立ち、つたい歩きをするようになり、行動範囲がぐっと広がります。また、高いところに手が届くようになります。赤ちゃんの手の届くところに危険なものや大事なものを置くのはやめましょう。
特に誤飲が多い時期ともいわれているので、タバコやライター、洗剤などの命に関わるものは絶対に手の届くところには置かないようにしましょう。コンセントも赤ちゃんには興味深く、危ないものです。安全な環境づくりを心がけ、家の中の総点検をすることが大切です。
赤ちゃんが興味を持ったタイミングで話しかけてみよう
生後10ヶ月の赤ちゃんはまだ意味のある言葉は話せませんが、ママやパパの話すことを聞いて、頭の中に言葉をインプットしています。赤ちゃんには、ゆっくりとわかりやすい言葉で話しかけましょう。短い文を使うこともポイントです。
赤ちゃんへの声かけで大切なのは、赤ちゃんが興味を持ったタイミングで話しかけることです。たとえば、赤ちゃんが指をさしたら、そのタイミングで「これは〇〇だね」と声をかけてあげることで、赤ちゃんの言葉の理解が進みますよ。
体調不良(発熱・下痢)に気をつけよう
赤ちゃんは、生後半年を過ぎるころなるとママの胎内でもらった免疫が切れ、病気にかかりやすくなります。生後6ヶ月~1歳過ぎに初めての発熱を経験する赤ちゃんが多いようです。特に下痢には注意が必要です。細菌やウイルスが原因の風邪で下痢を引き起こすことがあるほか、離乳食が進むと赤ちゃんの消化が追い付かず下痢をすることがあります。
赤ちゃんが熱を出したり下痢をしたりしても、機嫌良く過ごせていればそこまで心配はいりません。日中にかかりつけ医で診察を受けるようにしましょう。赤ちゃんが苦しそうにしている場合には、夜間でも受診するようにしてください。
赤ちゃんの興味を引き出すコニュニケーションを!
生後10ヶ月は、身体だけでなく心も大きく発達していく時期です。赤ちゃんは、自分の興味を持ったものに向かって移動したり、手を伸ばして触ったりするようになります。
赤ちゃんが興味のあるものに集中することは、赤ちゃんの成長に欠かせません。赤ちゃんの興味を上手に引き出すためにも、赤ちゃんのペースでコミュニケーションを取るように心がけてみてはいかがでしょうか。
(文・ままのて編集部/イラスト・さがみかずさ)