生後11ヶ月ってどんな時期?赤ちゃんの成長と子育てのポイント【イラストでまるわかり!】
生まれてからもうすぐ1年になる生後11ヶ月の赤ちゃんは、新生児期と比べると大きく成長し、ママやパパは感慨深いものがありますよね。同時に、我が子の成長や発達の様子が気になってくるかもしれません。ここでは、生後11ヶ月の赤ちゃんの成長や子育てのポイントをイラスト付きでわかりやすく解説します。
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目次
生後11ヶ月の赤ちゃんの身長・体重
生後11ヶ月の赤ちゃんの身長と体重の目安は上記イラストのとおりです(※1)。体格には個人差があるため、あくまでも目安としましょう。ほかの赤ちゃんと比べて心配しすぎる必要はありませんよ。
生後11ヶ月の赤ちゃんの身体の発達
つたい歩きが上手になる
つかまり立ちができるようになった赤ちゃんは、続いてつたい歩きをするようになります。赤ちゃんによって時期はさまざまですが、生後11ヶ月頃はつたい歩きが上手になる赤ちゃんが多いでしょう。
手の届く範囲に危険なものがないか改めてチェックし、転倒したときにけがをしないよう安全対策を万全にしておきたいですね。
ひとりでたっちする子も
つたい歩きに続いて、ひとりでたっちする赤ちゃんも見られます。初めは立つのは一瞬で、すぐに座ってしまうことが多いかもしれません。
つたい歩きやたっち、ひとり歩きをする時期は赤ちゃんによってかなり違いがあり、赤ちゃんなりのペースで成長していきます。あせらずに見守りましょう。
指先を使ってものをつまめるようになる
手の発達が進み、指先がますます器用になります。小さなものをつまめるようになるため、ボタン電池や医薬品、プラスチックの破片などの誤飲に気をつけましょう。
生後11ヶ月の心の発達
自分の意思を声や身振りで伝える
生後11ヶ月頃になると、赤ちゃんは欲しいものや興味のあるものを指さして「あー、あー」などと声を出すことがあります。赤ちゃんが伝えようとしていることをママが言葉にしてやり取りをすると、言葉の発達を促すことにもつながりますよ。
集中力がつく
生後11ヶ月頃の赤ちゃんは、興味を持ったおもちゃなどにじっと集中している様子が見られます。集中が続く時間はまだ短いですが、そのあいだはそっと見守ってあげましょう。飽きたタイミングで話しかけてあげると良いですね。
周りの音を選んで聞けるようになる
ママやパパが話している言葉をよく聞き、遊びに集中しているときはほかの音をシャットアウトするなど、周りの音を選んで聞けるようになります。音楽のリズムに合わせて身体を動かすこともあります。
初語が出る子も
周りの人が話す言葉を聞きながら言葉の理解を深めている時期です。「バイバイは」というと手を振ったり、「パパはどこ」と聞くとパパのほうを向いたりする子もいます。
早いケースでは「まんま」や「わんわん」など、初めて意味のある単語を話す赤ちゃんもいるでしょう。
生後11ヶ月の離乳食
離乳食は1日3回
生後11ヶ月は1日3回の離乳食に慣れ、必要なエネルギーの多くを母乳やミルク以外から摂れるようになる時期です。バナナ程度のかたさのものを歯ぐきでつぶして食べられるようになります。
お腹の中でママからもらった鉄分は、生後9ヶ月頃には使い果たしてしまうため、鉄分不足に気をつけましょう。赤身の肉や魚、大豆製品や海藻、ほうれん草などをメニューに取り入れてみてください。
1回あたりの離乳食の量の目安
生後11ヶ月の赤ちゃんに与える1回あたりの離乳食の目安量は上記イラストのとおりです(※2)。ただし、食べる量には個人差があるため、赤ちゃんのペースに合わせて調整してかまいませんよ。
離乳食を食べないときの対処法
赤ちゃんが離乳食を食べてくれないと、ママはつい心配になってしまいますよね。真面目なママほど「薄味にして、好きなものよりも栄養のバランスを考えて」と一生懸命になりがちですが、赤ちゃんがよく食べてくれるものがあればそれを中心にしてみるのも良いでしょう。
完食することよりも楽しく食べることに重点をおき、肩の力を抜いてみてくださいね。家族みんなで笑顔で食卓を囲みましょう。
生後11ヶ月の授乳【ミルク・母乳】
授乳回数やミルク・母乳の量
離乳食が順調に進んでいると、生後11ヶ月頃には1日に必要なエネルギーの60~70%を離乳食でまかなえるようになります。母乳やミルクは離乳食の後に与えますが、自然と飲む量が減ってくる時期です。
食後以外では、母乳であれば赤ちゃんが欲しがるだけ与え、ミルクの場合は200~220mLを1日2回程度与えるようにしましょう。
卒乳のタイミング
生後11ヶ月頃になると卒乳を考え始めるママは少なくないようです。いつまでに卒乳しなければいけないというルールはなく、WHO(世界保健機構)では2歳まで母乳を与えることを推奨しています。
そのため、最近では自然と飲むのをやめるまで待つ「自然卒乳」や、計画を立て徐々に母乳を飲まない状況に慣らしていく「計画卒乳」を選ぶママが増えています。
一方で、ママの仕事復帰や妊娠などで断乳が必要な場合もあるでしょう。卒乳のタイミングに正解はないので、ママと赤ちゃんにとってベストな時期をみつけられると良いですね。
生後11ヶ月の赤ちゃんの生活リズム
お昼寝が1回になる子が多い
生後11ヶ月の赤ちゃんに必要な睡眠時間は、お昼寝を含めて12~15時間程度とされています(※3)。
つたい歩きをするなど日中の運動量が増え、離乳食で栄養がしっかり摂れるようになると、夜にまとめてぐっすり眠る赤ちゃんが増えます。お昼寝は自然と1回になる場合が多いでしょう。
夜泣きをする子が多い
夜泣きは生後8ヶ月頃をピークに1歳頃までに落ち着くことが多いといわれています。生後11ヶ月はまだ夜泣きをする赤ちゃんは多く、夜中に何度も目を覚ます赤ちゃんに悩まされているママは少なくありません。
夜泣きの原因ははっきりわかっておらず、赤ちゃんによって異なりますが、ママもゆったりした気持ちになって、いろいろ試してみましょう。授乳しながら寝かしつける「夜間断乳」を試すママもいます。
生活リズムの整え方
毎日の生活リズムを整えてあげると赤ちゃんは快適に過ごすことができ、ママも1日の見通しが立ちやすくなります。以下のポイントを参考にしながら、できることから始めてみてくださいね。
・朝はなるべく決まった時間に起こし、カーテンを開けて部屋を明るくする
・離乳食の時間を決める(多少の前後は大丈夫です)
・日中は身体を動かしてよく遊ぶ
・お昼寝は長くなり過ぎないようにする
・寝る時間になったら部屋を暗くし静かにして、眠る環境を整える
・毎日決まった生活パターンを繰り返す
生後11ヶ月頃の遊び方とおもちゃ
遊び方のポイント
生後11ヶ月の赤ちゃんは、ママやパパのやることをじっと見て観察し、大人のまねをします。携帯電話やリモコンのおもちゃ、おままごと道具などを与えると、大人と同じように使って遊び始めます。
お気に入りのぬいぐるみや人形で遊ぶのが好きな赤ちゃんも多いでしょう。「ちょうだい」「どうぞ」というやり取り遊びを取り入れてみるのも良いですね。
目と手の協調が進むため、ものの出し入れやなぐり書きができるようになります。絵本を眺めるようになる赤ちゃんもいるでしょう。
おすすめのおもちゃや絵本
大人のまねが大好きな生後11ヶ月の赤ちゃんには、大人が使っている道具のおもちゃがおすすめです。電話やリモコン、コンセントやスイッチなど、好奇心を満たすおもちゃを与えてみましょう。手先が器用になってきているため、指先を上手に使って遊びますよ。
手ざわりの良いぬいぐるみや、歩く練習ができる手押し車も人気の定番おもちゃです。絵に興味を持ち始めるため、はっきりした色で描かれた絵本や心地良いリズムの言葉が書かれた絵本に興味津々になるでしょう。
赤ちゃんのお世話のポイント
体調不良(発熱・下痢)に気をつけよう
いつもより元気がなく、グズグズと機嫌が悪いときは体調不良の可能性があります。発熱や下痢をしていないかをチェックしてみましょう。咳や嘔吐などの症状がともなうときはかかりつけの病院などで診てもらいましょう。
歯磨きの習慣をつけよう
生後11ヶ月頃から1歳にかけては、上下の前歯が2本ずつ生え揃う時期です。虫歯にならないようにママやパパが赤ちゃんの歯をやさしく磨いてあげましょう。まだうがいはできないので、歯磨き粉は必要ありません。歯磨き嫌いにならないように、徐々に慣れさせながら楽しい雰囲気で続けられたら良いですね。
のびのび大きくなれる安全な環境づくりを
つたい歩きやたっちを始めるなど、生後11ヶ月の赤ちゃんの成長には目を見張るものがありますよね。うれしくもあり、赤ちゃんらしさがなくなっていくのを少しさびしく感じるママもいるかもしれません。
寂しいママの気持ちを知ってか知らずか、赤ちゃんは毎日ぐんぐん成長していきます。動きが活発になってケガをしやすい時期なので、安全に気を配り、赤ちゃんがのびのびと大きくなれる環境作りをしてあげたいですね。
(文・ままのて編集部/イラスト・さがみかずさ)