児童手当の申請方法は?支給日や所得制限について解説
児童手当は、子育て世帯にとって心強いサポートのひとつですよね。今回は、そんな児童手当の申請方法や支給日、所得制限を紹介します。子どもが留学したり、パパとママが離婚することになったりしたとき、児童手当がどうなるのかも説明していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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目次
児童手当とは
児童手当は、子どもを育てているパパやママがもらえるお金だということは知っていても、その目的や内容を知らない人も少なくないのではないでしょうか。児童手当の目的は「家庭などにおける生活の安定と児童の健全育成」です。支給を受けずに、市区町村に寄付し、子育て支援事業に活かしてもらうこともできますよ。
この児童手当の制度は平成24年度から始まりましたが、それ以前は「子ども手当」というものが子育て世帯に給付されていました。子ども手当から児童手当になったことで、さまざまなことが変わりましたが、大きな違いは支給額と所得制限の有無です。
児童手当は所得や子どもの年齢、人数などによって支給額が変わりますが、子ども手当は一律月に13,000円支給されていました。また、児童手当にある所得制限も、子ども手当にはなかったようです。(※1)
児童手当には所得制限がある?
所得制限限度額
児童手当の所得制限限度額は、622~812万円となります。(※2)扶養親族の数などによって限度額が異なるので、詳しくは下記のリンクを参考にしてみてくださいね。また、所得制限世帯になるかどうかは、前の年の年間所得で判断されます。申請をした前年度の所得がずっと適応されるわけではないので、気をつけましょう。
共働きの場合
共働き家庭の場合、所得制限はどうなるのか気になりますよね。共働きの場合、夫婦の所得の合算ではなく、児童手当の受給者の所得のみで判断されます。児童手当の受給者は、原則として夫婦のうち収入が多い方となります。また、夫婦の所得があまり変わらないときは、健康保険の扶養などが判断材料となるようです。詳しくは、市区町村の窓口で問い合わせるようにしましょう。
所得制限世帯には特別給付がある
所得制限世帯はまったくお金をもらえないというわけではなく、特例給付がひと月に一律5,000円支給されます。ただし、その名の通り特例の給付金なので、いつ廃止になってしまうかわからないものです。そのため、ニュースなどでこまめに情報をチェックしておくようにしましょう。
児童手当の支給額と支給日
支給額
児童手当の支給額は、子どもの年齢によって異なります。具体的な1人あたりの金額は、以下の通りです。
・0~3歳 15,000円/月
・3歳~小学校修了前 10,000円/月(第3子以降は15,000円)
・中学生 10,000円(※5)
所得制限世帯は子どもの人数や年齢にかかわらず、1人あたり月に5,000円が支給されます。
支給日
児童手当は、毎月ではなく年に3回、4ヶ月分がまとめて支給されます。6~9月分が10月に、10~1月分が2月に、2~5月分が6月に振り込まれます。ただし、何日に振り込まれるかは、市区町村によって異なります。市区町村のホームページなどに明記されているので、日付がわからなくなったら確認してみてくださいね。
児童手当給付の申請方法
申請窓口
児童手当は、子どもを出産したら自動的にもらえるというものではないので、自分で手続きをしなくてはいけません。児童手当の申請は、現在住んでいる市区町村で行います。出生届は里帰り先などで提出することができますが、児童手当の場合はほかの市区町村で申請することができないので、注意が必要です。
出生届とあわせて申請をしておくのがおすすめですが、里帰りなどで難しい場合は、申請を忘れないように気をつけてくださいね。また、児童手当の受給者が公務員の場合は、市区町村ではなく、勤務先での申請になります。
必要な書類
児童手当の申請に必要な書類は、以下の通りです。
・印鑑
・認定請求書
・申請者の金融機関の口座が確認できるもの(キャッシュカード、預金通帳、またはそれらのコピー)
・申請者の健康保険証(または年金加入証明書)のコピー
そのほかに、必要に応じて用意しなければならない書類があるケースもあります。あらかじめ申請先に必要書類を確認しておくと、慌てずに済みますよ。また、どうしても書類をそろえるのに時間がかかってしまうときは、その旨を窓口で伝え、後日提出するという形で申請できないか相談してみてくださいね。
毎年現況届を提出しなくてはいけない
児童手当が認定されて支給されるようになっても、現況届を毎年提出しなければ、手当が受け取れなくなってしまいます。児童手当の受給条件を満たしているのか確認するためのものなので、必ず提出するようにしましょう。現況届は、毎年6月1日の状況を把握するためのものです。
期限を過ぎて提出した場合、遅れた分の児童手当を受け取れなくなってしまう可能性があるので、注意が必要です。また、以下の場合は別途市区町村に届出をするようにしましょう。
・児童手当の支給対象になる子どもがいなくなったとき
・子ども、あるいは受給者の住所が変わったとき
・子ども、あるいは受給者の名前が変わったとき
・海外に住んでいるパパやママから、日本で子どもを養育している「父母指定者」の指定を受けるとき
多少手間はかかってしまいますが、児童手当を継続して受け取るために必要な手続きなので、忘れないようにしましょう。
児童手当はいつからいつまで?
申請した翌月から
児童手当は原則、申請した翌月から受け取ることができます。ただし、赤ちゃんが出産日が月末に近い場合は、出生から15日以内に手続きすれば、申請が月をまたいでいても出生日の翌月分から手当を受けることができます。申請が遅れてしまうと、その分の児童手当を受け取ることができなくなるため、なるべく早めに手続きをしておくことをおすすめします。
中学校修了まで
児童手当を受け取ることができるのは、義務教育である中学校修了までとなります。15歳になってから最初の年度末の3月31日までとなるので「15歳の誕生日まで」などとと勘違いしないようにしましょう。
こんなとき児童手当はどうなる?
子どもが留学する場合
子どもが海外に住んでいる場合、原則として児童手当を受け取ることはできません。ただし、留学の場合は、例外として児童手当を受け取ることができる場合があります。留学中に児童手当を受給できる条件は、以下になります。
・日本を経つ前日までに、日本に3年以上住所があった
・留学の目的が「教育を受けること」
・両親、あるいは未成年後見人と同居していない
・留学の期間が3年以内
基本的にこちらのすべての条件を満たしていなければ、児童手当は支給されません。ただし、短期留学ののち日本に帰国して3年以内に再び留学する場合は、児童手当を受け取ることができるかもしれないので、市区町村などに相談してみてくださいね。
両親が海外在住の場合
パパとママは仕事などの都合で海外に住んでいるけれど、子どもは日本で暮らしているという場合も、児童手当を受給することができます。しかし、そのためには、祖父母などの日本で子どもと同居している人を「父母指定者」として指定する必要があります。また、子どもが学校の寮などに入り、父母指定者と別居をしていても、手当を受け取ることができますよ。
両親が別居している場合
パパとママが離婚していたり、離婚協議のために別々に暮らしたりしている場合は、子どもと同居している人が児童手当を受け取ることになります。しかし、単身赴任などでの別居の場合は、夫婦のうち収入が高い方が受給者となります。
子どもが児童養護施設や里親などの元にいる場合
子どもが児童養護施設や里親などのところにいる場合は、原則児童養護施設の設置者や里親などに児童手当が支給されます。しかし、児童養護施設への入所期間が2ヶ月以内であるなど、一定の条件を満たしていれば、施設や里親ではなく、保護者に支給されます。
児童手当に関する体験談
筆者の家には、もうすぐ3歳になる娘がいます。児童手当の申請は、主人が出生届の提出とあわせて行ってくれました。筆者の家庭は所得制限世帯ではないので、毎月15,000円を受け取っています。家計とまとめてしまったら、うっかり生活費として使ってしまうかもしれないので、学資保険の保険金としています。
高校卒業後、娘の進路を金銭的理由で制限してしまうことがないよう、今のうちからコツコツと貯蓄を増やしていければと思います。
児童手当の手続きは早めに行おう
児童手当は、子育てのための行政の心強いサポートのひとつです。手続きが遅れて受給できる期間が短くなってしまうともったいないですよね。子どもの健やかな成長のために活用できるものなので、早めに手続きを行うように心がけましょう。また、毎年の現況届も、忘れずに提出するようにしてくださいね。