乳幼児医療証とは?申請方法や対象になる医療費を解説!紛失時の再発行や変更は?

乳幼児医療証を使うと乳幼児医療費助成制度による助成を受けられ、医療費が無償になったり負担額がおさえられたりします。乳幼児医療費助成制度とは、子どもにかかる医療費負担を減らし病気の早期発見や治療につなげるためのものです。ここでは、乳幼児医療証の対象となる条件や申請方法をはじめ、乳幼児医療証の保管アイデアをご紹介します。

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目次

  1. 乳幼児医療証・乳幼児医療費助成制度とは?
  2. 乳幼児医療証の申請の条件を確認
  3. 乳幼児医療証の申請発行手続きは?
  4. 乳幼児医療証を紛失したら再発行はできる?
  5. 乳幼児医療証は住んでいる都道府県外でも使える?
  6. 乳幼児医療証の記載内容に変更があったら手続きは必要?
  7. 乳幼児医療証を入れるケースは?
  8. 乳幼児医療証は健康に子どもを育てるお守りに!
  9. あわせて読みたい

乳幼児医療証・乳幼児医療費助成制度とは?

子どもが病気やケガで病院にかかるときは、国の医療保険制度により治療費の3割(小学校入学前までは2割)を患者側が負担し、残りは医療保険から支払われることになっています。

さらに子どもの医療費の負担を軽くするために、自治体が自己負担分の一部または全額を補助するのが、乳幼児医療費助成制度です。子どもが病院で乳幼児医療費助成制度を受けるときには、乳幼児医療証と保険証の提出が必要になります。

乳幼児医療費助成制度の対象になる医療費

乳幼児医療証で助成を受けられるのは、治療代や薬代、通院と入院にかかる保険医療費の自己負担額です。ただしすべてが無料になるのか、一部負担金があるのかについては、子どもの年齢や自治体などにより異なります。

たとえば神奈川県川崎市の場合、小学3年生以下は無料、小学4~6年生は自己負担額の限度を1回につき500円として、500円を超えた場合には超過分が助成されます。

乳幼児医療費助成制度の対象にならない医療費

一般的に医療保険の対象とはならない健康診断や予防接種、薬の容器代などは、乳幼児医療費助成制度でも対象外で自己負担になります。また、すでに健康保険組合から高額療養費の給付を受けているなど、他の制度から給付を受けている疾病についても対象外になる場合があります。

なお、学校や幼稚園・保育園内や登下校中の事故でケガをした場合などには、乳幼児医療費助成制度ではなく、学校が加入している保険から給付を受けられることがあります。そのため、まずは子どものケガが申請の対象に含まれるのかを学校に尋ねましょう。

乳幼児医療証の申請の条件を確認

乳幼児医療費助成制度の対象年齢や条件は、自治体によって異なります。財政に余裕がある自治体や子育て世代に地域の魅力を伝えたい自治体の場合などは、助成内容がより充実している傾向があります。

対象年齢はどこまでか

半数以上の自治体が、中学校を卒業する満15歳の年度末までを助成の範囲と定めています。ついで満12歳の年度末まで、就学前、満18歳の年度末までとする自治体が多いようです。助成の範囲は住んでいる地域によって大きく異なり、22歳までの医療費自己負担を全額助成するところ(※北海道南富良野町、2021年1月時点)もあります(※1)。

また、医療費の対象が入院なのか通院なのかによっても違いがあります。たとえば神奈川県川崎市の場合、小学校6年生までは通院と入院のどちらでも助成が受けられますが、中学校入学から卒業までの期間については入院分しか助成の対象になりません。

所得制限があるか

自治体や子どもの年齢によっては、助成を受けられる対象が所得によって制限されている場合があります。助成を受けられる所得の上限は、パパとママのうち所得の高いほうを基準にしたり子どもの人数によって変わったりすることがあるので、お住まいの自治体に問い合わせてみましょう。

他助成制度との併用は可能か

もしも子どもが大きな病気やケガで長期の治療や入院が必要となった場合には、乳幼児医療費助成制度と併用できる制度があります。

大きな病気やケガに利用できるのは高額療養費制度です。1ヶ月の医療費の自己負担が一定額を超えた場合には、高額療養費から差額分の費用が負担されるので、自己負担額をおさえることができます。

また、小児がんや慢性腎疾患など小児慢性特定疾病として認められるものは、医療費の自己負担分を一部助成してもらえます。制度を併用する場合は、小児慢性特定疾病医療費助成制度の自己負担額と乳幼児医療費助成制度の自己負担額を比べ、低いほうが適用されます。

乳幼児医療証の申請発行手続きは?

乳幼児医療証を申請するには、以下のような書類を用意して各自治体の窓口に申し込みます。詳しくは、自治体のホームページを参照したり問い合わせたりしてみると良いでしょう。自治体によっては郵送で申請できる場合もあります。

【発行手続きに必要なものの例】
・子どもの健康保険証
・印鑑(朱肉をつかうもの)
・申請者の所得を証明する書類
・マイナンバーカード
・申請者の健康保険証、委任状など代理人の証明書類
・代理人の身元確認書類

申請には子どもの健康保険証が必要です。そこで、まず赤ちゃんが生まれたら、保護者の健康保険組合などに申し込みをして保険証を発行してもらいましょう。乳幼児医療証が発行される前に赤ちゃんが体調を崩してしまうと、医療費が全額自己負担になるので、できるだけ早めに手続きをするのがおすすめです。

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乳幼児医療証を紛失したら再発行はできる?

もし乳幼児医療証を紛失してしまった場合は、再発行をしてもらえます。まず気がついた時点で各自治体に届け出ましょう。窓口で手続きを行えば、すぐに再発行してもらえることが多いので、その日に通院したいという場合でも使えることがあります。

また、自治体によっては再交付申請のための書類が自治体のウェブサイトからダウンロードできることもあります。小さな子どもを待たせながら窓口で書類を書くのはなかなか大変なので、事前に用意ができると便利ですね。

乳幼児医療証は住んでいる都道府県外でも使える?

乳幼児医療証は、交付された都道府県内の医療機関で受診した場合にしか使うことができません。帰省や旅行などで病院に行った場合には、子どもの保険証を医療機関に提示して、3割など決められた医療費の自己負担分を窓口で支払うことになります。

しかし、この自己負担分は後日住んでいる自治体の窓口で申請すると、振り込みなどで返金してもらえます。

申請には
・乳幼児児医療証
・子どもの健康保険証
・振り込む金融機関の預金通帳など口座番号のわかるもの
・医療機関の領収書
などが必要です。

病院で支払いの際に不安であれば、病院から受け取った領収書が乳幼児医療費助成制度の返還申請に使えるかどうか、確認をとっておくと安心ですね。

乳幼児医療証の記載内容に変更があったら手続きは必要?

乳幼児医療証は、子どもが安心して病院に行くための大切な書類です。生活の変化によって使えると思っていたものが病院では使えなかったということがないように、変更事項があれば、乳幼児医療証を使用する前にあらかじめ自治体での再交付を受けましょう。

こんなときは変更手続きが必要

申請すべき内容は自治体により異なりますが、一般的に、子どもの氏名、住所、保険の変更などがあった場合には変更手続きが必要です。パパやママの転職などで健康保険証が変更になった場合は、同時に乳幼児医療証も改定する必要があるので忘れずに申請を行いましょう。

また、父母が離婚してひとり親家庭等医療費助成制度の対象になった場合や、子どもが重度の障害者になった場合は他の助成制度の対象となるため、乳幼児医療費助成制度を受ける資格がなくなることがあります。不明な点があれば自治体に問い合わせましょう。

手続き方法は?

変更の場合も、申請時とほぼ同様の書類を用意して自治体に申請を行います。申請方法は事前に確認しておくと良いでしょう。

ただし、入院時の医療費のみが助成対象となっている場合では、乳幼児医療証そのものが発行されないことがあります。この場合、乳幼児医療証が届かないと不安になることがあるかもしれませんが、対象となる年齢であれば助成が受けられるので心配することはありません。

乳幼児医療証を入れるケースは?

子どもが小さいうちは病院に行く機会が多くあります。ふとしたすきに子どもにいたずらされて折られたり破いたりされては困りますよね。ここでは、大切な医療証を保存しておくためのアイデアを紹介します。

100均で購入

破れや濡れ、汚れから乳幼児医療証を守るには、カードケースがおすすめです。100均でも保険証や診察券を入れるのにちょうどよいサイズのケースが販売されています。

ふたつ折りのものであれば、一方に乳幼児医療証もう一方に診察券と見やすく整理できますね。また、透明なカードケースを選べば、そのまま病院に提出することも可能です。

他の病院の診察券や母子手帳などを一緒にまとめておきたい場合は、ジッパーつきの少し大きめのカードケースがおすすめです。きょうだいが多い場合は、ひとりずつ袋を分けておけば、窓口での出し入れや片付ける際にもわかりやすいですよ。

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母子手帳ケースで代用

母子手帳ケースには母子手帳を入れるポケットのほか、診察券を入れるカードポケットがついているものもあります。ここに乳幼児医療証を入れておくと「病院にかかる場合はいつもこれを持って行く」と覚えられるので、忙しいママやパパにもわかりやすいですよ。

普段の通院でも、予防接種を打った時期や健康診断のときの状況など、母子手帳を見なければ答えにくい内容を質問されることがあります。そのため、乳幼児医療証と母子手帳を一緒に保管しておくといざというときに便利です。

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手作りもできる

乳幼児医療証は、A6サイズ(105×148mm)やB7サイズ(91×128mm)程度の大きさのものが主流です。手芸が得意なママなら、ブックカバーを作る要領で手作りしても素敵ですね。また100均のソフトカードケースに、お気に入りの折り紙やラッピングペーパーをはさんだだけでも簡単かつおしゃれに使えます。

ビニールケースを使っている場合、熱で印刷されている文字がカードケースに焼きついてしまいがちです。そこで一枚紙をはさんでおくと目印がついてわかりやすいだけでなく、カードケース自体もきれいに保つことができますよ。

乳幼児医療証は健康に子どもを育てるお守りに!

小さい子どもはささいなことで体調を崩しがちです。嫌がる子どもを病院に連れて行くのは大変かもしれませんが、子どもは体重によって飲める薬や量が変わるので、毎回子どもの症状と成長に合わせた薬をもらえるため安全です。費用面でサポートが受けられる乳幼児医療証を大切に管理して、必要な場面では積極的に利用しましょう。

※この記事は2021年1月時点の情報をもとに作成しています。

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