クラミジア検査とは?費用や方法、検査キットについても解説
「クラミジア感染症」は、症状に気づきにくいため、感染を拡大させてしまいやすい性感染症のひとつです。まずはクラミジア感染症の症状を正しく知り、少しでも症状がある場合は検査しましょう。最近では自宅で検査できる検査キットも登場していて、より気軽に検査できますよ。ここでは、検査方法や検査にかかる時間の他、予防法も解説します。
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目次
クラミジア感染症とは?
クラミジア感染症はクラミジアに感染する病気で、日本では、毎年男女あわせて2万人以上の人が感染しています。クラミジア感染症とは、一体どのような病気なのでしょうか。
日本でもっとも感染者が多い性感染症
「クラミジア菌」という名前を聞いたことのある人も多いかもしれませんが、クラミジア菌の正式名称は「クラミジア・トラコマチス」という細菌です。その細菌に感染する病気を「クラミジア感染症」と呼びます。
男女ともに感染する可能性のある性感染症で、特に若い女性には多くみられる病気です。一般の高校生でも、性経験者のうち女性の13.1%、男性の6.7%がクラミジア感染症に感染していたとの報告があります。日本で最も感染者が多い性感染症ともいわれています。
自覚症状がないことが多く気づきにくい
クラミジア感染症にかかると、男性では、尿道分泌物、精巣上体の腫れ、疝痛、発熱などの症状が現れます。女性では、卵管炎などを起こし、おりものや不正出血などの症状が出て、将来的には不妊症につながることがあります。しかし、約半数以上に症状が現れない病気でもあり、非常に気づきにくい病気です。特に女性では男性に比べて症状が軽いことも多く、より気づきにくくなります。
おりものの異常、不正出血があることも
おりものがいつもより増えたり、多量の水っぽいおりものが出たりしたら検査してみましょう。また、おりものがいつもと違う、不正出血が起こる、性器がかゆいなどの症状も「クラミジア感染症」かもしれません。女性の症状のあらわれ方は軽いことが多く、そのまま放置していたら、知らないうちにパートナーにうつしてしまったということもあります。
いつもとおりものが違う、など少しでも気になることがあれば、早めに検査しておくことが大切ですよ。また、パートナーがクラミジア感染症になっている可能性もあるので、パートナーも一緒に検査を受けるようにしましょう。
不妊につながることも
クラミジアは卵管閉塞などの卵管障害の原因となりやすく、そのような卵管因子は不妊症につながるといわれています。不妊治療では、まず原因となる病気の治療にあたることが多く、クラミジア感染症であればクラミジア感染症を治療することから始まります。
気づかずにクラミジア感染症を放置すれば、不妊症のほか、子宮外妊娠を引き起こしてしまうこともあります。クラミジア感染症は、早期発見と早期治療がカギです。
クラミジア検査の方法は?
クラミジア感染症はかかる人も多いのに気づきにくい病気だということがわかりました。では、クラミジア感染症にかかった可能性がある場合、診断を確定させるにはどのような検査があるのでしょうか。病院以外での検査方法はあるのでしょうか。
婦人科や泌尿器科で検査できる
クラミジアに感染しているかどうかの検査は、婦人科や泌尿器科で行えます。症状があれば保険が適用されます。
女性の場合はおりものを採取
クラミジアの検査の中で、一般的で高感度の検査は「PCR法」と呼ばれる方法です。女性の場合は、綿棒のようなものでおりものをぬぐい、クラミジアの遺伝子が存在しているか調べます。
男性の場合は尿検査
男性の場合は主に尿検査となります。というのも、男性のクラミジア感染症の多くは、尿道炎を引き起こすからです。PCR法では、最後の排尿から1時間以上経過している初尿を使用して検査します。しかし、その際に、尿に精子などの細胞成分が多く含まれていると、偽陰性となってしまうことがあります。
喉への感染を調べる場合も
オーラルセックスにより喉への感染が疑われる場合は、喉の検査をします。PCR法による喉の検査では、生理食塩水でうがいをして、そのうがい液を検査します。検査前に、うがい、食事、ガムなどを食べることは避けましょう。
クラミジア検査の費用はどれくらい?
気になる症状があるときはクラミジア検査をおすすめしますが、検査の費用が気になりますよね。一体どのくらいの費用がかかるのでしょうか。
症状があれば保険適用で3,000円程度
クラミジア感染症の気になる症状があれば保険が適用され、3,000円程度となります。またパートナーの感染があって検査する場合は保険適用となります。病院に行く前に一度症状とともに病院に費用について問い合わせてみると、より明確な費用がわかりますよ。
とりあえず受けたいだけなら保険適用されないことも
自覚症状がまったくなく、パートナーも感染していないが検査だけはしておきたい、といった場合は、保険が適用されない可能性もあります。その場合、自費診療になってしまい、同じ検査であっても費用は1万円前後となってしまうことも。保険適用されるかわからない場合は、かかりつけの病院で尋ねてみましょう。
クラミジア検査の結果はいつわかる?
検査をしたら、すぐに結果を知りたいですよね。クラミジア検査の結果はすぐに出るのでしょうか。どのくらい待つのでしょうか。
即日検査なら30分程度で結果が出る
すべての病院がクラミジア感染症の即日検査ができるわけではありませんが、即日検査が可能な病院では、30分程度で結果が出ます。ただ、即日検査は、あくまで簡易的なものなので、詳しい検査に比べると精度は劣ることがあります。血液や精液が混入することで、偽陰性となってしまう可能性が高くなってしまうかもしれません。
おりものや尿の検査なら1週間程度かかる
PCR法でのおりものや尿での検査では、数日~1週間ほど検査に時間がかかります。特に男性の尿検査では1週間ほどかかってしまう傾向にあります。待っているあいだは落ち着かないかもしれませんが、結果の精度は高いので信頼度は高いといえるでしょう。
少し時間がかかってしまいますが、自分やパートナーがクラミジア感染症の疑いがある場合は、きちんと結果が陰性を示すまで、性交渉は控えましょう。
クラミジアの検査キットがあるの?使い方は?
性感染症という性質から、なんとなく病院に行くことをためらってしまう人もいます。そんな人のために、自宅でも検査できる市販の検査キットもありますよ。どのようなキットなのでしょうか。
忙しい人は市販の検査キットを使うのもあり
インターネットで、性感染症を検査できるキットも発売されています。しかし、保険適用はありませんので、5000円前後と病院での検査に比べて少々高額になります。おりものを自分で採取して返送することで検査が可能なので、プライバシーはしっかり守られますね。
検査キットでは費用はかかりますが、クラミジア検査だけでなく、「エイズ」「梅毒」「B型肝炎」などの感染症を同時に検査することも可能です。病院になかなか行けずに、ズルズルと先延ばしにするよりは、自宅で検査キットを使って検査するのも良いのではないでしょうか。ただし、検査方法などを間違えると正しい結果が出ないことがあるので注意が必要です。
自分でできるか心配な人は病院へ行こう
ネットで買える検査キットは便利ですが、自分でうまく採取できない場合は、買っても無駄になってしまう可能性も。自分で採取ができるか心配な場合は、病院へ行くことをおすすめします。
クラミジア感染症を予防するには?
クラミジアの疑いのあるときに適切な対処をすることはとても大切ですが、そもそもクラミジア感染症にならないようにしたいですよね。クラミジア感染症の予防法にはどのようなものがあるのでしょうか。
コンドームをつける
クラミジア感染症を予防するための手軽な方法は「コンドーム」の使用です。性病の多くはコンドームでの予防が可能といわれています。ただし、100%の予防はできません。またコンドームは正しく使用しないと、効果がありません。正しく使用することを心がけましょう。意外に忘れられがちですが、使用期限もありますので、使用する前にはご確認ください。
感染している人と性行為をしない
クラミジア感染症のもっとも効果的な予防法のひとつは、感染している人と性行為をしないことです。そのためには、性行為の相手を限定することが大事です。性感染症になっていないことをきちんと確認しあえる相手と、安心して性行為をするようにしましょう。不特定多数の性行為は感染症予防の観点からも避けると良いでしょう。
少しでも心当たりのある人はクラミジア検査を受けよう
クラミジアは、不妊症やほかの病気も引き起こしてしまうやっかいな病気のひとつです。自覚症状がないため、自分がパートナーに感染させてしまうという可能性もあります。そうなると、お互いにあまり気持ちの良いものではありませんよね。
少しでもおりものや気になる変化がある場合は、クラミジア検査を受けてみましょう。病院に行くのは恥ずかしいという場合は、ネットで検査キットも購入することができますので試してみてください。自分と相手のためにも、気になる症状があれば放置しないで検査してみてくださいね。