不正出血でおりものが茶色やピンク色に?量が多いときやにおいが強いときは病気?

おりものが茶色やピンクに変色して驚いた経験はありませんか。おりものの変色の原因は、もしかすると不正出血かもしれません。不正出血が起こると、おりものはどのように変化するのでしょうか。不正出血の原因とおりものの色や量、においの変化について解説します。

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この記事の監修

藤東 淳也
産婦人科医
藤東 淳也

目次

  1. 不正出血の原因・種類
  2. 不正出血でおりものが茶色やピンク色になる?
  3. 不正出血が起こるとおりものが多くなる?どんなにおい?
  4. 不正出血のサインはおりものだけでない?腹痛も?
  5. 不正出血の原因となる子宮の病気
  6. 不正出血の原因となる腟の病気
  7. 不正出血の原因となる女性ホルモンにかかわる病気
  8. 不正出血でおりものが茶色やピンクになったらどうする?
  9. 不正出血に気づくには、おりもののチェックが欠かせない
  10. あわせて読みたい

不正出血の原因・種類

不正出血とは、生理のとき以外に性器から出血することを指します。不正出血の原因にはどのようなものがあるのでしょうか。

ホルモンバランスの乱れによる不正出血(機能性出血)

ストレスや疲労などによってホルモンバランスが乱れると、不正出血が起こりやすくなるといわれています。生理周期は女性ホルモンの分泌量の変化によって保たれているため、女性ホルモンが正常に分泌されないと生理予定日ではないのに出血してしまう可能性があるのです。ホルモンバランスの乱れによる不正出血を「機能性出血」と呼びます。

ホルモンバランスの乱れの原因としては、ストレスや疲労、不規則な生活、飲酒や喫煙があります。また、ピルを飲んでいる人は、ピルの服用によって女性ホルモンの量が変化するため、ピルを飲み始めたときや飲み忘れたときに不正出血が起こることがあるでしょう。

子宮や腟の病気による不正出血(器質性出血)

子宮がんや子宮内部の炎症、腟の炎症や感染症といった子宮や腟の病気が原因で、不正出血が起こる可能性があります。病気によって症状は異なりますが、下腹部痛や腰痛、性器のかゆみや腫れ、性交時痛・排尿時痛など、不正出血以外の症状も伴う場合が多いでしょう。

排卵によって起こる不正出血(中間期出血)

生理と生理のおよそ中間にある「排卵期」には、女性ホルモンの分泌量が一気に変化することによって「中間期出血(排卵出血)」という出血が起こることがあります。

通常は、生理後の卵胞期にエストロゲン(卵胞ホルモン)という女性ホルモンが多くなることで子宮内膜が厚くなり、排卵後にプロゲステロン(黄体ホルモン)のはたらきによって厚い子宮内膜が保たれます。しかし、排卵期にはエストロゲンが減少し始めるとともに、プロゲステロンがまだ十分に分泌されていないため、厚くなった子宮内膜が少し剥がれてしまう場合があるのです。

中間期出血は生理的な現象であり、病気ではありません。少量の出血が2、3日程度続く場合がありますが、プロゲステロンの分泌量が増えることによって収まります。出血量が多い場合や1週間以上にわたって続くときには、ほかの原因がある可能性があるため病院に行きましょう。

妊娠にかかわる不正出血

不正出血には妊娠にかかわるものもあります。妊娠にかかわる不正出血としては、妊娠超初期の着床時に子宮内膜に傷がつくことで起こる「着床出血」や妊娠後期~臨月に出産の兆候となる「おしるし」、病院の検査機器によってできた性器の傷から出血する「内診出血」のほか、切迫流産や異所性妊娠(子宮外妊娠)による出血もあるため注意が必要です。

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不正出血でおりものが茶色やピンク色になる?

不正出血が起こると、血液がおりものに混ざることでおりものの色が変化する場合があります。茶色になるかピンク色になるかは、出てくる血液やもともとのおりものの状態によって異なります。

酸化した血液が混ざるとおりものが茶色に

体内で出血が起こってから時間が経ち、血液が酸化してから体外に出てくる場合には、血液が茶色や赤褐色になっておりものに混ざる可能性があります。茶色いおりものが出てくる原因としては、不正出血のほか、生理後に体内に残った経血が出てくることも考えられます。

白いおりものに鮮血が混ざるとピンク色に

体内で出血が起こってから比較的短い時間で血液が体外に排出される場合は、鮮血がおりものに混ざり、おりものが白いときには鮮血の赤と白が混ざることでピンク色に見える場合があります。

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不正出血が起こるとおりものが多くなる?どんなにおい?

不正出血が起こると、おりものが茶色やピンク色になる以外にどのような変化があるのでしょうか。

原因によってはおりものの量が多くなる

不正出血が起こったからといって必ずしもおりものの量が増えるわけではありませんが、原因によってはおりものの量が多くなる場合があるでしょう。茶色いおりものが大量に出る場合には出血量が多いと考えられるため、病院に相談しましょう。

おりものから悪臭がするときもある

病気によっては、不正出血が起こっておりものが茶色くなるとともに、おりものから悪臭がしたりおりものが膿のようになったりすることがあります。明らかに普段と違うにおいがする場合やにおいが異常に強い場合には感染症などの病気の可能性があるため注意が必要です。

量や期間、においに敏感に

おりものの量やにおいには個人差があるため、多少の変化であれば気にする必要はありませんが、異常に大量の茶色いおりものが出る、1週間以上にわたって続く、いつもと違うにおいや強い悪臭がするといった場合は病気の可能性が高いといえるでしょう。病院に行き、不正出血の原因を確かめることが大切です。

不正出血のサインはおりものだけでない?腹痛も?

不正出血が起こると、おりものが茶色やピンクに変化するだけでなく、腹痛や腰痛、性交痛、排尿痛・排便痛といった症状を伴うことがあります。こうした症状を伴う場合には、病気が原因で不正出血が起こっている可能性が高いため、すぐに病院に行きましょう。

不正出血の原因となる子宮の病気

子宮頸がん(しきゅうけいがん)

子宮頸がんは、「子宮頸部」という子宮の入り口にできるがんで、不正出血を伴う場合があります。おりものが茶色や赤褐色、ピンク色に変色し、悪臭を伴うようになるとともに、性交時に出血したり、生理の経血の量が増えたりする可能性があるでしょう。

子宮頸がんは、早期に発見できれば治療しやすく、完治することもありますが、進行してしまうと治療が困難になるといわれています。おりものの変化に着目するとともに、定期的に検査を受けて早期に発見できるようにしましょう。

子宮頸管炎

腟と子宮を結ぶ子宮頸管の炎症を「子宮頸管炎」と呼び、性行為や外的刺激によって子宮頸管が細菌に感染することで起こります。不正出血によっておりものが茶色やピンク色になることに加え、おりものが膿のようになったり、性器がかゆくなったりすることもあります。

子宮内膜炎や骨盤腹膜炎といった病気と併発する場合があり、その場合には発熱や腹痛を伴うことが考えられます。

子宮頸管ポリープ

子宮頸管にできる腫瘍である「子宮頸管ポリープ」も、不正出血を伴うことがある病気です。良性のものが多く、大抵の場合は病院に行けば簡単な処置ですぐに切除してもらうことができます。

子宮頸管ポリープは充血していて簡単に傷つく組織なので、性交や排便、運動による刺激で不正出血が起こる可能性があります。おりものが茶色やピンク色になるともに悪臭を伴う場合には、子宮頸管ポリープの可能性があるかもしれません。

子宮体がん

子宮内膜にできるがんである「子宮体がん」になると、不正出血や排尿時痛、性交時痛、骨盤付近の痛みといった症状があらわれます。

おりものの変化としては、茶色になり、悪臭がしたり膿状になったりすることがあるといわれています。閉経後にかかりやすい病気のひとつなので、閉経後に不正出血が続く場合には、子宮体がんの検査を受けることをおすすめします。

子宮筋腫

「子宮筋腫」になると、不正出血や経血量の増加、月経痛、頻尿、腰痛といった症状を伴う可能性があります。不正出血を伴う場合には、おりものが茶色やピンク色に変化することがあるでしょう。

子宮筋腫は子宮の内側・外側、子宮の筋肉の中にできる良性の腫瘍で、命を落とす危険はありませんが、命にかかわる悪性の腫瘍である「子宮肉腫」と区別がつきにくい場合もあるため注意が必要です。ただし、子宮筋腫は非常に頻度の高いものであるのに対し、子宮肉腫はかなり珍しい病気ですので、過度に心配する必要はありません。




子宮内膜症

子宮でない場所に子宮内膜のような組織ができる「子宮内膜症」も、不正出血を伴うことがあります。子宮内膜症が進行すると、生理痛が重くなったり貧血になったりする可能性があり、不妊につながることもあります。不正出血によっておりものが茶色くなるとともに、月経痛や貧血が起こる場合には、婦人科に相談してください。

子宮腟部びらん

子宮頸部の内側の粘膜が外に広がっている状態を「子宮腟部びらん」と呼び、おりものが多くなったり不正出血が起こったりする可能性があります。女性ホルモンの分泌が活発な時期に起こりやすく、生理的な現象のため病気ではありません。しかし、おりものが多すぎて不都合があるときや不正出血が多いときは治療を行う場合があるでしょう。

不正出血の原因となる腟の病気

腟がん

腟がんは非常にまれながんであるといわれており、女性の生殖器に発生するがんの中で占める割合はおよそ1%です。腟がんのほとんどは「扁平(へんぺい)上皮がん」という種類で、60歳以上の女性に発症することが多い傾向にあります。腟がんの代表的な症状は不正出血ですが、性交時痛、下腹部痛、排尿時痛、便秘、腟内のしこりといった症状を伴う場合もあるでしょう。

萎縮性腟炎

「萎縮性腟炎」は、更年期に女性ホルモンの分泌量が低下することによって腟内が委縮・乾燥して細菌が繁殖することで起こる病気で、性交時に腟内からの不正出血を伴います。不正出血が起こり、悪臭のある茶色や赤褐色、ピンク色のおりものが出る点が特徴です。

細菌性腟症

「細菌性腟症」は、特定の原因菌が特定されない点が特徴で、「非特異性腟炎」と呼ばれることもあります。細菌性腟症になると、腐敗臭のする灰色がかったおりものが出る場合が多いですが、不正出血を伴う場合はおりものが茶色や赤褐色に見える可能性があるでしょう。

症状が進行すると、子宮内膜炎や卵管炎、骨盤腹膜炎になる可能性があることに加え、妊娠後期に細菌性腟症になると、早産や新生児の病気のリスクが高まる場合があると指摘されています。免疫力を高め、細菌に感染しにくい強い身体を維持することが大切です。

不正出血の原因となる女性ホルモンにかかわる病気

黄体機能不全

女性ホルモンを分泌する「黄体」が正常に機能しない状態になることを「黄体機能不全」と呼び、黄体機能不全になると不正出血(機能性出血)を伴う場合があります。不正出血のほかに、生理周期が24日以下になる、生理前の症状が軽くなるといった症状があります。

黄体ホルモンの分泌量が少なくなることによって黄体期が短くなる傾向があるため、基礎体温を記録しておくことでほかの病気と区別しやすくなるでしょう。

無排卵月経

排卵に何らかの障害があるために、無排卵で出血が起こってしまうことを「無排卵月経」と呼びます。無排卵月経になると、生理周期が24日以下になる「頻発月経(ひんぱつげっけい)」や39日以上となる「稀発月経(きはつげっけい)」になる可能性があります。

排卵がないため低温期と高温期の違いがわかりにくかったり、ずっと低温状態の状態が続いたりする傾向があります。黄体機能不全と同様に、基礎体温を記録しておくことで病気を特定しやすくなるでしょう。

不正出血でおりものが茶色やピンクになったらどうする?

不正出血の量やにおい、その他の症状を確認

不正出血でおりものが茶色やピンクに変化した場合には、出血量や出血が続く期間、悪臭があるかどうか、下腹部痛や腰痛、性交時痛、排尿時痛といった症状があるかどうかを同時に確認することが大切です。

不正出血の原因はさまざまなので、症状を的確に把握して医師に伝えることで医師が病気の判断をしやすくなり、スムーズに治療を進めることができるかもしれません。

婦人科を受診する

自分で調べて病気の見当をつけたり対策をとったりすることは間違いではありませんが、自己判断に頼りすぎず、少しでもおかしいと感じた場合は病院で早めに相談しましょう。早期に病気を発見し、自分の症状にあった治療を進めることにつながります。

ストレスをためず、生活習慣を整える

ホルモンバランスの乱れによる不正出血の場合には、ストレスや疲れをためないようにしたり、基本的な生活習慣を見直したりすることで症状が良くなる可能性があります。睡眠や栄養を十分にとり、疲れたときにはできるだけ休みましょう。

おりものシートで下着の汚れやにおいを防ぐ

不正出血が原因で茶色やピンク色のおりものが下着につくと、洗濯が大変ですよね。そんなときにはおりものシートをつけて下着の汚れを防ぐと良いでしょう。おりものシートをこまめに取り換えることで性器を清潔に保ち、血液の生臭さやおりもののにおいを抑えることができます。ただし、不正出血の量が多いときには生理用ナプキンをつけてください。

不正出血に気づくには、おりもののチェックが欠かせない

おりものの変化は、生理や妊娠、ホルモンバランスの変化や女性の病気を知らせてくれる大事なバロメーターです。おりものが茶色やピンク色に変化した場合には、不正出血の可能性があることを頭に入れておきましょう。

不正出血は健康に支障のないものもあれば、がんの兆候になるものもあります。できるだけ早い段階で不正出血に気づき、異常がある場合には早期に治療を開始したいですね。

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