インフルエンザの治療薬の種類!タミフルやゾフルーザの違いは?飲まなくても治るってホント?!

インフルエンザの初期症状は通常の風邪によく似ています。そのため、最初はインフルエンザと気づかずに風邪薬を使っているケースもあるようです。しかし、風邪薬はインフルエンザに効果があるのでしょうか。ここでは、インフルエンザと薬の関係性や、そのはたらきと副作用、抗生物質や、解熱剤の使用について解説します。

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目次

  1. 抗インフルエンザウイルス薬の種類とはたらき
  2. 子どもに抗インフルエンザ薬を飲ませてもいい?ゾフルーザは?
  3. インフルエンザは薬を飲まなくても治るの?
  4. 子どもに薬を上手に飲ませる方法
  5. 抗インフルエンザウイルス薬の副作用は?
  6. インフルエンザに抗生物質は効く?
  7. インフルエンザに市販の風邪薬や漢方は効く?
  8. インフルエンザで解熱剤を使用するタイミング
  9. 妊婦は薬を飲んでも良い?
  10. 抗インフルエンザ薬が必要か否か医師の判断を仰ごう
  11. あわせて読みたい

抗インフルエンザウイルス薬の種類とはたらき

インフルエンザは、「インフルエンザウイルス」に感染することによって起こる病気です。病原体は風邪と異なりますが、のどの痛み、鼻汁、咳など通常の風邪と同じような症状がみられます。感染力は通常の風邪よりも強く、気温や湿度が下がる冬に流行りはじめることもインフルエンザの特徴のひとつです。

通常の風邪との違いは、38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身に倦怠感などの症状が急速に現れることです。子どもの場合、重症化すると肺炎になったり、まれに急性脳症を引き起こしたりすることがあります。

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抗インフルエンザウイルス薬の種類

抗インフルエンザウイルス薬にはいくつか種類があるのをご存知でしょうか。日々新薬が開発されていますが、現在、医療機関では主に次の5種類が処方されています。

・タミフル:飲み薬
・ゾフルーザ:飲み薬
・リレンザ:吸入薬
・イナビル:吸入薬
・ラピアクタ:注射薬

抗インフルエンザ薬のはたらき

抗インフルエンザ薬は、インフルエンザそのものを治す薬ではありません。インフルエンザウイルスの増殖を抑える薬であり、薬を飲まないときに比べて高熱が出る期間が短くなるなどのメリットがあります。

子どもに抗インフルエンザ薬を飲ませてもいい?ゾフルーザは?

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年齢による薬の対応

抗インフルエンザ薬としてタミフル、リレンザ、イナビル、ゾフルーザ、ラピアクタの5種類が主に使われています。そのうちラピアクタは点滴注射で用いる薬であり、子どもも使うことができます。重症化のリスクがある患者に対しては使用を検討すべきとされています。

タミフル、リレンザ、イナビル3種類の薬においては、処方する小児の年齢により適する薬が決められています。年齢による薬の適応は以下の通りです。

処方時期
タミフル
リレンザ
イナビル
1歳未満推奨(※1)推奨されない推奨されない
1歳~4歳推奨吸入困難のため使用不可吸入困難のため使用不可
5歳~9歳推奨吸入可能なら使用可吸入可能なら使用可
10歳~推奨(※2)推奨推奨

(※1)1歳未満の新生児・乳児に対し、タミフル投与に関する安全性のデータが蓄積されてきており、タミフルの投与が可能であるとされています(2016年11月24日より保険適用対象)。

(※2) これまで、就学期以降の子どものタミフル服用後の異常行動が問題視されていました。しかし、インフルエンザによる異常行動がタミフルに限ったものではないとの判断から、日本小児学会は2018/2019シーズンからはタミフルの使用も推奨しています。

一方、医師によっては1歳未満の赤ちゃんに対してはタミフルの処方は行わないと決めていることもあります。タミフルが処方されない場合は、解熱剤や鼻水、咳に対処できる薬が処方されるでしょう。

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子どものゾフルーザの服用について

ゾフルーザは2018年度に登場したインフルエンザの新薬です。タミフルと違い1回飲むだけでよいということで、非常に話題になっています。しかし子どもに対するゾフルーザ使用に関して十分なデータがないという理由から、日本小児学会では2018/2019シーズンについては「現時点では検討中である」としており、ゾフルーザの使用を推奨はしていません。

子どものタミフル服用について

日本小児科学会でも、1〜4歳までの幼児、5歳~9歳の小児(日本小児学会による区分)のインフルエンザ治療には、タミフルの使用が推奨されています。他にも口から吸入するリレンザやイナビルがありますが、吸入が可能になるまでは経口薬のタミフルが処方されています。

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子どものリレンザ・イナビルの吸入について

日本小児学会によると、4歳までの子どもには、リレンザやイナビルは使用が推奨されていません。リレンザ、イナビルともに吸入薬であり、小さな子どもにとって正しく吸入することが難しいため処方されないことが多いとされています。

5~9歳に対しては、医師の判断により、吸入が可能である場合に処方されています。ただし、服用する際には、医療従事者や保護者が正しく吸入されているか確認することが必要です。

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インフルエンザは薬を飲まなくても治るの?

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基本的にはインフルエンザは自然治癒する疾患であるとされ、抗インフルエンザ薬の投与は必須ではないとされています。しかし、インフルエンザウイルスは通常の風邪と比べ症状が重く、最悪の場合、命にかかわる危険もあります。したがって、医師の判断により抗インフルエンザ薬が処方され、症状を和らげることがあります。

とくに子どもや基礎疾患を伴う患者、呼吸器症状が強い患者には、重症化を防ぐために抗インフルエンザ薬の投与が推奨されています。自己判断で自然治癒をしようとはしないほうが良いでしょう。医師の診断を受けた上で、適切な対処を施しましょう。

子どもに薬を上手に飲ませる方法

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子どもは薬に慣れていないため、吐き出してしまうなどということもあるようです。上手に飲ませる方法としては、水で溶かしたり、甘いものに混ぜたりして食べさせるのも良いですね。

特にタミフルが処方された場合、苦くて飲みにくい子どももいるようです。調剤薬局から出されるパンフレットなどには、以下の食べ物に混ぜると飲みやすくなると紹介されています。

 ・チョコアイス
 ・ココア・ヨーグルト(イチゴ味など)
 ・オレンジジュース
 ・スポーツドリンク

逆に、甘いものでも、以下の食べ物だと飲みにくくなるといわれています。

 ・バニラアイス
 ・乳酸菌飲料
 ・オレンジジュース

個人差もあるようですが、子どもに合った飲み方が見つかると良いですね。

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抗インフルエンザウイルス薬の副作用は?

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抗インフルエンザ薬の副作用としては、主に処方される4種類の薬においては吐き気や腹痛、下痢など消化器系の症状が知られています。いずれもまれなケースであり、程度にも個人差がありますが、そのような症状がみられた場合には、基本的には服用を中止し再度医療機関を受診したほうが良いでしょう。

また、薬ごとの異なる副作用も確認されています。抗インフルエンザ薬4種の特に意識しておきたい副作用、注意点は以下の通りです。

タミフルの副作用・注意点

タミフルは一般的に安全な薬といわれていますが、副作用が出ることがあります。主な副作用は、腹痛・下痢・吐き気やなどの消化器症状です。そのほかに口内炎や口の中の不快感、胸やけ、食欲不振、めまい、発疹などの副作用が報告されています。

リレンザの副作用・注意点

リレンザの副作用も、主に下痢や悪心・嘔吐などの消化器症状です。しかしその発生頻度は低く、比較的安全な薬といわれています。また、気管支の攣縮(れんしゅく)※の報告があり、喘息など呼吸器系の疾患がある患者には推奨されていません。ほとんどは診察時に医師に確認されますが、既往歴がある場合は、医師に伝えるようにしましょう。※痙攣(けいれん)性の収縮

イナビルの副作用・注意点

主な副作用は、下痢、めまい、悪心、蕁麻疹(じんましん)、発熱などがありますが、副作用の発生はかなり低頻度です。また、吸入薬のリレンザにおいて、気管支喘息患者に使用した際に気 管支攣縮(れんしゅく)の報告がみられているため、気管支喘息の患者に対してイナビルを使用するときは留意するよう喚起されています。

ラピアクタの副作用・注意点

ラピアクタは点滴薬であり、インフルエンザが重症化した場合や、高齢の方、薬を飲んだり吸入したりすることが難しい場合に用いられています。主な副作用としては、主な副作用は下痢や悪心・嘔吐などの消化器症状ですが、他の治療薬に比べ発生頻度はやや高めといわれています。

インフルエンザに抗生物質は効く?

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抗生物質はインフルエンザウイルス自体には効かない

抗生物質はインフルエンザウイルス自体には効果がありません。感染症の原因のほとんどは、細菌、真菌、ウイルスのどれかになります。抗生物質は細菌を殺す薬であるため、インフルエンザウイルスには直接的には効かないということになるでしょう。

なぜ抗生物質が処方されるときがあるの?

インフルエンザに感染すると、体力や抵抗力が低下するため、他の細菌にも感染しやすい状態になります。特に小さい子どもや、高齢の方、身体の弱っている方は、インフルエンザ感染中に細菌にもウイルスにも感染することによって起こる合併症(気管支炎、肺炎など)が危惧されます。この対策として、抗生物質が使用されることがあります。

インフルエンザに市販の風邪薬や漢方は効く?

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風邪薬や漢方で症状を和らげることは可能

インフルエンザと風邪は症状がよく似ていますが、風邪薬や漢方薬でインフルエンザウイルスの増殖を防ぐことはできません。そもそも、風邪薬や漢方薬も症状をやわらげるためのものであり、風邪そのものを治すことを目的とした薬ではないようです。

ただし、インフルエンザの症状にある、風邪と似た症状(発熱、鼻水、鼻づまり、咳など)を和らげることは可能といわれています。

重症化しないためにも、医療機関で診断を

インフルエンザは風邪と比べて症状が強く、感染力も強いという特徴があります。インフルエンザの症状がみられた際には、重症化しないためにも医療機関で診てもらうようにしましょう。

抗インフルエンザ薬だけでなく、他の症状を和らげる薬が処方されることもあるようです。市販の風邪薬や漢方薬で症状の緩和に効果はあるかもしれませんが、できるかぎり、医師の診断の上で処方された適切な薬を服用しましょう。

また、タミフルは発症から48時間以上たってからの服用では効果が低いという研究結果が出ています。したがって48時間以内に医療機関にかかることが望まれます。

インフルエンザで解熱剤を使用するタイミング

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インフルエンザにかかっているときに解熱剤を使うと、薬の種類によっては脳症などの合併症をおこす可能性があるといわれています。自己判断で使用することは避け、医師の指導をよく聞いて服用させるようにしてください。

妊婦は薬を飲んでも良い?

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妊婦さんがインフルエンザに感染した場合でも、普通の人と同じように抗インフルエンザ薬が処方されます。これらの薬を服用しても胎児への影響はほとんどなく、流産などの確率も服用前と変わらないといわれています。

妊娠中は抵抗力が比較的弱いとされています。インフルエンザが重症化しないためにも、医療機関にて診断をして、薬を処方してもらうようにしましょう。どうしても薬を飲みたくないという場合も、医師の診察を受けた上で対処法を相談するようにしましょう。

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抗インフルエンザ薬が必要か否か医師の判断を仰ごう

インフルエンザは薬を飲まなくても、多くの場合、自然治癒するといわれています。しかし、子どもや高齢者、妊婦などは、重症化するリスクが比較的に高くなります。したがって、医療機関にて一度診てもらい、適切な処方をしてもらうようにしましょう。また、薬には副作用があることを理解したうえで、それが確認された場合には、できるだけ早く医師へ相談するようにしましょう。

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