二度寝したら基礎体温はどうする?測り忘れ・夜中トイレに行った・早起きのときは?測り直しはOK?
基礎体温をつけているときに困る失敗が、二度寝や測り忘れではないでしょうか。二度寝の後に測り直しても良いのか、測り忘れて起き上がってしまった場合はどうするべきかなど、対応方法を知らないといちいち悩んでしまうでしょう。万一のことがあっても困らないように、基礎体温で起こりがちなトラブルの対処法について解説します。
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目次
基礎体温とは?排卵の有無や生理予定日がわかる?
安静にした状態の体温
基礎体温とは、身体が一番安静にしているときの体温です。人が最も安静にしているのは睡眠時ですが、寝ているときには体温を測れません。そのため、目覚めた直後に測った体温を基礎体温とするのが一般的です。
生理周期の中で低温期と高温期にわかれる
女性の身体は、エストロゲンとプロゲステロンというふたつの女性ホルモンがバランス良く分泌されることで、約1ヶ月の生理周期ごとに生理と排卵を繰り返します。ホルモンバランスが正常であれば、基礎体温は生理周期内で低温期と高温期の二相に分かれます。
排卵は低温期から高温期に切り替わるころに起こるとされています。もしも「基礎体温が低温のままで高温期がない」といった場合は、排卵が起こっていない可能性もあり注意が必要です。
高温期が終わると生理が始まります。高温期の日数は約14日間と個人差が少なく、高温期が始まった日から生理予定日を計算できます。ただし、ホルモンバランスの乱れなどにより、高温期の長さが変動することもあります。
基礎体温をつけると妊活や体調管理に役立つ
基礎体温を継続してつけると、排卵日が予測でき、妊活に役立ちます。排卵日は低温期から高温期に移行するころで、特に妊娠しやすい性交のタイミングは、卵子や精子の寿命も考慮すると排卵の2~3日前から排卵の翌日までです。
また、低温期と高温期ではそれぞれ別の女性ホルモンの分泌量が増え、女性の心や身体にさまざまな影響を与えています。それぞれの女性ホルモンにどんな作用があるか知っておくと、妊活だけでなく日々の体調管理にも役立ちますよ。
たとえば、月経期から排卵までの低温期に多く分泌されるエストロゲンは、気分を安定させ、肌の調子も整えてくれます。新陳代謝を促す作用もあるため、低温期はダイエットにもおすすめの時期です。
一方、排卵後から生理前までの高温期に増えるプロゲステロンは、肌荒れや吹き出物などの肌トラブルを引き起こしやすいホルモンです。また、腹痛、頭痛、イライラといったPMS(月経前症候群)の原因になるとされています。高温期には、心と身体のバランスを整えるような過ごし方をするのが良いでしょう。
まずは3ヶ月間基礎体温を測ろう
基礎体温から自分の身体のリズムを知るには、短期間よりも長期間継続して基礎体温をつけるのがおすすめです。まずは3ヶ月を目標に毎日基礎体温を測って、基礎体温グラフに記録してみましょう。1ヶ月、2ヶ月と月を追うごとに、自分の基礎体温の傾向もつかみやすく、排卵日や生理開始日も予測しやすくなりますよ。
基礎体温の測り方
基礎体温は、女性の体調管理に役立つ情報がつまったものです。基礎体温から得られる情報を上手に活用するためにも、正しい方法で測ることが大切ですよ。
基礎体温計を使う
基礎体温を測るときには専用の基礎体温計を使いましょう。基礎体温の低温期と高温期の差は0.3~0.5℃程度しかなく、普通の体温計では細かな変動まで測定することができません。基礎体温計なら小数点第2位まで測れるので、精密に測ることができますよ。
基礎体温計は体温を測るだけのシンプルなタイプの他に、測った体温を記録できるタイプや、専用アプリに転送できる通信機能がついたタイプもあります。自分の使い勝手に合うものを選びましょう。
枕元に基礎体温計を置いておく
基礎体温を正しく測るためには、夜寝る前に枕元に基礎体温計を準備しておきましょう。基礎体温は安静な状態の体温で、身体を少し動かすだけでも正確に測れなくなります。朝目覚めてすぐに、なるべく姿勢を変えずに基礎体温計を使えるようにしておきましょう。
手の届く範囲に基礎体温計があれば、起き上がらずにすむだけでなく、測り忘れ防止にも役立ちますよ。
4時間以上睡眠する
人は起きているだけでエネルギーを消費し、すぐに体温が上がってしまいます。安静時の基礎体温に下がるよう、しっかりと睡眠をとりましょう。
基礎体温を正確に測るため、4時間以上の睡眠が必要という説もありますが、これを証明する医学的なデータはありません。
ただし、睡眠不足によって自律神経が乱れると、基礎体温も影響を受けて不安定になりやすいことはいえます。健康のためにも1日に最低4時間は睡眠をとるようにしましょう。
毎朝同じ時間に起きてすぐに計測する
基礎体温は毎朝起きてすぐ、起き上がらずに測りましょう。寝返りやトイレの後に測ると、体温が上がってしまって誤差が生じるため注意が必要です。測る時間もなるべく毎日同じにすると、より正確なデータが取れますよ。
基礎体温計は舌の下に入れる
普通の体温計は脇の下で測ることが多いですが、基礎体温計は必ず舌の下に入れて測ります。基礎体温計を舌の裏側の付け根付近に当て、舌で押さえて測りましょう。
慣れるまでは口から体温計がずれ落ちてしまうこともありますが、体温計に軽く手を添えて支えるようにすると、ずれ落ちるのを防ぐことができますよ。また、舌の上に乗せて測ると誤差が大きくなってしまい、正しい基礎体温が測れないので注意が必要です。
検温中はじっとする
基礎体温の検温中は、起き上がらずにじっとして安静を保つようにしてください。また、検温中に口が開いていると外気を検知して誤差が生じてしまうこともあるため、検温中は口を閉じて鼻呼吸するようにしましょう。
基礎体温グラフをつける
測った基礎体温は基礎体温表に記録してグラフ化すると、さまざまな変化が一目でわかるようになり便利です。基礎体温を毎日測っているならぜひ基礎体温グラフを作ってみましょう。手書きの基礎体温表はインターネットでダウンロードして手に入れることができますよ。
手書きでグラフを書くのが大変なら、アプリもおすすめです。基礎体温を記録するだけで自動で基礎体温グラフを作成してくれるので便利ですよ。基礎体温計と連携している専用アプリもあります。
基礎体温は二度寝すると変わる?
人の体温は目覚めると同時に上がり始めます。もし夜中にトイレに行ったり、早起きしたりした後に二度寝した場合、一度上がり始めた体温が安静時の体温まで下がるのに時間がかかると考えられます。したがって、二度寝の前よりも、二度寝の後のほうが基礎体温は上がる傾向があります。
また、体温は1日中常に一定ではありません。早朝の体温が最も低く、徐々に上昇し夕方に最も高くなるため、起きる時間が遅くなるほど基礎体温も高くなりがちです。たとえば、休日に普段より遅く起きると37℃など高めの結果になったり、逆に早起きした場合は前日に比べ下がったりする場合もあります。
つまり、二度寝をして普段より遅く起きたときに測る基礎体温は、二度寝の前との差だけでなく、いつもの時間に測る基礎体温とも差が生じやすく、高めになりやすいでしょう。
ただ、基礎体温は毎日測ることが大切です。二度寝をしていつもの時間に起きられなくても気にしすぎず、参考値として記録をつけましょう。基礎体温グラフの備考欄に、二度寝したことや起床時間をメモしておくと良いですよ。
二度寝の前と後、どっちの基礎体温が正しい?
二度寝の前と後でそれぞれ基礎体温を測った場合、どちらが正しい基礎体温と判断したら良いのでしょうか。これは睡眠時間にも左右されますが、基礎体温は「目覚めてすぐに測った体温」なので、二度寝の前の体温を正しいとするのが一般的です。
しかし、夜中に目が覚めたり、トイレに行ったりした後に二度寝した場合でも、二度寝のあいだに十分な睡眠が取れていれば、二度寝の後の体温を正しい基礎体温としても構いません。反対に、起きなければならない時間よりも少し早く目が覚めて、二度寝をするにしても短時間しか眠れない場合は、二度寝の前に測定した体温を記録すると良いでしょう。
二度寝した後に基礎体温を測るときの注意点
二度寝の時間が短いと、安静時の体温まで下がりきらず、十分に睡眠をとったときよりも高い測定結果になることがあるので注意しましょう。
しかし、結果に多少の誤差があるとしても、基礎体温は継続してつけることが大切です。いつもと違う状況で測定した場合は、その内容をメモに残しておきましょう。二度寝をしてうまく測れなかったとしても、神経質になりすぎずに「次の日からまたきちんと測ればいいか」と大らかな気持ちでいると長続きしやすいですよ。
基礎体温がうまく測れなかった!測り直して大丈夫?
基礎体温をつけ始めのころだと、体温計の位置が悪いなどの理由でうまく測れないことがあります。その場合はすぐに測り直しせず、一度体温計の電源を切り、体温計の検温部分を冷ましてから測り直してみましょう。ただし、何回も測り直すと、数値が高くなったり低くなったりして誤差が生まれることがあります。
基礎体温をつけるときは、測り間違いをして測り直すことがないように、正しい測定方法を身につけることが大切ですよ。
基礎体温を測り忘れたらどうする?
基礎体温をつけるようになると二度寝だけでなく「起きてから基礎体温の測り忘れに気づいた」などという失敗も出てくるでしょう。もし基礎体温を測り忘れてしまったらどうしたら良いのでしょうか。対応方法はふたつあります。
ひとつ目は30分以上安静にしてから測る方法です。もう一度ベッドや布団に横になり、安静な状態を保ってから測りましょう。時間が許すならこの方法がおすすめですが、通学や通勤前だと30分も安静にしていられませんよね。
時間がないときには、その日の基礎体温は記録しないのもひとつの手です。基礎体温は継続してつけることに意味があるので、1日くらい測り忘れても翌日からいつも通り継続して測定すれば問題ありません。
むしろ「基礎体温は1日でも測り忘れてしまったら意味がないもの」と勘違いしてしまい、基礎体温をつけること自体をやめてしまうのが一番もったいないことです。測り忘れたときは、その日のグラフは空白でも良いということを覚えておいてくださいね。
二度寝しても正しく対応すれば大丈夫
基礎体温は毎日同じ時間に継続して測ることが大切ですが、二度寝や測り忘れなどの失敗を気にするあまり、神経質になってしまうと逆効果です。基礎体温を測るのがストレスになってしまい、長続きしないかもしれません。ストレスがたまるとホルモンバランスの乱れにもつながり、結果として基礎体温が不安定になってしまう可能性もありますよ。
二度寝や測り忘れがあったとしても、正しく対応すれば心配いりません。まずは気軽な気持ちで3ヶ月継続してみてくださいね。