排卵日後の妊娠可能性は?排卵日以外に妊娠を望むなら「排卵日前」の仲良しが大切?
排卵後に仲良ししても、妊娠の可能性はあるのでしょうか。排卵日以外に妊娠しやすいのはいつなのでしょうか。仕事や育児があると、思ったようなタイミングで仲良しするのは難しいものです。精子や卵子の性質、受精や着床のメカニズムを理解して、排卵日以外で妊娠の確率が高い日を探っていきましょう。男女の産み分けについても解説します。
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目次
排卵日以外に妊娠する可能性は?
妊娠するためには卵子と精子がタイミングよく出会うことが大切
妊娠の成立は、排卵された卵子が精子と出会うことから始まります。しかし、卵子と精子には寿命があり、受精できる期間はごく限られています。その限られたあいだに出会いのタイミングをとることが、妊娠の成立に向けた第一歩となります。
卵子は排卵日を迎えると卵巣から飛び出し、卵管膨大部に入ります。卵子が卵管膨大部に入ったときに受精可能な状態の精子があれば、受精の可能性は高まります。
排卵日前後も妊娠の可能性はある
妊娠しやすいのは排卵日というイメージが強いかもしれませんが、排卵日前後も妊娠する可能性はあります。卵子と精子の寿命を考慮すると、特に排卵日前が妊娠する確率が高いでしょう。
一方、排卵から数日経つと妊娠確率が下がるといわれていますが、ホルモンバランスの乱れなどで自分の予測よりも排卵が遅れたために妊娠することも考えられます。妊娠を望まない人は必ず避妊しましょう。
排卵日以外で妊娠の確率が高いタイミングはいつ?
排卵日当日よりも排卵日前が妊娠しやすい
卵子と精子は生きている細胞で、寿命と受精可能な期間が限られています。卵子の寿命は約24時間で、受精可能な時間は平均して6~8時間ほどしかありません。
一方の精子はというと卵子よりも寿命は長く、平均して2~3日ほどと考えられています。腟内に射出された精子は受精可能な能力を身に着けておらず、腟から子宮、卵管へと進む過程で受精能を身に着けます。受精能の獲得にかかる時間は6~8時間ほどで、その後約36時間ほど受精が可能な状態が維持されます。
受精を成立させるには、卵子が受精可能な6~8時間と、精子が受精可能な約36時間のうちに精子と卵子が出会うことが条件となります。そのため排卵日を迎えるときに、受精能を身に着けた精子が卵管膨大部で待機していることが望ましく、性交のタイミングは排卵日当日よりも排卵日前日にとると良いでしょう。
体調や年齢でも妊娠確率が変化する
妊娠の確率は、体調や年齢によっても左右されます。これは、卵子や精子の成長、排卵、射精、着床に、ホルモンが大きく関係していることが理由にあげられます。ホルモンの分泌は視床下部、脳下垂体、生殖器が担っています。
ストレスや疲れがたまっていると、ホルモン分泌のネットワークに異常をきたすことがあります。ホルモンが正常に分泌されなくなると、卵子や精子の成長が滞ったり、子宮内膜が薄くなったりするため注意が必要です。
また、加齢によって卵子の受精能が低下したり、精子の運動率の低下、精子正常形態率の低下、精子量の減少などが起こったりすることが妊娠率に影響すると考えられています。さらに、たとえ妊娠したとしても女性では35歳、男性では40歳以上で自然妊娠の確率が下がるという報告があります。
排卵日後の仲良しは妊娠しない?
排卵日から2日以上経過すると妊娠する確率は低い
卵子の寿命は約24時間、受精可能時間が平均して約6~8時間であることを考えると、排卵の2日後の性交は妊娠する確率が低くなるといえます。ただし、卵子の寿命には個人差があるため、排卵日翌日に性交しても、妊娠する可能性はゼロではありません。また、排卵日の予測がずれている可能性もあります。
もしも排卵日前に仲良しできなかったとしても、排卵日翌日にパートナーとのタイミングが合えば、仲良ししてみても良いかもしれません。
排卵日の予測がずれていて妊娠することはありえる
排卵日を予測するには、基礎体温を測り生理周期を把握することが大切です。生理周期とは生理初日から次の生理が始まる前日までの期間を指し、25~38日間隔で繰り返されるのが正常の範囲です。
生理の出血は3~7日間続き、その後卵胞と子宮内膜が成長する「卵胞期」を経て、排卵へといたります。卵胞期の期間は個人差がありますが、排卵が過ぎ、生理が始まるまでの「黄体期」は約14日間とほぼ一定です。そのため自分の生理周期が把握できれば、生理開始予定日の約14日前が排卵日と予測できます。
しかし、ホルモンバランスが乱れていたり、生理周期の数え方が間違っていたりすると、排卵日の予測がずれることがあります。
排卵日以外の仲良しで妊娠したら性別は男の子?女の子?
仲良しのタイミングと性別の関係
腟の内部は、「頸管線」から分泌される酸性の「頸管粘液」で覆われています。頸管粘液は酸性を示し、通常は細菌の侵入を防ぎます。しかし排卵日前はアルカリ性の精子を受け入れるために、頸管粘液も弱アルカリ性に傾きます。この頸管粘液の性質の変化が、男女の性別の決定に大きくかかわるのではないかという考え方があります。
そもそも胎児の性別は、受精の際にX染色体をもつ精子とY染色体をもつ精子のどちらと融合するかで決定します。女の子の性となるX染色体を持った精子は酸性、男の子の性となるY染色体をもった精子はアルカリ性に強いといわれていることから、頸管粘液の性質と照らし合わせれば、男女の産み分けが可能だという説が広まったようです。
排卵日当日の仲良しでは男の子
男の子が生まれる精子は、Y染色体を持っています。Y染色体を持つ精子はX染色体をもつ精子よりも寿命が短く、アルカリ性に強いといわれています。酸性の腟内環境では長く生きられず、寿命は約24時間です。そのため、腟内がアルカリ性に傾く排卵日当日から排卵日後に仲良しをすると、男の子が生まれる可能性が高いようです。
排卵日の2日前の仲良しでは女の子
女の子となるのは、X染色体をもつ精子です。X染色体をもつ精子は寿命が長く、卵管内で約2日生きられると考えられています。酸性に強い性質を持つため、頸管粘液がアルカリ性に傾く排卵2日前に仲良しをすると、生まれてくる赤ちゃんの性別が女の子になるとされています。
産み分けは確実な方法ではない
性交日による産み分けは医学的な根拠に乏しく、研究が進んでいない分野です。しかも、統計的に見て男女が生まれる確率は半々であり、仲良しのタイミングを図っても必ずしも産み分けができるとは限りません。
受精は、1回の射精で放出される数億個の精子の中から、たったひとつの精子のみに許されるものです。さまざまなプロセスが関係して起こる奇跡といっても過言ではなく、どちらの性別となっても、赤ちゃんの誕生が喜ばしいことに変わりはないのです。
産み分けに臨むときはその結果にこだわらず、軽い気持ちでトライしてみると良いかもしれません。
排卵日はいつ?
基礎体温
基礎体温は排卵日を挟んで低温と高温の二相に分かれるのが一般的です。生理期間中の月経期と卵胞期は低温に、排卵期から次の生理が来るまでの黄体期は高温となります。
排卵は基礎体温が最低となる「体温陥落日」「低温相最終日」「高温相初日」のいずれかに起こるとされ、なかでも排卵が起こる確率が最も高いのは、低温相最終日だろうと考えられています。
基礎体温が簡単に記録できて、妊娠しやすいタイミングを自動で計算してくれるアプリもあり、妊活中におすすめですよ。
排卵検査薬
排卵検査薬は、排卵日前に大量に分泌される「黄体形成ホルモン(LH)」を検知する検査薬です。LHが大量に分泌されると、約10~40時間以内に排卵が起こります。排卵検査薬で陽性反応が出たら、LHが大量に分泌されているサインです。このときに性交のタイミングをとると、妊娠の確率が高まります。
排卵は生理開始予定日の約14日前に起こるとされ、市販されている排卵検査薬は、生理開始予定日の17日前から使用を開始するのが一般的です。
おりものの変化
排卵日前になると頸管粘液の分泌が増え、おりものの状態が変化します。この時期のおりものは透明でサラサラとしており、卵白のようなとろみがあります。9~10cmほどの長い糸を引く状態で、下着に付着すると違和感があるかもしれません。
分泌量が増えるのは2~3日間で、排卵が終わるとおりものは白く粘度のあるものに変わります。
排卵痛
排卵痛は、排卵時期に下腹部の痛みを感じる生理現象です。卵子が卵巣から飛び出すときに、卵巣の膜が傷ついて痛みが生じると考えられています。痛みには個人差があり、チクチクしたりズーンとしたりする痛みを感じる人もいれば、まったく感じない人もいます。必ずしも起こるわけでもなく、医学的な定義はありません。
排卵出血
排卵から生理開始予定日前にかけて、茶色いおりもののような出血が見られることがあります。この出血を排卵出血(中間期出血)といいます。排卵出血は、卵子が卵巣を傷つけた際に起こる出血と、子宮内膜が剥がれ落ちて起こる出血のふたつがあると考えられています。
妊娠の確率を高めるには?
妊娠の確率を高めるには、妊娠の可能性が高いタイミングで性交するのはもちろんですが、妊娠しやすい身体づくりをすることも大切です。栄養バランスがとれた食事や十分な睡眠、適度な運動を心がけましょう。
また、身体の冷えは血行不良を引き起こし、子宮や卵巣の働きが悪くなる可能性があります。身体を温める食べ物を積極的にとるなどして身体を冷やさないようにしましょう。
排卵後、妊娠初期症状はいつから?生理前の症状と似ている?
受精卵が着床後、妊娠の兆候としてあらわれる症状には眠気、だるさ、頭痛、胃の不快感などがあります。基礎体温の高温が続くことから、風邪と勘違いしてしまうこともあるようです。また、妊娠初期は女性ホルモンの分泌が盛んになることから、生理前のような症状を強く感じるかもしれません。
妊娠初期には、女性ホルモンのほか「ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)」というホルモンの分泌が増加します。hCGは着床後に作られ始めるホルモンで、妊娠初期症状を引き起こす原因のひとつと考えられています。
排卵後、妊娠検査薬の陽性反応が出るのはいつから?
妊娠検査薬は、尿に含まれるhCGを検知して妊娠の可能性を判定します。市販されている検査薬が陽性反応を示すのは50mIU/mL以上となってからです。hCG濃度が50mIU/mLとなるのは、着床から約5日目、排卵後約12日目頃が目安となります。
とはいえ排卵日が予測とずれていたり、hCGの分泌量が安定していなかったりする可能性もあります。そこで市販の検査薬は生理開始予定日の1週間後の使用を推奨しています。
排卵後のタイミングでも妊娠する可能性はある
妊娠を望んでいるときは、排卵日前のタイミングを逃してしまうと、妊娠しないのではないかと気をもむことも多いのではないでしょうか。しかし、卵子や精子の寿命は個人差があり、体調によってもその質は変化します。
一般的には排卵前にタイミングが取れることが望ましいといえますが、排卵後でもタイミングがとれるようであれば、仲良しをしてみると良いかもしれません。