【産婦人科医監修】妊娠初期症状がない人の特徴は?個人差や胎児への影響について
妊娠すると妊娠初期症状を自覚するもの、と思う人は少なくないでしょう。妊娠初期症状には個人差があり、目立った自覚症状がない人もいます。妊娠初期症状や妊娠超初期症状がなかった場合、お腹の赤ちゃんが正常に育っているか不安に思うこともあるかもしれません。妊娠初期症状がない人の特徴や個人差などについて産婦人科医監修で解説します。
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この記事の監修
目次
妊娠初期症状とは?代表的な8つの症状
妊娠初期症状とは?
妊娠に気づいたきっかけは「生理予定日を過ぎても生理が来ない」ことだった、という人は多いでしょう。しかし中には、生理予定日や予定日の少し前から「妊娠したかも」と勘が働く人もいるとか。そのきっかけとなるような症状を妊娠初期症状と言います。
妊娠週数は、前回の生理開始日から計算します。そのため正常に生理が来ている人が妊娠した場合、生理予定日を過ぎて遅れに気づくころには妊娠4~5週目に入っています。この妊娠超初期から初期までには、いろいろな自覚症状が出ることがあります。
ただ、妊娠初期症状には個人差があり、いつからどのようにという明確な基準もありません。症状が出ていても妊娠によるものだと気づかずに過ごしていた、というケースもあります。逆に生理予定日の前から妊娠の予兆に気づく人もいます。
代表的な妊娠初期症状
■基礎体温が高い状態が続く
基礎体温が下がらないままで3週間ほど続く場合は、妊娠の可能性が高いと言えます。女性ホルモンのプロゲステロンが妊娠を継続するために、体温を上昇させています。
■身体がだるい
体温が高いので熱っぽさや疲れに似ただるさを感じることがあります。風邪症状と似ています。
■眠気が出る
女性ホルモンの影響や身体の急激な変化によって知らないうちに疲れが出ていることもあり、眠気を感じます。妊娠初期には比較的多い症状ですが、生理前にも同じ症状が出ることがあるので判断が難しい症状です。
■乳房の変化
プロゲステロンの影響によって、乳房に張りを感じるようになり、乳首が敏感になったり痛みを感じることもあります。
■イライラしたり涙もろくなったりする
黄体ホルモンの影響や身体の変化に伴い、情緒も不安定になりがちです。
■トイレが近くなる
子宮が大きくなるにつれ膀胱が圧迫されるため、頻繁に尿意をもよおすようになりトイレへ行く回数が増えることがあります。
■便秘・下痢
プロゲステロンは妊娠による身体の変化に合わせ、胃や腸の働きを鈍くさせます。
■つわりが始まる
胃の働きが鈍くなることで、吐き気を感じるなどのつわりの症状が出てくる人もいます。
妊娠初期症状がない人の特徴
妊娠初期症状がなかった、という人にはある程度の共通点があるようです。また、症状そのものがなかったというより、気づかなかった、気にする余裕がなかった、という人も。後から考えれば、言われてみればあったような、という人もいるようです。個人差はありますが、妊娠初期症状がなかった人の特徴を参考にしてみてくださいね。
ストレスの発散方法を知っている
ホルモンバランスが大きく変動して心身に影響をおよぼす妊娠初期は、心身ともにストレスの影響を受けやすい時期と言えます。そんな中でも自分なりのストレス発散方法を知っている人は、妊娠初期症状のイライラなどに対応しやすく、ホルモンの変化に過敏になりすぎない耐性を持っていることがあります。
胃腸が強い
つわりについては意外にも解明されていない点が多く、精神的なものも往々にしてあるようです。もともと胃腸の強い人はつわりの症状が出にくい場合があるといわれます。
胃腸は自律神経と密接に関係しており、同じストレスにさらされても胃が痛くなる人とそうでない人に分かれるのはストレスによって自律神経が乱れるかどうかによります。自律神経が影響を受けやすい人は、つわりの症状も強く出る傾向があるようです。
冷え性でない
冷え性になる原因にも自律神経が関与しています。妊娠初期は黄体ホルモンの分泌によりホルモンバランスが乱れやすく、自律神経も乱れがちになります。ストレスによっても血管は収縮し、冷え性は助長されます。冷え性でないことは妊娠初期のマイナートラブルを防げる一因になりそうです。
スポーツや運動の習慣がある
スポーツや運動でもともと心身を鍛えている人は、心身の不調に対応する術を知っていることが多いようです。また、スポーツや運動は身体を温めます。妊娠中の適度な運動は推奨されており、もともと運動の習慣が身についている人は心身のストレスを回避するのが上手いのかもしれません。
ポジティブ思考である
何事も前向きにとらえる人は、ストレス耐性がある人です。不快な妊娠初期症状があっても、元来のポジティブ思考で乗り越えられるのでしょう。たとえストレスを感じてもためないで上手に発散することができる人は、妊娠初期のマイナートラブルを不快に感じないようにできる傾向があるようです。
およそ10〜30%が「つわりを感じない」
妊娠初期症状がとくにないことを心配する人もいますが、妊娠の兆候と呼ばれる初期の症状は、そのときにはそれと気づけないもの。「そういえばあれがそうだったのかも」と、後になって思い返せばあったような気がするものの、当時は気づかなかったという人も多いです。
妊娠初期に症状を感じる人が多いつわりについても、約10〜30%の人はとくに症状を感じることがないまま妊娠中期に入るとか。妊娠初期症状がなかったからといって、胎児の発育に問題があるわけではないので安心してください。逆に、つわりなどの症状が重たくても胎児の発育には影響はありません。
妊娠初期症状の個人差
症状が出る時間帯
妊娠初期症状が現れる時間帯は、早朝から朝にかけてがもっとも多いようです。夕方になるとつらい症状が出る人もいますし、日中の眠気が一番つらかったという人もいます。日中はさまざまな活動により気分がまぎれるので、朝や夜の静かな時間帯に症状を感じる人が多いようですね。この時間帯にぐっすり眠れる人は、妊娠初期症状を感じることが比較的少ないかもしれません。
内容
妊娠初期症状の内容には個人差が大きく、消化器の症状といっても、吐き気をもよおす人もいれば空腹感に耐えられない人もいます。また、下痢気味になる人もいれば便秘になる人もいます。妊娠初期症状なのかどうか判断がつかないところが、妊娠初期症状の特徴であるとも言えます。
重さ
妊娠初期症状が重いために、入院する人もいます。気になる胎児への影響ですが、妊娠初期症状の重さは一般的には胎児の発育具合や妊娠の経過には関係がないので安心してください。
一人目と二人目での症状の相違
同じ妊婦さんでも、一人目と二人目ではむしろ相違がある人のほうが多いようです。一人目は吐きつわり、二人目は食べつわりなどとつわりの出方が極端に変わる人もいます。
人間は「初めて」というストレスに弱いものです。初めてであれば何事にも身構えてしまい、どのような状況になるのか不安で仕方がないということも多いでしょう。
妊娠も同様で、一人目のときはガチガチに緊張していたものの二人目は気が楽、という声も多々あります。一度経験していていることだから、ある程度の流れがわかっていて対策も立てやすいのです。身体というより、精神的な負担がとくに少なくなる傾向があるようです。
それでも、二人目のほうが症状は重かった、という人も多いです。しかし「数ヶ月がんばれば楽になる」などとわかっているため精神的な負担は少なかった、という声が多いのも事実です。
妊娠初期症状がない場合の問題点
胎児への影響
妊娠初期症状がないと、本人は普段と何ら変わらぬ生活をすることになり、よほど基礎体温などに敏感でない限り妊娠自体に気づきにくいことがあります。自分が妊娠していることに気づかないまま、薬やアルコールを摂取してしまったり、産科へ行く時期が遅れたりすることなどが考えられますが、このような場合、胎児には影響がないとされています。
また、正常妊娠であれば妊娠の自覚が多少遅くても大きな問題はありませんが、異常妊娠(異所性妊娠)の場合は妊娠の自覚に先立って出血などが起こることがあります。母体に危険を伴うので、やはり、妊娠を希望しているときや妊娠の可能性があるときには基礎体温を計測したり、生理周期に敏感になっておくことが大切です。
陽性反応が出ているのに妊娠初期症状がない
妊娠の判別をする妊娠検査薬を正しい時期に使っていて(生理予定日から1週間後、または生理予定日から使えるものも)、妊娠の陽性反応がくっきりと出ていれば、99%の確率で妊娠していると言えます。妊娠検査薬では陽性であっても、自覚症状がないと、受診すべきか否か不安に思う人もいるでしょう。妊娠初期症状がとくになくても、ひとまず早めに産婦人科を受診しましょう。
妊娠の経過は100人いれば100通り
妊娠初期は心身ともに過敏になることが多いものです。普段なら気にならないことが気になったり、自分が妊娠しているかどうかがつねに気になったりして、情緒が不安定になることもあります。
妊娠初期の自覚症状は、実際に出ている症状そのものというより、その人の感じ取り方に左右されるもののようです。また、妊婦さんが100人いれば100通りの症状があります。
他人と比べてしまうこともあるでしょうし、妊娠初期症状がないとなるととくに不安になりがちだかもしれません。しかし産婦人科へ行って順調な経過を確認できていれば、気にする必要はありません。むしろ、つらい症状がなくて自分はラッキーだ、と思っても良いかもしれません。
妊娠がわかったら葉酸を摂りましょう
妊娠1ヶ月以上前から妊娠3ヶ月の女性は葉酸を摂取するよう心がけましょう。厚生労働省は妊娠可能性のある女性に対し、食事からの摂取に加えて1日400μgの葉酸を摂取することを推奨しています。
メルミーの魅力は、産婦人科医と管理栄養士によるダブル監修を受けていることです。葉酸のほか鉄やカルシウムなど、妊娠中に特に重要な17種類の栄養素を配合し、内14種類の栄養素については厚生労働省の定める栄養機能食品の基準値をクリア。「無添加」なのも嬉しいポイントですね。
厚生労働省が定める管理基準を満たしたGMP認定工場で生産されているほか、放射能検査や残留農薬検査もクリアして品質にこだわって作られています。また、配合されているすべての成分について、原産国と最終加工国の両方が公開されています。
※この記事は2023年8月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。