二人目の妊娠初期に気をつけることは?上の子の変化は?抱っこしても良い?|産婦人科医監修

産婦人科医監修|待ちに待った二人目の妊娠。一人目のときと何が違うのでしょうか。上の子にはどのような変化があらわれるのでしょうか。新しい家族をスムーズに迎えるためには、一人目の妊娠のときとは異なる事情を理解することがとても大切です。妊娠初期に知っておきたい身体の変化と、上の子に対する心のケアについてみていきましょう。

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この記事の監修

杉山 太朗
産婦人科医
杉山 太朗

目次

  1. 二人目の妊娠初期は一人目のときと違う?
  2. 二人目の妊娠を上の子にいつ伝える?
  3. 上の子の変化は?
  4. 二人目の妊娠初期の過ごし方で気をつけること
  5. できるだけ安静にしながら上の子との時間を楽しんで
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二人目の妊娠初期は一人目のときと違う?

つわりが軽い

食欲不振や嘔吐、吐き気、食べ物の好みの変化などの症状がでるつわりは、妊娠5~16週頃にみられます。妊娠した人のうち50~80%の人が経験するものですが軽い、重い、非常に重い妊娠悪阻と症状の程度や現れる症状は人によって異なります。

つわりが起こるのは、ホルモンの分泌量や代謝機能の変化に加え、ストレスなどの精神的な面が影響していると考えられています。そのため妊娠やつわりに対して経験があり、一人目の子どもの面倒を見なければならないという気合いが入っている二人目妊娠では、一人目のときよりもつわりが軽いと感じることが多いようです。

しかし一人目の子育てで疲れている分、二人目の方が重く感じる人や、体質で一人目も二人目も妊娠悪阻に発展してしまうケースもあります。触れていた情報や、イメージしていた経過と違っても、医師や助産師さんと相談しながら焦らずに対処していきましょう。

腰痛がひどくなる

腰痛は、骨盤をゆるめるリラキシンというホルモンが影響しているといわれています。骨盤を支えている筋肉や靭帯がゆるむことによって、腰に負荷がかかり腰痛が起こると考えられているのです。

妊娠中の症状を調べた研究によると、腰痛を発症する人の割合は50~70%となることがわかっています。また妊娠中に腰痛を発症した人のうち、産後も腰痛がみられたのは半数ほどで、3年たっても腰痛で悩んでいる人は約20%弱というデータもあります。一人目よりも、二人目の方が早くから腰痛を感じやすいのはこのためです。

一人目の出産で腰痛があった人は、もともと骨盤が歪みやすかったり痛みに敏感になっていたりすることも考えられます。妊娠前からケアを心がけるようにしましょう。妊娠中に腰痛が起こったら、マタニティエクササイズや骨盤ベルトが腰痛対策になります。医師の指示を受けながら、じょうずに痛みをやわらげてくださいね。

お腹が張る

二人目妊娠では一人目のときのように自分のペースでゆったりと過ごすことは難しいものですね。子どもの世話をしたり、家事に追われていたりするとお腹が張りやすくなってしまうので注意しましょう。

しかし、神経質になりすぎるのもよくありません。というのも、お腹の張りは筋肉が収縮することで起こるのですが、妊娠初期では子宮がそれほど大きくなっていないため、実際にお腹が張っていることは少ないのです。

お腹が張っているなと感じるときは皮膚が突っ張ったり、筋肉が引っ張られたりする感覚のときもあるようです。注意すべきなのは下腹部痛をともなったり出血があったりするお腹の張りです。そのようなときは切迫流産の可能性が考えられるため、早急に医師の診察を受けてください。

お腹が出るのが早い

一人目のときは妊娠後期になってやっと妊婦体形になったという人でも、二人目妊娠では妊娠4、5ヶ月頃からお腹が大きくなり始めたと感じる人が多いようです。

お腹が早く大きくなる理由としては、一人目の妊娠で皮膚が伸びて、二人目はでは早い時期からお腹が大きくなるのだというのがいわれています。一度ふくらませた風船は、ふくらませやすくなるのと同じ原理です。大きくなりすぎていないか心配なときは、医師や助産師に相談すると良いでしょう。

妊婦健診で計測される腹囲ですが、日本産科婦人科学会がまとめた産婦人科診療ガイドラインでは、超音波検査を行えば腹囲の計測は省略できる項目とされています。お腹の大きさは胎児の大きさとイコールではなく、あくまで目安です。大きい、小さいには個人差があるため、ほかの検査の結果も踏まえ妊娠中の身体を管理してください。

二人目の妊娠を上の子にいつ伝える?

上の子の年齢にもよりますが、あまり早く伝えすぎると赤ちゃんがいるという実感がわかず、家族が増えることに共感を示せない可能性があります。また、周囲に内緒にしていたいときでも、悪気なく周りに伝えてしまうことも考えられます。そのため、安定期に入ってから、あるいは胎動が目に見えるようになってから伝えるママが多いようです。

二人目の赤ちゃんができるということは、上の子はお兄ちゃん、お姉ちゃんになるということです。大人になったようなうれしさを感じる反面、今まで独占していたママやパパを取られるような寂しさを感じるのも事実です。

大人のようにふるまいたい子、まだまだ甘えたい子など、上の子の性格や個性にあわせて伝え方も考えられると良いですね。

上の子の変化は?

赤ちゃんがえり

二人目を妊娠したと同時に、なにかを察知したかのように無性に抱っこをせがんだり、スキンシップが増えたりして甘えるようになる子がいます。まるで赤ちゃんに戻ってしまったかのようなふるまいを赤ちゃんがえりと言います。

赤ちゃんがえりをする子のなかには、おむつが外れていたのにトイレに失敗するようになった、着替えがひとりでできなくなった、夜泣きをするようになった、卒乳していたのにおっぱいに執着するようになった、ママを拒絶するようになったというケースも見られます。

多くは一過性のものですが、赤ちゃんが生まれてくるまで続いたり、生まれてきてから赤ちゃんがえりがみられるようになったりと、出現の仕方は千差万別です。逆に、赤ちゃんがえりがまったくなかったという子もいます。

お兄ちゃん・お姉ちゃんの自覚がでてくる

子どもの性格にもよりますが、周りのお友だちにお兄ちゃんお姉ちゃんがいる子や、大人に対するあこがれのようなものを抱いている子は、早くにお兄ちゃん、お姉ちゃんの自覚が芽生えます。

赤ちゃんにあまり興味を示さなかったとしても、ママが上の子に対して声掛けをしたり、絵本やアニメなどを通じてイメージトレーニングをしたりすると、徐々に赤ちゃんが生まれてくることの意味を理解してくれるでしょう。

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二人目の妊娠初期の過ごし方で気をつけること

上の子とのコミュニケーション

妊娠初期はママ自身の身体の変化が大きく、体調や感情をうまくコントロールするのが難しいものです。上の子が赤ちゃんがえりをするとなおさら、イライラや気持ちの落ち込みが激しくなることもあるでしょう。

そんなときは無理に予定をこなそうとせず、ゆったりと自分たちのペースで過ごしてみましょう。二人目が生まれる前にあれもこれもと詰め込みすぎると、せっかくの上の子との時間が少なくなってしまいます。この時期に上の子と濃密な時間を過ごせれば、自然とお兄ちゃん、お姉ちゃんとしての自覚も育ってくるはずです。

二人目の妊娠中は、上の子との信頼関係を築くのにとても大切な時間です。お兄ちゃんになるのだから、お姉ちゃんになるのだからと無理やり自立させずに、子どもの個性をしっかりと受け止めてコミュニケーションに励んでくださいね。

抱っこ

二人目が生まれてきたら、上の子を抱っこする機会はぐっと減ってしまいます。生まれてくるまでのあいだにたくさん抱っこをしてあげたい反面、腰痛が起こったりお腹が張ったりしないか心配ですね。一般的には重いものを持つことを控えるようにいわれている妊娠中ですが、どの程度の重さがダメなのか、明確な規定はありません。

抱っこをするときは、腰痛やお腹の張りが起こらないことを確認しながら慎重に対応しましょう。ママに不安があるときは、抱っこではなくギュッと抱きしめたり、手をつないだり、頬ずりをしたりと、ほかの方法でスキンシップを楽しみましょう。

授乳

ママの母乳は、プロラクチンやオキシトシンといったホルモンのはたらきによってつくられます。プロラクチンは乳房の発達や乳汁の生産を促進し、オキシトシンは乳汁がスムーズに外に押し出す作用があります。

注目したいのは、オキシトシンが持つ子宮収縮作用です。オキシトシンは陣痛促進剤にも使われている成分で、赤ちゃんが乳首を吸った刺激で分泌されます。産褥期の授乳は子宮が元に戻るのを助けるはたらきをしますが、上の子の授乳をしていると、オキシトシンのはたらきで子宮が収縮し、流産や早産を引き起こすと考えられています。

ただし、妊娠初期の授乳は母体に影響しないという専門家もおり、意見は分かれるところです。もともと流産となりやすい傾向があるなど妊娠の経過は個人個人で異なるため、授乳を続けたいときには担当の医師と相談するようにすると安心です。

家事

家事をやらなければならないと考えると、それがストレスになって身体的にも精神的にもダメージが蓄積します。パパにも協力を頼みながら、手抜きできるところは手を抜いていきましょう。

買い物はネットスーパーや食材宅配が便利です。掃除や皿洗いなどの雑務は、ロボット掃除機や食洗器などの機械に頼ってしまうのも良いですね。洗濯は、週末にコインランドリーで乾燥まで一気に済ませてしまうという方法もあります。金銭的に余裕があるなら、一時期だけ掃除や洗濯を外部業者に委託しても良いでしょう。

実家に頼ることができるなら、一時的に帰省したり手伝いに来てもらったりするとママは上の子の世話に専念できます。二人目の妊娠中は、家事よりも子育て中心とある程度割り切ってしまうと、気持ちが楽になるかもしれません。

出産の準備

上の子のグッズがそろっている分、二人目の準備は少なくて済みます。それでも病院に持っていくもの、劣化していて買い替えが必要なもの、チャイルドシートなど子どもの人数分必要なものなど、新たにそろえなければいけないものもあります。

また出産時期が入園・入学、七五三など上の子のイベントと重なると、あわただしくなってしまいます。買い足しやリニューアルが必要なものは早めにチェックして、出産に備えましょう。

最近の子育てグッズは年々進化していて、上の子の出産・育児のときにはなかったアイテムも登場しています。お散歩がてら新生児コーナーをのぞいてみると、気に入るアイテムが見つかるかもしれませんよ。

できるだけ安静にしながら上の子との時間を楽しんで

上の子の公園遊びや幼稚園・保育園、小学校のイベントなどへの付き添いなど、二人目妊娠中はひとりで静かに過ごせる時間はほとんどないかもしれません。身体面や精神面に疲れを感じたら、上の子と一緒に昼寝をしたりパパや実家の手を借りたりと休むための手段をとるようにしましょう。

どうしてもつらくなったときは、自治体の一時預かりサービスを使うという手もあります。上の子を預かってもらって自分の時間をつくることができるので、もしものときのために情報を調べておくと安心です。

二人目妊娠の期間はあっという間に過ぎていきます。じょうずに息抜きをしながら、上の子との時間をなによりも楽しんでくださいね。

妊娠初期には葉酸を摂取しましょう

妊娠1ヶ月以上前から妊娠3ヶ月の女性は葉酸を摂取するよう心がけましょう。厚生労働省は妊娠可能性のある女性に対し、食事からの摂取に加えて1日400μgの葉酸を摂取することを推奨しています。

メルミー
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メルミーの魅力は、産婦人科医と管理栄養士によるダブル監修を受けていることです。葉酸のほか鉄やカルシウムなど、妊娠中に特に重要な17種類の栄養素を配合し、内14種類の栄養素については厚生労働省の定める栄養機能食品の基準値をクリア。「無添加」なのも嬉しいポイントですね。

厚生労働省が定める管理基準を満たしたGMP認定工場で生産されているほか、放射能検査や残留農薬検査もクリアして品質にこだわって作られています。また、配合されているすべての成分について、原産国と最終加工国の両方が公開されています。

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