二人目のつわりは軽い・ない・ひどい?つらいときの乗り越え方と上の子のケア
二人目妊娠のつわりは、一人目のときと比べて軽い、重い、感じないと症状のあらわれ方は人それぞれ違います。上の子の相手をしながらつわりを乗り越えることができるのか、一人目のつわりと違う症状だった場合はどのように対策を取ればよいのか、二人目妊娠で気がかりなつわりについて、乗り越え方や上の子の子育てについて解説します。
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目次
二人目のつわりは軽い?ひどい?
一人目のつわりと二人目のつわりの症状の強さには違いがあるのでしょうか。社団法人日本産科婦人科学会編「産科婦人科用語集・用語解説集改訂第2版(発行:金原出版)」によると、つわり症状があらわれるのは経産婦よりも初産婦に多い傾向があるとされています。しかし、つわりが重症化した妊娠悪阻(にんしんおそ)は、経産婦に多いとまとめられています。
このことから、一般的には一人目よりも二人目の方が楽に感じるつわりが多い一方で、きついつわり症状があらわれる妊娠悪阻となるケースでは、二人目のつわりの方が重くなることがわかります。また、つわりはストレスや疲れなどが要因で悪化することがあるともいわれています。子育て疲れがつらい症状を引き起こしていることも考えられます。
つわりの症状は個人差があり、程度の感じ方は人それぞれではありますが、つわりの体験談で「一人目の妊娠時に比べつわりが楽だった」というケースと、「二人目のつわりの方がひどい」というケースが混在するのには、こうした背景も影響しているといえそうです。
二人目ではつわりがない人もいる?
一人目の妊娠でつわりに悩まされた妊婦さんでも、二人目でつわりが比較にならないほど軽く感じたり、つわりの症状がなかったりすることがあります。
つわりの不快症状はないに越したことはありませんが、「まったくなし」というのも赤ちゃんが元気に育っているのか不安になるものですね。しかし、つわりの発症頻度は全妊婦の50~80%で、言い換えれば20~50%は無症状か訴えるほどの症状が出ていないということになります。
つわり症状の強さは妊娠経過のバロメーターではないので、つわりがないからといって不安になりすぎないことが大切です。
二人目のつわりはいつからいつまで?
つわりは5~6週頃から症状が出始め、12~16週頃までに自然と症状が消失していくケースが大半です。症状が長引いても、22週までにはほとんどの人はつわりが治まるといわれています。
しかし、22週を超えてもつわり症状が残る妊婦さんもみられます。長引くつわりは不快ですが、心配しすぎる必要はありません。ただし体重減少が続いたり、脱水や強い倦怠感があったりすれば妊娠悪阻が疑われます。定期健診を待たずに、医療機関を受診するようにしましょう。
二人目のつわりの乗り越え方
家事は手抜きで乗り切る
二人目のつわり時期に家事も育児も完璧にしようとするのは、ママにとっての負担が大きいものです。夫や家族、周囲の人に協力してもらいながら、手を抜けるところは抜いていきましょう。大切なのは、上の子とお腹の中の命を守ることと割り切ってしまえば、気持ちが楽になることもあります。
経済的に許される環境であれば、洗濯はクリーニングに、掃除は代行サービスにと振り分けるのもひとつの方法ですよ。また、夫や家族に家事を協力してもらうことは、産後の環境を整えることにもつながります。家事の役割分担をお試しする機会と考えて、家族でチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
食事は作り置きでカバー
調子が悪いときに食事の支度をするのは、なかなかしんどいものです。毎食の準備に手間をかけないで済むよう、作り置き食材を用意しておきましょう。野菜を下ゆでしておけば、マヨネーズであえてサラダにしたり、ルーを足してカレーにしたりとアレンジが可能です。
一口サイズのハンバーグやチキンナゲットを作って冷凍しておくと、自分の調子が悪いときも、子ども分だけサッと温めなおして食卓に並べることができますよ。
調理せずに食卓に出せる豆腐や納豆、フルーツ類をストックしておくのもいざというときに役に立ちます。レトルトや冷凍食品も活用して、負担を軽くしてくださいね。
宅配サービスが便利
つわりで体調が悪いときやにおいに敏感に反応してしまうときは、買い物に出ることさえつらいですよね。そんなときは、ネットで注文すると自宅に届けてくれるネットスーパーや、注文した品を定期的に届けてくれる宅配サービスが便利です。
ネットスーパーは特定の時間までに注文すると、混雑時以外は当日中に注文した品を届けてもらうことができます。宅配サービスでは忙しいママや子育て中ママにあわせたオリジナル商品が展開されているため、ぴったりの食材やアイテムがみつかるかもしれませんよ。
症状にあわせた対策をとろう
つわりは吐きつわり、食べつわり、眠りつわり、においつわり、よだれつわりの5種類に大きく分けられます。つわりの種類によって、症状を軽減させるための対策は異なります。特に、一人目と二人目で症状のあらわれ方が異なる場合は、そのときの症状にあわせた過ごし方を工夫してみましょう。
吐きつわりや食べつわりでは、空腹時に症状が強くなる傾向があるため、食事は複数回に分けて少量ずつとるようにすると良いでしょう。軽食をつねに携帯しておくことも症状の緩和につながります。
においつわりに対処するには洗剤や石けん類を無香のものに変えたり、マスクをしたりしてにおいを遠ざける工夫が必要です。よだれつわりや食べつわりのときは、口の中を清涼感のあるミント系のガムやタブレットを食べると口の中をスッキリさせることができますよ。
仕事は無理のない範囲で調整を
はたらいていると、子どものことで職場に融通をきかせてもらうことがある分、「つわり症状で迷惑をかけるわけにはいかない」と、気を張っている方も多いのではないでしょうか。
労働基準法や男女雇用機会均等法では、妊娠しているママの健康を管理することを目的に、医師から指導があった場合は労働時間の短縮や時差通勤、休憩時間の設定などの措置を講じるように求めています。
つわり症状がつらい場合は職場の上司や先輩のアドバイスを得ながら、休暇の取得や勤務時間の変更について管理部門に相談してみましょう。医師の指導内容を職場に伝えるときは「母性健康管理指導事項連絡カード」を活用すると指示内容が伝わりやすくなるので、使用を検討してみると良いでしょう。
二人目のつわり中、上の子のケアはどうする?
一緒にのんびり過ごすことが大切
妊娠前やつわり症状が出る前は、上の子のお世話をしながらでもなんとかなるのではないかと思っていても、つわりがピークを迎えるころには、「なんとかなるどころかなにもできない」と落ち込む妊婦さんは意外と多いようです。
つわりの時期は、この「なにもできない」というのを悪いことだととらえずに、子どもと家でのんびり過ごす時間だと割り切ってみましょう。調子が悪いときは子どもに一声かけて、横になっても大丈夫です。気づけば子どもも一緒に昼寝をしていた、ということもありますよ。
「今日も外遊びができなかった」、「トイレトレーニングが進まない」などと思うことがあっても、落ち込まずに調子が良いときにトライしてみたり、パパにお願いしたりして乗り切り方を工夫してみてくださいね。
安全対策はしっかりと
ママが横になっているあいだ、目を離す時間ができてしまいそうならば、安全対策だけはあらかじめしっかりと対策を立てておきたいものです。玄関やドアのカギは、手の届かないところに二重ロックを設置して脱走を防ぎましょう。
子どもが興味を示すものは、手の届かないところに置くのではなく目に入らないようにすることが重要です。手が届かない場所に置くだけでは、よじ登ったり台を使おうとしたりして、思わぬ事故につながる危険もあるのです。子どもが見ていないときに、わからない場所にしまっておくようにしたいですね。
水回りも注意したい場所です。お風呂のお水は一回ごとに抜き、できれば浴室のドアも開かないように工夫しておきましょう。そのほか、ドアや引き出しによるケガを防ぐアイテムは、100均などでも売られていますよ。
ひとり遊びのおもちゃを準備
ひとりで遊べるおもちゃやDVDを準備しておくと、いざというときに役立ちます。子どもの興味にあわせて、普段は遊べない特別なおもちゃを用意してみてはいかがでしょうか。できればあまり散らからないで、片付けも手間がかからないものを選ぶと後が楽ですね。
パソコンやスマホのアプリを使ったビデオ通話も、子どものひとり遊びの時間つぶしになります。普段はお家にいない祖父母に協力を頼んだり、夫の手が空いたときに電話をかけてもらったりして子どもの相手を頼めると心強いですよ。
いざというときに頼れる先をみつけて
一時的に実家に里帰りができる環境であったり、親や親せきが近所にいたりすれば、つわりのあいだ子守を頼むこともできますが、実際はなかなか状況が許さないこともあるでしょう。
もしも心おきなくお願いできるようなママ友やご近所さんがいれば、「もしものときはお願いします」と一声かけておくと、いざというときに頼りになります。普段からコミュニケーションをとりながら、程よい関係を築けていると良いですね。
どうしても預け先が見つからないときは、自治体や民間の一時預かりを利用したり、ファミリーサポートを利用したりする方法もあります。地域団体や共同組合の中には、会員向けの有償たすけあい活動を提供していることもあるため、お住まいの地域でどのようなサーポートが受けられるか、情報を集めてみてはいかがでしょうか。
二人目のつわりの体験談
筆者の二人目妊娠時のつわりは、とにかく炭酸飲料とスナック菓子が食べたくなる食べつわりがメインでした。一人目のときはとにかく吐き気が止まらない吐きつわりだったため、症状としては軽く感じたものです。
とはいえ、気分が悪く食事の準備がつらいときや、とにかくだるく寝ていたい時間もありました。どうにも動けないというときには、買い置きの冷凍食品や菓子パンで子どもの食事を済ませたこともあります。
当時は「ちゃんと作ってあげられなくてごめんね」と悲しい気持ちになったことも少なくありません。でも、つわりの時期は子どもの人生にとってほんの一瞬です。それ以外の時間に子どもと向き合えていれば良いのだと、今となっては思うのです。
二人目つわりは焦らずのんびり乗り越えよう
上の子がいる分、じょうずに生活を回さなければいけないと思う反面、どうしても思うようにならないのがつわりです。もしもつわり症状に悩まされているようなら、必要最低限だけやりくりをして、あとは詰め込みすぎないで過ごすようにしてくださいね。
上の子のときよりも、つわりが軽いときも注意が必要です。妊娠中は免疫力が低下したり、疲れがたまりやすかったりと身体の中で大きな変化が起こっています。妊娠16週頃までは胎盤も完成していません。パパの手を借りながら、無理をしすぎないようにのんびりすごしましょう。
つわりの時期が過ぎ、お腹がだんだんと大きくなってくると、上の子は「お兄ちゃんになる」「お姉ちゃんになる」という自覚が芽生えてくることが多いようです。上の子と一緒に赤ちゃんに語り掛けながら、新しい家族を迎える準備を進めてくださいね。