エコー写真の見方を妊娠初期から解説!向き・性別の見分け方は?ダウン症や子宮筋腫もわかる?

エコー写真にはさまざまな情報が詰まっているため、見方を覚えておくと赤ちゃんの成長の様子がしっかりと確認できます。妊娠週数や計測した数値をあらわすアルファベットの意味、胎児の成長に合わせた妊娠週数ごとの写真の見え方、エコー検査でわかることを解説していきます。

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この記事の監修

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産婦人科医
杉山 太朗

目次

  1. エコーの種類
  2. エコー写真の見方!アルファベットや数値の意味は?
  3. 妊娠初期のエコー写真の見方
  4. 妊娠中期のエコー写真の見方
  5. 妊娠後期のエコー写真の見方
  6. エコー写真で胎児の向きはわかる?
  7. エコー写真での胎児の性別の見分け方
  8. エコー写真でダウン症はわかる?
  9. エコー写真で流産、子宮や卵巣の病気、排卵は見える?
  10. エコー写真の見方を覚えて妊婦健診に役立てよう
  11. あわせて読みたい

エコーの種類

2Dエコー

一般的な妊婦健診で行われている超音波検査は「2Dエコー」です。超音波検査は「プローブ」という装置から超音波を発信し、身体の器官にあたって跳ね返ってきた超音波を再度プローブで探知して画像化しています。

身体の内部を縦と横の二次元でとらえ、断層図として映し出すことから2Dエコーと呼ばれます。

3Dエコー

3Dエコーは平面でとらえる2Dエコーに「高さ」の座標を加え、3次元で画像化しています。このため、映し出された映像は立体的に見えます。妊娠時の3Dエコー撮影は記念撮影的な意味合いが強く、妊婦健診を受けている病院で3Dエコーの設備がない場合、他の病院の外来を受ける妊婦さんもいます。タイミングが合えば赤ちゃんの表情をクリアな画像で見られますよ。

一方で3Dエコーは年々技術革新が進み、身体の内部にある器官をよりリアルな状態でとらえられるようになりました。そこで、現在では一般的な妊婦健診で3Dエコーが用いられるケースが出てきています。

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4Dエコー

4Dエコーは3Dエコーに「時間」の座標軸が加わります。3Dエコーは静止画をスライドショー的につないで画像化していますが、4Dエコーでは動画で赤ちゃんの様子を見ることができます。

赤ちゃんの向きや姿勢によっては、赤ちゃんがあくびや指しゃぶりをする様子が映るかもしれません。

産婦人科で導入している機械の中には、3Dエコーと4Dエコーがスイッチで切り替えられるものがあります。3Dエコーで観察して条件が良いと判断されれば、4Dエコーによる撮影に切り替えてくれる病院もあるようです。

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エコー写真の見方!アルファベットや数値の意味は?

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アルファベット・記号
意味と読み方
解説
AGE(またはGA)妊娠週数(在胎日数)週は「w」、日数は「d」であらわされる。たとえば「20w4d」であれば20週4日。
DEL(またはEDD・EDC)分娩予定日エコー検査で計測した値をもとに算出。
GS胎嚢(たいのう)の大きさ妊娠5~7週頃になると胎嚢は卵膜を構成する絨毛膜(じゅうもうまく)へと分化するため、計測されなくなる。
CRL頭殿長(とうでんちょう)赤ちゃんの頭の先からお尻までの長さで、妊娠初期に妊娠週数を予測するために用いられる。妊娠7~11週頃まで計測される。
BPD児頭大横径(じとうだいおうけい)頭蓋骨の内側から頭蓋骨の外側まで、赤ちゃんの頭のもっとも長い幅を測る。妊娠12週頃からは、CRLに代わり、妊娠週数を算出するためのデータとして用いられる。
FL大腿骨長(だいたいこつちょう)大腿骨は太ももにある骨で、身体の骨の中で最長。BPDとともに、赤ちゃんの体重や発育の状態をチェックする目安になる。
APTD腹部前後径(ふくぶぜんごけい)お腹から背中側にある脊椎(せきつい)の先端までの長さを計測し、お腹の厚みを調べる。推定体重を計算する元のデータになる。
TTD腹部横径(ふくぶおうけい)お腹の左右の幅。TTDはAPTDに交差している。APTD同様に、推定体重の計算の元となるデータのため、正確に数値を求める。
A×TAPTD×TTD赤ちゃんのお腹の断面積。
AC腹部周囲長赤ちゃんのお腹周りの長さ。APTDとTTDをつないでできた楕円形をしている。
HL上腕骨長(じょうわんこつちょう)上腕骨は肩から肘までの骨のこと。骨の発育が正常かどうか調べるのに役立つが、通常の検査で計測することはあまりない。
FTA胎児躯幹面積(たいじくかんめんせき)赤ちゃんのお腹を水平な断面図にしたときの面積。腹部横断面積(ふくぶおうだんめんせき)、胎児胸郭断面積(たいじきょうかくだんめんせき)とも呼ぶ。
AFI羊水インデックス羊水の量を示す値で、羊水の量が適切かどうかをチェックする。
EFBW(FWまたはEFW)推定児体重赤ちゃんの体重を予測した数値。一般的に推定体重を計算するときには、BPD(頭の大きさ)、AC(お腹周りの長さ)、FL(大腿骨の長さ)を元にした式が使われる。
MIメカニカル・インデックス超音波の安全性を評価する指標。通常は1未満であることが望ましい。
+や×長さを測るときのマーク起点と終点に表示され、マークで示したあいだの長さを測定する仕組み。
目盛りサイズをあらわす目盛りエコー写真の周りには1cm刻みで目盛りがつけられている。
日付エコー検査を行った日の日付たとえば、2018年4月1日にエコー検査を行ったときは「2018-04-01」「2018/04/01」などと表示される。

妊娠初期のエコー写真の見方

妊娠2ヶ月(4・5・6・7週)

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妊娠4~5週にかけて胎嚢が確認できるようになります。目や鼻、口が形成され始めますが、エコー検査ではまだはっきりととらえることはできません。2Dエコーの映像を通じ、心臓が拍動しているのが確認できます。

この時期には身長は2~3cm、体重は約4gほどになります。大人の親指やそら豆ほどの大きさです。

上の画像は、双子の赤ちゃんの妊娠7週のエコー写真です。

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妊娠3ヶ月(8・9・10・11週)

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足や手、指が形成されるのがこの時期です。胎動が始まるため、4Dエコーではぴょこんと跳ねる様子が確認できるかもしれません。

身長は約9cm、体重は20~30gにまで成長します。大人の握りこぶしやリンゴくらいの大きさです。

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妊娠4ヶ月(12・13・14・15週)

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4ヶ月の終わりころには胎盤が完成し始め、成長のスピードが加速する時期です。首を動かせるようになるため、CRLでの測定に誤差が生じるようになります。

身長は15~18cm、体重は約110gに増加します。赤ちゃんはグレープフルーツほどの大きさです。

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妊娠中期のエコー写真の見方

妊娠5ヶ月(16・17・18・19週)

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赤ちゃんの性別がはっきりしてくるため、早ければエコー写真に外性器が写ることがあります。手足を動かすこともあり、人によっては胎動を感じ始める時期です。

赤ちゃんの身長は約25cm、体重は約250gになります。メロンほどの大きさが目安です。

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妊娠6ヶ月(20・21・22・23週)

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赤ちゃんの骨格や顔立ちがしっかりしてきます。羊水を飲んで呼吸の練習を開始します。心臓が完成してくるため、エコー写真には心臓の弁の動きがはっきりと写し出されます。

身長は約30cm、体重は600~650gほどです。まだ脂肪は多くありませんが、3Dエコーや4Dエコーで全身が見られる時期のため、記念に受診する人もいるようです。

上のエコー写真では、股間からおちんちんが出ているのが見え、男の子だということがわかります。

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妊娠7ヶ月(24・25・26・27週)

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赤ちゃんの器官が成熟し始め、耳が聞こえるようになってきます。そのため、人間らしい仕草をしたり、音に驚いたりするようになります。

身長は約35cm、体重は約1,000gになります。赤ちゃんの大きさが3Dエコーの撮影に最も適している時期で、タイミングが良ければ指しゃぶりやあくびをしている様子が見られるかもしれません。

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妊娠後期のエコー写真の見方

妊娠8ヶ月(28・29・30・31週)

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脂肪がついてきて、赤ちゃんがふっくらとしてきます。子宮の中では収まる場所が定まってきます。手足を丸めている様子がうかがえるかもしれません。

身長は約40cm、体重は1,500~1,800gです。3Dエコーや4Dエコーでは全身は映りませんが、赤ちゃんらしい表情を見られる時期です。

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妊娠9ヶ月(32・33・34・35週)

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このころの身長は約45cm、体重は2,000~2,400gになります。エコーでは全体像をとらえることが難しく、エコー写真には赤ちゃんの身体がアップで写し出されます。鼻や目などのパーツがくっきりと見えることもありますよ。

大腿骨や腹部の断面図だと、後で見たときにどこを写したのかわかりづらいため、写真を受け取る際に医師に確認しておくと良いでしょう。

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妊娠10ヶ月(36・37・38・39週)

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臨月となり、赤ちゃんはいつ生まれてもおかしくない身体に成長しています。エコー写真には存在感のある顔が写ることもありますよ。

身長は約50cm、体重は3,000gが目安ですが、赤ちゃんの成長には個人差があるため、医師から特別な指導がなければ安心して赤ちゃんと対面できるときを待ちましょう。

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エコー写真で胎児の向きはわかる?

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エコー写真は短いほうの弧がプローブに近い位置、長いほうの弧がプローブから遠い位置を示しています。プローブをどの方向からお腹に向けているかわかれば、胎児がどちらのほうを向いているかわかるかもしれません。

しかし、エコー検査の最中はさまざまな角度から超音波をあてて診察しているため、写真だけで赤ちゃんの向きを判断するのは困難です。もしも赤ちゃんの向きが気になるようであれば、検査のときに赤ちゃんがどちらの向きを向いているのか確認したほうが良いでしょう。

また、医師は赤ちゃんの顔が見えるように工夫してプローブを操作してくれることもあります。赤ちゃんの向きで顔が見えないときは、顔を見ることができるか聞いてみてはいかがでしょうか。

エコー写真での胎児の性別の見分け方

男の子

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胎児の性別は外性器の形で判断します。男の子は、股間部分に突起物があるかどうかを確認してみましょう。突起物があれば、その下に陰嚢(いんのう)が確認できるかもしれません。画像が鮮明なら、袋の中に精巣が見られることもあります。

突起物は臍帯(さいたい)や赤ちゃんの手と混同されやすく、性別の見分けがつきにくいこともあるので、その場合は日を改めて性別を確認してもらいましょう。

女の子

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女の子は男の子と違い、突起物がありません。股の部分に突起物がなければ、女の子と判断されます。赤ちゃんの向きや姿勢によっては、外性器が見えることもあります。股の割れ目と大陰唇(だいいんしん)のふくらみが三本線のように見えたり、コーヒー豆や木の葉のように見えたりします。

また、エコー写真では赤ちゃんの内臓が写ることもあるため、子宮と膀胱が黒い点のように見えれば女の子と判定することができます。

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エコー写真でダウン症はわかる?

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エコー写真では首の後ろがむくんでいたり、鼻が低かったりといった特徴が見られることがあります。こういった特徴はダウン症の所見と重なる部分がありますが、エコー検査ではダウン症の確定診断はできません。

ダウン症と確定するためには、さらに詳細な検査が必要です。また、ダウン症と重なる特徴が見られたとしても、必ずしもダウン症とは限りません。定期的に健診を受け、継続した観察を行うようにしましょう。

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エコー写真で流産、子宮や卵巣の病気、排卵は見える?

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流産

エコー検査では、胎嚢が見えない、胎児の心拍確認ができないなど、流産につながる兆候が確認できます。そのため、妊娠中に出血やお腹の張りなど異常があった場合は、エコー検査で胎児の状態を診察します。

お腹の痛みや出血があったり、いつもと違う感覚があったりしたときは早めに病院で診察を受けるようにしましょう。

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子宮や卵巣の病気

妊娠初期のエコー検査で、子宮筋腫や卵巣腫瘍などの病気が見つかることがあります。一般的に、妊娠初期のエコー検査は経腟エコーが用いられます。経腟エコーは腹部エコーよりも詳しいデータを得ることができ、妊娠の継続を判断するためにもエコー検査は欠かせないものとなっています。

排卵

エコー検査では卵胞や卵巣の大きさが確認できます。卵巣は排卵後小さくなるため、左右の卵巣の大きさを確認したり、卵胞の発育状態を見たりすることで、排卵の有無がわかります。

排卵のチェックは、腹部エコーではなく経腟エコーで行われます。経腟エコーで検査をする以外に、基礎体温や生理周期を把握することで、排卵のタイミングを予測することが可能です。

エコー写真の見方を覚えて妊婦健診に役立てよう

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妊娠中は、今まで経験したことのない身体の変化や目に見えない赤ちゃんの様子に、ナーバスな気分になってしまうこともあるのではないでしょうか。そんなときに役立ててほしいのが、妊婦健診でもらえるエコー写真です。

エコー写真は赤ちゃんの情報を医師と共有するツールになります。気になることを正確に質問できるよう、エコー写真が示す数値や情報の意味を覚えて、医師とのコミュニケーションに役立てましょう。

また、エコー写真はアルバムやデータとして残しておけば、赤ちゃんが大きくなってから妊娠期間中のことを一緒に振り返るアイテムとしても楽しめるものです。赤ちゃんがどのように動いたのか、それを見たママはどう感じたのか、メモと一緒に残しておくと妊娠の記憶が素敵なものになりますよ。

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