【助産師監修】妊婦健診の服装は何を着ていけばいい?検査内容によって決める?春夏秋冬別おすすめコーデとアイテム10選
妊婦健診に向かうときには、どのような服装で行ったら良いのか迷いますね。妊婦健診の服装は、検査の内容や妊娠している季節によって、気を付けたいポイントがいくつかあります。どのようなことに注意したら良いのか、どのような服が使いやすいのか、助産師監修で解説します。おすすめのコーディネートも参考にしながら見ていきましょう。
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この記事の監修
目次
妊婦健診とは?服装に要注意?
エコーや体重測定などさまざまな検査がある
妊婦健診とは、妊娠が判明してから定期的に行う健康診断のことです。妊婦健診は病院の産婦人科や助産院(助産所)で実施します。さまざまな検査を通じて、赤ちゃんの発育状況やママの健康状態が確認できますよ。
妊婦健診では医師や助産師による診察のほか、血圧測定、体重測定、腹囲・子宮底長測定、血液検査、エコー検査(超音波検査)といった各種検査が行われます。厚生労働省では、妊娠初期~23週は4週間に1回ごとの計4回、妊娠24~35週は2週間に1回ごとの計6回、妊娠36週以降は1週間に1回の計4回の受診を推奨しています。
服装を工夫して健診をよりスムーズに
妊婦健診では毎回、体重と血圧を測定します。エコー検査については、妊娠23週までに2回、妊娠24~35週に1回、妊娠36週以降に1回実施するのが標準的だとされています。ただし、病院によっては毎回エコー検査を実施するケースもあります。
検査中は、計測しやすいように袖をまくったり衣服を脱いだりすることが多くなります。身体にフィットした洋服や、脱ぎ着がしづらい洋服では検査に臨むのもひと苦労。妊婦健診に行く際は、検査内容にあった服装で出かけるとスムーズですよ。
妊婦健診におすすめの服装・控えるべき服装
経腟エコー検査のとき
経腟エコー検査は、妊娠初期に行われます。正常妊娠か異常妊娠かを見極めたり、妊娠週数や胎芽の発育状況を確認したりする大切な検査です。
検査の際は下着を脱いで内診台に座り、開脚した状態で腟から器具を挿入します。パンツスタイルでは下半身が露出してしまい、検査時の抵抗感が強まるかもしれません。スカートやワンピース、チュニックなど、下半身が露出しすぎない服装がおすすめです。ただ、パンツスタイルでも恥ずかしくないように、バスタオルを準備してくれているところも多いですよ。
避けたほうが良いのはお腹を締め付けるようなタイトスカート、着脱がしにくいタイツ、ストッキングなどです。ただし、冬場は足元が冷えないよう、ゆったりめのタイツやレギンスで寒さ対策をしている妊婦さんは多いようです。
また、オーバーオールやサロペットのように、上下がつながったパンツも避けたほうが良いでしょう。
経腹エコー(腹部エコー)検査のとき
経腹エコーが始まるのは、妊娠中期頃からです。検査の際は、お腹の表面にジェルを塗り、超音波装置を動かしながらお腹の中の様子を観察します。装置を動かしやすいようにお腹を大きく出す必要があるため、トップスとボトムスが分かれている服装が良いでしょう。
トップスは前開きになるデザインか、胸元までめくりやすいゆったりしたもの、ボトムスは腰骨付近までおろしやすいものがおすすめです。ワンピース、オーバーオール、サロペットなど上下がつながったタイプの洋服は露出が大きいので避けたいですね。
また、妊娠週数が進むと、足のむくみや乳房のチェックをすることがあります。むくみを見るときはタイトなパンツやスカート、ストッキングなどお腹を締め付ける格好も避けましょう。
内診のとき
内診は、経腟エコーと同じように下着を脱いで、内診台の上に乗って行います。内診台に乗る診察や検査では、医師による診察はカーテン越しに行われます。膝から上にはバスタオルなどをかけて行うのが通常ですが、パンツスタイルよりもスカートやワンピースのほうが露出を抑えることができますよ。
また、内診の際は内容によって出血をともなうことがあります。血が付くかもしれないこと、ナプキンを使用することを踏まえ、色味の濃いものやゆったりとしたデザインを選びましょう。
心電図検査のとき
心電図検査は、妊婦健診において必ずしも行われる検査ではありません。病院の方針で妊娠後期に分娩前の体調管理のために行ったり、不整脈などの症状があらわれたりしたときに実施されます。
心電図検査では、胸、手首、足首に器具を装着します。そのため上下は分かれており、手首や足首をすぐに出せるゆったりした服装が望ましいでしょう。ワンピースにマタニティタイツは、妊娠後期に好まれるファッションですが、胸を出しづらかったり、足首が隠れてしまったりします。検査のときに上下とも脱がなくてはいけなくなるので、注意してくださいね。
保健指導のとき
病院で妊婦健診を受けていても、定期的に助産師による保健指導が行われることがあります。保健指導では、妊娠生活に関するアドバイス、妊娠・出産・育児に対する相談といった精神的な面のサポートが行われます。さらに、妊娠後期になると母乳育児を希望するママに対しおっぱいマッサージの方法が指導されます。
おっぱいマッサージの指導時には乳房全体を出す必要があります。シャツやブラウスのように前開きになるタイプだと、マッサージを受けやすくなりますよ。
ノンストレステストのとき
「ノンストレステスト(NST検査)」は、妊娠34~38週頃に、胎児の心拍をモニタリングして胎盤機能を確認するために実施されます。検査は、お腹にモニタリング用の胎児心拍数計と陣痛計を付け、20~40分安静にして行われます。
ノンストレステストのあいだは、上半身を起こした姿勢で仰向けになり、お腹に胎児心拍計と陣痛計をつけたまま20~40分安静にしています。ときには1時間近くかかることもあるため、上下に分かれていて、リラックスできる服装が好ましいでしょう。
【春夏秋冬別】妊婦健診のおすすめコーデ
春
「寒の戻り」という言葉があるように、春は暖かい日が続いたと思えば、急に寒さが戻ってくることがあります。日中はうららかな陽気でも、病院への行き帰りの時間帯には寒くなっていたり、風が冷たかったりするかもしれません。室内と屋外、昼と夕方などで、温度調節ができる「はおりもの」が活躍する季節です。
■カラー/ベージュ、ブラック
■サイズ/M、L
チクチクせずに滑らかな肌触りが特徴のレーヨン混ニットでつくられたカーディガンです。パフスリーブとVネックのデザインが気になるスタイルをカバーしてくれますよ。ワンピースとの相性も抜群。肌寒い時にサッと羽織れるのが嬉しいですね。
夏
夏の妊婦健診時には、暑さを逃す蒸れ対策、日焼けから守る紫外線対策を心がけたいですね。服装を選ぶときは、素材選びがカギになります。ドライ、冷感、抗菌・防臭などの機能性素材を選ぶと、重宝しますよ。
病院内は冷房が効いているので、足元の冷え対策も気を付けたいポイントです。足先が冷たい、下半身が冷えると感じたときは、夏場でも靴下を履くなどで調整するようにしてくださいね。
■カラー/ブラック、カーキ、モカ、グレージュ
■サイズ/M、L
柔らかくてサラサラしている清涼リブニットがマタニティのお腹もしっかり包み込んでくれるロングリブパンツです。締め付けがなく脱ぎ着も簡単なので経腹エコー検査のときにもぴったりですね。内側の調節紐でウエストのサイズが変更できるので産前から産後まで長く着用することができますよ。
秋
夏の名残と冬の訪れで、温度調整が難しいのが秋のファッションですね。カーディガンやジャケットなどの「はおりもの」を使って、気温に合わせたコーディネートを楽しみましょう。
カーディガンでも、裏地が付いているものなら薄手のコートとして活躍しますよ。また、ダウンや中綿入りのベストがあれば、肩や腰回りなど冷やしたくない場所の防寒ができて便利です。
■カラー/グレージュ、グレー、キャメル
■サイズ/M、L
軽くて羽織りやすいライトコートです。裏起毛のため少し肌寒い日にも重宝しそうですね。ワンピースやニットなどとも相性がよく、羽織るだけでコーデが決まる便利な一枚です。ダッカー不要のため産後の抱っこのときも活躍しますよ。季節の変わり目に、外せないアイテムとなりそうです。
冬
冬はなんといっても、冷え対策を万全にしておきたいものですね。ロングワンピースにタイツを合わせたり、保温効果のある素材を選んだりすると、温かく過ごすことができますよ。
冬は暖かい素材のインナーも多く開発されています。薄手のインナーと組み合わせれば、着ぶくれも抑えることができます。冬でもおしゃれに、快適に乗り越えたいですね。
■カラー/オフホワイトミックス、ピンク、ネイビー、ブラック
■サイズ/S、M、L
コットン裏起毛で、肌触りの良さも暖かさも実現したマタニティインナーです。胸元が大きく開くカシュクールデザインで、産後の授乳時も活躍します。袖丈は7分で、重ね着の邪魔をしない長さなのもポイントです。丈は長めなので、お腹周りをしっかりと守ってくれますよ。
妊婦健診におすすめの服装6選
マタニティを感じさせないサテンキャミワンピース
■カラー/ミント、ベージュ
■サイズ/M、L
妊娠初期の妊婦健診時に活躍しそうなワンピースです。繊細さとトレンド感を兼ね合わせたデザインで、大人の女性の遊び心を演出してくれます。華奢なストラップとバックデザインが特長です。
深めのVラインのデザインなので、ずらすだけで授乳時も対応可能です。
シーズンレスで着こなせるロングTワンピース
■カラー/キャメル、ラベンダー
■サイズ/フリー
1枚でコーデが決まる美しいシルエットが特徴のワンピースです。肉厚なコットンフライス生地が高級感を演出してくれます。妊婦健診の血圧測定も、らくに済ませることができますよ。サイドに大きく開く授乳口ファスナーが付いているので産前産後もシーズンレスで活躍してくれそうです。
活用の幅が広がるリバーシブルスカート
■カラー/ピンク×ピンク、ブルー×ブルー、モカ×アイボリー、杢グレー×ラベンダー
■サイズ/M、L
コットンシフォン生地と、やわらかなレーヨン生地が重なったスカートは、リバーシブルで使える優れものです。あまり数を増やしたくないマタニティ用の洋服も、リバーシブルなら活用の幅が広がりそうですね。
ウエスト周りは伸縮性のある設計で、半分に折り返したりくしゅくしゅさせたりと自由に着こなせます。お腹のふくらみが目立たない妊娠初期は、トップスをブラウジングさせてもおしゃれです。
レイヤード風のおしゃれが一枚で
■カラー/ブラック、ホワイト、ピンク、サックスブルー、ピンクベージュ、ブルーグレー
■サイズ/M、L
裾とバックのフリルがかわいらしいレイヤード風トップスです。首回りがすっきりしたクルーネックなので、甘くなりすぎずに着こなせます。腰回りをふわりと隠すような丈感は絶妙のバランスで、これ一枚でおしゃれ上級者の仲間入りができそうですね。
インナー部分の胸元にスリットが入っているので、上のレイヤーをめくると授乳しやすい作りです。妊娠時から産後まで、長く使うことができますよ。
トレンドカラーがおしゃれなチュニック
カラー:グリーン、ブラック
サイズ:フリー
経腹エコーの検査のときに、レギンスやパンツと合わせてみてはいかがでしょうか。ゆったりシルエットがお腹をカバーして見せてくれるのもうれしいですね。
フロントのタック部分にファスナーが付いていて、開けると授乳ができる仕組みです。ファスナーはタックに隠れているので、ぱっと見では授乳服口が見えません。ママらしさも、おしゃれも楽しみたい人におすすめです。
リラックスできる起毛トップス
■カラー:スモーキーピンク、パープル、ライトグレー、チャコール
■サイズ:フリー
暖かみがありながらさらりとした肌触りの起毛トップスです。飾らない一枚で、妊婦健診時もリラックスした気分で診察を受けられそうですね。ストレッチが効いており動きやすいので着心地も抜群ですよ。
妊婦健診の服装の体重への影響
毎回の妊婦健診で計測する項目には、体重、血圧、子宮底長、腹囲、浮腫などの項目があります。妊娠時は理想的な体重増加量が示されており、体格区分がBMI18.5未満の「やせ」もしくはBMI18.5以上~25.0未満の「ふつう」に該当する場合は、1週間に0.3~0.5kgの増加が望ましいとされています。
一般的な洋服の重量は、ジーンズで700~800g、ワンピースで400g、ブラウスで100~200gほどです。体重の計測は洋服を着たまま行うため、ワンピースを着ていた日とデニムを履いていた日では、洋服の重さだけで300~400gは変わってしまう計算です。
産婦人科によっては、洋服の重さの分として体重から100~500g程度差し引くところもありますが、特に差し引かないというところもあるようです。洋服の違いで、理想とする体重増加量よりも目盛りがぐんと上がってしまっては、指導内容に影響が出ることも考えられます。妊婦健診の際はできるだけ同じような素材を選び、服装が体重に響きすぎないよう、工夫したいですね。
妊婦健診にタイツを履いていける?
妊婦健診の際は、タイツの着用が禁止されているわけではありません。冬場の妊娠では、足元の冷え対策としてタイツを履いて妊婦健診に出かけるママも多くいます。ただし、足のむくみをチェックするため、脱ぐように指導されるケースはあります。
妊婦健診に化粧をしていってもいい?
妊娠中や妊婦健診時は、化粧をすることは問題ありません。ただし医師は、顔色や爪の色、肌の状態を観察して全身の健康状態を把握します。そのため、妊婦健診の際の化粧は控えめにすると良いでしょう。
妊婦健診に持っていくと便利なアイテム
妊婦健診の内診で出血することがあるため、生理用のナプキンを持参すると安心です。また、病院内は冷房や暖房で温度管理がされていますが、カーディガンなどの羽織りものを持っていくと、自分に合った温度に調整できますよ。
妊婦健診の服装に関する体験談
初めての妊婦健診時はお腹のふくらみなど少しもなく、自宅で行った簡易検査による陽性反応が出ているものの、服装は普段と変わらないパンツスタイルで行ってしまいました。病院に着くと、はじめは尿検査を行うように指示され、続いて先生の診察、内診へと案内されました。
内診台は診察室とは別の部屋に置かれていますが、下着とパンツをすべて脱ぐとなんだか落ち着きません。その病院ではさいわいにもバスタオルが用意されていたため、お腹周りにバスタオルを添えながら内診台に上がりました。
先生とはカーテンで仕切られているとはいえ、お尻がすっぽりと見えてしまっていると診察に集中できません。経腟エコーで得られた映像が部屋のモニターに映し出されても、うれしさ半分、恥ずかしさ半分で早く終わってほしいなと感じてしまったのも事実です。せっかくの赤ちゃんとの対面です。「次からはスカートで来よう」と心に決めながら、内診台をおりました。
妊婦健診の服装はデザインと素材の機能性で選ぼう
健診では、内診台にあがって診察をするのか、ベッドの上でお腹を出して診察をするのかという点が服選びのポイントになります。ママが緊張していると、器具を挿入するときに痛みを感じたり、洋服の着脱に手間取ってしまったりするかもしれません。着脱のしやすさ、動きやすさを考えながら、リラックスできる服を選びたいですね。
授乳口が付いているもの、平らになったお腹にも合うようサイズが調整できるものならば、産後も着ることができます。長くファッションが楽しめるよう、自分好みのテイストも取り入れていきましょう。
※この記事は2022年6月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。