妊娠健診の頻度・回数・費用はどのぐらい?内容や初回の流れは?補助券は使えるの?

妊娠すると定期的に妊婦健診を受けるようになります。妊婦健診は母体と赤ちゃんを守る大切なものです。きちんと定期的に受診するためにも、時間や費用などの情報はあらかじめ把握しておきたいですよね。ここでは、妊婦健診を受けに行く頻度や回数、費用や内容、補助券についてなど妊婦健診の基礎知識を解説します。

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この記事の監修

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産婦人科医
藤東 淳也

目次

  1. 妊婦健診の目的は?いつから?どれだけ行くの?
  2. 妊婦健診の内容・スケジュールは?
  3. 妊婦健診にかかる費用は?補助券は使える?
  4. 妊婦健診の服装・持ち物は?
  5. 安心・安全な妊娠期間を!
  6. あわせて読みたい

妊婦健診の目的は?いつから?どれだけ行くの?

妊婦健診の目的

妊婦健診の目的は、安心・安全に妊娠期間を過ごすために、妊娠経過が正常な過程から逸脱していないかを確認することです。定期的に母体の健康状態と赤ちゃんの発育状況をチェックすることで、トラブルが見つかった場合でも早期に対応することができます。

「健診」と呼ばれている通り、妊婦健診は健康な人を対象にしています。「経過が正常であることを前提としているのなら、定期的な健診はいらないのではないか」と感じるママもいるかもしれませんが、病気などのトラブルは母子の健康やお産の経過に悪影響をおよぼすため、早期発見が大切です。

体調によっては健診に行くことがつらいと感じるときがあるかもしれませんが、安心してお産を迎えるためにも、定期的な健診を心がけましょう。

初回の妊婦健診の時期

妊娠を疑って病院を受診した時点から、初回の健診が行われます。妊娠が確定した場合、その後から定期的に妊婦健診を受けることになります。

市販の検査薬で陽性反応が出た場合、すみやかに医師の診断を受けるようにしてください。また、検査薬が陰性の場合でも使用時期の誤りなどが原因であり、実際には妊娠している可能性もあります。妊娠検査薬はあくまで補助的に妊娠の可能性を知るものなので、生理の遅れや妊娠初期症状を感じる場合は、信頼できる医師に相談しましょう。

受診するタイミングが早すぎると、正常妊娠でも子宮の中に胎嚢が見えないことから、再度受診しなければならない場合があります。赤ちゃんの心拍を確認できるのがだいたい妊娠6週目なので、生理が遅れてから10〜14日頃の受診が良いでしょう。

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頻度・回数

妊婦健診の頻度、回数は妊娠の時期や健康状態によって異なります。あくまで目安になりますが、厚生労働省では標準的な回数を14回として、次のようなスケジュールを例示しています。

・妊娠初期〜23週:4週間に1回(合計4回)
・24週〜35週:2週間に1回(合計6回)
・36週〜出産まで:1週間に1回(合計4回)

初産であるかどうか、また出産する年齢などでも頻度が変わることがあるので、初診の際に医師に確認しておくと良いでしょう。

妊婦健診の所要時間は、病院や健診内容によって変わります。診断時間にだいたい15〜20分、待ち時間に30分〜1時間、あわせて1時間〜1時間30分ほどかかることが多いようです。

妊婦健診においては、待ち時間に悩まされるママもいます。つわりなどで体調がすぐれないときでも長時間待たなければならない場合もあるとか。混雑している病院では、2時間以上待つ場合もあるようです。待ち時間の長さで体調を悪化させないためにも、比較的空いている朝一に受診するといった工夫を心がけましょう。

妊婦健診の内容・スケジュールは?

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初回の流れ

初回の妊婦健診では、妊娠しているかどうか、正常に妊娠しているかを総合的に判断します。内容は次の通りです。病院によっては、血液検査は2回目以降になる場合もあるようです。

・問診:基本情報、喫煙や飲酒の有無、病歴、月経歴・妊娠歴など
・血液検査、尿検査
・内診:腟や子宮頸部の状態、腟分泌液の状態など
・各種測定:体重や血圧など
・超音波検査(エコー)

検査内容

妊婦健診では、時期や健康状態に基づいた主治医の判断などで検査内容が異なります。厚生労働省では次のような検査内容を例示しています。

<毎回行う検査>
・健康状態の把握:問診、診察など
・検査計測:子宮底長、胸囲、血圧、浮腫、尿検査(糖、蛋白)、体重など
・保健指導

<必要に応じて行う検査>
・血液検査:初期に1回、妊娠30週までに1回、妊娠24〜35週までに1回、妊娠36〜出産までに1回
・子宮頸がん健診:初期に1回
・超音波検査:妊娠初期〜23週までに2回、妊娠24〜35週までに1回、妊娠36〜出産までに1回
・性器クラミジア:妊娠30週までに1回
・B群性溶血性連鎖球菌:妊娠24〜35週までに1回

性別が判断できる時期

妊娠が確定したら、やはり赤ちゃんの性別が気になりますよね。お腹が大きくなると周りからも「男の子と女の子、どっちだった?」と聞かれることが増えるかもしれません。

赤ちゃんの性別はエコー検査で判断が可能です。性別の判断が可能な体型になってくるのは妊娠12週頃からですが、確実に判断できるのは一般的には18〜20週頃といわれています。早い人だと12〜14週からぼんやりと見えてわかってくるようです。

エコー検査をしているときに赤ちゃんがこちらに背中を向けて寝ていると、性別を判断できないこともあります。性別は「わかったらラッキー」くらいに考えて、赤ちゃんの成長を見守ると良いかもしれませんね。

妊婦健診にかかる費用は?補助券は使える?

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費用・保険適用

健診費用には健康保険が適用されないので、全額自己負担となります。基本検査で約3,000〜5,000円、特別な検査で約10,000〜15,000円の費用がかかります。出産費用を除いた妊婦健診だけの総額は、病院によって異なりますが、平均して約10〜15万円ほどかかる計算になります。

しかし、妊娠が成立し役所に妊娠届を提出すると、各自治体から母子手帳と妊婦健康診査受診票(補助券)を受け取ることが可能になり、この補助券によって自己負担額を軽減することができます。補助券で助成される分を差し引くと、妊婦健診の負担総額は平均して約5〜10万円程度におさまります。

妊娠が成立しているかどうかを判断する初診の費用は病院の料金設定によって大きく異なりますが、一般的には15,000円程度かかります。初診に血液検査といった特別な診断を行う病院では2万円を超える場合も。母子手帳が交付されるまでは3万円ほどお財布に入れておくと良いでしょう。心配な場合は、あらかじめ病院に問い合わせておくと安心ですね。

補助券

妊娠が確定して役所に妊娠届を申請すると、各自治体から母子手帳と妊婦健康診査受診票(補助券)が配布されます。補助券により、全国平均で9〜10万円分は自治体が負担することになっています。妊婦健診を受けるときには必ず持参しましょう。また、補助券の条件は各自治体によって異なるため、事前に確認しておきましょう。里帰り出産のときにも補助券が使用できるか、あわせて確認しておくと安心ですね。

地域によって異なりますが、たとえば東京都では14回分の補助券を受け取ることができます。再発行はされないので、紛失しないよう大切に保管しておきましょう。

医療費控除

医療費控除とは、自分自身や家族のためにその年の1月1日〜12月31日までのあいだに10万円以上の医療費を支払った場合、税務署へ確定申告することで一定の金額の医療費控除を受けることができる制度です。

妊婦健診費用は医療費控除の対象となります。また、通院費用や入院時の食事代も一部対象となりますので、国税庁のホームページなどで事前に対象となる具体例を確認しておくと安心です。

医療費控除を受ける場合には医療費控除に関する事項を記載した確定申告書を提出する必要があります。税務署で配布されるので、必要書類を準備しておきましょう。また、妊婦健診でかかった費用のメモや領収書は全て保管しておいてくださいね。

確定申告

妊婦健診でかかった費用は医療費控除の対象になるため、個人で確定申告をして還付金請求をすることができます。人によっては所得税還付金がほとんど戻ってこない場合もあり、面倒だと感じることもあるかもしれませんが、医療費控除には所得税還付金だけでなく住民税や保育料が安くなる可能性があるなどのメリットがあります。

たとえ戻ってくる金額が少なくても、医療費控除の申請は行うことをおすすめします。妊婦健診でかかった費用の領収書などは全て保管しておきましょう。

個人の確定申告の対象期間は、1月1日〜12月31日となります。年をまたいで出産している人はその年ごとに計算することになりますので、気をつけてくださいね。

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妊婦健診の服装・持ち物は?

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妊婦健診では尿検査や内診などで衣類を着脱することが多いので、着脱しやすいスカートやワンピースがおすすめです。内診では靴を脱がなくてはならないので、脱ぎ履きのしやすいスリッポンやスニーカーを選びましょう。また、妊婦健診では赤ちゃんの成長に伴って体重を計測します。ママの体重をもとに適正体重やアドバイスをしていくので、重量感のあるデニムなどは避けて、計測値に影響を与えないような服装を心がけると良いでしょう。

また、妊婦健診では、以下の持ち物を忘れないようにしましょう。

・健康保険証
・母子手帳
・補助券
・現金
・診察券
・お薬手帳

他にも、メモやマスク、つわりがひどい時期には飴やガムを持ち歩くと便利です。妊婦健診の内診や超音波検査のあとには、少量出血する場合もあるので、ナプキンも持参しておくと良いですね。

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安心・安全な妊娠期間を!

二人目や三人目を妊娠していて上の子がまだ低年齢の場合、上の子を妊婦健診に連れて行ってよいか心配なママもいるでしょう。多くのママは上の子を連れて診察を受けているようです。なかには、看護師さんが一緒に遊んで待っていてくれる病院もあります。最近では託児所を用意してくれている病院もあるので、事前に調べておくと良いでしょう。

また、最近では「イクメン」という言葉が浸透してきていることから、パパが妊婦健診に一緒に行くケースも増えてきているようです。同時に、付き添いをするパパの待合室でのマナー問題が指摘されるケースも。妊婦さんに席を譲る、パパには健診の順番が来るまで車で待っていてもらうなど、お互い配慮しあうことを心がけましょう。

パパにとって妊婦健診の付き添いは、胎児の成長を見て自分がパパになることを実感することができるだけでなく、妊婦さんならではの大変さやママの今の症状を理解する大切な時間です。周りの人への思いやりを忘れずに、赤ちゃんの成長を夫婦で喜びあえる時間にしたいですね。

妊婦健診は母体と赤ちゃんを守る、大切なものです。気になったことは健診の際に随時相談するなど周りを頼りながら、安心・安全に妊娠期間を過ごしましょう。

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