妊娠26週|胎児の体重や胎動、妊婦のお腹の大きさ・過ごし方
【医師監修】妊娠26週(26w)は妊娠7ヶ月の3週目です。胎児はここから急速に体重が増え、成長に個人差がでてきます。ママは女性ホルモンの分泌が盛んになるので、血糖値の管理や歯周病対策が必要となります。赤ちゃんの成長やママの身体の変化、生活の注意点について解説します。
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目次
妊娠26週の赤ちゃんの成長の様子
妊娠26週の赤ちゃんの基礎情報 身長、BPD、体重、発達
体重 | BPD | 身長 | 発達 |
---|---|---|---|
639~1,145g | 5.8~7.1cm | 28.8~38.0cm | ・身体をコントロールできる ・肺呼吸の練習をする ・味の違いを区別できる ・心音が聞こえる |
羊水は妊娠20週ころから量が増え、妊娠32週ころに最大量となります。赤ちゃんは羊水を飲んだり吐いたりしながら、呼吸様運動を繰り返して肺呼吸の練習をしています。羊水の中に含まれているのは、ぶどう糖、アミノ酸、ミネラルなどの成分です。赤ちゃんの味覚は妊娠8ヶ月ころには成熟しているといわれており、味の違いを区別できるようになっています。
妊娠12週以降は、赤ちゃんの心音が確認できます。妊娠20週をすぎると、市販の聴診器や心音計でも心音が聞こえることがあります。脂肪が少なく身体の表面はしわだらけですが、体重は平均で892g、大きい赤ちゃんは1,100gを超えてきます(※1)。成長がますます楽しみになりますね。
胎児の体重は、エコー検査で計測した児頭大横径(BPD)や大腿骨長(FL)などの値をもとに計算して割り出しています。そのため、前後200gほどの誤差が生じます。成長には個人差もあるので、平均値は参考程度にとらえておきましょう。ただし胎児推定体重が「胎児体重基準値」の-1.5SD(標準偏差)に届かない場合は、発育不全が疑われます。
妊娠26週は激しい胎動を感じることも。逆子は心配しなくても大丈夫
この時期の赤ちゃんは脳が発達して身体を自分でコントロールできるようになるので、羊水の中で自由に動き回っています。ママは激しい胎動を感じることもあるでしょう。逆子であっても、ほとんどの赤ちゃんが妊娠30週ころまでには頭を下にして落ち着きます。
妊娠26週の妊婦の身体の変化と症状
妊娠26週の妊婦の身体の変化と子宮やお腹の大きさ
子宮の大きさ(子宮底長) | お腹の大きさ | 外見の変化 |
---|---|---|
21.4~25.6 | 子宮底の高さはおへそから指2本分 | ・お腹の上のほうまでふくらむ ・全体的に丸みを帯びる |
子宮底長の平均は23.5cmとなり、子宮底の高さは、おへそから指2本分の位置に届きます。妊婦健診では子宮底と腹囲を計測し、赤ちゃんの大きさや羊水量を推定していきます。お腹全体が丸みを帯びてくるので、これまでお腹それほど大きくないと感じていた人も、妊婦らしい身体つきとなってきますよ。
妊娠26週にあらわれやすい症状 鼻炎、頭皮の乾燥、息切れ…
症状 | 対策 |
---|---|
血糖値が高い | 栄養バランスの取れた食事を摂る |
鼻炎・鼻血 | ・ダニやハウスダストなどのアレルゲンを除去する ・症状が強いときは医師に相談する |
頭皮の乾燥・ベタつき | 頭皮の清潔を保つ |
動悸・息切れ | ゆっくり行動する |
肩・背中の痛み | マッサージやストレッチで血行を促進する |
妊娠中期以降は胎盤から分泌されるホルモンの影響で、インスリンの働きが低下し血糖値があがりやすくなります。家族に糖尿病の人がいる人、肥満、35歳以上の高年妊娠、妊娠高血圧症候群の人は妊娠糖尿病となるリスクが高いので注意が必要です。
女性ホルモンは体内に水分を貯める傾向があるため、鼻汁や鼻炎もあらわれやすい症状です。さらに粘膜が充血して腫れが起こりやすく、鼻づまりや鼻血に悩まされる人もいます。このような症状にはダニやハウスダストといったアレルゲンを除去したり、急激な温度変化を避けたりするのが有効です。鼻血が出たときは上を向かず、小鼻の上を圧迫して止血します。症状が強いときは医師に相談しましょう。
妊娠中に起こる肌トラブルも、ホルモンが関係していると考えられています。「頭皮のベタつき」や「にきび」が気になるのは、プロゲステロンが皮脂の分泌を促進するからです。女性ホルモンのバランスが崩れることで、髪のくせが強くなることもあります。お腹が大きくなるとお風呂に入るのも一苦労ですが、頭皮をしっかり洗って清潔を保ちたいですね。
また、大きくなった子宮が横隔膜を押しあげ、肺や心臓を圧迫するので、動悸や息切れで苦しいと感じることも多くなります。妊娠中は血液量が増え、心臓に負担がかかりやすいのも一因です。苦しいときは無理をせず、自分のペースで行動しましょう。運動不足が気になるときは、足の指の曲げ伸ばしや、肩・首回しをするだけでも血行促進につながりますよ。
妊娠26週の過ごし方
妊婦健診で中期の検査を受ける
妊娠24週ころから、多くの病院で妊婦健診が2週に1回の間隔となります。妊娠中期にはHTLV-1抗体や貧血の有無、糖代謝異常を調べる血液検査が行われます。クラミジア感染症の検査を行う場合もあります。いずれも安全な分娩のために必要な検査です。妊婦健診は欠かさずに受けるようにしてくださいね。
マタニティ期間の記録を残す
妊婦健診でもらうエコー写真は、感熱紙に印刷されています。感熱紙は熱に弱く、時間の経過とともに色あせや変色が起こります。エコー写真はマタニティ期間を振り返ったり、赤ちゃんが大きくなったとき一緒に見返したりできる記念写真です。品質が落ちてしまうのはもったいないですね。
長い時間が経ってもきれいな状態を保つためには、アプリや写真専門店のサービスを利用してデータ化や印画紙に印刷し直しす方法があります。データ化した写真をプリントすれば、世界でひとつだけのオリジナルアルバムが作れますよ。
■サイズ:縦208×横162×厚さ9mm
■ページ数:24ページ
■ページ内容:
・妊娠したよのページ×2ページ
・フォトページ×14ページ
・誕生おめでとうのページ×2ページ
・フリーノートページ×4ページ
■仕様:上製本ミシン綴じ ハードカバー
赤ちゃんの成長の記録を絵本のように残せる、人気のアルバムです。写真ポケットにはL版までの写真が17枚入ります。病院でもらった感熱紙のエコー写真をそのまま入れられる手軽さがありますが、色あせを防ぐため、写真にプリントして保管するのがおすすめです。
辛いものは適量を心がけて
刺激物とは料理に使われる香辛料のことで、主に唐辛子やこしょう、わさびなどの辛いものを指します。辛いものを食べたからといって、赤ちゃんに害があるわけではありません。それなのになぜ刺激物を控えたほうが良いといわれるのでしょうか。それは、香辛料には胃腸を刺激する作用があるためです。
辛いものが体質に合わなかったり、食べすぎたりしたときは、胃荒れや下痢を引き起こすことがあります。下痢が引き金となって、痔を発症することもあります。また、香辛料を使った料理は味の濃いものが多いため、塩分の摂り過ぎにも注意が必要です。
塩分の過剰摂取は高血圧をまねきやすく、「妊娠高血圧症候群」となるリスクを高めます。一方で、香辛料には冷えを改善し、食欲を増進するといった良い側面もあるので、適量に抑えて食事を楽しみたいですね。
妊娠26週の注意点
食事と運動で血糖値をコントロール
ママの血糖値が高くなると、赤ちゃんの血糖値もあがります。妊娠糖尿病に進行した場合、母子ともにさまざまな合併症があらわれるため、妊娠24週~28週のあいだに「50g糖負荷試験」を受け、糖代謝異常がないか検査します。検査の結果、血糖値が高ければ「妊娠糖尿病」が疑われます。さらに詳しい検査を行い、妊娠糖尿病かどうか診断します。
妊娠糖尿病を発症していなくても、血糖値が高い場合は栄養バランスの取れた食事や適度な運動で血糖値をコントロールしていきましょう。食事の際は食べる順番を工夫し、野菜を先に食べ、続いてたんぱく質、主食と食べるようにすると、糖質の吸収が穏やかになりますよ。
妊娠糖尿病は自覚症状がほとんどありません。妊娠糖尿病の合併症には、妊娠高血圧症候群や早産があり、赤ちゃんは巨大児や形態異常となるリスクが高まります。妊婦健診で検査を受け、普段から血糖値を管理していくことが大切です。
歯科健診を受けて歯周病対策を
妊娠中に分泌が増えるエストロゲンという女性ホルモンには、歯肉を形成する細胞を攻撃するという性質があります。さらに、歯周病菌の中には女性ホルモンを栄養源にして増殖するものもあるため、妊娠中期から後期にかけては歯肉炎や歯周病にならないよう、しっかりとケアしていきましょう。
歯肉炎は初期症状がほとんどなく、歯肉の腫れ、出血、口臭といった症状があらわれるころには症状が進行しています。こうした症状を放置しておくと、歯周病に移行する可能性があります。
最近の研究では、歯周病と早産や低体重児出産との関連性が指摘されています。定期的に歯科健診を受け、普段からていねいなブラッシングを心がけたいですね。
【セット内容】
・ジェルコートF(TCコートジェル)×1
・コンクールF(薬用マウスウォッシュ)×1
・リペリオ(歯肉活性化歯みがき剤)×1
フッ素コート剤にもなる歯磨き剤、殺菌効果があるマウスウォッシュ、歯肉を活性化させる歯磨き剤の3つがセットになった歯周病予防ケア用品です。歯磨き剤は泡立たないので、電動歯ブラシでも使えます。歯肉活性化歯磨き剤は、歯肉のマッサージに適していますよ。
妊娠線予防は体重管理がポイント
妊娠線は皮膚の進展に組織がついていかず、断裂した部分が筋状の線になった状態を指します。初めは赤や紫色で目立ちますが、時間の経過とともに色は薄くなり、目立たなくなります。しかし、完全に消えることはありません。
妊娠線のできやすさは体質によりますが、急激に体重が増加すると皮膚の断裂が起こりやすいので、体重増加のペースがゆるやかになるよう管理していきましょう。皮膚が乾燥しないようにケアすることが、妊娠線予防につながることもありますよ。
早産・切迫早産のサインとなるお腹の張り
お腹の張りがあると、早産や切迫早産になるのではないかと気になりますね。しかし、お腹の張りは妊娠中だれもが経験するもので、安静にしていて治まってくるようであれば、気にしすぎる必要はありません。
問題となるのは、痛みが強くなったり出血があったりするケースです。早産や切迫早産の可能性が疑われるため、すぐに医師の診察を受けましょう。また、お腹の張りや痛みがないのに、突然破水することもあります。これを「前期破水」といいます。尿漏れのような症状が続くときは、破水が起こっている可能性があるので、病院に連絡してください。
妊娠26週のママへ
妊娠24週ころから30週にかけては赤ちゃんの顔立ちがはっきりしてくるので、3Dエコーや4Dエコーに適している時期です。妊婦健診で取り扱っている病院もありますが、通っている病院で実施していなければ、外来で受け付けている病院を探してみてはいかがでしょうか。条件が合えば、赤ちゃんの表情がはっきり写るかもしれません。
妊娠後期が近づいてくると、お腹の張り、腰痛、恥骨痛などのトラブルも増えてきます。心配なことがあれば妊婦健診のときに相談してみましょう。気になったことを忘れないようにメモしておくと、診察がスムーズですよ。
※この記事は2022年5月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。