【産婦人科医監修】胎児の心音はいつから聞けるの?自分で心音を聞く方法は?

妊娠初期に胎児の心音が聞けると、改めて赤ちゃんの存在が感じられて幸せな気持ちになりますよね。胎児の心音は、妊娠初期のいつごろから聞けるようになるのでしょうか。また、家庭でパパに心音を聞いてもらいたいときは、どうしたらいいでしょうか。ここでは、胎児の心音が聞ける時期と心音を聞く方法について、医師監修の記事でご紹介します。

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この記事の監修

藤東 淳也
産婦人科医
藤東 淳也

目次

  1. 妊娠初期とは
  2. 妊娠初期は心拍の確認が大切
  3. 胎児の心音を聞けるのはいつから?
  4. 健診で赤ちゃんの心音を聞くのが楽しみに
  5. 家で赤ちゃんの心音を聞くには?
  6. 妊娠初期でも超音波で心音が聞けるグッズ
  7. 心音は赤ちゃんからの「元気だよ」の声
  8. あわせて読みたい

妊娠初期とは

「妊娠初期」とは、いつからいつまでをいうのでしょうか。一般的には、妊娠4〜15週(妊娠2〜4ヶ月)を指します。妊娠5週頃から生理の遅れに気づき、妊娠検査薬でも反応が出る時期です。

検査薬で陽性が出れば婦人科を受診して超音波検査をしますが、そのときはまだ心音などは確認できず、胎嚢(たいのう)と呼ばれる赤ちゃんが入った袋がみえます。この袋が子宮の中にできていれば、正常に妊娠し、お腹の中に赤ちゃんがいるということになります。赤ちゃんの姿は見えないので、まだ妊娠の実感がわかない人もいるかもしれません。

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妊娠初期は心拍の確認が大切

心拍が確認できるまでは妊娠が確定しない!?

超音波検査で胎嚢が確認できても、まだ妊娠は確定しません。胎嚢の中に赤ちゃんがいて、心臓がきちんと動いていることが確認できて、初めてお医者さんは正常に妊娠していると判断するからです。

心拍が確認できるのは、およそ妊娠6~7週前後からの場合が多いようです。早い人は胎嚢と一緒に心拍も確認できますが、8~9週で確認できたという人も珍しくありません。個人差がありますので、心拍がなかなか確認できなくても、あまり心配しすぎないでくださいね。

心拍が確認できると流産の確率も下がる

胎嚢の確認だけでは、赤ちゃんがちゃんと心臓を動かしているかがわかりません。妊娠初期の流産は一定数の割合で誰にでも起こり得るものですが、赤ちゃんの心拍が確認されると、流産の確率は減るそうです。

数ミリしかない心臓が動いている様子は、エコーで見ると点滅に近いです。一目見ただけでは心拍とは分からないかもしれません。でも、そんなに小さくても、赤ちゃんの心臓が動いているのだと思うと感動的ですね。

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胎児の心音を聞けるのはいつから?

赤ちゃんの心臓はとっても小さいです。その小さい心臓で一生懸命動いているのですが、やはり妊娠初期はなかなか心音を聞くことができません。赤ちゃんの心音はいつからはっきりと聞けるようになるのでしょうか。

心音が初めて聞けるのは12週頃から

赤ちゃんの心音が聞こえるようになるのは、妊娠12週を過ぎたころからといわれています。このころになると定期妊婦健診の方法も変わってきて、腟に器具を挿入して超音波で子宮内を見る方法ではなくなります。ママのお腹にジェルを塗り、その上にプローブと呼ばれる機械をあてて、超音波で子宮を診ます。

これは子宮と胎児が大きくなり、お腹を通してでもある程度正確な様子がわかるようになるからです。ただし、子宮の入口の長さを測定したりするときには、妊娠中期以降でも腟を通したエコーが行われる場合があります。

プローブをお腹にあてると、子宮内の様子がモニターに映し出されます。それと同時に心音も聞かせてもらえるでしょう。心音は赤ちゃんが元気な証拠なので、心音が確認できると一安心ですね。

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心拍数で赤ちゃんの状態が分かる

赤ちゃんの心拍数は、毎分120~160回が正常値です。この心拍数によって赤ちゃんの状態がわかります。お腹の中で赤ちゃんが動いたりすると、一時的に心拍数が上がるのです。逆に、赤ちゃんの元気がなくなってくると心拍数は落ちていきます。

赤ちゃんの心拍数が落ちた状態が続くと、流産の可能性も高くなります。健診で赤ちゃんの心音が聞こえたら、どのくらいの速さか注意して聞いてみるといいでしょう。気になる方は、思い切って医師に尋ねてみても大丈夫ですよ。

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健診で赤ちゃんの心音を聞くのが楽しみに

心拍が確認でき母子手帳が発行されたころから妊娠中期までは、妊婦の定期健診は4週に一度です。このころになると、健診に行くたびに赤ちゃんが数ミリずつ大きくなっていくのがわかります。

健診ではエコーで赤ちゃんの姿と心音を確認することが楽しみになるでしょう。胎動がまだ感じられないこの時期は、心音を聞くことで赤ちゃんが元気なことがわかり、安心するママも多いのではないでしょうか。

家で赤ちゃんの心音を聞くには?

家でも心音を聞けたらいいのに…

妊娠20週前後になると胎動が始まり、赤ちゃんがお腹の中で動き始めます。赤ちゃんが起きている時間に手足をばたつかせたりして、ママは胎動を感じることができるでしょう。胎動に決まったパターンはないのですが、胎動を感じることで「あぁ、赤ちゃんが元気なんだ」と確認できます。

胎動を感じられない妊娠初期や、胎動が少なくなったときは赤ちゃんがちゃんと元気でいるのか不安になってしまいますよね。そんなときは、病院で検査をしなくても家で赤ちゃんの心音を聞くことによって、ママの不安を解消することができますよ。

聴診器で心音を聞くのは難しい?

インターネットなどで手に入る安価な聴診器で心音を聞くことは、なかなか難しいようです。妊娠初期の赤ちゃんはまだ小さく、赤ちゃんはお腹の中のさらに羊水の中にいます。高性能な医療従事者用の聴診器でないと、妊娠初期に赤ちゃんの心音を聞くことは難しいようです。

家で心音を聞けるグッズを試してみる

家でも赤ちゃんの心音を聞きたい、家族にも聞かせたい、健診に行かなくても赤ちゃんの心音を感じたいと思うママもいることでしょう。そんなママの願いをかなえてくれるグッズをご紹介します。

妊娠初期でも超音波で心音が聞けるグッズ

出典:amzn.to
【AngelSounds】胎児超音波心音計
¥8,800〜(2024/06/17 時点)

「エンジェルサウンズ」は病院で使っている機械と同じように、超音波で赤ちゃんの心音を聞くことができる家庭用のドップラーです。使い方はママのお腹にあてるだけなので簡単です。付属のヘッドホンから、赤ちゃんの心音や身体を動かす音などを聞くことができるそうです。

いつから使えるの?

エンジェルサウンズは、妊娠12週目から使用できます。妊娠初期は心音自体も小さいので、赤ちゃんの心臓がある程度育ってからになります。使うときは事前に産婦人科医の指示を受けて、正しく使うようにしてください。

また、赤ちゃんが元気かどうかを診断するための装置ではないので、心音が確認できていても、何か異常を感じたらすぐに病院へ相談するようにしましょう。

他の人に聞かせることはできる?

エンジェルサウンズにはイヤフォンジャックがついていて、ヘッドホンをふたつまでつなぐことができます。パパとママで一緒に心音を聞くことができるのは嬉しいですよね。

また、外部出力にも対応しているので、スピーカーに繋げばおじいちゃんやおばあちゃんと一緒にも聞けますし、録音機器に繋いで赤ちゃんの心音を録音することもできます。

赤ちゃんに影響はない?

赤ちゃんへの影響はママも一番気になるところですが、エンジェルサウンズは医療用機器として認証を受けています。病院と同じ周波数で超音波を出しているので、赤ちゃんには問題なく心音を聞くことができます。

医療用機器として認証を受けているので安心

エンジェルサウンズは形が違うものが何種類かありますが、基本的には全て性能は同じです。また、すべての商品が医療用機器として認証を受けています。

ですが、まれに医療用機器認証を受けていない類似品を販売していることがあるようです。エンジェルサウンズの直営販売店で購入するのが一番確実ですが、届いたパッケージに医療機器認証番号が書かれていない場合はすぐに販売店に連絡をして確認してください。

また、エンジェルサウンズの販売には高度医療管理機器等販売業の許可が必要になります。中古品の転売やオークションへの出品は薬事法違反になるので注意が必要です。

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心音は赤ちゃんからの「元気だよ」の声

心音は、赤ちゃんからの「元気だよ」のサインであり、赤ちゃんが頑張って成長している証です。家でも心音を聞くことができるようになれば、よりいっそう赤ちゃんを身近に感じることができてママは安心ですね。健診になかなか来られないパパには、お家で心音を聞かせてあげられると良いですね。

※この記事は2024年6月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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