【産婦人科医監修】自然妊娠の確率と限界年齢は?自然妊娠のためにできること

子どもを授かりたいと思ったとき、できることなら自然妊娠したいと思うママは多いことでしょう。近年では、女性のライフステージの変化などから、晩婚化が進み高齢で出産するママが増えてきました。何歳まで自然妊娠は可能なのでしょうか。ここでは、自然妊娠ができる年齢や確率、自然妊娠のために気をつけたいことについて解説します。

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この記事の監修

藤東 淳也
産婦人科医
藤東 淳也

目次

  1. 自然妊娠とは
  2. 年齢とともに変わる自然妊娠の確率
  3. 自然妊娠が可能な年齢の限界
  4. 高齢妊婦の自然妊娠リスク
  5. 自然妊娠するにはどうすれば良い?
  6. 規則正しい生活で前向きな妊活を
  7. 妊活をサポートするアイテム
  8. あわせて読みたい

自然妊娠とは

自然妊娠とは、医学的治療を受けずに夫婦生活のみで妊娠することをいいます。 避妊をしないで通常の夫婦生活をして、妊娠すれば自然妊娠です。自己流で排卵日のタイミングを調べたり、妊娠しやすくなるサプリメントを使ったりして妊娠した場合も自然妊娠と呼びます。

医療機関のアドバイスを受けた場合や、婦人科などで「不妊治療」を受けて妊娠する場合は自然妊娠とは呼びません。

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年齢とともに変わる自然妊娠の確率

年齢が上がると自然妊娠率は下がる?

ASRM(アメリカ生殖学会)がさまざまな年代や集団で1年間に女性が妊娠する数を調べたところ、35歳以降から妊娠する数は減少することがわかりました。特に、37~38歳からはさらに妊娠する数は減っています。妊娠するかどうかは個人差があるものの、35歳を超えると妊娠する確率は下がるといえるでしょう。

女性の妊娠適齢期とは?

女性のライフスタイルの変化に伴い、女性の平均初婚年齢は上昇しています。高齢出産をする人も増えてきました。しかし、妊娠には生理が深く関係しているため、ライフスタイルが変化しても生殖可能な年齢は変わりません。

女性は、初潮を迎えると排卵を開始して妊娠可能になります。しかし、初潮が始まっても1~2年は排卵がない場合が多く(無排卵性月経)、妊娠の可能性は低いとされています。一方、35歳を超えると妊娠する確率が下がるとされているため、妊娠適齢期は20歳から35歳くらいまでといえるのではないでしょうか。

自然妊娠が可能な年齢の限界

個人差はあるが40歳前後で妊娠確率は下がる

生理があるうちは妊娠できると考えている人は多いですが、妊娠するためには排卵が必要です。40歳前後から女性の身体ではホルモン分泌が変化して月経は不規則になり、50歳前後で閉経を迎えます。閉経まで排卵が続く人もいますが、40歳前半で排卵がなくなる人もいます。排卵がなくなっても、ホルモンバランスの変化によって無排卵の状態で月経が起こることもあるようです。

閉経を迎える時期や排卵がいつ終わるかには個人差がありますが、排卵がなくなる可能性を考えると自然妊娠が可能な年齢は40歳前後が限界といえるのではないでしょうか。

高齢出産と超高齢出産は何歳から?

日本では、35歳以上の初産を高齢出産と呼んでおり、超高齢出産とは50歳以降の閉経後の女性が出産することをいいます。1993年以前は30歳以上の初産を高齢出産と呼んでいましたが、35歳以上に変更されました。2回目以降の出産であれば、35歳以上の出産であっても高齢出産とは呼びません。

高齢妊婦の自然妊娠リスク

妊娠する確率が下がっていく

30歳を過ぎると、卵子の力が低下して妊娠する確率が下がり始めます。35歳以降になると妊娠する確率が34歳以前と比べるとはっきりと下がり、40歳以降はさらに下がります。自然妊娠ではなく体外受精をした場合でも、年齢が上がるにつれて成功率は下がっていくのです。(※1)妊娠する確率はあくまでデータで実際に妊娠するかどうかは個人差がありますが、30歳以降は妊娠する確率が下がることは覚えておくと良いでしょう。

流産のリスクが高い

高齢での妊娠は、流産のリスクが高くなります。20代の妊娠でも流産する確率は約10%ありますが、35歳以降から流産する確率は上がり、40歳では30%を超えます。ただし、40歳以降の妊娠でも、流産にならず元気な子を産めるケースもあります。

身体への負担が大きい

高齢で妊娠した場合、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病を発症するリスクが高まります。自然分娩を選んだ場合は、加齢に伴い筋力が低下するため産む力が弱まり、お産の時間が長くなることもあります。

出産後は昼も夜も新生児のお世話に追われます。多くのママが産後は睡眠不足で体力が低下しますが、高齢で出産すると体力の低下が著しいかもしれません。ただし、妊娠前から食生活に気を遣い適度な運動もしていれば、高齢での出産でも体力低下を少なくできるかもしれません。妊娠を考えているのであれば、身体をいたわり体力をつけておくと良いでしょう。

自然妊娠するにはどうすれば良い?

海産物の摂取量に注意し、葉酸を摂取する

海産物には、健康な身体を保つために重要な栄養素が多く含まれています。しかし、摂取量が多すぎると海産物に含まれる水銀も多量に摂取することになり、血中水銀が上昇する恐れがあります。血中水銀の上昇は不妊とも関係があるため、妊活中には海産物の摂取量に気をつけましょう。

ホウレンソウやアスパラガスなどに含まれる葉酸には子宮内の着床環境を整える作用があり、妊娠しやすい身体づくりには欠かせない栄養素です。食事だけでは一日に必要な葉酸の量は摂取しにくいため、サプリメントで効率的に摂取すると良いでしょう。

肥満の是正

BMI35以上の肥満の場合は、肥満でない妊婦と比べて妊娠しにくいです。高齢に加えて肥満状態の場合は、自然妊娠の確率はかなり下がると考えて良いでしょう。加齢とともに代謝は下がるため痩せにくくなりますが、健康的な食事と適度な運動で適正体重まで落とすことをおすすめします。

ただし、痩せていれば良いわけではありません。BMI19以下の場合は痩せすぎとなり、栄養不足のため妊娠しづらくなります。栄養バランスのとれた食事をきちんととるようにしましょう。

喫煙と飲酒の節制

妊娠を考えている場合は、タバコを控えましょう。女性の喫煙は、不妊の割合を60%増加させ、流産の危険性も高めます。男性においては、精子密度と精子の運動性が低下するという報告があります。喫煙が習慣になっている場合はなかなかやめられないかもしれませんが、妊娠するためには早くやめることをおすすめします。

飲酒は、タバコのように直ちにやめる必要はありません。しかし、1日2杯のアルコール摂取した場合、不妊の割合を60%高めるといいます。妊娠する確率を上げるためには、量を減らして飲むと良いでしょう。また妊娠超初期の飲酒は胎児に影響があると言われています。妊娠を希望したタイミングでお酒は控えたほうが安心でしょう。

カフェインを減らす

女性の場合、カフェインの摂取量が1日500㎎(5杯以上のコーヒー相当)となる場合、不妊の割合が45%増加します。妊娠中も、1日2~3杯以上のコーヒーは流産のリスクを上昇させる可能性があります。ただし、先天性奇形のリスクとカフェインの摂取は影響がないと報告されています。

1日にコーヒー1~2杯程度であれば、不妊の割合も高まらず妊娠への影響もないため、量を気にしながら楽しむと良いでしょう。

その他

サウナなどの利用は、不妊に影響がなく妊娠中も流産・早産につながるような影響もありません。男性への影響(睾丸の温度上昇)は懸念されますが、妊娠のためにあえて避けるほどではないでしょう。また、ドライクリーニングや印刷工場の溶媒は女性の出産率の低下を引き起こし、重金属は男性の精液状態を悪化させまるといいます。

規則正しい生活で前向きな妊活を

妊娠希望をきっかけに生活を見直し、節制するのは良いことですが、固執しすぎるとかえってストレスとなることもあります。生活を見直すことは、自然妊娠をかなえるためだけでなく夫婦の健康管理にも役立ちます。規則正しい生活で前向きに妊活を進められると良いですね。

※この記事は2022年3月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

妊活をサポートするアイテム

はぐくみ葉酸

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購入後に販売元に問い合わせをすると、1,000人以上の妊活・妊娠中の食事のサポート実績がある、専任の栄養士さんから出産までの食事について継続的にアドバイスを受けることもできます。サプリを飲むだけではなく、日頃の食事から改善し、自分の身体や赤ちゃんの健康を維持したい方におすすめですよ。

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