想像妊娠で妊娠検査薬は反応するの?想像妊娠の症状と原因
「想像妊娠」という言葉を聞いたことはありますか?想像妊娠は、実際には妊娠していなくても、妊娠したときのようなさまざまな症状があらわれることです。どうしてそんな不思議なことが起こるのでしょうか。また、想像妊娠の場合は検査薬の反応はどうなるのでしょうか。今回はそんな想像妊娠と検査薬の関係などについてまとめてみました。
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目次
想像妊娠とは
想像妊娠とは、実際には妊娠していないにもかかわらず、妊娠したときに感じられるさまざまな兆候が見られる心身症状の一種です。想像妊娠は精神状態が肉体の変化を起こすという一例です。妊娠を強く望む場合や、逆に妊娠に強い恐怖感を抱いている女性に多く見られるといわれています。たいていの場合は、医師の診察により想像妊娠であると本人が認識することで、想像妊娠の症状がなくなっていきます。想像妊娠は別名、偽妊娠とも呼ばれるそうです。
想像妊娠と検査薬の関係
「妊娠したかも」というときに皆さんがまず試される「妊娠検査薬」。最近の検査薬は精度も高くなり、フライング検査をしても結果が出やすいともいわれています。そんな妊娠検査薬ですが、妊娠したときのような兆候があるのに妊娠していないという想像妊娠の場合、はたして妊娠検査薬の反応はどうなるのでしょうか。検査薬の仕組みとともに見ていきましょう。
検査薬の仕組み
ドラッグストアなどでも簡単に購入できる妊娠検査薬。「妊娠したかも」と思ったらまず試すのはこの妊娠検査薬ではないでしょうか。妊娠検査薬は、妊娠したら分泌されるようになる「hCG」というホルモンが尿中に含まれるかどうかで検査します。hCGホルモンがある一定量以上、尿中に含まれる場合は陽性、含まれない場合や一定量に満たない場合は陰性を示すことで妊娠の有無を判断するのが妊娠検査薬なのです。
想像妊娠では、検査薬の結果は「陰性」
妊娠検査薬は上記したようなしくみで妊娠の有無を判断します。想像妊娠は妊娠の兆候はあっても実際には妊娠しておらず、したがってhCGホルモンも分泌されることはないので、検査薬の結果は「陰性」ということになります。想像妊娠で検査薬が陽性を示すことはありません。
想像妊娠で見られる症状
想像妊娠の場合でも、妊娠初期症状に似た症状が現れるといわれています。検査薬での反応が陰性であってもつい「妊娠しているかも」と勘違いしてしまう想像妊娠の症状は主に以下のようなものがあるそうです。
・つわり
・胸の張り
・生理が止まる
・お腹がふくらむ
・胎動が感じられることがある
これらは想像妊娠特有の症状というわけではなく、妊娠したときにみられる症状ですね。こういった症状が現れた場合、妊娠を疑って妊娠検査薬を試される方は多いのではないでしょうか。しかし、想像妊娠であった場合は検査の結果、陽性にはなりません。
妊娠を強く望んでいる場合、ちょっとしたお腹の張りや気分の悪さなどもつわりや妊娠と勘違いしてしまい、想像妊娠につながってしまうことがあるそうです。海外では予定日を超えて緊急帝王切開を行ったのに、想像妊娠だったという驚きの事例もあるのだそう。
妊娠検査薬の反応が陰性でもこのような症状が強く現れる場合は産婦人科を受診して、多くはその際に診察することで妊娠していないことがわかり、想像妊娠の症状は消失して行くようです。しかしまれに本人の意思が強い場合は、想像妊娠が継続してしまうことがあるのだそうです。最近では妊娠検査薬の精度が上がったことや、エコーなどの発達によって早期に妊娠の診断ができるようになったため、想像妊娠は昔に比べると少なくなってきたともいわれています。
想像妊娠の原因
想像妊娠をしてしまう場合、その原因のほとんどは精神的なストレスと考えられています。妊娠を強く望んでいる場合や、逆に「妊娠したくない」と強く思っている方、妊娠に強い恐怖感を持っている方などに起こるそうです。また、「どうしても跡取りを」という周りのプレッシャーがストレスとなり、想像妊娠につながってしまうケースもあるのだそうです。
もしも症状がつらい場合は産婦人科や心療内科を受診した方が良いでしょう。つわりなどの症状があるにもかかわらず、検査薬が陰性を示し続けるとそのこと自体「おかしい」と思い、ストレスにつながってしまいます。一人で悩まずに相談することによってストレスが取り除かれ、想像妊娠の症状が治まることがあるようです。また、婦人科でピルの処方をしてもらうことで、ホルモンバランスが整うとともに、避妊しているという意識もたかまるので想像妊娠の症状も落ち着くことがあるそうです。
いずれにせよ、精神状態が強く身体にあらわれて想像妊娠の症状が出るということになりますね。妊娠を強く望んでいる場合、検査薬が陰性をであったり、「想像妊娠です」と診断されたりするととても落ち込むかもしれません。しかし、実際に妊娠している場合も考えると、やはりきちんと産婦人科を受診することが大切と言えそうです。
検査薬で陽性が出たけど妊娠していない場合
「妊娠検査薬で陽性が出たのに、生理が来た」という場合、想像妊娠で検査薬に陽性反応が出たのではなく「化学流産」ということになるそうです。化学流産とは、実際に受精が完了したのに、受精卵が正常に着床できなかったことによって起こるものです。受精した後に分泌されたhCGによって検査薬によって妊娠検査薬で陽性反応が出たものの、着床できなかったためにホルモンの分泌がとまり、妊娠が継続されないため、生理のような出血が起こります。
つまり、想像妊娠によって検査薬に陽性反応が出たのではなく、実際に受精のみしていたので最初は検査薬に陽性反応が出たが、結果的にはうまく着床していない状態であったということになります。一昔前ではこういったことにはほとんど気づかなかったのですが、現在では妊娠検査薬の精度が上がったため、検査薬で早期に妊娠を知ることができる一方、化学流産というものにも気づいてしまうようになってしまったといわれています。
検査薬で一度は陽性が出たのに生理が来た、その後もつわりのような症状が続く場合は化学流産したことを受け入れられずに想像妊娠につながったという場合もあるそうです。
想像妊娠の体験談
筆者自身、思い込みが強い性格のためか、何度か想像妊娠のような症状があったことがありました。「そろそろ二人目を」と考えて子づくりに励んでいたとき、ちょっとした下腹部のひきつるような感覚を感じたことがありました。長女を妊娠したときに感じた下腹部の筋肉が引き攣れるような痛みと似ていたので、これは妊娠したにちがいないと喜び勇んで妊娠検査薬を試した所、もちろん結果は陰性。
しかし「きっと検査薬を使う時期が早すぎたのだ」と思い、お腹をかばうようになり妊娠していた場合を想定して行動するようになっていました。それが想像妊娠を助長したのかはわかりませんが、まだまだ胎動を感じる時期でもないはずなのにぽこぽこと動くものを感じたり、生理はきちんと順調に来る方なのに生理がこなかったり、そのせいで検査薬を何本も消費したり…という、まさに想像妊娠で起こりうる症状がいろいろと出てきました。
筆者の場合は、病院に行く前に生理が来たことによって「想像妊娠だったのかも」と気づくことができました。その後も何度か検査薬を試したくなるようなこともありましたが、そこはグッとこらえ「生理がきているのだから」と自分に言い聞かせていました。
しかし、最近になって主人の「男の子が欲しい」という言葉や、身近な人に赤ちゃんができたことをきっかけに、想像妊娠の症状が現れてしまうようになりました。生理も順調なのに、もうすでに何本か検査薬を使ってしまいました。検査薬代も安くはないのに、「もしかしたら」というほんのわずかな可能性にしがみついて試してしまっていました。生理が来ているのに受け入れられずに「不正出血かも」と、検査薬を試したこともあります。
私の場合は、妊娠を強く望みすぎることが逆にプレッシャーとなってしまっているようですね。よくよく考えてみると、想像妊娠の症状があるときは楽しい反面、とてもストレスになっています。そういったときは検査薬を無駄に買ってしまわないよう、ドラッグストアに近づかないようにしています。これからはゆっくりと構えておきたいものだと痛感しました。
検査薬の結果に関わらず、悩んだら相談を
人間の思い込みが起こす「想像妊娠」。人間の心と身体が密接にかかわり合っているとても不思議な現象ですね。想像妊娠は実際の妊娠ではないので検査薬に陽性反応が出ることはありません。想像妊娠は、誰にでも起こりうることでもあります。妊娠は奇跡がたくさんつながって成り立つもの。筆者自身も経験がありますし、想像妊娠自体は怖がるようなことではないと思っています。しかし、想像妊娠してしまうことは精神的に負担にもなってしまいます。さらに、検査薬を何本も使ってしまうと金銭的にも負担になってしまいます。
また、検査薬で一度は陽性反応が出たのに、化学流産してしまった場合も、想像妊娠につながらなくても妊活中は精神的に負担になってしまったりしますよね。ストレスとなるほどにプレッシャーを感じず、ゆったりと構えていた方が良いのかもしれませんね。悩んでしまうと、想像妊娠の症状を助長しかねませんので、検査薬の結果の有無にかかわらず、悩んだら相談することが大切ですね。