生理が1週間遅れる原因は?ストレスかも?妊娠の可能性をチェック!
生理が1週間遅れると「妊娠しているかも」とソワソワしてしまいますよね。この時期に妊娠検査薬で陽性反応が出れば、妊娠している可能性が高いと言えます。しかし、陰性の場合、ストレスや病気の影響で生理が遅れている場合があります。ここでは、生理が遅れる原因や、生理予定日頃にあらわれる妊娠初期症状について解説します。
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目次
生理が遅れるとは?
生理は、健康な女性であれば約1ヶ月ごとに繰り返し起こります。生理が始まった日から次の生理が始まる前日までの期間を生理周期と言い、およそ25~38日ならば正常の範囲内です。
毎月ほぼ安定したリズムで来る生理が遅れると不安になってしまいますよね。しかし、生理は体調の変化などの影響を受けやすく、数日早まったり遅れたりするのは珍しいことではありません。数日のずれであれば問題ないので、心配し過ぎないでくださいね。
ただし、生理開始予定日を1週間以上過ぎたら「生理が遅れている」と考えられます。生理が遅れている原因を探り、原因に対処する必要があるでしょう。
生理が1週間遅れると妊娠の可能性がある?
生理が1週間遅れると「妊娠したのかな」と思うかもしれません。生理とは、妊娠の準備のために分厚くなっていた子宮内膜が、受精卵の着床が起こらなかったため不要となり、剥がれ落ちることです。妊娠すると、子宮内膜が受精卵のベッドとして維持され続けるため、生理が止まります。
最後の生理から次の生理予定日までに一度でも性交渉があれば、妊娠している可能性がないわけではありません。生理周期が28日の女性がもしも妊娠していた場合、生理予定日から1週間経過したころは妊娠5週目ということになります。
生理予定日前から妊娠初期症状が出ることも
妊娠していると、早い人であれば生理予定日の約1週間前から妊娠初期症状があらわれるようです。生理が1週間遅れていて、妊娠が疑われる場合、妊娠初期症状に当てはまる症状がないかチェックしてみましょう。
まず、生理予定日の少し前に、少量の出血をすることがあります。これは受精卵が子宮壁に着床する際の「着床出血」で、真っ赤な鮮血の場合もあれば、ピンクや茶色いおりものとして出ることもあり、量も人それぞれ異なります。
また、女性の基礎体温は排卵を境に「低温期」と「高温期」にわかれて、交互に繰り返しているのですが、妊娠すると高温期が続きます。通常、排卵期を過ぎると、体温を上昇させて妊娠を維持させる作用のあるプロゲステロンというホルモンが盛んに分泌されます。妊娠が成立しなければプロゲステロンは減少し、生理開始とともに低温期になりますが、受精卵が着床するとプロゲステロンが分泌され続け、基礎体温が高いままになります。
妊娠初期症状としては、この他に胸の張り、吐き気、腰痛、腹痛、おりものの増加、頻尿などがあらわれる場合があります。
ただし、妊娠初期症状は生理前や風邪の症状にも似ていることから、妊娠しているかどうかは妊娠検査薬や産婦人科を受診して判断することになります。
生理予定日の1週間後から妊娠検査薬が使える
妊娠している心当たりがあり、生理予定日から1週間以上経過しても生理が来ない場合、市販の妊娠検査薬で妊娠判定をしてみましょう。妊娠検査薬の使用期間は、多くの場合「生理予定日の1週間後から」です。したがって、生理が1週間遅れたタイミングで妊娠検査薬を使えば、妊娠している場合は陽性反応が出る確率が高いでしょう。
ただし、排卵日が何らかの原因で遅れていて、自分が想定している生理予定日とずれてしまった場合、妊娠していても検査薬では陰性の結果が出てしまうことがあります。
妊娠以外で生理が1週間遅れる原因は?
生理が1週間遅れる原因は妊娠以外にもいくつか考えられます。
ホルモンバランスの乱れ
生理は、脳の視床下部、下垂体、卵巣が連携し合い、エストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンの分泌量を調節することでコントロールされています。これらの女性ホルモンの分泌のバランスがなんらかの原因で乱れると、生理周期が不安定になり、生理が遅れてしまうことがあります。
また、バセドウ病のような甲状腺の病気によって、甲状腺ホルモンの分泌量が異常になることでも生理不順は引き起こされます。
ホルモンバランスの乱れの原因の多くはストレスです。対人関係や環境の変化などによって強い精神的ストレスを一時的に感じただけで、生理周期が変わってしまうことは珍しくありません。また、無理なダイエットや睡眠不足、激しい運動、疲労などからくる身体的なストレスが生理不順を引き起こすことも考えられます。
婦人科系の病気
子宮や卵巣に異常があると、生理不順になることがあります。生理が遅れたり、来なかったりする婦人科系の病気としては、以下のものが代表的です。生理不順以外の自覚症状があらわれない場合も多いため、生理の異常が続く場合は病院で検査を受けたほうが良いでしょう。
□多嚢胞性卵巣症候群(たのうほうせいらんそうしょうこうぐん)
卵子の元となる卵胞が多数育つものの、十分に成熟せず、正常に排卵されないまま卵巣内にたまってしまいます。多嚢胞性卵巣症候群の原因は明らかになっていませんが、インスリンの分泌と関連があるといわれています。
□アッシャーマン症候群
過去の流産や人工妊娠中絶の後遺症として、子宮内膜が癒着してしまい、剥がれにくくなる病気です。
□早発閉経
通常、50歳前後で迎える閉経を40歳未満で迎えることを早発閉経(早期閉経)と言います。早発閉経の兆候として生理の遅れがみられ、やがて卵巣機能が完全に停止して、生理が来なくなります。自己免疫疾患や遺伝、卵巣手術の影響などが原因と考えられています。
薬の副作用
胃薬や抗うつ薬、ピルなどの副作用として、プロラクチンというホルモンの血中濃度が高くなる「高プロラクチン血症」を発症することがあります。プロラクチンは乳腺を発達させて母乳の分泌を促したり、排卵を抑制したりする作用があることから、高プロラクチン血症は生理の遅れや無月経を引き起こします。また、妊娠・出産していないのに乳汁が出る場合もあります。
1週間遅れの生理は化学流産の疑いがある?
生理予定日を1週間過ぎても生理が来ず、やきもきしているところに出血がみられたら「遅れていた生理が来た」と考えますよね。単なる生理の場合ももちろんあるのですが、化学流産を起こした可能性もゼロではありません。
化学流産とは、受精卵が着床したものの、エコー検査で赤ちゃんを包む「胎嚢(たいのう)」が子宮内に確認される前に妊娠が終わってしまうことです。近年、妊娠検査薬の精度が向上し、生理予定日当日から判定できる早期妊娠検査薬も販売されています。通常、胎嚢が確認できるのは妊娠5~6週頃ですが、妊娠4週頃には妊娠に気が付けるようになったため、化学流産も認識されるようになりました。
化学流産が起こると、普段の生理と同じような出血がみられることがあります。そのため、生理が遅れがちな人や、妊娠検査薬を使わなかった人は、化学流産とは気付かず、単なる生理と思ってもおかしくないでしょう。
化学流産が起こっても身体への負担は小さいとされ、特に治療の必要はありません。妊娠した状態だったため、ホルモンバランスが乱れることがありますが、次第に正常に戻っていきます。
化学流産の原因は明らかになっていませんが、染色体異常など赤ちゃんの側に異常がある場合がほとんどだといわれています。化学流産が判明したとしても、自分を責ないでくださいね。
なお、子宮外妊娠の場合も、妊娠検査薬で陽性反応が出ますが子宮内に胎嚢が確認できません。
「いつもと違う」に敏感になろう
女性ホルモンが複雑に影響し合って起こる生理は、女性の心身の健康のバロメーターです。生理が1週間以上遅れるのは、妊娠以外にも、ストレスや病気など、さまざまな影響が考えられます。
大きな問題になる前に異常を発見するためには、普段から基礎体温をつけるなどして、生理周期や体調の変化に敏感になることが大切です。「いつもと違うな」と心配になる点があれば、できるだけ早く婦人科で相談してみてくださいね。