妊娠の確率は奇跡に近い?年齢との関係は?妊娠の可能性を上げる方法|産婦人科医監修
赤ちゃんが欲しい人にとって、妊娠の可能性はとても気になるところですね。妊娠から出産にたどりつくまでには、さまざまな条件が複雑に絡み合っています。妊娠や出産が「奇跡」といわれるゆえんもここにあります。妊娠・出産の確率とメカニズムをふまえ、妊娠の可能性と年齢の関係についても知り、妊娠の確率を上げる方法を探ってみましょう。
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目次
卵子の寿命と受精可能な期間は?
妊娠の成立は卵子と精子の受精で幕を開けます。卵子と精子にはそれぞれ寿命があり、受精可能な期間は限られています。卵子については数にも限りがあります。また、卵子・精子ともに、寿命があるうちならいつでも受精できるというわけではありません。
卵子は1周期に1回、多くの場合は1個排出されます。卵子の寿命は排卵から約24~48時間、つまり1日~2日間とされています。受精が可能な時間は排卵からたった6~8時間程度です。時間内に受精が成立しなければ、その生理周期での妊娠の可能性はなくなってしまいます。
精子の寿命と受精可能な期間は?
精子の寿命には幅があり、平均すると2~3日間、長くて1週間といわれています。
射精直後の精子には受精能力はなく、子宮へ向かって進みながら受精能力を獲得することがわかっています。受精可能となるのは射精後約5~6時間後で、受精能力が維持されるのは約36時間です。受精のためには、受精可能な時間内に卵子と出会う必要があります。
1回の射精に含まれる数千万から数億個の精子のうち、無事に受精することができるのはたった1個です。妊娠の可能性の話の中では、この数字が最も天文学的かもしれませんね。
卵子は老化するの?
卵子の老化については、卵子の数の減少と質の低下が問題となります。
女性は、原始卵胞(卵子のもととなる細胞)を約200~300万個持った状態で生まれます。しかし、生理が始まる思春期のころには、原始卵胞は約20~30万個に減少しています。その後も1回の生理周期に1個の卵子を排卵するために約1,000個の原始卵胞が淘汰され、減少していくのです。精子のように新たに作られることはありません。
卵子の数は加齢とともに減少し、質も低下するため、染色体異常などが起こりやすくなります。染色体異常のある卵子が受精すると流産の可能性が高くなるので、卵子の老化は妊娠と出産に大きな影響をおよぼすといえるでしょう。卵子の受精可能時間の短さと数の減少、質の低下の問題が、妊娠の可能性の鍵となります。
精子の数や質は低下する?
卵子の数には生まれたときから限りがありますが、精子の数には限りがありません。精巣の機能が衰えない限り、新たな精子を作り続けることができます。
ただし、遺伝的な体質や生活習慣、精神的なストレスなどによって精巣の機能が衰えると、新たな精子を作ることができなくなったり、作られる数が極端に少なくなったりすることもあります。「精子の数が少ない、運動率が低い、奇形率が高い」ことは男性不妊の3大要因です。
男性不妊は不妊の原因の約半数を占めるといわれます。近年では、卵子が加齢によって老化するのと同様に、一部の男性の精子は35歳を超えると妊娠させる力が低下するという報告もあります。男性の年齢も妊娠の確率に影響があるようです。
妊娠する確率はどれくらい?
受精から妊娠にいたる可能性は、排卵と性交のタイミングによるところが大きいでしょう。排卵日前後の性交によって受精する確率は約80%といわれています。ただし、卵子の質や精子の数などの要素もあり、正確なデータは出ていないようです。
受精は妊娠の成立ではありません。受精卵が子宮へ着床することで、妊娠は成立します。卵管内で受精した受精卵は、細胞分裂を繰り返しながら4~6日間かけて子宮へ移動します。さらに子宮内膜へ着床を開始するのは受精から約7日目です。
しかし、ここで受精卵に遺伝子異常や染色体異常があると、着床できないことが多いのです。実際に着床して妊娠成立となるのは、受精卵のうち約20%といわれます。
妊娠の確率と年齢の関係は?
卵子の質は、妊娠の可能性に大きく影響することがわかっています。排卵日に避妊せずに性行為をした場合、25歳での妊娠可能性は約30%ですが、加齢にともなって染色体異常が増えることなどにより可能性は徐々に低下します。35歳で18%、40歳で5%、45歳では1%といわれています。
「妊娠しない」という現象には、質の良い卵子が育たない、排卵しても受精しない、受精しても卵割(受精卵の初期の細胞分裂)しない、子宮にたどり着いても着床しない、といったさまざまなケースが含まれます。
また、ママの出産年齢の高さと障害児が生まれる確率は比例するといわれます。ダウン症などの先天性疾患の有無がわかる新型出生前診断は出産予定日時点で35歳以上の人が受けることができ、注目されています。ただし障害を持った子どもが生まれるリスクは20代のママにもあります。
無事に出産できる確率は?
妊娠は着床をもって成立しますが、妊娠したら必ずしも無事に出産できるとは限らないのが現実です。妊婦さんのうちおよそ15%が「自然流産」を経験するといわれます。自然流産とは、22週までに妊娠が自然に終わってしまうことをさします。
特に妊娠12週までの「早期流産」が多く、流産全体のおよそ80%を占めます。この時期に起こる流産は、赤ちゃんの染色体異常に起因することが多く、自然淘汰的なものであるともいわれます。
また、妊娠中期から後期にかけては「早産」の可能性があります。「早産」は正期産以前に赤ちゃんが生まれることをさし、全妊娠の5%にみられます。現在では、正期産は全分娩のおよそ80%との報告があります。
妊娠の可能性を上げるために
排卵日前後に性交する
妊娠の可能性を高めるためには、排卵日付近の性交渉が欠かせません。排卵のタイミングを正確に把握するのは困難ではありますが、生理開始日を記録したり基礎体温を測ったりして、自分の身体のリズムを知っておくことが大切です。
排卵が予測される日の前後には、いつ排卵が起こっても良いように積極的に性交を行い、精子が卵子を待っているような状態にしておけば、妊娠の可能性は高まるでしょう。排卵日付近の性交を続けると、1周期あたり2~3割の妊娠可能性が、1年間では約8割、2年間では約9割にまで高まるといわれています。
なお、俗に言う「危険日」は妊娠しやすい日で生理後の排卵の2~3日前から排卵の翌日まで、「安全日」は妊娠しにくい日で生理前とされています。生理周期が安定している人の場合は計算しやすいかもしれませんが、生理後いつ排卵日が来るかには個人差があります。排卵日をより正確に把握するためには、基礎体温を記録したり排卵検査薬を使ったりするのがおすすめです。
性交の回数や頻度も大切
排卵日を意識した性交のみを行うよりも、ふだんから性交の回数そのものが多いほうが妊娠しやすいという研究報告があります。妊娠のためにタイミングを計り始めたら性交に義務感が生じ、結果的に回数が減ってしまったというカップルもいるようです。
不妊症や不妊治療中で医師にタイミング法を指導されている人は別として、「排卵日にタイミングを合わせないと妊娠しない」とは限らないのです。タイミングよりも性交の回数や頻度を重視し、週に2~3回以上性交することや、排卵日前後の数日間にわたり可能な限り性交を持つことが妊娠の可能性を高めるという考え方もあります。
生活習慣を見直す
妊娠の確率を上げるためには、男性側・女性側それぞれが精子と卵子の質を高めることが大切です。まずはストレスを減らす、栄養バランスのとれた食事をとる、十分な睡眠時間を確保する、規則正しい生活をすることなどを心がけると良いでしょう。特に女性は、身体を冷やさない工夫も必要でしょう。
なお、妊娠を意識しすぎることがストレスになると、妊娠の可能性を低くする一因となってしまうこともあるといわれています。夫婦やカップルで思い悩み過ぎず、心に余裕を持つことも必要なのかもしれません。
妊活中の女性におすすめのアイテム
葉酸サプリ
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職場でも飲みやすいよう、パッケージの名前は「Woman Blend」。細かな心遣いが感じられます。無香料・無着色で、ノンカフェインなのもうれしいポイントですね。ブレンドティーがあまり得意ではない人でも飲みやすいと評判ですよ。
妊娠と出産は奇跡に近いできごと
妊娠や出産は「奇跡」であるとよくいわれます。こうして実際に数字でみてみると、妊娠や出産がいくつもの関門をくぐり抜けた奇跡に近いできごとであることをますます実感できるのではないでしょうか。妊娠の確率には男性側・女性側ともに年齢が関わってくることも頭に入れておくと良いでしょう。
正常妊娠が成立し、無事出産できることの裏には、受精や着床などの「奇跡」が全て起こったのだと考えると、生まれてくる新しい命の存在に心から感謝したくなりますね。