【産婦人科医監修】高温期15日目にフライング検査してよい?陰性から陽性になる?下腹部痛・着床出血・おりものの変化など症状別に解説

高温期15日目は、妊娠の可能性も生理の可能性も考えられる時期です。妊娠・生理どちらを希望している場合でも、腹痛・吐き気などの症状や出血、おりものの変化、体温が上がるか・下がるかといったさまざまな点が気になるでしょう。判断が難しい時期ではありますが、焦らずに一つひとつの可能性を確認していくことが大切かもしれません。

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この記事の監修

寺師 恵子
産婦人科医
寺師 恵子

目次

  1. 基礎体温は身体の変化の予測に活用できる
  2. 高温期の終わりには生理・妊娠の可能性がわかる
  3. 基礎体温が上がる・下がる、判定の基準は?
  4. 基礎体温が下がったのに生理がこない
  5. 妊娠検査薬を高温期15日目に使うとどうなる?
  6. 高温期15日目だから?検査薬の判定結果が薄い
  7. 妊娠検査薬の陰性・陽性が変わることはある?
  8. 高温期15日目の出血は着床出血?生理?
  9. 高温期15日目に茶色・ピンクのおりものが出る人も
  10. 高温期15日目の腹痛・胸の張りは妊娠初期症状?
  11. ルトラール・クロミッドなどの薬を服用している場合
  12. 焦らず落ち着いて、さまざまな観点から妊娠の可能性を検討しよう
  13. 妊活中におすすめの葉酸サプリ
  14. あわせて読みたい

基礎体温は身体の変化の予測に活用できる

体調管理の一環として、または生理日を予測するため、そして妊娠の可能性を高めるために、「基礎体温」を用いる人は少なくないでしょう。こうした目的に活用できるのは、基礎体温が生理周期の中で上がる・下がるという変動を見せるためです。基礎体温が変化するのは、女性の心や身体に影響を与える「卵胞ホルモン(エストロゲン)」「黄体ホルモン(プロゲステロン)」という2種類の女性ホルモンの分泌量が関係しています。

2種類の女性ホルモンは基礎体温だけでなく、女性特有の排卵や生理・妊娠といった身体の変化、生理前にイライラする・不安になるといった心の変化にも影響与えます。基礎体温を継続的に記録していくと身体の変化を予測できるようになり、「生理前だからイライラしやすいので家で過ごそう」「妊娠の可能性がありそうなので薬やお酒は控えよう」といった場面での活用に期待ができます。

高温期の終わりには生理・妊娠の可能性がわかる

女性ホルモンの分泌量によって変化する「基礎体温」は、生理周期の中で高温期と低温期に分かれます。高温期と低温期の境は排卵時期にあり、生理開始日から排卵までが低温期、排卵後から生理開始までが高温期になります。

基礎体温が高くなる「高温期」は体温を上げる働きがある黄体ホルモンの分泌が多くなることで、体温が上がる仕組みになっています。高温期には、妊娠準備として受精卵が着床しやすいように子宮内膜が厚くなります。着床が成立するとそのまま受精卵が育ち、着床が成立しなければ黄体ホルモンの減少とともに子宮内膜が剥がれ、血液とともに外に出ていくことで生理(月経)になります。

高温期はほぼ一定で、約14日といわれています。このため高温期何日目なのかがわかれば、次の生理日の予測をすることが可能です。高温期が15日目以降も続くようであれば、妊娠の可能性を考えても良いかもしれません。

ただし生理不順による周期の乱れやストレスなどによる心的原因によっても生理が遅れる場合があります。数日遅れた程度では断言はできませんが、1週間以上経っても生理が始まらないようであれば市販の妊娠検査薬を試してみると良いでしょう。

基礎体温が上がる・下がる、判定の基準は?

基礎体温は最も安静な状態で計測する体温です。生きる上で必要最低限のエネルギーのみを使っている状態の体温を測ることで、身体の変化のみで生じる体温の上下を確認することができます。専用の基礎体温計(婦人体温計)を用いて、舌の下で測りましょう。

基礎体温が下がる「低温期」は36.0℃以上、基礎体温が上がる「高温期」は低温期より0.3℃以上の体温が上昇した状態を指します。体温には個人差があるため、36.6℃は低温期、37℃は高温期のような区別の仕方はできません。低温期が36℃以下の場合には体温の計測方法が誤っている、もしくは低体温の可能性があります。自分の基礎体温の平均値を把握しておくことで、いつもと違うケースに気づきやすくなるかもしれません。

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基礎体温が下がったのに生理がこない

高温期は約14日間とほぼ一定のため、高温期15日目は生理が始まる時期です。しかし、基礎体温は下がるもののと生理がこないケースも起こります。こうなると、妊娠しているのか気になったり、どうして生理がこないとのかと不安になったりするかもしれません。

基礎体温の高温期は約14日ですが、個人差があり多少前後する場合もあります。このため高温期15日目に基礎体温が下がる現象がみられたのに生理がこないということや、高温期15日目にフライングで検査したら陰性だったのに生理がこないといったことも起こります。生理が来ない理由としては、以下の可能性が考えられます。

生理不順やストレスなどの可能性

高温期が終了したばかりの時期ではあるため、その他の可能性も検討する必要はあります。生理周期がもともと不規則だった場合、生理周期の日数を誤って計算していた場合には予想よりも生理が遅れることもあるでしょう。生理を引き起こす女性ホルモンはストレスや環境の変化・過度なダイエットによって乱れることがあるため、これらの要因に当てはまるものはないかを一度振り返ってみても良いかもしれません。

誤差の可能性

基礎体温は0.00℃といった細かな体温の変化を測るため、誤差が生じる場合もあります。高温期と低温期の差は0.3℃以上とされているため、室温や気温・前日の飲酒や食事・計測直前に身体を動かしてしまったといったことが影響する可能性はあるでしょう。いずれのケースでも高温期15日目のデータのみで判断するのではなく、しばらく様子を見てみることも大切でしょう。

妊娠の可能性

おおよそ高温期が終わる時期ではあるため、このまま生理がこないのであれば妊娠の可能性もあります。ただし高温期15日目の段階では妊娠検査薬を試しても信頼できる結果が得られるかどうかは難しいかもしれません。一般的には、生理予定日の1週間後から使用できる妊娠検査薬が多いようです。

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妊娠検査薬を高温期15日目に使うとどうなる?

正しい使用方法を守ることが大切

妊娠検査薬は近所の薬局などで手に入り、自宅で検査が行えることから、妊娠の可能性があるときは病院に行く前に試すことが多いかもしれません。

市販の妊娠検査薬は、正しい使い方をすれば信頼できる結果が得られるようになっているといわれています。市販の妊娠検査薬は生理予定日の1週間後から使用できるものが多いようですが、商品によって細かな使い方や使用期限などが異なるため、検査前に使用時期・使用方法・注意点を必ず確認し、正しい使い方で検査しましょう。

妊娠検査薬は妊娠すると分泌が始まるhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)が尿中から検出できるかどうかで陽性・陰性の判断をします。早い時期から使用してもhCGの分泌量が少なく検出できない可能性があるため、使用時期が設けられているようです。

フライング検査のデメリット

妊娠を希望している人たちの中には、高温期15日目で生理がこないときに、決められた使用時期よりも前に妊娠検査薬を試す「フライング検査」を行う人もいるようです。フライング検査はいくつかのデメリットがあります。

正しい結果を得られるか不明なため検査薬が無駄になる、妊娠しているのに検査が早すぎて陰性になり妊娠初期の大切な時期に薬やお酒を飲んでしまう、妊娠検査薬では陽性反応が出るが超音波検査などの他の検査では妊娠が確認できず次の生理が来てしまう化学流産をおこしてしまう、真偽不明の結果に一喜一憂してしまう、といったことがあげられるでしょう。

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高温期15日目だから?検査薬の判定結果が薄い

妊娠検査薬の判定が「薄い陽性」だった場合には、妊娠の可能性があるのかないのか悩んでしまうかもしれません。一般的に、妊娠検査薬の判定部にラインが表示されていれば、色の濃淡にかかわらず陽性であると判断します。ただし、検査時期が早いとhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)の量が少なく、ラインが不明瞭になることがあります。

hCGは生理予定日の1週間後あたりから多く出るようになるといわれています。分泌時期には個人差があり、早めの段階から妊娠検査薬に反応する人もいますが、妊娠15日目はほとんどの妊娠検査薬でフライング検査となるため、判定に迷うときは1週間後に改めて検査しましょう。

また、規定の時間内に確認したときは陰性だったのにもかかわらず、10分以上経過してからラインが表示された場合は陰性と判断します。このほかにも、判定や使用方法に疑問があれば、メーカーの商品サイトを確認してみましょう。Q&Aページでは、よくある質問が具体的な内容で掲載されています。

妊娠検査薬はあくまでも妊娠の可能性を判断するためのものであり、正常な妊娠の確定はできません。妊娠の可能性があるのであれば必ず病院で妊娠の確定を行ってもらいましょう。正しい使用時期以降にもうっすらと陽性反応が続くようであれば、生理が何日遅れているのかを確認し、病院を受診しましょう。

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妊娠検査薬の陰性・陽性が変わることはある?

高温期15日目に妊娠検査薬を試して陰性だった場合、妊娠を希望している人はがっかりしてしまうかもしれません。妊娠検査薬の結果が陰性だったが、その後、陽性に変わることがあるのかが気になるでしょう。

妊娠検査薬で陽性・陰性を判定するはhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)の分泌量によって結果は変わってきます。hCGは生理予定日の1週間後から分泌量が多くなるといわれているため、検査時期が早い場合には実際に妊娠していても陰性になる可能性があります。

また、不妊治療などでホルモン剤の投与を受けている、閉経期でhCGに似た物質が分泌されている、生理周期が不規則、生理予定日の日数計算を間違えている、hCGの分泌量が少なすぎる・多すぎる、子宮外妊娠などの異常があるといった場合には陰性・陽性の判定に影響を与える可能性があります。

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高温期15日目の出血は着床出血?生理?

高温期15日目に出血が見られた場合は、まずは落ち着いて出血量などを確認しましょう。生理以外の性器からの出血を「不正出血」と呼びます。不正出血にはさまざまなものがあり、病気が原因のもの・ホルモンバランスの乱れによるものなどがあります。中間期出血(排卵出血)と呼ばれる排卵期の出血のような、特に問題はない生理的な出血もあります。

高温期15日目であれば、生理の可能性も考えられます。鮮血であれば性器周辺に傷がついた可能性もあるでしょう。まずは出血の量や出血がどのくらい続いているか、お腹などに痛みがあるかを確認しましょう。

すべての人ではありませんが、妊娠初期に少量出血がある人や着床時期に出血(着床出血)があったという人もいるようです。妊娠の可能性がある場合には、妊娠初期症状があるかどうかもあわせて確認してみると良いでしょう。高温期15日は、時期的に正常な妊娠が確認できるかどうかは難しいかもしれませんが、不安が強い場合や気になる点があれば病院に相談しましょう。

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高温期15日目に茶色・ピンクのおりものが出る人も

「おりもの」は基礎体温と同様に女性ホルモンの分泌量に応じて変化します。腟や子宮の分泌液が混じった液体であるおりものは、排卵期に最も多くなり生理に向けて徐々に少なくなっていきます。

高温期には白く濁った色をしていることが多く、下着につくと少し黄色がかって見えることもあるでしょう。受精卵の着床を助けるという役割もあるため、高温期のおりものは少し粘り気も帯びます。

茶色のおりもの、ピンクのおりものが出た場合には、おりものに血が混じっている可能性が高いです。赤に近いピンクであるほど、血の量が多い可能性があります。ただし、茶色のおりものは「茶おり」と呼び名があるほど一般的なものなので、茶おりが出ても心配しすぎる必要はありません。

妊娠初期に少量の出血がある人もいるため、高温期15日目の茶色やピンクのおりものが生理に由来するものなのか、妊娠に由来するものなのか正確に判断することは難しいものです。妊娠検査薬が使える時期まで様子をみましょう。血が混じったおりものがずっと続いている、ひどい痛みがあるといった場合には、念のため病院に相談すると良いでしょう。

高温期15日目の腹痛・胸の張りは妊娠初期症状?

高温期15日目に腹痛や腰痛、胸の張り、吐き気や嘔吐があると、妊娠の可能性があるのかが気になる人も多いかもしれません。腹痛や腰痛・吐き気・胸の張りは妊娠初期症状としても有名ですが、PMS(月経前症候群)の代表的な症状のひとつでもあります。PMSと妊娠初期症状は共通しているものがいくつかあり、症状だけで判断するのは難しいでしょう。

PMSであれば毎月同じ時期に似たような症状が起こっている可能性が高く、生理が始まると症状が緩和されるでしょう。妊娠初期症状の場合には、症状に加えて生理がこないことが最大の特徴になります。妊娠初期症状かなと思うことがあれば、生理がどれだけ遅れているのかに加えて、市販の妊娠検査薬の使用を検討してみると良いでしょう。

妊娠初期症状では寝汗や寒気、お腹が張る、気持ちが悪いといったものもありますが、なかには初期症状がない人もいます。PMSや生理痛などと同様に、妊娠初期症状の有無や程度にも個人差があるため、「症状なし」の場合でも妊娠の可能性は否定できないでしょう。

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ルトラール・クロミッドなどの薬を服用している場合

妊娠・生理に影響を与える薬を服用している場合には、いつもと違うことが起こる可能性の有無を確認しておきましょう。ルトラールなどの黄体ホルモン剤と呼ばれるものは、基礎体温を上昇させる可能性があります。また排卵を誘発させるクロミッドという薬や避妊ピルなどの服用を中止した直後は生理が不規則になり、妊娠検査薬の結果で正確な結果が得られない場合もあるようです。

妊娠や生理に関する薬を服用している場合はもちろん、その他の薬を服用している場合でも、どのような副作用・影響の可能性があるのかをきちんと把握しておくことは大切かもしれませんね。

焦らず落ち着いて、さまざまな観点から妊娠の可能性を検討しよう

高温期15日目となると、生理が始まるのか、妊娠しているのかを判断することが難しい時期でもあるため、さまざまなことを考えて不安になってしまう人もいるかもしれません。まずはストレスを溜めず、ひどい痛みや出血などがない限りはしばらくゆっくりと様子を見るのも良いかもしれません。

妊娠が成立していた場合には大切な妊娠初期にもなるため、薬の服用や飲酒などは避けましょう。妊娠初期はお腹の赤ちゃんにとっても、身体の器官が作られる非常に重要な時期になります。ストレスをため込まずにゆったりと落ち着いて構えることも大切かもしれませんね。生理が来ることを「リセット」と呼ぶ人もいるようですが、妊娠を希望しているのであればなお、次の妊娠の可能性を高めるためにもストレスや不安をため込まないことが大切でしょう。

※この記事は2025年4月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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