妊娠中の基礎体温の変化は?妊娠したらいつまで測る?|産婦人科医監修
産婦人科医監修|妊娠を希望している人であれば、「基礎体温は妊娠・妊活に役立てることができる」という話を聞いたことがあるかもしれません。妊娠すると、ホルモンと基礎体温はどのように変化をするのでしょうか。ここでは、妊娠後のホルモンと基礎体温の変化、妊娠後に基礎体温はいつまで測るべきかについて解説します。
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目次
美を作り、妊娠を維持する「女性ホルモン」
「女性ホルモン」とは、女性の心と身体に大きな影響を与える物質の総称です。女性ホルモンは「エストロゲン(卵胞ホルモン)」「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の2種類があります。エストロゲンは女性らしさを作り出し、プロゲステロンは妊娠を助ける働きをします。女性ホルモンは脳からの指令を受けて、一定周期で卵巣から分泌されます。
エストロゲンは妊娠に備えて子宮内膜を厚くし、卵子を育てます。自律神経や感情の動きに影響を与えます。プロゲステロンの働きは、受精卵が着床しやすいように子宮内膜をさらに厚くし、妊娠を継続させることです。食欲を増進させ、皮脂分泌を活発にし、水分をため込みます。
基礎体温の基礎知識
運動や食事、入浴などの外部の影響を受けていない心身ともに安静な状態の体温を「基礎体温」と呼びます。人間が最も安静な状態になるのは「睡眠時」ですが、睡眠中に体温を測ることはできませんよね。
そのため、基礎体温は、寝起きの状態で身体をあまり動かさずに、外部からの影響を受けにくい舌の下で測ります。一般的な体温計ではなく、0.00℃まで計測が可能な基礎体温系(婦人体温計)を使って計測します。
基礎体温計は0.00℃の細かい単位で測定が可能なため、体温はさまざまな影響を受けて変動していることを理解しておくと良いでしょう。体温には個人差があり、子どもは体温が高め、高齢者は低めになります。
一日の中でも体温は変化しており、夕方ごろに体温は一番高くなります。運動・入浴直後や部屋の温度が高いと体温は上がり、寝ているときには低くなります。女性は女性ホルモンの分泌量によっても体温が変化します。このため、基礎体温は安静な状態で、正しい方法で測る必要があります。
女性ホルモンの動きは基礎体温で確認できる
継続的に記録した基礎体温の計測値をグラフ化すると、生理や排卵といった女性の身体の変化に影響を与えている女性ホルモンの動きを確認することができます。女性ホルモンは、分泌量によって体温を上下させます。
エストロゲンは基礎体温を下げ、プロゲステロンは基礎体温を上げます。寝起きという最も安静な状態で測る「基礎体温」においては、0.3〜0.5℃といったわずかな体温差を観察することが大切です。わずかな基礎体温の温度差を利用し、女性ホルモンの分泌が正常に行われているかどうかを判断します。
生理周期で女性ホルモンの分泌量は変わる
生理が始まってから次の生理が始まる前日までの「生理周期」の中で、女性ホルモンの分泌量は変化しています。エストロゲンは生理の終わりごろから排卵前にかけ、プロゲステロンは排卵後から次の生理にかけ、それぞれ分泌が多くなります。
女性ホルモンの分泌に異常がなければ、それぞれの分泌量が多い時期に基礎体温は上下します。基礎体温が高い「高温期」と、基礎体温が低くなる「低温期」があれば、エストロゲンとプロゲステロンが正常に分泌されているといえるでしょう。
脳にある視床下部と下垂体からの指令を受け、女性ホルモンは卵巣から分泌されます。脳の視床下部は心の影響を受けやすいため、強いストレスを受けるとホルモンの分泌指令に影響が出ます。
女性ホルモンは急激な体重低下などによる身体の栄養状態にも影響されることがあります。そのため、過度なダイエットや強いストレスによってホルモンの分泌が乱れると、生理が遅れる、基礎体温が不安定になる場合があります。
妊娠中のホルモンの変化
妊娠すると、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)と呼ばれるホルモンの分泌が急激に始まります。市販の妊娠検査薬は尿中からhCGが検出されると陽性になります。ただし、hCGが検出されたら必ず正常な妊娠をしているとは限らないため、妊娠の判断をする際には病院の受診と検査が必須です。
hCGはエストロゲン・プロゲステロンとは異なり、主に胎盤から分泌されます。hCGの分泌は妊娠8〜10週頃にはピークを迎え、妊娠4ヶ月ごろまでに減少します。エストロゲンは出産まで増え続けますが、プロゲステロンは妊娠後にピークを迎えると徐々に低下していきます。
妊娠中の基礎体温の変化!高温期はいつまで?
妊娠初期には、女性ホルモンの一種である「プロゲステロン」の影響により基礎体温は高くなります。そのため、基礎体温で妊娠の可能性を考える場合、「高温期が16日以上続くと妊娠の可能性がある」といわれています。
妊娠中の基礎体温の変化については研究例が少なく、現在も医学的に解明されていない点が多いようです。確認されている研究例では、「妊娠高温期」と呼ばれる期間まで基礎体温は上がったまま維持され、その後出産までに徐々に下がっていくようです。妊娠1週から9週のあいだに妊娠中の最高体温に達し、妊娠13週ごろに基礎体温が下がり始めた研究例が確認されています。
妊娠中に基礎体温が下がる原因は?
妊娠初期には、基礎体温を上げる働きがあるプロゲステロンの働きにより、しばらく高温期が続きます。プロゲステロンは妊娠後にピークを迎えると、出産までに徐々に分泌量が下降し、比例して基礎体温も下がる傾向があるようです。そのため、妊娠0ヶ月〜4ヶ月である妊娠初期に基礎体温が下がった場合には、流産の可能性を考慮する必要があります。
妊娠初期の基礎体温の変化により流産の可能性を読み取ることはできますが、確定や対処はできません。もちろん個人差があるので、気温などの外的要因で基礎体温が下がることはありますし、基礎体温が下がらないまま流産する場合もあります。
妊娠初期は赤ちゃんの発育にとって重要な時期であり、薬や飲酒・喫煙など外部の影響を受けやすい時期です。妊娠の可能性があればまずは病院を受診し、正常な妊娠であることを確認してもらいましょう。担当医の指示に従い、定期的な通院でお腹の赤ちゃんが無事に育っているかを診てもらってください。
妊娠中の基礎体温はいつまで測る?
基礎体温は、妊娠前(妊活中)は毎日計測するものですが、妊娠後はいつまで測れば良いのでしょうか。妊娠後の継続的な基礎体温の測定に関してはさまざまな意見があり、「いつまで測る」といった明確なルールはないようです。妊娠前と妊娠初期の基礎体温の変化が示す影響については知られていますが、妊娠後の基礎体温の変化と身体への影響についてはあまり研究例がないようです。
胎盤ができる13週くらいから基礎体温が低下することが多いので、「妊娠後の基礎体温の計測はしなくて良い」という意見もあれば、「妊婦の健康管理の一環として毎朝の体温測定はすべきだ」という意見もあります。妊娠や健康状況にもよるでしょう。基礎体温の測定をやめる際には、担当医に相談してみてください。
妊娠後はさまざまな変化が起こる
妊娠後は、ホルモンバランスと身体の変化、基礎体温にさまざまな変化が起こります。「親になる」という心境の変化、赤ちゃんが生まれた後の生活準備による環境の変化もあるかもしれませんね。
特に妊娠初期はつわりなどの体調不良に悩み、つらい時期もあることでしょう。出産までの約10ヶ月間は、無理しない程度にさまざまな変化に対応していけると良いですね。
基礎体温は身体や心の変化を読み取ることができる大切な指標のひとつです。しかし、基礎体温だけですべてを判断することは難しいでしょう。基礎体温の変化で気になる点があった場合、さまざまな可能性を考慮することは大事ですが、自己判断はせずに病院に相談してくださいね。
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