子宮がんとは?症状や検診、生存率は?手術や各ステージについても解説
子宮がん検診を2年に1回受けていますか。国や地方自治体から検診がすすめられている「子宮がん」とはどのような病気なのでしょうか。ここでは2種類の子宮がんの症状や検診・検査の費用・方法、各ステージにおける治療法、生存率、ワクチンについて解説します。子宮がんについて知り、早期発見・早期治療できるように準備しましょう。
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目次
子宮がんとは?
「子宮がん」というと、市町村から検診のお知らせがくる「子宮頸がん」のことを思い出す人が多いのではないでしょうか。子宮がんは婦人科系のがんの中でもっとも多い病気で、1年に約25,000人の人が新しく子宮がんであると診断され、約6400人の人が子宮がんによって命を落としています。
この子宮がんには、実は「子宮頸がん」と「子宮体がん」の2種類があることをご存じでしょうか。両者はがんが発生する場所や治療方法などが異なるため区別して理解することが大切です。それぞれの特徴について簡単に確認しておきましょう。
子宮頸がん
子宮頸がんは「子宮頸部」と呼ばれる子宮の入り口部分にできるがんのことを指します。性交によって感染するウイルスによって引き起こされるため、20代~30代の若い年代にもみられる病気です。
初期症状がない場合が多いため、定期的に検診を受けることが早期に発見するためのもっとも重要な鍵となります。検査を受ければ初期の段階でも比較的発見しやすく、また、早く発見できれば治療しやすく予後(病気や治療の見通し)が良い病気であるといわれています。
子宮体がん
子宮内膜から発生するがんを「子宮体がん」といいます。「子宮内膜がん」と呼ばれることもあります。子宮の筋肉の層から発生する「子宮肉腫」と呼ばれる悪性の腫瘍と似ていると説明されることがありますが、子宮肉腫とは異なる病気です。
40代以降の女性に発症することが多く、特に閉経前後の女性は注意が必要です。子宮体がんも早期に発見して治療を行うことで生存できる可能性が高まるため、兆候に早く気づいて検査を受けにいきたいですね。
子宮頸がんの症状・原因・ステージ・治療法
子宮頸がんは具体的にはどのような病気なのでしょうか。症状や原因、ステージごとの生存率や治療法について詳しく見ていきましょう。
子宮頸がんの症状
子宮頸がんは初期では特徴的な症状がみられない場合が多く、検診を受けて初めて発見されることが多い病気です。進行すると不正出血(生理でないときの性器からの出血)や月経量の増加、月経の期間の長期化がみられることがあるでしょう。
子宮頸がんの原因
子宮頸がんの原因は、性交によって感染する「ヒトパピローマウイルス(HPV)」であると考えられています。そのため若い年代でも、性交の経験がある人は子宮頸がんになるリスクを抱えていることになります。複数のセックスパートナーがいる人は特に注意しましょう。また、喫煙をする人は子宮頸がんになりやすい傾向があることも指摘されています。
子宮頸がんの4つのステージと生存率
子宮頸がんはがんの広がり具合によって以下の4つのステージ(病期)に分類することができます。ステージの数字が大きくなるほど子宮頸がんが進行しており、生存率が低くなります。
■ステージI
がんの広がり:子宮頸部のみ。
5年生存率: 約92%
■ステージII
がんの広がり:子宮頸部の外に広がっているが、
骨盤壁や腟の下部3分の1までは広がっていない。
5年生存率: 75~80%
■ステージIII
がんの広がり:骨盤壁まで達しているか、腟の下部3分の1まで広がっている。
5年生存率: 60%前後
■ステージIV
がんの広がり:小骨盤腔(しょうこつばんくう)よりも遠くまで広がっている。
あるいは膀胱(ぼうこう)や直腸(腸のうち、肛門の直前の部分)
の粘膜に広がっている。
5年生存率:20%前後
子宮頸がんの治療法
子宮頸がんと診断された場合には、ステージや患者ぞれぞれの事情に応じて、子宮頸部を円錐形に切り取る手術や、子宮全体や腟、卵巣・卵管、リンパ節を同時に切除する手術、放射線治療、抗がん剤治療を組み合わせて治療を行うことになります。
ステージIでは手術が治療の中心となることが多く、病状が進行してがんが広がっていくと、手術が難しくなり放射線治療や抗がん剤治療が中心となっていく傾向があるでしょう。術後の再発を防止するため、術後に放射線治療や抗がん剤治療を行うこともあります。医師や家族と十分に話し合いながら、自分に適した治療を進めていきたいですね。
子宮体がんの症状・原因・ステージ・治療法
子宮体がんは子宮頸がんとどのように異なるのでしょうか。子宮体がんの症状や原因、各ステージの生存率や治療法についても確認しておきましょう。
子宮体がんの症状
子宮体がんでもっともよくみられる症状は「不正出血」です。特に、閉経したにもかかわらず少量の出血が続く場合には、子宮体がんを原因のひとつとして疑い、一度検査を受けてみましょう。不正出血以外の症状としては排尿痛や排尿困難、性交時痛、骨盤付近の痛みがあげられます。気になる症状があるときは病院で診てもらうことをおすすめします。
子宮体がんの原因
子宮内膜が「エストロゲン(卵胞ホルモン)」という女性ホルモンのはたらきによって増殖することで「子宮内膜増殖症」という病気になり、それがさらに進むと悪性の腫瘍となり子宮体がんにいたるといわれています。
エストロゲンには女性の健康や美しさを作るという女性にとって欠かせないはたらきがありますが、「プロゲステロン」というもうひとつのホルモンとのバランスが保たれることによってそのはたらきを正常に発揮することができます。エストロゲンばかりが過剰に分泌されたり、プロゲステロンが分泌されない状態になったりすると、エストロゲンが子宮内膜を刺激し続けてしまい、必要以上に子宮内膜が厚くなってしまうのです。
子宮体がんの4つのステージと生存率
子宮体がんにも子宮頸がんと同様に4つのステージ(病期)があります。ステージI~IVの病状と生存率を見てみましょう。
■ステージI
がんの広がり: 子宮体部のみ。
5年生存率:90~95%
■ステージII
がんの広がり:子宮体部だけでなく子宮頸部まで広がっている。
5年生存率:80~90%
■ステージIII
がんの広がり:子宮の外に広がるが、骨盤より外には達していない。または
骨盤内や大動脈の周りのリンパ節に転移している。
5年生存率:65~70%
■ステージIV
がんの広がり:骨盤よりも遠くまで、あるいは膀胱や腸の粘膜まで広がっている。
肺や肝臓といった子宮から離れたところに転移している。
5年生存率:10~20%
子宮体がんの治療法
子宮体がんの治療では、ステージI~IIでは子宮を全摘出するとともに卵巣・卵管、リンパ節を切除する手術が中心となり、ステージIII~IVでは放射線治療や抗がん剤治療が中心となります。子宮体がんにいたる前の「子宮内膜増殖症」や子宮体がんの初期の段階で、かつ妊娠を望む場合には、黄体ホルモンを補充するホルモン療法が選択されることもあります。
また、手術後に再発のリスクがある場合には、手術に加えて放射線治療や抗がん剤治療、ホルモン療法を行うことになるでしょう。
子宮がん検診・検査とは?
子宮がん検診は、20歳以上の女性を対象に2年に1度受診がすすめられているがん検診です。一般に「子宮がん検診」というと、「子宮頸がんの検診」を指すため、「子宮体がんの検診」を受けたい人は別途検査を受ける必要があります。
子宮がん検診(子宮頸がん検診)は比較的簡単に行える検査で身体への負担が少なく、また子宮がんの手前の段階やかなり初期の段階でもがんを発見できる可能性がある検査です。2年に1度欠かさず受診して子宮がんを予防・早期発見しましょう。
子宮がん検診(子宮頸がん検診)の流れ
子宮頸がん検診は、問診→視診→細胞診という流れで行われるのが一般的です。
最初は問診で生理周期や月経量、妊娠経験や閉経の有無といった質問に答え、それから医師の診察に移ります。腟に腟鏡(クスコ)と呼ばれる器具を入れて子宮頸部を観察する「視診」の後、子宮頸部の細胞を専用の綿棒やブラシを使ってこすり取って観察する「細胞診」を行います。
細胞を採取するのにかかる時間は5分程度で、問診から細胞診すべて含めても30分~1時間で終わる場合がほとんどです。子宮がん検診は細胞診までの場合がほとんどですが、細胞診で異常が見つかった場合には、別途精密検査に進むことになるでしょう。
子宮がん検診(子宮頸がん検診)の痛み・出血
子宮頸がん検診では強い痛みや出血を伴うことはほとんどありません。人によっては細胞をこすり取るときに少し痛みを感じたり出血したりする場合がありますが、数十秒もあれば検査自体は終了しますし、怖がるほどのことはないでしょう。肩の力を抜き、リラックスして受診してくださいね。
子宮がん検診(子宮頸がん検診)の費用
国や地方自治体は子宮がん検診(子宮頸がん検診)を推奨しており、公費を投入しています。そのため子宮頸がんの検診は、無料あるいは大幅に割り引かれた受診料で受けることができる市町村・区がほとんどです。助成額や検診を行う期間、検診の方法(集団検診・個人検診)は市町村・区によって異なるため、お住まいの自治体のHPなどで確認してみましょう。
また、健康保険組合でも何らかの助成を行っている可能性があるため事前に確認しておくと良いでしょう。自費で負担すると1万円程度かかるため、こうした制度を上手に活用したいですね。
子宮がん検診(子宮頸がん検診)の結果の見方
子宮頸がん検診の細胞診の結果は、I~Vの細胞のクラスとして表示されることもあれば、正常・良性、良悪性鑑別困難、悪性疑い、悪性と表示されることもあります。クラスI~Vはおおよそ以下の内容を示しており、III~Vの場合にはさらに精密な検査に進むことになります。
クラスI :異常なし
クラスII:異常がみられるが良性
クラスIII:IIIa 悪性の疑いが少しある
IIIb 悪性の疑いがある
クラスIV:悪性の可能性が高い、または上皮内がん(子宮頸がんの初期段階)
クラスV:悪性と断定できる
子宮がん(子宮頸がん)の精密検査
子宮がん検診で異常があると判断された場合には、子宮頸がんであることを確定させたり、がんがどのくらい広がっているか・転移しているかを調べたりするためにさら検査を受けることになります。
まずはがんの可能性がある部分から組織を切り取って観察する「組織診」を受けるのが一般的で、必要に応じて超音波(エコー)検査やCT検査、MRI検査も行う場合が多いでしょう。
子宮がんのワクチンとは?
子宮頸がんを予防する方法として、子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を防ぐために効果的な予防接種である「子宮頸がんワクチン」があります。このワクチンはあくまでも「子宮頸がん」のワクチンであり、子宮体がんの予防効果があるわけではないため注意が必要です。
子宮頸がんワクチンは、過去には接種が義務付けられている時期がありました。しかし近年では副作用が問題となり、国は副作用について正確に情報提供できるようになるまでは積極的に推奨することを控え、自己判断に任せる決断をしました。
ただ国は子宮頸がんワクチンの効果とリスクを比べた上で、接種を禁止する必要はないと判断したことから、婦人科に行けば子宮頸がんワクチンを接種してもらうことができます。子宮頸がんはワクチンで防ぐことのできる唯一の癌です。子宮頸がんは特に若年の患者が多く、他の癌と同じく重症化すると命の危険がありますし、命は助かっても子どもを持てなくなる可能性もあります。
ワクチンによって子宮頸がんになるリスクを減らせるという効果と、ワクチンを受けることによるリスクとを加味した上で、接種するかどうか判断しましょう。
子宮がんは早期発見・治療しよう
子宮頸がんも子宮体がんも、早期に発見して治療を開始することで治療のしやすさや生存率が大きく変わってくる病気です。症状がないうちから定期的に子宮頸がんの検診を受けるとともに、不正出血などの気になる症状があらわれた場合にはできるだけ早く婦人科で検査を受けるようにし、がんが進行してしまう前に発見しましょう。
忙しい毎日を送っている人も多いでしょうが、一度立ち止まって自分の健康について真剣に考えてみてはいかがでしょうか。
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