【産婦人科医監修】妊娠中の手足のむくみの解消法は?マッサージや食べ物で対策できる?

妊娠中は身体の変化によりむくみやすくなるといわれています。むくみに悩む妊婦は多く、特に妊娠中期から後期にかけて気になり始める人が多いようです。特に手足のひどいむくみは、外から見える部分でもあるため改善したいですよね。妊娠中のむくみの原因や食べ物・マッサージでの予防法などを産婦人科医監修で解説します。

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この記事の監修

藤東 淳也
産婦人科医
藤東 淳也

目次

  1. 妊婦のむくみは手や足、指、ふくらはぎなどに現れる
  2. 妊婦健診でのむくみチェック
  3. 妊娠中のむくみは中期〜臨月ごろに強く現れる人も
  4. 妊婦がむくみやすいのはなぜ?体重が原因?
  5. 妊婦のむくみ対策、予防方法は?
  6. 手軽なものから試してみよう
  7. 妊娠中のママにおすすめのサポートグッズ
  8. あわせて読みたい

妊婦のむくみは手や足、指、ふくらはぎなどに現れる

浮腫み(むくみ)は、血液中の水分が血管の外に染み出して皮膚と皮下組織内に留まっている状態のことを指します。長時間の立ち仕事やアルコールの摂取などがむくみの原因になります。病気の症状のひとつとしてむくみが生じる場合もあるため、注意が必要な場合もあります(※1)。

むくみが出る部位は人によって違います。一般的なむくみ同様に妊婦のむくみも手足やふくらはぎ、顔といった部分が気になる人が多いようです。夕方ごろになると足の甲がむくみによって膨れ上がり靴がきつい、足の裏が痛い、指がむくんで指輪が外れにくくなるなどで悩む人もいるようです。

妊婦健診でのむくみチェック

母子ともに問題ないかを確認するため、妊婦は定期的に妊婦健診を受けます。健診では血圧や体重、腹囲、子宮底長、尿蛋白、尿糖などとともにむくみのチェックがあります(※2)。妊婦健診で定期的に妊婦の身体の状態をチェックすることで、病気の兆候などがあれば早めに確認・対応できるようになっています。

妊婦健診を受けると母子健康手帳に病院が記録を記入してくれます。母子手帳の妊婦健診のページには妊娠週数や体重、血圧などの数値を記入する欄と+−(プラスマイナス)の記号が記載されているむくみ・尿蛋白・尿糖の欄があります。むくみの場合には「+」はむくみあり、「−」はむくみなしとなります。むくみがあるからといって即入院とはなりませんが、ひどいむくみが続く場合などには高血圧や蛋白尿に注意が必要となり、経過観察になる場合もあります。

妊娠中のむくみは中期〜臨月ごろに強く現れる人も

妊娠中期の6ヶ月頃、妊娠後期8ヶ月頃のあたりに強く現れる人、臨月になって急にむくみがひどくなる人などさまざまです。妊娠前からむくみに悩むことがあった人などは妊娠初期からむくみが気になる場合もあるようです。いつから妊婦のむくみが始まるとは断言しづらいため、妊娠がわかった段階で、むくみがひどくなる前に早めのむくみ対策をとり、予防することができると良いですね。

妊婦がむくみやすいのはなぜ?体重が原因?

一般的なむくみの原因

身体の中にある水分が細胞の隙間にたまる「むくみ」は、長時間同じ姿勢でいる、水分・塩分の過剰摂取、薬の副作用や病気の症状のひとつなど、さまざまな原因が考えられます。一般的には一時的な症状であり、一晩程度で治る場合が多いですが、病気が原因であったり、むくみが続いたりすると治りにくくなる場合があります。

妊娠中のむくみの原因

身体の中に水分が留まってしまうむくみですが、妊婦は一般的な原因以外でもむくみが生じやすくなります。特に妊婦特有の身体の変化がむくみを引き起こすことがあるため、妊娠前までむくみとは無縁だった人でも、妊娠をきっかけにむくみに悩まされるといったケースもあります。

水分を血管内に保とうとする力が低下したり、大きくなったお腹が足の一部の静脈を圧迫したりすることなどは妊婦特有の原因になるでしょう(※1)。他にも、悪阻などの体調不良や体重の増加で運動の機会が減る、食べづわりで水分を摂る機会が増えるといったことが原因になる人もいます。

妊婦のむくみ対策、予防方法は?

マッサージ、体操、ストレッチ

むくみ対策の中でも、軽い運動など身体を動かす方法は主流なもののひとつです。むくみ対策として紹介されている体操、ストレッチには、筋肉の収縮により血液の流れを促す「筋ポンプ作用」を活用したものがあります。筋ポンプ作用を活用するのであれば、むくみが気になる部分を体操やストレッチなどで刺激しましょう。たとえば足のむくみが気になるようであれば、足首をまわす、足を上げるといった手軽な方法から試してみても良いでしょう。

マッサージ機などを使ってマッサージする方法もありますが、痛くない程度にマッサージすることが大切です。適宜マッサージクリームなどを使用してくださいね。

お茶などの飲み物、食べ物

食事・飲み物によってむくみを予防する方法は、世代を問わず根強い人気があります。気軽に試すことができ、習慣として毎日の生活に取りやすい点などが幅広く支持される理由のひとつでしょう。むくみ予防としては塩分の摂取量に注意することが大切です。塩分を摂りすぎると、身体の中の塩分濃度が高くなり、これを薄めようとすることで身体の中の水分がたまり、むくみになることがあります。減塩を心がけることがむくみ予防の第一歩になるかもしれません。

塩分の摂りすぎを調整する上で重要となるのが、ミネラルの一種であるカリウムです。塩分の高い食事の際には、カリウムが多く含まれている野菜などを一緒に摂ることで、食塩に含まれるナトリウムの排泄が促進され、むくみ解消に期待ができます(※3)。なかでもスイカ、トマト、小豆などはカリウムが多く含まれていますが、腎臓の機能が低下している場合はカリウム摂取量に注意が必要です。普段から野菜を意識的に摂取し、さらに利尿作用のあるコーン茶などと一緒に食事をするのも良いでしょう。

着圧ソックス

若い女性を中心に人気が高い、かんたんなむくみ対策としては着圧ソックスの使用があげられます。ドラッグストアなどで販売されている着圧ソックスは、気軽に買うことができるのが魅力的ですね。昼間専用のもの、1〜2時間といった短時間に使うもの、寝るときに着けたまま一晩過ごせるものなど、用途別に種類が増えてきている点も人気の秘密かもしれません。着圧具合を選べるものや、靴下タイプ、ストッキングタイプなど、好みによっていろいろ試してみてくださいね。

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お灸、ツボ、足湯

東洋医学の観点ではツボやお灸といったむくみ対策方法があります。むくみに効くといわれるツボは、内くるぶしの一番高いところから指4本分上のところにある「三陰交(さんいんこう)」、内くるぶしとアキレス腱のくぼみにある「太渓(たいけい)」などがあります。また、冷えを解消するために足湯を用いるなどの方法は、リラックス効果にも期待ができるため人気があります。

漢方、薬、サプリ

病気が原因でむくみが現れることがあるため、むくみが解消されない、ひどいむくみが現れている場合には早めに病院に相談しましょう(※1)。妊娠中は薬の使用に制限がありますが、妊娠中でも服用できる漢方薬などを処方してもらえる場合もあります。むくみに効くとされる市販のサプリなどもありますが、念のため医師に相談してから服用するようにしましょう。

手軽なものから試してみよう

むくみは原因がさまざまで、それぞれの原因に対して対策をとっていく必要があります。このため、ひどいむくみが続く場合には自己判断せずに、病院を受診し相談しましょう。意識的に野菜を食べるようにする、軽いストレッチを行うなど、健康的な生活習慣を心がけるとむくみ解消にも効果が期待できるかもしれません。妊娠による身体の変化から、ある程度のむくみは致し方ないかもしれませんが、さまざまな解消法を試して自分にあうものを探してみてくださいね。

妊娠中のママにおすすめのサポートグッズ

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※この記事は2021年11月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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