妊婦の足つぼ・足裏マッサージは大丈夫?妊娠中におしてはいけないツボはある?|産婦人科医監修
産婦人科医監修|妊娠中は、足のむくみや便秘など、気になる症状がある人が多いといわれています。こうした症状を足裏の足つぼマッサージで緩和できたら嬉しいですよね。一方で「妊娠中に押してはいけないツボ」があるという話を聞いたことがあるかもしれません。妊娠中に足つぼマッサージは受けられるのか、妊婦に影響はあるのか解説します。
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目次
妊婦が気になる足の疲れ、むくみ
ふくらはぎや太もも、足首といった足の疲れやむくみが気になる妊婦は少なくないでしょう。足の疲れやむくみであれば、できればかんたんに改善したいと考える人が多いかもしれません。足の不快感の解消に期待ができる「足つぼ」の指圧は、市販のグッズや本、サービスを提供する店舗が多く、馴染み深いものですよね。
足つぼマッサージを試したいと考える場合には、専門の本を参考にしてみましょう。ただし、妊婦が足つぼ専門サービスを利用する場合には注意が必要です。症状によっては足つぼを刺激することにより悪化する可能性があるため、まずはかかりつけの産婦人科医に相談しましょう。
足つぼとは?
足つぼは、主に足裏にある「つぼ」を指します。つぼという言葉は広く知られていますが、サービス提供者によって考え方や解釈が異なる場合があります。
東洋医学に基づいた「経穴」と呼ばれるものをつぼとして考える方法があります。一方で、リフレクソロジーのような反射学に基づいた、「反射区」と呼ばれるさまざまな器官と対応した領域をツボと考える方法もあります。たとえば「土踏まずを押して痛いなら胃が弱っている」といった具合です。
経穴と反射区は、身体の一部分に対して刺激を与えるという意味では共通していますが、ベースになっている考え方が異なります。なお、経穴と反射区どちらの考え方も混ぜた独自の解釈も存在するようです。「足つぼ」という名称で提供されているサービスでも、考え方や実施内容が異なる場合がある点には注意しましょう。
足つぼマッサージとは?
街中で「足つぼマッサージ」「足裏マッサージ」といった看板を見かけることがありますよね。多くの場合、足の裏を刺激することで、体調不良の改善やリラクゼーション効果に期待する方法が「足つぼマッサージ」と呼ばれています。
東洋医学に基づいたつぼ療法もリフレクソロジーと呼ばれる足裏を刺激する方法も、一般の人にわかりやすいように「足つぼ」という言葉を用いた名前で呼んでいる場合があります。
つぼを用いるマッサージは、日本の国家資格が必要になるものとそうではないものに分けられます。「はり」「きゅう」「あん摩マッサージ指圧」は、国家資格が必要になります。国家資格を持っていない人が行う足つぼマッサージは民間療法となり、定義や方法はサービス提供者により異なります。
妊婦が足つぼを押すことで期待できる効果
妊娠中は、むくみや便秘、腰痛といったマイナートラブルに悩む人が少なくありません。妊婦さんの中には、便秘や腰痛といった症状の緩和に期待して足つぼマッサージを検討する人が多いでしょう。
足つぼの指圧は、東洋医学を元にしたものとリフレクソロジーと呼ばれるものに大きく分けることができ、考え方が少しずつ異なります。しかし、身体の一部分を刺激することで「体調を整える」「健康を目指す」といった目的は共通しているようです。
ただし治療目的での施術は、国家資格を持った「柔道整復師」「あん摩マッサージ指圧師」「はり師」「きゅう師」のみが行うことができます。足つぼサービスの施術を受けたい場合には、サービス提供者の国家資格の有無を確認しましょう。
妊婦が足つぼマッサージをしても大丈夫?
まずはかかりつけの産婦人科医に相談し、許可をもらう
妊婦が足つぼマッサージなどを受ける場合には、まず妊娠経過を知る産婦人科医への相談と許可が必要です。原因によっては、緩和させたいと思っていた症状が逆に悪化するケースがあるためです。自己判断でサービスを受けず、まずはかかりつけの産婦人科医にどのような症状があり、どのようにしたいのかを伝えましょう。
自分が受ける施術の内容と注意点を理解する
足つぼマッサージは、サービス提供者により定義や内容が異なります。このため、妊娠中に足つぼマッサージを受けられる時期や注意点、期待できる効果も異なる場合があります。自分が妊娠していることを伝え、受けたいと考える足つぼマッサージについて事前に確認し、内容や注意点を調べましょう。
無理は禁物
妊婦の身体はデリケートです。つわりがつらい、めまいがひどいといった場合には、無理せず施術を中止しましょう。
妊娠中に押してはいけないツボがある?
「子宮を収縮させるつぼがある」「妊娠中は押してはいけないつぼがある」という話を聞いたことがある妊婦さんもいるのではないでしょうか。つぼにはさまざまな解釈があり、大きく分けて東洋医学に基づいたものとリフレクソロジーの考えに基づいたものがあります。東洋医学でもリフレクソロジーでも、サービス提供者によって妊婦に対する施術の解釈が異なる場合があります。
たとえばリフレクソロジーの考えでは、反射区と呼ばれる身体の表面の領域はすべて各臓器・器官に連動しているという解釈をしています。このため、子宮に対応する反射区を刺激して妊娠に影響が出ないように、注意喚起をしているサービス提供者もいるようです。
「妊婦がつぼ押しをするのは絶対にダメ」というわけではありませんが、不安であればかかりつけの産婦人科医とよく相談してから足つぼの指圧を受けると良いでしょう。
妊婦はいつからいつまで足つぼを刺激できる?
妊婦に対する足つぼマッサージの実施は、サービス提供者により考えが異なります。妊娠初期から臨月まで、問題なく足つぼを指圧できるとするサービス提供者もいます。一方で、妊娠中は足つぼへの刺激が妊婦の身体に悪影響を与えないように、一律で妊婦への施術を断る場合や、マタニティ専門の担当者がいるときのみ足つぼマッサージを実施する場合もあるようです。
まずはかかりつけの産婦人科医と相談し、いつからいつまでなら足つぼマッサージを実施してもよいのかを確認しましょう。一般的には、妊娠初期にあたる妊娠4ヶ月までは施術を避け、安定期に入る妊娠5ヶ月以降から臨月に入るまでに施術を受けることを推奨しているサービス提供者が多いようです。妊婦の体調や妊娠の経過にもよるため、必ず担当医と相談してから、実施するかどうかを決めてくださいね。
妊娠中の足つぼマッサージはどこでする?
専門店で足つぼマッサージをしてもらう
「足裏マッサージ」「足つぼマッサージ」「リフレクソロジー」など、足裏を刺激する専門店にはさまざまなものがあります。国家資格が必要になる「あん摩マッサージ指圧」以外では、実施内容や目的、期待できる効果や妊婦への実施の有無がサービス提供者によって異なります。自分の目的に合わせて、かかりつけの産婦人科医と相談しながら足つぼサービス提供者を探してみてくださいね。
自分で足つぼマッサージを行う
足つぼに関するグッズは多く販売されています。手軽にできる足つぼマットやつぼ押し棒、足つぼスリッパ、足つぼマッサージのやり方を記した本など、多くの関連グッズが存在しています妊娠経過を知る産婦人科医の許可を得ているのであれば、自分で足つぼの刺激を行うのも良いでしょう。
妊娠中の身体の不調にはさまざまな対策を
妊娠するとお腹が大きくなり、さまざまな部分が圧迫されて血流が悪くなることがあります。特に妊娠後期から臨月にかけては、足のむくみや腰痛、便秘が気になり始める妊婦さんは少なくないでしょう。食事や水を飲む量など日常生活から見直すことも大切です。
ただし妊娠だけが原因ではなく、他の原因が潜んでいることもあるため、自己判断だけで対策方法を考えるのはリスクがあります。まずはかかりつけの産婦人科医に相談するようにしてくださいね。
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※この記事は2023年7月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。