【管理栄養士監修】妊婦におすすめのおやつ!体重管理や小腹がすいたときに役立つおいしく低カロリーの間食を紹介

【管理栄養士監修】つわりがおさまると、急に食欲が増す場合があります。妊娠中でもお腹が空いたときに、カロリーをあまり気にせずに食べることができるおやつがあると嬉しいですよね。定番のものから意外なものまで、妊婦さんにおすすめのおやつを紹介します。食欲が増加して体重管理に困っている方は、参考にしてくださいね。

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この記事の監修

片村 優美
管理栄養士
片村 優美

目次

  1. 妊婦になってもおやつがやめられない!
  2. 妊娠中におやつを食べるときのポイント
  3. 妊婦におすすめのおやつ・間食
  4. 妊娠中は手作りおやつもおすすめ
  5. 妊娠中のおやつに関する体験談
  6. おやつは内容や量に気をつけて楽しもう
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妊婦になってもおやつがやめられない!

お腹がすいたときに、ついついつまみたくなるのがおやつです。甘いもの、油っぽいもの、塩分が多いものと、あまり身体に良いイメージがないことから、妊娠中はおやつをためらうママがいるかもしれません。

妊婦になったからといって、毎日のおやつを完全に止める必要はありません。甘いものやお気に入りのお菓子を食べることで、ストレスを解消したり、リラックスにつながったりすることがあります。ただし、おやつの食べすぎで妊娠中に体重が急増すると「妊娠高血圧症候群」のリスクが高まることもあります。

ママは太らないようにおやつの量を調整し、カロリーに気をつける必要があります。量や内容に注意をすれば、体重制限をしているママでも、おやつを食べることができます。食材によっては、身体に必要な栄養を補うこともできますよ。

妊娠中におやつを食べるときのポイント

不足しがちな栄養素を含んだおやつを食べる

日々の食事で不足しがちな栄養をおやつでサポートしても良いでしょう。妊娠時は身体の循環血液量が増えるため、鉄分の需要が増加します。とくに貧血気味のママは、鉄分が不足しないように気をつける必要があります。鉄分が強化されたウエハースをおやつに取り入れても良いかもしれませんね。

葉酸は十分に摂取することで、胎児の神経管閉鎖障害のリスクを減らすことができるといわれており、妊娠初期には欠かせない栄養素です。食事だけでは葉酸摂取が十分でないことが多く、おやつやサプリメントで補うことが推奨されています。口が寂しくなったときに、葉酸が含まれているキャンディをなめるという妊婦さんもいるようです。

赤ちゃんの歯や骨の形成に関わっているカルシウムも、現代女性が慢性的に不足している栄養素のひとつです。牛乳やヨーグルトといった乳製品を使ったおやつなら、カルシウムの吸収率も高く、良質なタンパク質が摂れますよ。

低カロリーのものを食べる

体重管理が必要なママは、カロリーを考えて食べるようにしましょう。妊娠中の望ましい体重増加量は、痩せ気味(BMI値18.5より下)の人で12~15kg、普通体形(BMI18.5~24)の人で10~13kg、太り気味の人についてはBMI値25以上の場合は7~10kg、BMI値30以上の人は個別対応になっています。(※1)

ママの体重や食事の量にもよりますが、間食のカロリーの目安は200kcal以下といわれています。低カロリーの間食でお腹を満たしておけば、一度の食事量を減らすこともできますね。

おやつを食べるときは、カロリーがどのくらいなのかを把握しておくと良いでしょう。食べたおやつのカロリーをメモしておくこともおすすめです。

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食べる時間を決める

おやつをだらだら食べ続けると、カロリー過多になるだけではなく、消化が追いつかなかったり、虫歯になりやすくなったりします。おやつの時間と回数はしっかり決めておくことが大切です。おやつを食べ過ぎると夕食にも影響してしまうので、16時までには終わらせるのが理想的です。また、寝る直前のおやつは、消化にも悪く、エネルギーを消費しにくいので避けましょう。

おやつの適切な時間は人それぞれですが、午後から夕方にかけて間食をすることで、夕飯時の血糖値急上昇や食べすぎを防ぐことができるといわれています。自分に合ったタイミングを見つけて、適切な内容で上手にとりましょう。

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糖質が高いお菓子を控える

ケーキやチョコレートなど、糖分が高いお菓子はカロリーが高いので避けたほうが良いでしょう。妊娠中は非妊娠時にくらべて運動量が落ちることも多いため、過剰なカロリーは体重が増える一因となります。体重の増加が基準を超えると妊娠高血圧症候群のリスクが出てきます。

また、妊娠中は血糖値が高くなりやすく、これまでは正常の範囲だったママも妊娠をきっかけに「妊娠糖尿病」になることがあります。血糖値が急に上がりにくい低GI(※)のおやつを選ぶのも良いでしょう。糖質はまったく摂らないのも問題ですから、量をコントロールすることが大切です。

妊娠中はつわりで歯磨きが十分にできなかったり、唾液が酸性になったりと、虫歯になるリスクが高まります。虫歯菌は口の中に残った糖分を餌にするため、糖分の多いお菓子は、歯の健康を考える上でも控えたほうが良いでしょう。

(※)GI:グリセミック・インデックス(Glycemic Index)の略語。摂取した食品が身体の中で糖に変化し、血糖値を上昇させる速さのこと。

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よく噛んで食べる

妊娠中はホルモンの分泌バランスが変わるため、消化器官の動きが鈍くなることがあります。ママによっては、便秘や胸やけに悩むこともあるようです。

おやつは消化に良いものを選び、よく噛んで食べましょう。食べ物が細かくなることで、消化吸収を助けてくれます。

ゆっくり噛んで食べると満腹感を得やすくなります。食べすぎを防ぐためにも噛むことは大切ですね。また、唾液がたくさん分泌されることで虫歯予防にもつながります。

妊婦におすすめのおやつ・間食

寒天

寒天はテングサという海藻からできており、あんみつなどには欠かせない食材です。ゼリー状のぷるんとした食感が特徴で、カロリーが低く食物繊維も豊富に含まれています。

寒天は棒状のものだけではなく粉状タイプもあります。粉状になった寒天をお湯にしっかり溶かして固めるだけで寒天が作れてしまうのでお手軽です。黒蜜をかければ小腹が空いたときのおやつにもぴったりですよ。牛乳を混ぜて固めれば牛乳寒天になり、フルーツを入れればカルシウムとビタミンを同時に摂取することができますね。

寒天と似た材料にゼラチンがありますが、カロリーだけでいうとゼラチンのほうが高くなります。また、ゼラチンは冷蔵庫で固める必要がありますが、寒天は常温でも固まります。

こんにゃくゼリー

ダイエットのおやつとして人気なのが「こんにゃくゼリー」です。こんにゃくはカロリーが低く食物繊維が豊富で、カルシウムまで含まれているので妊婦にとっては嬉しい食材です。

こんにゃくゼリーは弾力のある食感が特徴で、満腹感を得やすい食材ですよ。コンビニやスーパー、薬局などどこでも気軽に買うことができるのも良いですね。通販などで販売しているこんにゃくパウダーで手作りすることもできます。凍らせて食べると、喉に詰まりやすくなることがあるので避けましょう。

果物

おやつ代わりに果物を食べると、さまざまなビタミンを摂ることができます。つわり中は、酸味の強いフルーツが食べたくなるママもいるようですね。みかんやオレンジ、いちご、バナナなどは葉酸が豊富に含まれています。キウイは栄養価が高く、ビタミンC、カリウム、葉酸、食物繊維などがバランス良く含まれています。

レモンはビタミンCだけではなく、エネルギー代謝をサポートするクエン酸も豊富です。りんごは有機酸やペクチンを多く含み、整腸作用があるので便秘気味の妊婦さんにもおすすめですよ。果物は皮にも栄養が多く含まれているので、皮ごとミキサーでジュースにしたり、細かく刻んで料理の隠し味にしたりしても良いでしょう。

ドライフルーツ

果物を乾燥させたドライフルーツも、妊婦におすすめのおやつのひとつです。まず、ドライフルーツは日持ちするため、常備しておけば少しずつつまむことが可能です。また、果物の水分を抜いて干してあるので、栄養素がギュッと凝縮されているのも魅力です。

ドライフルーツは自然な甘みを感じられますし、よく噛む必要があるので、満腹感を感じやすいというメリットがあります。レーズンにはカリウム、カルシウム、鉄分が多く含まれます。プルーンもミネラル、ビタミン、食物繊維が豊富で低GIの食材です。

他にもさまざまなドライフルーツがスーパーで購入できるので、好みのものを探してみましょう。カロリーが低いわけではないので、食べ過ぎには注意ですよ。

ナッツ類

ナッツ類も栄養価が高いおやつのひとつです。アーモンドにはビタミンEやカルシウム、カシューナッツには、マグネシウム、鉄、亜鉛などが多く含まれています。くるみは、悪玉コレステロールを減らす作用のあるオメガ3脂肪酸が豊富です。

ミックスナッツならば、さまざまな栄養素を一度に摂れますね。ナッツ類を食べるときは、塩分が多いものは避けましょう。また、ナッツ類は脂肪を多く含み、カロリーも高めです。体重管理が必要なママは、食べ過ぎないように注意しましょう。

小魚

小魚は骨を丸ごと食べることができるため、カルシウムをしっかり摂取することができます。また、噛みごたえがあるので、満腹感も得られます。

ナッツと一緒に食べることで、栄養価はさらに高くなりますよ。個包装になっているタイプなら「一日一袋」と決めることで食べすぎも防げますね。

ヨーグルト

カルシウムの吸収率が高い乳製品も、おやつに向いています。ヨーグルトは牛乳と同じく、カルシウムが豊富に含まれています。そのうえ、ヨーグルトは腸内環境を整えて栄養素の吸収を助ける働きがあるため、ヨーグルトに含まれるカルシウムは吸収率が高いといわれています。また乳酸菌は腸の調子を整えるため、便秘や下痢の改善につながることもあります。

カロリーが気になる人は甘みの少ないヨーグルトを選びましょう。疲労回復に効くといわれている、はちみつも相性が良いですよ。ブルーベリーやいちご、バナナなどのフルーツを合わせても良いですね。

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チーズ

チーズもカルシウムや良質なタンパク質を含んでいます。キャンディタイプのチーズや割けるタイプのチーズなら、手軽につまめますね。チーズをクラッカーに乗せて食べると、満腹感もあります。おやつだけではなく、料理の素材としても便利ですね。

しかし、加熱処理をしていないナチュラルチーズには注意が必要です。食中毒の原因となるリステリア菌が存在している可能性があります。ナチュラルチーズには、モッツァレラやマスカルポーネ、クリームチーズなどがあります。

食べるときは、十分に加熱してからのほうが良いでしょう。とくに輸入品のナチュラルチーズは、妊娠中は避けたほうが安全かもしれません。スライスや6Pタイプのプロセスチーズなら、食中毒の心配はないといわれています。

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スムージー

野菜やフルーツを効率良く摂るために、ミキサーを使ったスムージーもおすすめです。葉酸など一部の栄養素は熱に弱いため、加熱処理をしないスムージーは摂取効率が良くなります。凍らせておいた野菜をミキサーに入れるだけですぐにできるため、忙しい朝にも嬉しいですね。

小松菜やブロッコリー、いちごやライチなどに葉酸は多く含まれるため、スムージーに利用してみても良いでしょう。牛乳や豆乳を使えば、カルシウムも摂れます。カロリーが低く栄養価も高いため、体重コントロールにも便利ですよ。

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さつまいも

さつまいもはカリウム、ビタミンC、カルシウム、食物繊維が豊富に含まれています。焼き芋の自然な甘さにはまる妊婦さんは少なくないようです。便秘やむくみに悩んでいるママにもおすすめです。

焼き芋は砂糖を使っていないため、ヘルシーに感じるかもしれませんが、カロリーは決して低くはありません。1本を300gとすると500kcal近くなるため、体重管理が必要なママは、半分だけにしておくなど工夫をしましょう。また、さつまいもはイモ類の中では糖質が多いため、医師に糖質制限を指示されているときも注意が必要です。

おにぎり

小さめのおにぎりで、手軽に栄養補給するのも良いですね。とくにつわり中は、一度にたくさん食べるよりは、回数を分けてチョコチョコとつまむほうが消化に良いことがあります。おにぎりなら、まとめて握っておけばお腹が空いたときに手軽に食べることができますね。

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和菓子 

生クリームやバターをたっぷり使った洋菓子よりも、和菓子のほうがカロリーが低い印象がありますね。お菓子の種類にもよりますが、チョコレートやケーキに比べると羊羹や大福のほうがカロリーは低い傾向にあります。

また、和菓子に使われることが多い「黒糖」は、妊娠時に必要なミネラルが豊富に含まれ、GI値も白砂糖より低くなっています。しかし、砂糖が多く使われているのは洋菓子も和菓子も変わりません。食べる量には注意が必要です。

妊娠中は手作りおやつもおすすめ

妊娠中は手作りおやつに挑戦してみるのも良いでしょう。砂糖の量や塩分を調整できますし、おいしいものを作って食べることはストレス解消にもなります。おやつのレパートリーを増やしておけば、赤ちゃんの離乳食が始まったときに役立ちますよ。

家に常備しやすい、ホットケーキミックスを使用した「栄養たっぷりパンケーキ」のレシピを紹介します。

材料
・ホットケーキミックス:200g
・牛乳:100mL
・たまご:1個
・バナナ:1本
・レーズン:20g

1.レーズンを荒く刻んでおく
2.バナナをフォークなどでつぶし、1とすべての材料を混ぜ合わせる
3.フライパンかホットプレートに薄く広げて焼く

葉酸と鉄分、カルシウムが効率良く摂れますね。たくさん作って冷凍しておけば、ちょっとお腹が空いたときにすぐに食べられますよ。

妊娠中のおやつに関する体験談

おやつはストレス解消手段

筆者は妊娠中「一日にひとつだけなら甘いものを食べても良い」というルールを作っていました。食べたいものはその日によって変わり、チョコレートやグミ、どら焼きなどを食べてリラックスタイムとしました。その代わり、できるだけ飲み物ではカロリーを摂らないように、お水やお茶にしていましたよ。

そのおかげか、それほど体重は増えずストレスもたまりませんでした。どうしてもケーキが食べたいときは、前日からカロリーを調整し、なるべく太らないように注意していましたね。栄養補給はなるべく食事で済ませ、どうしても足りないときは栄養価の高いおやつを選ぶようにもしていました。

おやつは内容や量に気をつけて楽しもう

おやつをうまく取り入れれば、空腹を解消し、栄養面もサポートできます。おやつを楽しみながら体重管理もこなし、ストレスフリーなマタニティライフを目指したいですね。塩分や糖質の高いおやつを食べてしまうママは、少しずつ内容や量の見直しを始めてみましょう。栄養はおやつだけでは補えないので、食事もしっかり摂りましょう。

※この記事は2022年9月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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