【産婦人科医監修】妊婦さん必見!簡単レシピや妊娠中におすすめのカロリー控えめな食事を紹介!
妊婦さん向けのレシピは多いものの、自分の目的にあったレシピを探すのは大変ですよね。妊娠初期のつわりの時期におすすめのレシピや貧血防止に効果が期待できるレシピ、カロリー控えめな体重管理に役立つレシピ、塩分控えめでも満足できるレシピを紹介します。自分に合ったものを探してみてくださいね。
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目次
妊娠中は食事に気をつけたい!
妊娠中は、お腹の赤ちゃんのことを考えて、食事に気を使いたいと考える妊婦さんは多いでしょう。妊娠中は食生活を見直し、なるべくバランスの良い食事を心がけたいですよね。
妊娠中は栄養バランスの良い食事で、塩分は控えめが良い、和食中心の食生活が望ましいなどといわれることが多く、自炊するにしても外食するにしても、気になることが多いものです。まずは、朝ご飯・お昼ご飯・夜ご飯を毎日しっかりと食べるようにしましょう。栄養バランスを考えて、必要であれば間食で栄養を補いましょう。
バランスの良い食事は、体重管理や妊娠中のマイナートラブル対策としての効果に期待ができます。貧血や便秘、むくみ、肌荒れの改善にも健康的な食事は有効な場合が多いです。お腹の赤ちゃんのためにも、妊婦さん自身のためにも、栄養たっぷりのレシピを活用して食生活を整えていきましょう。
主食・主菜・副菜を意識して食事の献立を考えよう
献立を考える際には、主食・主菜・副菜を意識して考えてみましょう。炭水化物である米やパン、うどんやそばなどの麺は「主食」のグループに分けられます。タンパク質や脂質となる魚や肉、大豆、卵は「主菜」になります。ビタミンやミネラルが摂れる野菜や海藻類、きのこは「副菜」です。
外食で和定食を頼むと、主食としてご飯、主菜として肉や野菜、副菜としてサラダやスープが出てくることが多いですよね。定食の献立を参考にして、主食、主菜、副菜をバランス良くとりましょう。品数を多く作るのが面倒であれば、具だくさんの炊き込みご飯や鍋のレシピを活用するのが楽ですよ。
他にも主食や主菜、副菜の他に牛乳や乳製品、果物をおやつで取り入れていきましょう。母子手帳にも掲載されていることが多い「妊産婦のための食事バランスガイド」も参考にしてみてくださいね。
妊娠初期、中期、後期で必要な食事量は異なる
妊娠初期の妊婦さんと臨月の妊婦さんでは、お腹の赤ちゃんの成長状況が異なり、1日に必要な栄養やエネルギー量にも違いがあります。厚生労働省が作成した「妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針」では、各時期に必要な食事量の目安が示されています。
妊娠初期に必要な食事量は、妊娠前と同じです。妊娠中期には、妊娠前・妊娠初期の食事量から副菜・主菜・果物から1SV(サービング:食べ物や飲み物の単位。料理グループごとに主材料の重量によって決まる。)増やします。副菜であれば煮物やおひたし、主菜であれば納豆や冷奴、果物であればみかん1個やりんご半分程度を追加しましょう。
妊娠後期には、妊娠中期の量からさらに主食・牛乳や乳製品も1SV増やします。主食はおにぎり1個や食パン1枚、牛乳や乳製品では牛乳コップ半分や小分けヨーグルト1パック程度の追加になります。例にあげたものはすべて1SVになるため、2SV相当のもので食事量を補う形でも問題ありません。
鉄分、カルシウム、葉酸、妊婦さんに必要な栄養は?
妊娠中には、栄養満点の食事をとりたいと考える妊婦さんは多いでしょう。妊婦さんといえば「葉酸」摂取が推奨されており、またビタミンAの過剰摂取への注意喚起がされていることが有名かもしれません。総合的に考えた場合、どのような栄養素が含まれた食べ物を食事に取り入れるべきなのでしょうか。
厚生労働省が作成した「妊産婦のための食生活指針」では、ビタミン・ミネラル、カルシウム、葉酸、鉄分について触れられています。「ビタミン・ミネラル」の摂取は、体調管理に欠かせません。「カルシウム」は、妊娠の有無を問わず、成人女性の摂取不足が指摘されています。
また「葉酸」は、お腹の赤ちゃんに神経管閉鎖障害が起こる確率を低下させるといわれており、注目を集めています。「鉄分」も貧血予防はもちろんのこと、赤ちゃんに酸素や栄養を届けるために必要な栄養素です。
ただしこれらの栄養素のみを摂取したり、過剰摂取したりするのは危険です。あくまでもバランスのとれた食事を前提として、さまざまな栄養を取り入れる必要があります。栄養を意識することで、かえって偏った食生活にならないように注意しましょう。
体重管理や塩分、血糖値、食事制限がある妊婦さんも
体重が増えすぎて医師から指摘を受けた妊婦さんや持病がある妊婦さん、妊娠糖尿病などの合併症がある妊婦さんの中には、食事制限の指導を受ける人もいます。医師や病院の管理栄養士さんから指示を受けた場合には、指示にしたがって食事の内容を考えていきましょう。
塩分制限でも「控えめ」にするよう言われているのか、基準となる数値を指示されているのかによって、最適なレシピや献立は異なってきます。指示があった場合には、自己判断せずに医師や管理栄養士さんとよく相談して、食事内容を見直していきましょう。
つわりなど食欲がないときにおすすめのレシピ
乳製品のヨーグルトに果物をプラス
爽やかな酸味で食べやすいヨーグルトに果物をプラスするだけで、朝食やおやつにぴったりな一品になります。果物を切って混ぜるだけの簡単レシピである点も手軽で嬉しいですね。
果物だけでなく、さらに好みで素材を足してみましょう。生姜とバナナとはちみつをヨーグルトに混ぜたり、食物繊維たっぷりのシリアルをプラスしてみたり、自分好みのオリジナルレシピを考えてみるのも良いですね。
調理済み食材や乾物を活用して主食を小分けに
空腹のときに、気分が悪くなる妊婦さんは少なくありません。すぐにつまめるような、食べやすいサイズの主食をいくつか用意しておくと便利ですよ。市販のカット野菜とサラダチキンを挟んだサンドイッチ、カルシウムたっぷりの桜エビなどの乾物にご飯と生姜を混ぜ合わせたおにぎりといったレシピは、いかがでしょう。調理済み食材や乾物も上手に利用してみてくださいね。
のどごし重視ならスムージーを
夏バテや風邪で食欲がない、胸焼けでなかなか食事がのどを通らないという方は、飲み物で栄養を補うのも良いでしょう。たっぷりの野菜や果物に水や氷を加え、ミキサーにかけるだけで完成するスムージーは、レシピが簡単ですぐに作れるため、便利ですよ。
妊娠初期から!葉酸たっぷりレシピ
葉酸の多い野菜を組み合わせたサラダ
サラダは、素材を切って好みのドレッシングや調味料で和えるだけで、簡単にできる料理なのが嬉しいですね。素材を組み合わせるだけなので、さまざまなレシピにチャレンジできそうです。
アボカドやブロッコリー、ほうれん草、カリフラワーといった食材は、カット済みの冷凍野菜も販売されているので、常備しておくと良いでしょう。手をかけずに作れるので、妊娠中のお昼ご飯のレシピに加えるのも良いですね。
スープや和え物、おかずに一品
葉酸たっぷりのアスパラを使った豆乳スープなら、味噌で味つけをすれば和風になり、コンソメで味つけをすれば洋風にもなります。ほうれん草や春菊、大豆もやしをおひたしにしたり、豆苗とツナで和え物にしたりするのも良いですね。和え物は電子レンジで温めてから、好みの調味料で味つけをすれば時短にもなります。
しっかり葉酸を摂取するならサプリメント
妊娠中は、葉酸を摂取するように心がけましょう。とくに妊娠初期は、食事では補いきれない葉酸をサプリメントから摂取することが推奨されています。さまざまな葉酸サプリが販売されているので、自分に合ったものが見つかると良いですね。
貧血には、鉄分を効率良く摂れるレシピを
ほうれん草には鉄分も葉酸もビタミンCも
妊娠中には、鉄分と一緒にタンパク質やビタミンCが摂れるレシピで、鉄分の吸収率を高めましょう。鉄分が多く含まれている食材としては、動物性のレバーやあさり水煮缶、鰹(カツオ)などの赤身魚、牛肉などの赤身肉、卵、植物性の高野豆腐、がんも、ほうれん草、青梗菜などがあげられます。
葉酸やビタミン、鉄分も含むほうれん草は、特に万能ですね。ほうれん草とタンパク質と鉄分を含む卵のスクランブルエッグは、朝にもランチにも合う簡単レシピですよ。卵とほうれん草にひき肉のそぼろを加えた三色丼も、妊婦さんのお昼ご飯におすすめです。
主菜の魚料理・肉料理に鉄分を
メインディッシュとして、鉄分を多く含むサバやレバーといった食材を定期的に取り入れると良いでしょう。レバーの下処理が大変だと感じる場合は、惣菜の焼き鳥のレバーを刻み、チャーハンや炒め物の具にすると手軽に利用できますよ。
タンパク質と鉄分が豊富な牛肉とビタミンCを含む赤ピーマン・黄ピーマンの炒め物、一度焼いたサバをビタミンCたっぷりの大根おろしで煮込むみぞれ煮も良いですね。
妊娠中のヘルシー体重管理レシピ
豆腐でヘルシーにカロリーダウン
女性に人気のグラタンはカロリーが高く、体重管理のために我慢している妊婦さんも多いかもしれませんね。
キッチンペーパーなどで水気をよく切った絹豆腐に味噌などの調味料で味つけをすれば、ヘルシーな豆腐ホワイトソースになります。葉酸を多く含むブロッコリーなどの野菜、豆腐ホワイトソース、溶けるチーズの順に重ねてオーブンでこんがり焼けば、ヘルシーグラタンのできあがりです。
豆腐には、タンパク質やカルシウム、葉酸、鉄、ビタミン類など妊娠中に摂取したい栄養がたくさん含まれています。グラタン以外でも、クリームパスタなどのレシピに豆腐ホワイトソースを応用することもできます。
低カロリーおやつで体重コントロール
太りすぎないようにしたいときのおやつには、寒天を使ったレシピがおすすめです。もっとも簡単な寒天ゼリーは、寒天の素と無添加のトマトジュースや豆乳といったヘルシー食材を混ぜ、冷蔵庫で固めるだけで完成です。食べやすい寒天ゼリーは、妊娠初期のつわり中にもおすすめですよ。
気をつけたい!塩分控えめレシピ
風味を加えて
いつもよりも塩分を控えて風味づけに工夫をしてみましょう。風味づけには、鰹・鶏肉・昆布などの出汁、海苔、ごま、バジルなどのハーブ類、レモンがおすすめです。
じゃこ、しいたけ、ゴボウ、人参など好きな具材と組み合わせて、栄養満点かつヘルシーな炊き込みご飯を作るなら、しいたけの出汁で風味を加えてみましょう。
ドレッシングにも塩分が多く含まれているので、サラダには海苔や鰹節をプラスして、ドレッシングの量を控えめにしてみてくださいね。炒飯を干しエビとごまで風味づけしたりするのも良いでしょう。
減塩グッズの活用も
市販の減塩グッズを活用するのもひとつの方法です。健康志向の高まりに伴い、減塩食材は増加傾向にあります。醤油や塩、味噌といった調味料だけでなく、加工品でも減塩のものを探してみましょう。また市販の加工品を購入するときには、パッケージの食塩相当量の記載を参考にしてみてくださいね。
ときには息抜きも必要
妊婦さんは我慢しなければならないことも多いですが、すべてを我慢するのではなく、ある程度は許容することも大切です。食事に関しても、妊娠中は注意が必要ではありますが、ときには好きなものを食べる機会も作りましょう。
神経質になり、ストレスをためてしまうことで体調を崩す場合もあります。お菓子や揚げ物など好きなものを食べる日を決め、決めた量だけを食べるようにしましょう。また前後の食事でバランスをとり、暴飲暴食は控えましょう。
レシピを工夫したり食材を少し変えたりすることで、カロリーの抑制や減塩ができ、バランス良く栄養を摂ることができます。妊婦さん向けのレシピは、カロリーを抑えた、栄養バランスが良いレシピが多いため、産後にも役に立つはずです。ぜひこの機会にチャレンジしてみましょう。
食材別の栄養素であれば、文部科学省の「食品成分データベース」も参考にしてみてくださいね。
※この記事は2024年2月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。