【管理栄養士・健康運動指導士監修】妊婦はそば・うどんを食べてもいい?カロリーは?妊娠中におすすめのレシピやアレルギーについて解説
【管理栄養士・健康運動指導士監修】手軽に作れて食べやすい、そばやうどんなどの麺類は妊婦さんにとって強い味方かもしれません。しかし妊娠前と同じように、そばやうどん、そば茶を口にしてもよいのでしょうか。妊娠中にそばやうどんを食べたときの影響やカロリー、栄養、おすすめレシピについてもあわせて解説していきます。
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目次
妊婦がそば・うどんを食べても大丈夫?そば茶は?
そばやうどんは手軽に作ることができるうえに、さまざまな食材をトッピングしやすく、妊婦さんにとって便利なメニューかもしれませんね。うどんもそばも、妊娠中に禁忌とされる成分や栄養素は入っていないので、ママにアレルギーがなければ食べてもいいとされています。
そばは、そば粉と小麦粉で作られたものが一般的です。そばにはビタミンB群や、亜鉛・カリウムなどのミネラルがバランス良く含まれています。また、うどんには含まれていない、抗酸化作用のあるルチンも含まれています。
そば茶にもルチンが含まれています。そば茶はノンカフェインなので、ママにおすすめの飲み物です。うどんは小麦から作られているため、炭水化物が主な栄養素となります。よく煮て柔らかくすれば消化に良いため、夜食や風邪のときでも食べられる食材です。
取りすぎには注意が必要
そばもうどんもゆでることで塩分は減りますが、麺つゆには高い塩分が入っているため、注意が必要です。特に、妊娠中にそばを食べるときは、そば湯で麺つゆを割って飲むのも控えたほうが良いでしょう。
麺類は腹持ちが良く、身体を動かすエネルギーとなります。しかし、身体に良いものでも毎日同じものばかり食べると栄養が偏ってしまいます。主食として、そばやうどんばかり食べずに、ご飯やパンなどさまざまな食材を取り入れるようにしましょう。
ただし、つわりがひどいときは無理せず食べられるものを食べることが大切です。妊婦のときはのど越しの良いそばなら食べられたという体験談もありますよ。
妊娠中はそばとうどん、どちらを食べるべき?
妊婦の体調や好みに合わせて食べよう
そばとうどん、どちらにもメリットがあるので、自分の体調や好みに合わせて食べると良いでしょう。うどんは吸収されやすい炭水化物が主成分であるため、消化に良いといわれています。そばも炭水化物が多いため、消化が悪いわけではありませんが、食物繊維が多い分消化に時間がかかることもあります。
妊婦はよく噛んで食べるように
どちらの場合も、飲み込むのではなく、よく噛んで食べるようにしましょう。つわりなどで食欲がないときは冷たい麺類のほうが食べやすいことがあります。また、下痢や便秘などで消化に良いものを食べたいときは、柔らかく煮込んだ温かい麺類のほうが良いかもしれません。
妊婦が気になる摂取カロリーと塩分は?
生麺をゆでたときのカロリーを比較すると、そばは100gあたり132kcal程度、うどんは100gあたり105kcal程度となっています。若干うどんのほうが少ないですが、ほとんど違いはないともいえますね。(※1)
塩分を比較してみると、そばはほぼゼロ、うどんは100gあたり0.3gです。そばやうどんの場合、ゆでることで麺自体の塩分はほとんど抜けるようです。カロリーや塩分はつゆや具材によっても変わってきますから、いろいろ工夫してみても良いでしょう。
妊婦がそば・うどんを食べると胎児に影響する?
気になる胎児のそば・小麦アレルギーは?
アレルゲンを含む食事をすると、お腹の赤ちゃんがアレルギーになりやすいという説がありますが、医学的な根拠はないようです。アレルゲン食材を抜くよりも、栄養をきちんと摂らないデメリットのほうが大きいともいわれています。
妊婦はそば・うどん以外にもバランスよい食事を
ママは毎日の食事に気を遣い、牛乳や卵、そばや小麦もバランス良く取り入れたいものですね。妊婦がそばやうどんばかりを食べていると、妊娠中に不足しがちなカルシウムや鉄分などが不足する可能性があります。
たんぱく質を多く含む肉・魚類を中心とした主菜、ビタミン・ミネラルを多く含む野菜を中心とした副菜もしっかりと食べるようにしましょう。
妊婦がそばを食べるとダイエットにつながる?
そばやうどんは、麺に水分を多く含むので、腹持ちの良い食べ物といえます。100gあたりのカロリーを比較すると、食パンは260kcal、白米は358kcal、ゆでスパゲッティは165kcalとなっています。(※1)一食あたりの目安量では、食パン6枚切り1枚は156kcal、ごはん1膳150gは252kcal、ゆでスパゲッティ200gは330kcalです。
100gあたりのゆでそばは132kcal、ゆでうどんは105kcalとなっています。一食当たりの目安量、ゆでそば1玉230gは303kcal、ゆでうどん1玉245gは257kcalです。
麺類のなかではダイエット効果が期待できる
同じ麺類のスパゲッティと比較すると体重増加の抑制につながるかもしれません。また、そばはGI値(※)が低い食品でもあります。低GIの食品は、食べた後血糖値が上がりにくいため、脂肪が付きにくくなるといわれています。
しかしながら、そばやうどんは喉越しの良い食べ物です。ついつい量を食べ過ぎてしまう可能性があるため、体重管理が必要なときは食べる量をしっかりと調整することが大切です。
(※)GI:グリセミック・インデックス(Glycemic Index)の略語。摂取した食品が身体の中で糖に変化し、血糖値を上昇させる速さのこと。
妊婦がそば・うどんを食べるときの注意点は?
しっかり茹でて消化を良くする
そばやうどんを食べるときは、しっかりと茹でるようにしましょう。お腹の調子が悪いときは、通常よりも少し長く火を通しても良いでしょう。麺のこしがなくなりますが、柔らかくすることで消化の良さにつながります。
食べすぎを防ぐ
また食べ過ぎを防ぐために、1/2玉や2/3玉にするなど、食べる分だけ茹でるようにしましょう。妊娠中に急激に太ると、妊娠高血圧症候群となるリスクが上がります。
食中毒や塩分の取りすぎも警戒
妊娠中に生ものを食べると食中毒にかかるリスクが高まります。具材として生卵や火を通していないお肉、魚などを用いるのは避けましょう。まわりを炙っていても、中心がレアな肉や魚にも注意が必要です。カロリーが気になるママにはきのこや山菜などがおすすめです。
麺つゆはなるべく減塩を心がけ、飲まないようにしましょう。とくに外食の場合は、どれだけ塩分が入っているかわからないため、注意が必要です。塩分を過剰に摂取し続けると、高血圧につながることもあるので気を付けましょう。
妊娠中におすすめのそば・うどんの食べ方・レシピは?
定番のてんぷらそばやざるそば、きつねうどんも良いですが、味付けを少し変えることで飽きずに食べることができますよ。おすすめの簡単レシピを紹介します。
とろろそば
風味豊かなそばにぴったりのトッピングがとろろです。とろろには体内の水分を調整するカリウムが豊富に含まれています。また、とろろの独特な粘り成分は、胃の粘膜を保護する働きがあるといわれています。
市販の山芋を購入し、皮をむいて10分ほど酢水にさらし、おろし金で擦ります。擦ったとろろは、生でも良いですが、電子レンジなどで加熱してもふわっとしておいしいですよ。茹でたそばの上に乗せたり、麺つゆに混ぜたりしていただきましょう。そばは納豆やめかぶなどとも相性が良いので、とろろと混ぜてねばねばそばとして食べても良いですね。
簡単混ぜうどん
料理をしたくないママのための手抜きレシピです。最近の冷凍うどんは電子レンジで解凍できるものもあります。レンジで解凍したうどんをどんぶりに入れて、少しのしょうゆとごま油であえるだけで一品になりますよ。可能なら、たっぷりのねぎやかつおぶしを入れると栄養価が高くなります。
和風焼きうどん
焼きうどんなら、野菜をいろいろ取り入れることができますね。油をひいたフライパンに玉ねぎ、キャベツ、ピーマン、にんじん、豚肉などをいためて、茹でたうどんを入れます。そのままソースで味付けしても良いですが、めんつゆ大さじ1杯と、しょうゆを少々入れると和風になります。さっぱりさせたい人は最後に大さじ1杯の酢を加えると、つわり中でも箸が進むかもしれません。
妊娠中のそば・うどんに関する体験談
妊娠中は、いろいろなメニューを考えるのが面倒だったので、お昼ご飯に迷ったときは麺類と決めていました。パスタはカロリーが気になったので、うどんとそば、そうめんをローテーションして食べていましたね。うどんもそばも、冷凍したものをレンジで解凍して使っていました。お湯を沸かす手間がかからず楽でしたよ。減塩のために麺つゆはかなり薄くして、どうしても味がないときはかつおぶしを混ぜていました。
つわりがピークのときに、ざるそばだけは食べることができました。温かいそばだと、においを感じてきつかったので冷やして食べていました。つわり中は冷たいものばかり口にしていたので身体の冷えが心配でしたが、何も食べられないよりは良いと思い、ずっと冷たい麺類をすすっていました。
妊婦の主食にそばやうどんを上手に摂り入れよう
そばやうどんには妊娠中に避けたほうが良い成分は含まれず、主食として食べても問題ありません。そば茶はノンカフェインでミネラルが豊富なため、おすすめの飲み物です。
ママが食べたものと赤ちゃんのアレルギーの関連性は認められていないため、ママがそばを食べても気にする必要はありませんが、過剰摂取には注意しましょう。食べ過ぎることで太ったり、塩分が過剰になったりすることもあります。主食はお米やパンだけではなく、うどんやそばも上手に取り入れていきたいですね。
※この記事は2024年2月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。