お雑煮・おせち料理の由来は?子どもにお正月料理の意味を伝えよう

お雑煮やおせち料理、お屠蘇(とそ)は、日本で古くから伝えられている伝統的なお正月料理です。しかし、どんな由来があるのか知る機会は少ないですよね。せっかく食べるのであれば、お正月料理の意味を子どもに伝えてみてはいかがでしょうか。それぞれの由来や意味を知ってから食べると、よりいっそうおいしく感じることでしょう。

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目次

  1. お正月料理の意味を子どもに伝えよう
  2. おせち料理(お節料理)
  3. おせちのそれぞれの料理の意味
  4. おせちの詰め方のコツ
  5. お雑煮
  6. お屠蘇(おとそ)
  7. お正月料理は祝い箸で
  8. お正月料理を囲んで一家だんらん
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お正月料理の意味を子どもに伝えよう

おせち料理やお雑煮、お屠蘇などは、古くから日本で食べられてきたお正月料理です。それぞれに意味がありますが、最近では由来を知る機会が少なくなりました。お正月料理をただ食べるだけではなく、日本の伝統や文化に興味を持つきっかけにしてはいかがでしょうか。知識や教養として、大人も楽しく学べることでしょう。

おせち料理(お節料理)

おせち料理とは?

おせち料理とは、お正月をお祝いするごちそうのことです。元旦から1月3日のあいだに家族みんなで食べ、その年の健康を祈願するものでした。もともとは、新年の「節」目に歳神様にお「供」えするという意味の「節供(せちく)」に由来します。3段もしくは4段(与の重)の重箱にさまざまな縁起の良い料理を詰めます。

おせち料理は塩や砂糖、お酢を多く使い、日持ちするように仕上げるのがポイントです。これには、お正月三が日は調理を控え、台所のかまどの神様にゆっくりしてもらうという意味が込められています。

おせちのそれぞれの料理の意味

おせち料理に使われるそれぞれの料理には、健康や子孫繁栄などさまざまな意味が込められています。知っておくとおせちを食べる楽しさが増えることでしょう。ぜひ、子どもに教えてあげてくださいね。地域や家庭により、詰める料理やどの段に詰めるかが異なります。以下で一例としてご紹介します。

一の重(祝い肴)

・紅白かまぼこ
赤は魔よけ、白は神聖さ表す

・数の子
ニシンの卵、子孫繁栄

・田作り(ごまめ)
カタクチイワシの子どもで、かつて小魚は田んぼの肥料として使われていたことから豊作を意味する

・だて巻き
巻物の形から、知識が増えるように

・昆布巻き
「よろこぶ」と音が似ていることから縁起が良いとされる

・栗金団(くりきんとん)
お金が貯まるように

・黒豆
黒は魔よけの色を表す、元気でまめに働けるように

二の重(焼き物)

・えび
背中が丸くなるまで長生きできるように


「めでたい」の語呂あわせ、七福神の恵比寿様が持っていることから縁起が良い魚

・ぶり
縁起が良い出世魚

・いかの松笠焼き
切り込みを入れ、縁起の良い松笠(松ぼっくり)に見立てる

三の重(煮物)

・クワイ
上から芽が出ることから、めでたい(芽出たい)

・サトイモ
小芋が多く実ることから子孫繁栄を意味する

・やつがしら
サトイモの仲間、頭となって出世できるように

・たけのこ
成長が早く真っすぐに伸びる様子から縁起が良いとされる

・ごぼう
土の下にしっかり根を張ることから、堅実さや真面目さ、家の土台が揺るがないように

・にんじん
梅の形に見立てて形を作り、春の訪れを願う

・手綱こんにゃく
中央に切り込みを入れて片側を返したもで、縁を結ぶという意味がある

四の重(酢の物・和え物)

・紅白なます
人参と大根で縁起の良い紅白に、イクラをのせることもある

・酢だこ
切り口が紅白になるので縁起が良く、「多幸(たこう)」と音が似ている

・レンコン
穴が開いていることから将来を明るく見通せるように

・こはだの粟づけ
縁起が良い出世魚

おせちの詰め方のコツ

おせち料理を重箱に詰める際は、蓋を開けたときの美しさや感動を意識すると良いでしょう。慌てずに一品ずつ丁寧に盛り付けてください。ひとつの段に詰める品数は奇数にします。偶数は割り切れる=別れる、として縁起が悪いためです。

重箱を縦横均等に仕切ると9品詰めることができ、この詰め方は市松と呼ばれています。バランスがよく見た目が美しいので、盛り付けに自信がないという方は、まず9品を均等につめることを心がけてはいかがでしょうか。

より簡単に仕切るには、仕切り板や小鉢などを活用すると良いでしょう。これから重箱を用意するという方は、仕切り付きの商品を一度チェックするとよいですね。黒豆や紅白なますなど、汁気があるものは、実をくりぬいた柚子を容器として使うのもおすすめです。


料理別の盛り付け方のコツは次の通りです。

・かまぼこ
紅白に並ぶように互い違いに詰める

・だて巻き
巻き終わりを下にし、断面が「の」に見えるように置く

・昆布巻き
結び目を上にする

・たつくり・海老
頭を左向きにそろえる

・栗金団
栗を見える場所に配置する

・くわい
芽を上にする

お雑煮

お雑煮は、三が日に食べるお餅が入った汁もののことです。お雑煮の始まりは室町時代にさかのぼります。もともとはは元旦の朝に若水(その年の一番最初に汲んだ水)で歳神様へのお供え物を煮て食べたのが始まりです。お雑煮には歳神様と食事をするという意味があります。

日本各地で餅の形やお汁の味、具材が異なるのは、地域によってお供え物が違うからです。たとえば、関東ではおすましに四角いお餅をつかったものが一般的です。

一方、関西風は白みそのおつゆに丸いお餅を使うことが多いです。島根や鳥取の一部では粒あんを使い、ぜんざいのようにして食べています。新潟県には、焼いた切り餅に加え、サケやいくらを具材として使うところもあります。

お正月に帰省や旅行に予定がある方は、その地域のお雑煮をたべてみてはいかがでしょうか。子どもと一緒に作ってみるのも楽しいかもしれません。

お屠蘇(おとそ)

お屠蘇とは、お酒やみりんに屠蘇散(とそさん)という漢方薬を入れてつくったものです。もともとは不老長寿の薬として中国から日本に伝わりました。

お屠蘇という名前は屠=邪気を屠る(ほふる=はらう)、蘇=魂をよみがえらせるという意味があります。元日に飲むことで、家族みんなが病気にかからず元気に過ごせるようにという願いが込められています。

屠蘇散には、山椒・細辛(サイシン)・防風(ボウフウ)など数種類の成分が含まれています。年末になるとスーパーでも屠蘇散が売られているので、買い物の際にはチェックしてみてください。

お屠蘇にはアルコールが含まれているので、子どもや妊娠中、授乳中の方は控えましょう。代わりに、若水に梅干しや昆布、黒豆を浸した福茶というお正月の飲み物をおすすめします。

お正月料理は祝い箸で

祝い箸は、お祝い用に用意する柳の木でできたお箸です。柳は古くから神様の宿る木とし、非常に縁起の良いものだったため、「家内喜(やなぎ)箸」という別名がついています。

お箸は両端が細くなっており、歳神様と一緒に食事するという意味があります。一人ひとりの名前と「寿」と書かれた箸袋に納められており、3が日のあいだは祝い箸を使って食事をします。お箸にまだ慣れていない子どもには、箸袋にフォークやスプーンを入れて気分だけでも味わってみてはいかがでしょうか。

お正月料理を囲んで一家だんらん

1月は睦月と書きます。これは家族が仲睦(むつ)まじく過ごせるようにという意味が込められています。新年の最初に食べるおせち料理やお雑煮などお正月の食事を通し、一家だんらんの時間を過ごしましょう。テレビを消して家族の会話を楽しむのもよいですね。

※この記事は2022年11月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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