添い乳は新生児からできる?添い乳の方法とメリット・注意点|小児科医監修

小児科医監修|赤ちゃんと一緒に横になっておっぱいをあげる添い乳は、ママの身体に負担をかけにくい授乳スタイルです。起き上がって授乳することが難しい場合も母乳育児を続けられるというメリットがある反面、リスクもあるといわれています。添い乳の方法やメリット・デメリットを詳しくご紹介します。

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この記事の監修

千葉 智子
小児科医
千葉 智子

目次

  1. 添い乳とは?いつから始められる?新生児にも添い乳できるの?
  2. 添い乳のメリット
  3. 赤ちゃんの添い乳の方法は?
  4. 添い乳に便利なグッズ
  5. 添い乳のデメリットと注意点
  6. 授乳期のママにおすすめのグッズ

添い乳とは?いつから始められる?新生児にも添い乳できるの?

添い乳とは、ママが横になったまま赤ちゃんにおっぱいをあげる授乳スタイルのことです。添い乳は、いつからでないと始められないというルールはありません。新生児のころからでも始めることができます。

ただし、新生児はおっぱいを飲むのに慣れていないため、最初は添い乳のスタイルではうまく乳頭をくわえることができないことも多いでしょう。不自然な姿勢で添い乳をすることにならないよう、正しい添い乳の方法を確認し、ママも赤ちゃんもリラックスできるように心がけましょう。

添い乳のメリット

ママの身体を休ませられる

添い乳の最大のメリットは、ママが横になったままの状態で授乳できるので、ママの身体に負担が少ないということです。座って授乳をする場合は、どうしてもママの腕や肩、腰などに多少の負荷がかかりますし、赤ちゃんを取り落としたりすることのないように気を張らなければなりません。

しかし、添い乳であれば、赤ちゃんを支える力も最小限で済みますし、布団から出て授乳をする必要がないため、夜間授乳の負担もやわらぎます。産後、体力がまだ回復しきっていないときや、帝王切開のあとが痛むときなどにも活用できる授乳スタイルです。

寝かしつけがスムーズになる

添い乳をしていると、そのまま眠ってしまう赤ちゃんが多いようです。そのため、寝かしつけのために抱っこをして揺らしてあげる必要がなく、添い乳をしたまま赤ちゃんを休ませてあげることができます。

ママと赤ちゃんのスキンシップがとれる

添い乳のときはママも横になれるので、リラックスして赤ちゃんの様子をうかがうことができます。また、暖かい布団にくるまってママと密着できるため、赤ちゃんが安心感を得ることも可能です。

赤ちゃんの添い乳の方法は?

1.寝そべり、肘を曲げリラックスする

添い乳を行う場合、まずママは赤ちゃんの横に寝そべります。このとき、赤ちゃんの口がママの乳頭のあたりにくるようにします。

次にママは肘を曲げて上半身を支えながら、赤ちゃんの方に向かって身体を横向きにします。このとき、無理な体勢にならないよう、できるだけリラックスして姿勢を調整しましょう。

2.赤ちゃんの身体を支え、頭をおっぱいの位置にもってくる

赤ちゃんの身体をママの身体の方へ引き寄せ、赤ちゃんの頭をおっぱいに近づけます。赤ちゃんの上の方から乳頭を口へもっていき、赤ちゃんに深くくわえさせましょう。

しっかりとくわえられたら、ママは肘を伸ばして身体を横にします。上になっている方の腕やてのひらで赤ちゃんの背中を支え、向かい合って密着できるようにします。

赤ちゃんの呼吸がさまたげられないよう、赤ちゃんの頭が少しだけ後ろに反った体勢で鼻がふさがっていないことを確認しましょう。赤ちゃんのあごがママの乳房に触れ、赤ちゃんの下唇が外側にめくれているのが理想的な状態です。

3.片方のおっぱい→もう片方のおっぱい

片側の授乳が終わったら、もう片方のおっぱいも赤ちゃんに吸ってもらいましょう。ママが赤ちゃんの背中側に移動しても良いですし、赤ちゃんをママの背中側に移動させてもかまいません。向きをかえて再度横になり、下側にある方の乳房で授乳をしましょう。

添い乳に便利なグッズ

赤ちゃんの口の高さとママの乳頭の高さがあわない、あるいは横になった赤ちゃんの姿勢が安定しないなどの理由で、添い乳がうまくいかないことがあります。その場合は、赤ちゃんの頭の下にベビー用の枕を置いて高さを出したり、赤ちゃんの背中に丸めたタオルなどを置いて支えにしたりすることで、添い乳がしやすくなります。

また、ママの首や肩に負担がかからないように頭をのせる枕を置いたり、ママの上側になっている足を置くためのクッションを利用したりするのも、授乳姿勢が楽になるのでおすすめです。

添い乳のデメリットと注意点

窒息の危険性

添い乳と窒息の関係性については、実は明確なエビデンスがまだありません。ママが添い乳中に赤ちゃんが亡くなってしまったという事例はありますが、乳房などによる窒息が原因だったのか、あるいは未だに原因不明とされている、「乳幼児突然死症候群(SIDS)」や「乳幼児突発性危急事態(ALTE)」によるものなのか、判断するのが難しいためです。

添い乳が直接の原因となって窒息してしまう可能性は低いとしても、添い乳後、赤ちゃんが大人用の布団で寝てしまう、あるいは大人や兄姉などと一緒に眠ることによって、窒息事故が引き起こされる可能性はゼロとはいえません。そのため、添い乳をするときにはできる限りの対策を考える必要があります。

赤ちゃんの中耳炎のリスク

「添い乳をすると赤ちゃんが中耳炎になる」という話を耳にしたことのあるママも多いかもしれませんが、添い乳と中耳炎の因果関係を明確に示した研究結果は、今のところないようです。

ただし、赤ちゃんは大人と比べると耳管(中耳(鼓室)と咽頭をつなぐ管状の器官)が短く、水平になっています。そのため、頭を寝かせた状態で赤ちゃんが母乳を飲むと、母乳がのどの中の細菌と一緒に耳管から中耳(鼓室)に流れ込んでしまい、中耳炎を引き起こす場合があるのではないかと考えている耳鼻科医が多いことも事実です。熱や耳を触るなどの動きがないか、日ごろから観察してあげてください。

ママの乳腺炎のリスク

添い乳の場合、赤ちゃんは乳房にたまった母乳を均等に飲むことはできません。

ママと赤ちゃんが横になるスタイルのため赤ちゃんはおっぱいの外側から下側の部分の母乳はよく吸ってくれます。一方、内側から上側の部分については、添い乳の場合乳首よりも下の位置になるため飲み残しが多くなってしまいます。その飲み残しがしこりとなり、乳腺炎につながることもあります。乳房が少し硬くなったり、痛かったりする場合は、その部分を軽く圧迫し乳汁が出るように刺激するといいでしょう。

添い乳をする場合はできるだけ毎回両方のおっぱいを飲ませたり、日中など添い乳でなくても授乳可能な時にはなるべく添い乳ではない方法での授乳を心掛けたりすると良いでしょう。

無理な授乳姿勢

添い乳はママも赤ちゃんも基本的にはリラックスしやすい授乳スタイルですが、間違った姿勢で授乳を続けてしまうと身体に負担がかかります。特に添い乳を始めてすぐのころは、おっぱいを吸わせるために無理な体勢での授乳をしてしまいがちです。

無理のある体勢で添い乳を続けると、疲れがたまっていったり、腰痛や肩こりを引き起こしてしまったりする可能性もあります。また、添い乳の姿勢を保つために腕枕などをしていると、腕がしびれてしまうこともあります。

添い乳の良さを十分に活かせるようにクッションや布団などを利用して、ママも赤ちゃんも無理なく授乳姿勢を保てるように工夫しましょう。

げっぷせずに寝てしまう

一般的に、赤ちゃんにミルクや母乳をあげたあとは、哺乳中に一緒に飲み込んだ空気がおなかを圧迫しないように、あるいはミルクや母乳の吐き戻しを防ぐために、げっぷをさせてあげることが必要だといわれています。

ただし、添い乳の場合は、そのまま眠ってしまう赤ちゃんも多いことから、げっぷをさせるべきかどうか悩むママいるでしょう。

そもそもミルクと違って母乳の場合は、赤ちゃんが空気をたくさん飲み込んでしまうことも少ないので、げっぷは不要という考えの助産師さんもいます。赤ちゃんを横向きに寝かせるのであれば、誤嚥(ごえん:異物を気管などに飲み込んでしまうこと)防止になるため、げっぷは必要ないという考えの助産師さんも多いようです。

現時点で「添い乳をしたときにげっぷをさせずに寝かせることの危険性」を明示できる根拠はありませんが、特に月齢が低い赤ちゃんや吐き戻しの多い赤ちゃんについては、添い乳のあとしばらくは、注意深く様子を見てあげた方が良さそうです。

添い乳なしで寝かしつけられない

添い乳をすると、そのまま眠ってしまう赤ちゃんが多いため、添い乳で寝かしつけをしているママも多いでしょう。しかし赤ちゃんが添い乳での寝かしつけにばかり慣れてしまうと、ママ以外の人が赤ちゃんを寝かしつけられない、断乳・卒乳後の寝かしつけに苦労するといったことがあるようです。

しかし赤ちゃんが大きくなってくるとママと一緒の時は添い乳でしか眠らないけれど、パパの寝かしつけの時は意外とおっぱいがなくても寝られる子もいるようです。成長とともに添い乳も卒業できる子がほとんどなのであまり心配しなくてもよいでしょう。

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