5,000円分お得!子育て世帯対象の増税対策「プレミアム商品券」って?
2019年10月1日より消費税率・地方消費税率が従来の8%から10%に引き上げられ、子育て世帯への増税対策のひとつとして「プレミアム付商品券事業」が実施されます。プレミアム商品券は誰を対象とし、いつからどの店舗で使えるのでしょうか。地域振興の効果も期待されるプレミアム商品券の仕組みや申請方法・使い方について解説します。
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目次
「プレミアム商品券」とは?制度の仕組みと期待される効果
「プレミアム商品券(正式名称:プレミアム付商品券)」は、子育て世帯や低所得者への消費増税対策のひとつであり、消費税率アップと同時に内閣府が発行する商品券です。その名の通りプレミアム(割増価格)が付いていて、地域における消費の喚起・下支えの効果も期待されています。
そのため、購入や使用にあたってはいくつかの縛りがあるようです。「プレミアム商品券」の仕組みと使用の条件についてみていきましょう。
・要するに、額面25,000円の商品券を20,000円で購入できるという制度(注1)
・お得分5,000円を国が税金でまかなうため、使えば実質減税となる
・ただし、対象世帯・使用期限・使える店や場所の制限などの条件あり
(注1)原則として1枚「額面500円/価格400円」で、10枚1セットで販売される。対象者ひとりあたり最大5セットまで購入可能なので「額面25,000円/価格20,000円」が上限。
「プレミアム商品券」の対象世帯は?
「プレミアム商品券」の対象者は、子育て世帯や低所得者のうち次のいずれかにあてはまる人です。
子育て世帯については当初は0~2歳の子どもがいる世帯が対象でしたが、より幅広い層の負担緩和のために条件が拡大され、消費税率引き上げ日の前日である2019年9月30日時点で学齢3歳未満(0~3歳半)の子どもがいる世帯となりました。
1.0~3歳半の子どものいる世帯
(2016年4月2日から2019年9月30日までに生まれた子どもがいる世帯)
2.2019年度の住民税非課者(※2)
※住民税課税者と生計同一の配偶者・扶養親族、生活保護被保護者などを除く
(※2)「住民税非課税者」とは次の1~3のいずれかにあてはまる人であり、住民税の「所得割」および「均等割」がかからない。
1.生活保護法により生活扶助(生活保護)を受けている
2.障害者、未成年者、寡婦または寡夫で前年の合計所得金額が125万円以下
3.前年(1月~12月)の合計所得金額が区市町村の条例で定める金額以下
「プレミアム商品券」はいつからもらえる?
2019年7~11月頃/「プレミアム商品券」の申請スタート
「プレミアム商品券」の申請ができるのは7月頃~11月頃。まずは、住民票のある市区町村から申請書を入手します。子育て世帯分は申請は不要です。多くの市区町村では、対象の世帯へ住民税非課税の通知とともに個別に郵送されます。届かない場合は、市区町村まで問い合わせしましょう。
申請書を入手したら、必要事項を記入して市区町村へ提出します。世帯全員が非課税者の場合は、全員分の申請が必要です。
2019年9月頃~/「プレミアム商品券」の購入引換券が届く
9月以降になると市区町村からご自宅に購入引換券が届きます。子育て世帯分のうち、2019年8月1日~9月30日までに生まれた赤ちゃんにかかる引換券は、11月頃の発送となります。
2019年10月頃~2020年2月頃/「プレミアム商品券」を購入
「プレミアム商品券」の購入可能な期間は2019年10月頃~2020年2月頃までです。購入方法は、市区町村が指定する窓口で、購入代金(現金のみ)と購入引換券、運転免許証などの本人確認書類を示すことで商品券を購入することができます。クレジットカードなどは使えないので注意してください。
一度で限度額の25,000円分をまとめて購入することもできますし、5,000円単位で分割購入することも可能です。
「プレミアム商品券」の使用期限は?
購入するにも使うにも、期限は2019年10月1日から2020年3月31日までの半年間です。ムダにならないよう計画的に使い切りたいですね。
2019年最新版!「プレミアム商品券」が使えるお店・場所は?
「プレミアム商品券」が使えるお店や場所は、それを発行している地方自治体内の小売店に限定されます。「プレミアム付商品券制度」には地域振興の目的もあるため、利用が大都市圏に集中するのを回避する狙いでしょう。
例えば東京都品川区では、「わ!しながわプレミアム付商品券」という名前で「プレミアム商品券」を発行しており、区内の東急ストア・ライフ・オオゼキ全店、イトーヨーカドー大井町店、ヤマダ電機LABI品川大井町店、まいばすけっと各店などの商店や大型店で利用が可能です(2019年9月現在)。
内閣府の公式サイトでは地域ごとのプレミアム商品券を使用できる店舗が検索できるので、ぜひ調べてみてくださいね。
子育て世帯の注意点
おつりが出ない
対象者がおつり目当てで少額商品を購入し、そのおつりを地域で消費することなく貯蓄に回すとなると地方経済の活性化につながりません。そのため、おつりは出ない仕組みとなっています。プレミアム商品券は500円の小口になっているので、おつりがでないように上手にお買い物をしたいですね。
期限を過ぎると使えない
期限は半年間、2019年10月1日から2020年3月31日までです。うっかり使い忘れないようにしたいですね。まさかの購入忘れにも要注意です。
申請者以外に代理人も利用ができるが転売はNG
ママが家事で忙しいなど申請者本人が買い物へ行けない場合は、代理人が「プレミアム商品券」を使うことができます。しかし関係のない人に転売するのはNG行為とされているため、メルカリなどで「プレミアム商品券」を販売・購入することは違反にあたります。
20,000円の初期投資が必要
最高で5,000円分得するとはいえ、そのためにはまず20,000円で商品券を購入しなければなりません。また、購入にも若干の手間がかかります。
そもそも「5,000円しか得しない」?
消費増税が家計に与える影響を考えるとお得感は薄いのではないか、と制度自体を問題視する声もあります。
プレミアム商品券の対象者となっているママやパパは、使う際の注意点をふまえつつ、いつ・どの店で・何を買うかまでを具体的に決めてから購入できると安心ですね。