乳児期に⽗親が育児に参加すると、子どものメンタル不調を予防できる?

育児休業に関する法改正や産後パパ育休の新設など、体制の整備が進んでいます。社会全体で父親の育児参加に関心が高まるなか、子どもが思春期を迎えた16歳時点のメンタルヘルスに、乳児期の父親の育児参加度が影響を与えている可能性が示唆されました。父親の育児と子どものメンタルヘルスの関係について、現在の調査結果を解説します。

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目次

  1. 国立成育医療研究センターの研究グループが発表
  2. 具体的な父親の育児への関わりとは?
  3. 乳幼児期から積極的に子育てに参加しよう
  4. あわせて読みたい

国立成育医療研究センターの研究グループが発表

全国18,510人の子どもがいる世帯を分析

先進諸国では、思春期の子どものメンタルヘルスが課題となっており、日本国内でも長引くコロナ禍が子どもの精神状態に影響をおよぼしていると懸念されています。こうしたなか、国立成育医療研究センター・社会医学研究部の加藤承彦室長らの研究グループが「16歳時点での⼦どものメンタルヘルスの不調のリスク」について研究を行いました。

国立成育医療研究センターは、妊娠・出産から成人期にいたるまでのライフサイクルにおいて生じる疾患(成育疾患)に対し、医療(成育医療)と研究を推進するために設立された機関です。

調査は2001年に生まれた日本全国18,510人の子どもがいる世帯を対象に行われ、分析には厚生労働省並びに文部科学省が行っている「21世紀出生児縦断調査」の2001年コホートが使われています。

父親が育児参加すると思春期のメンタル不調リスクが低い

調査では、おむつを取り替えたり入浴させたりといった育児に父親がどの程度関わっていたか、程度に応じて「最も少ない」から「最も多い」まで4つのグループに分け、子どものメンタルヘルスの状況を比較しています。

その結果、父親が育児への関わりが最も多いグループは、最も少ないグループと比較して、メンタルヘルスの不調リスクが10%低いことがわかりました。これを受けて「乳児期における父親の育児への関わりが多いことが、長期的に子どものメンタルヘルスの不調を予防する可能性を示唆する」と発表しています。

具体的な父親の育児への関わりとは?

赤ちゃんのお世話には、授乳・食事をさせる、おむつの交換、寝かしつけといった生活の介助のほか、遊び相手になったりスキンシップをしたりという情緒的な関わりがあります。

今回の調査では、以下の6つの項目を「父親の育児への関わり」とし、それぞれの項目に対し「いつもする」「ときどきする」「ほとんどしない」「まったくしない」の段階に分け、関わり方の程度を確認しています。

1.食事のお世話
2.おむつの取り替え
3.入浴させる
4.寝かしつけ
5.家の中での相手
6.散歩など屋外に連れて行く

乳幼児期から積極的に子育てに参加しよう

今回の分析は、子どもが乳児期であった2001年時点の関与度をもとにしたもので、その後の父親の関わり方が反映されているわけではありません。しかし、今回の調査結果が父親の育児参加を後押しする、良いきっかけになりそうです。

日本では、父親の育児休業取得をうながす体制整備が進められています。今回のような調査結果が追い風になって、父親の子育て参加が当たり前になることを期待したいですね。

※この記事は2023年2月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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