任意の予防接種を受けるべき?アンケート結果も!料金や種類、メリット、注意点を紹介!

子どもの予防接種には、定期の予防接種と任意の予防接種の2種類があります。任意の予防接種は必ず受けなくてはならないわけではないため、受けるかどうかの判断に悩むママは多いのではないでしょうか。ここでは、任意の予防接種の種類と費用を紹介します。任意の予防接種を受けるかどうかの判断ポイントも、参考にしてみてくださいね。

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この記事の監修

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小児科医
染谷 朋之介

目次

  1. 任意の予防接種と定期の予防接種の違いは?
  2. 372人のママに聞いた!任意の予防接種は受けた?
  3. 任意の予防接種の種類と費用
  4. 任意の予防接種を受けるかどうかの判断ポイント
  5. 任意の予防接種を受ける際の注意点
  6. ワクチンは子どもへの大きなプレゼントのひとつ
  7. あわせて読みたい

任意の予防接種と定期の予防接種の違いは?

赤ちゃんはママから免疫をもらって生まれてきますが、成長とともに免疫は自然と失われていきます。失われる免疫をつけるために行われるのが、予防接種です。ワクチンを接種することで免疫をつけ、感染症を予防することができます。予防接種には定期の予防接種と任意の予防接種がありますが、その違いは何なのでしょうか。

「麻しん(はしか)」の予防接種などは、感染症対策上、重要度が高いとされ、法律によって受けることがすすめられています。定期の予防接種とは、重要度が高いとされている予防接種のうち、一定の月齢や年齢で発症しやすいなどの理由から決められた期間に受けることが定められているものです。定期の予防接種についての費用は行政が負担し、自己負担はありません。

一方任意の予防接種は、受けるかどうかの判断が保護者にゆだねられており、費用は保護者の負担です。しかし、任意の予防接種は、任意だからといって、接種しなくても問題ないというわけではないようです。

日本脳炎のように、任意の予防接種だったものが定期の予防接種になることもあります。「任意の予防接種だから受けなくても大丈夫」と安易に考えないようにしましょう。

372人のママに聞いた!任意の予防接種は受けた?

ままのてで372人のママに「任意の予防接種を受けたか」についてアンケートを行った結果を紹介します。74%ものママが「すべて受けた」と回答しました。より必要であると判断できるものに絞って受けさせたママも21%おり、「受けなかった」と回答したママは5%でした。

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任意の予防接種の種類と費用

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任意の予防接種の費用は基本的に全額自己負担ですが、自治体によっては、一部あるいは全額費用が助成されている予防接種もあります。助成の対象になる任意の予防接種の有無や種類は各自治体によってさまざまなので、あらかじめ確認しておきましょう。

任意の予防接種の費用は、予防接種を受ける医療機関によって異なります。以下で紹介している費用が必ずしも当てはまるわけではないので、注意してくださいね。

ロタウイルス

ロタウイルスワクチンは、ロタウイルス胃腸炎の予防接種です。ロタウイルス胃腸炎は、生後3ヶ月~2歳頃の乳幼児が感染しやすいといわれています。嘔吐や水のような下痢、発熱などの症状が起こり、重症化しやすいので、注意が必要です。脱水や脳炎・腎不全などが合併症を引き起こし、死にいたるケースもあります。

ロタウイルスは感染力が強く、あっという間に集団感染に発展するため、早めに予防接種を受けておきたいですね。ロタウイルスワクチンは「生ワクチン」と呼ばれる種類のワクチンで、接種後は4週間以上間隔を空けなければ次の予防接種を受けることはできません。

ロタウイルスワクチンには「ロタリックス」と「ロタテック」の2種類があり、費用や接種回数が異なるため、注意が必要です。

・対象年齢 生後6週~生後32週
・接種回数 2~3回(ロタリックスは2回/ロタテックは3回)
・接種間隔 4週
・費用 ロタリックスは12,000~15,000円/ロタテックは7,000~9,000円

インフルエンザ

インフルエンザは普通の風邪とは違い、感染力が非常に強く、症状が重い感染症です。毎年乾燥している冬に流行しやすく、重症化すると肺炎や急性中耳炎などを併発したり、脳炎などの合併症で命を落としたりするケースもあります。乳幼児は重症化しやすいため、流行する前に予防接種を受けておくのがおすすめです。

インフルエンザウイルスは3種類あり、毎年ウイルスの形などが少しずつ変わっているため、予防接種をしても感染を完全に予防することはできません。ただし、インフルエンザの予防接種を受けることで、感染だけでなく重症化を防ぐ効果が期待できます。

12歳以下の子どもの予防接種の回数は1年に2回です。流行前に予防接種を済ませるために、1回目の接種は10~11月初旬に済ませておきましょう。

・対象年齢 生後6ヶ月~
・接種回数 2回(13歳以上は1回)
・接種間隔 2~4週間(4週間以上が望ましい)
・費用 1回あたり3,000~5,000円

おたふくかぜ

「おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)」とは、ムンプスウイルスによる感染症で、主な症状は発熱と耳下腺の腫れです。重症化すると無菌性髄膜炎や難聴、脳炎などの合併症を引き起こすことがあります。おたふくかぜは3~6歳頃にかかりやすい病気なので、3歳になるまでに予防接種を済ませておくと良いですね。

おたふくかぜの予防接種の重度の副反応としては、無菌性髄膜炎や脳炎があります。しかし、発症する確率は、自然におたふくかぜに感染する可能性よりもはるかに低いので、心配しすぎる必要はないでしょう。予防接種後にずっと機嫌が悪かったり、発熱や嘔吐などの症状が続いたりした場合は、一度医師に相談するようにしましょう。

おたふくかぜの予防接種は生ワクチンのため、接種後4週間はほかの予防接種を受けることができません。スケジュールを組むときに頭に入れておいてくださいね。

・対象年齢 満1歳~就学前(初回接種時期は1歳~1歳4ヶ月未満)
・接種回数 2回
・接種間隔 2~6年
・費用 1回あたり4,000~7,000円

水痘(水疱瘡)(3歳以上でまだ接種していない場合)

水痘の予防接種を受けると「水疱瘡(みずぼうそう)」を予防することができます。水疱瘡は感染力の強い「水痘帯状疱疹(すいとうたいじょうほうしん)ウイルス」に感染することで、発熱したり強いかゆみを伴う水泡ができたりする病気です。

水疱瘡を治療しても、ウイルスはずっと体内に潜んでいる状態で、数年から数十年後に「帯状疱疹」を引き起こすことがあります。

水痘の予防接種は、平成26年10月から定期の予防接種となっています。定期の予防接種の対象となるのは、1歳~3歳を迎える前の期間の子どもです。3歳以降で水痘の予防接種を受けていない場合は、任意の予防接種として自費で受ける必要があります。

・対象年齢 3歳~
・接種回数 2回
・接種間隔 3ヶ月~6ヶ月
・費用 5,000~10,000円

B型肝炎(平成28年3月31日以前に生まれた子ども)

B型肝炎は、血液や体液を介して感染する肝臓の病気です。乳幼児期に感染すると、ウイルスの持続感染者(キャリア)になりやすく、将来肝硬変や肝がんなどの病気になるリスクが高くなるといわれています。

ママがB型肝炎ウイルスのキャリアの場合、感染予防のため、生後すぐにワクチンの接種をすることが可能です。この場合費用は健康保険の対象となり、通常のB型肝炎の予防接種とは接種回数や接種時期が異なるので注意しましょう。

肝臓の病気は自覚症状がないまま進行することが多いため、感染しても気づかない人が多いものです。知らないうちに赤ちゃんがB型肝炎ウイルスに感染することもあるかもしれません。ワクチンで予防しておきましょう。

・対象年齢 生後2ヶ月以降
・接種回数 3回
・接種タイミング 1回目の接種後4週以上空けて2回目/2回目の接種後139日以上空けて3回目
・費用 3,500~6,000円

※平成28年4月1日以降に生まれた0歳児の赤ちゃんは、定期接種の対象となります。

髄膜炎菌

髄膜炎菌に感染すると、細菌性髄膜炎や菌血症、敗血症などの髄膜炎菌感染症を引き起こします。初期症状は風邪との区別が難しいのですが、症状の進行が早く、発症後2日以内の死亡確率は10~15%という恐ろしい病気です。難聴や手足切断などの重度後遺症が残る可能性もあるため、予防接種を受けておきたいですね。

日本での感染例は少ないですが、0~5歳、15~19歳の子どもが感染しやすいので、注意が必要です。海外で生活する場合は、渡航前に予防接種を受けるようにしましょう。

・対象年齢 2~55歳
・接種回数 1回
・費用 22,000~25,000円

A型肝炎

A型肝炎はA型肝炎ウイルスによる感染症で、ウイルスに汚染された食べ物を通して経口感染します。気づかないうちに感染し治っていることもあるので、実際どのくらいの人がA型肝炎になっているのかははっきりとわかっていません。とくに子どもは、感染しても症状が出ないことが多いといわれています。

A型肝炎の症状は、発熱や倦怠感、黄疸などで、数週間の入院で治ることがほとんどです。ただし、まれに劇症肝炎を起こし、重症化することがあります。

海外ではA型肝炎ワクチンを定期予防接種としているところが多いため、海外へ長期間滞在する場合は、接種を受けておくことをおすすめします。とくに発展途上国の場合は感染のリスクが高いため、注意が必要です。

・対象年齢 1歳~
・接種回数 3回目
・接種間隔 1回目の接種から2~4週間空けて2回目接種/2回目接種から半年空けて3回目接種
・費用 8,000~10,000円

狂犬病

狂犬病は、狂犬病ウイルスに感染している動物に咬まれたり、唾液が付着したりすることによって感染する病気です。感染すると100%死にいたる恐ろしい病気ですが、犬への狂犬病の予防接種が進んだ日本では、1957年以降の発症はありません。海外へ渡航する際には、接種を受けることをおすすめします。

狂犬病のワクチンには、噛まれる前の予防的接種と噛まれた後の発病予防接種の2種類があります。

・年齢制限なし
・接種回数 予防的接種は3回/発病予防接種は6回
・接種間隔 予防的接種は2回目は4週間後・3回目は6~12ヶ月後/発病予防接種は1回目の接種から3日後・7日後・14日後・30日後・90日後
・費用 15,000~20,000円

任意の予防接種を受けるかどうかの判断ポイント

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病気の流行時期と赤ちゃんの月齢

「麻しん(はしか)」や「日本脳炎」など定期の予防接種は、それぞれの病気にかかりやすい時期に設定され、スケジュールにも組み込まれています。任意の予防接種もかかりやすい時期があり、特定の季節で流行するものがあるので、注意が必要です。

季節や病気の流行時期・子どもの月齢を踏まえ、任意の予防接種を受けるか決めるようにしましょう。

集団生活をするかどうか

両親の仕事の都合などで1歳前後から早々に集団生活をする場合、体力や免疫力のない時期に感染源の多い環境に入ることになります。感染リスクを下げるため、集団生活を早くから始めるようなら任意の予防接種を受けることをおすすめします。

きょうだいがおり、幼稚園や保育園などから感染症をもらってくる可能性がある場合も、早めに任意の予防接種を済ませておくのが得策といえるでしょう。

任意の予防接種を受ける際の注意点

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健康の状態が万全であることを確認する

任意の予防接種に限らず、予防接種を受けるときは子どもの健康状態が万全かどうか確認するようにしましょう。熱が37.5℃以上ある場合や、前日に高熱が出た場合、感染症などにかかっている場合は、予防接種は後日受けるようにしてくださいね。

前回同じ予防接種を受けた際、重度のアレルギー症状(アナフィラキシーショック)が起こった場合は、予防接種を受けられないことがあります。予防接種を受けられるか判断に悩む場合は、症状や健康状態を正確に医師に伝えて判断を仰ぎましょう。

副反応・副作用に注意する

予防接種を受けた後は、以下のような副反応や副作用が起こることがあります。

・発熱する
・注射した部分が腫れる
・注射した部分にしこりができる
・子どもの機嫌が悪くなる

このほかに、ごくまれではあるのものの重度の副反応が起こることがあります。重度な副反応が起こったときにすぐに対処できるよう、予防接種が終わった後は30分程度、予防接種を行った医療機関で様子をみましょう。接種当日は激しい運動は避け、注射した部分をこすらないように気をつけてくださいね。ただし、入浴を控える必要はありません。

予防接種のワクチンには、「生ワクチン」と「不活化ワクチン」の2種類があります。生ワクチンの場合は3週間程度、不活化ワクチンの場合は24時間程度副反応が起こらないか注意するようにしましょう。

予防接種を受けたことで重度の副反応が起こった場合、救済制度が設けられています。定期の予防接種の場合は自治体、任意の予防接種の場合は独立行政法人医薬品医療機器総合機構が窓口です。

決められた接種間隔を守る

予防接種のワクチンには、生ワクチンと不活化ワクチンの2種類があります。生ワクチンの場合は接種後4週間、不活化ワクチンの場合は接種後1週間以上空けなければ、次の予防接種を受けることはできません。接種間隔を踏まえ、予防接種のスケジュールを立てるようにしましょう。

予防接種の種類により、接種間隔は異なります。決められた接種間隔を守り、計画的に予防接種を進めることが大切です。体調不良によって予防接種のスケジュールが遅れる可能性があるので、なるべく早めに予防接種を行うようにすると良いですね。

予防接種では、複数のワクチンを同時接種することが可能です。同時接種を行うと、単独接種と比べてスムーズに予防接種を進められるでしょう。同時接種をすることで副反応が強く出るのではないかと心配になるかもしれませんが、単独接種と副反応に変わりはないといわれています。

ワクチンは子どもへの大きなプレゼントのひとつ

任意の予防接種は必ず受けなくてはならないものではありませんが、子どもを病気から守るための有効な手段です。子どもにとって必要な予防接種を見極め、定期の予防接種とともに受けることをおすすめします。予防接種のスケジュールは余裕を持って立て、接種し忘れないように注意してくださいね。

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