【医療監修】予防接種のスケジュールの立て方は?アプリを使って管理しよう!同時接種も必要?

赤ちゃんの予防接種は種類が多く、接種期間も定められているので、どのようにスケジュールを組めば良いか悩んでしまう方も多いですよね。ここでは、予防接種はいつから始まるのか、スケジュールの立て方、予防接種を管理できる便利なスマホアプリについて解説します。予防接種をしっかり受け、病気や感染症から大切な赤ちゃんを守りましょう。

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この記事の監修

千葉 智子
小児科医
千葉 智子

目次

  1. 赤ちゃんの予防接種はいつから?生後2ヶ月になったら接種開始!
  2. 赤ちゃん・子どもの予防接種のスケジュール
  3. 赤ちゃん・子どもの予防接種スケジュールの立て方のコツ
  4. 赤ちゃんの予防接種に同時接種は必要?
  5. 予防接種のスケジュールを立てるときに気をつけること
  6. 赤ちゃんの予防接種のスケジュールの立て方の例
  7. 予防接種のスケジュール管理におすすめのアプリ4選
  8. 予防接種で赤ちゃんを病気から守ろう
  9. お役立ち情報「ままのてチャンネル」もおすすめ
  10. あわせて読みたい

赤ちゃんの予防接種はいつから?生後2ヶ月になったら接種開始!

予防接種は、深刻な病気や感染症から大切な赤ちゃんを守るための大事な取り組みです。かつて多くの人々の命を奪った病気も、予防接種が普及したおかげで感染の流行を防げるようになりました。ワクチンで防げる病気はVPD(Vaccine Preventable Diseases)と呼ばれ、乳幼児期に計画的にワクチンを接種することがすすめられています。

では、赤ちゃんの予防接種はいつから受けられるのでしょうか。特に赤ちゃんは免疫力が弱いため、感染症にかかると重症化しやすく入院治療が必要になることも珍しくありません。できるものなら早い時期から病気を予防してあげたいですよね。

予防接種開始の目安は生後2ヶ月です。赤ちゃんが生後2ヶ月になったらスムーズに受診できるように、スケジュールを調整しておきましょう。クリニックによっては、予防接種が混み合うこともあるため、1ヶ月健診のころには予防接種の予定を確認し、予約しておくことをおすすめします。

赤ちゃん・子どもの予防接種のスケジュール

予防接種のスケジュールについて、どの時期にどんな予防接種を受けるのか、大まかに理解しておくと良いでしょう。赤ちゃんや子どもが受ける主な予防接種は次の通りです。ただし、医師によってそれぞれのワクチンを受ける最適な時期についての考え方が異なる場合があります。かかりつけ医とよく相談してスケジュールを組めると良いですね。

0歳児で受ける予防接種

・B型肝炎(1~3回目)
・ヒブ(1~3回目)
・小児肺炎球菌(1~3回目)
・四種混合(1~3回目)…ジフテリア、百日せき、破傷風、ポリオ
・BCG…結核
・ロタウイルス(1~2.3回目)
※ロタウイルスは2020年10月より定期接種に。ロタリックスとロタテックの2種類あり、接種回数などが異なるので注意。

1歳児で受ける予防接種

・ヒブ(4回目)
・小児用肺炎球菌(4回目)
・四種混合(4回目)
・MR(麻しん風しん混合)(1回目)
・水痘(みずぼうそう)(1~2回目)
・おたふくかぜ(1回目)※任意

2歳~6歳

・日本脳炎(1~3回目)※生後6ヶ月以上で接種可能
・MR(麻しん風しん混合)(2回目)※小学校入学前の1年間に接種
・おたふくかぜ(2回目)※任意
・三種混合 ※任意(百日咳予防)
・不活化ポリオ ※任意(ポリオ予防)

小学校入学以降

・日本脳炎(4回目)
・二種混合(DT)ワクチン(4回目)…ジフテリア・破傷風
・ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン(子宮頸がんなどを予防)

そのほか

集団生活や海外渡航の予定がある子どもは、次の予防接種を検討しましょう。

・インフルエンザ:
生後6ヶ月から可能です。接種期間は毎年10~11月頃で、13歳までは1年につき2回接種します。13歳以降は1年につき1回です。

・髄膜炎菌
2歳から接種可能です。髄膜炎はアフリカに感染者が多いですが、感染力が強く先進国でも多く報告されています。重症化すると命に関わる危険があります。海外渡航の予定がある場合は、髄膜炎菌のワクチン接種がすすめられています。

赤ちゃん・子どもの予防接種スケジュールの立て方のコツ

2020年10月より接種間隔の規定が変更

2020年10月1日より、ワクチンの接種間隔の規定が変更されました。「注射生ワクチン」は、従来通り接種後27日以上の間隔をおかなければ「注射生ワクチン」の接種を受けることはできません。しかし、「注射生ワクチン」以外のワクチンは、前のワクチン接種からの間隔に関わらず次のワクチンの接種を受けることができるようになりました。

より予防接種スケジュールが立てやすくなったため、かかりつけ医と相談しながら赤ちゃんに無理のないよう接種していきましょう。

接種可能な月齢(年齢)になったらなるべく早く受ける

予防接種が受けられる月齢(年齢)や期間はワクチンによって異なります。これは病気のかかりやすさ、ワクチンを安全に摂取できる年齢などを考慮して定められているため、基本的には早く接種できるものから順番に受けていくことが大事です。

いつどの予防接種を受けるべきかを把握するには、自治体や小児科で配布される資料の予防接種スケジュール例を参考にすると良いでしょう。定期接種の場合は、決められた月齢までに接種しなければ任意接種として自費になることもあるため注意が必要です。

流行している病気や症状が重くなる病気の予防接種を優先させる

予防接種のスケジュールは、その地域や時期に流行している病気(麻疹、風疹、インフルエンザなど)、あるいは重症化しやすい病気の予防接種を優先しましょう。

細菌性髄膜炎は、赤ちゃんが重症化しやすい病気のひとつです。風邪に似た症状から始まるため気づきにくく、1~2日で命に関わるほど急激に重症化することがある病気です。回復しても後遺症が残る可能性があります。

しかし、主な原因といわれるヒブ、小児用肺炎球菌のワクチンを接種すれば、細菌性髄膜炎にかかりにくくなります。ヒブ、小児用肺炎球菌ワクチンは生後2ヶ月から接種できますが、計4回受ける必要があるので、早めに接種することをおすすめします。

夏になる前に日本脳炎の予防接種を受けました

日本脳炎の予防接種は一般的には3歳から受けますが、近隣の県で子どもの日本脳炎患者の報告があったことから、医師にすすめられて生後6ヶ月を過ぎた夏前に日本脳炎の予防接種を受けました。手元に予診票が届いていない時期だったため、住んでいる自治体の役所に予診票を取りに行きました。0歳児のころはほかにも受けなければいけない予防接種が多く大変でしたが、流行する時期を前に接種しておくことで安心できて良かったと思います。

かかりつけ医にスケジュールを相談する

予防接種のスケジュールを組んでも、スケジュールが適切かどうか不安なことがありますよね。また、予防接種当日に子どもが体調を崩したなどの理由で、予定通りに進まないことがあります。予防接種のスケジュールはその都度かかりつけ医に確認しておきましょう。

「予防接種を受けていない病気が流行した場合はどうすれば良いか」、「未熟児で生まれたので一般の赤ちゃんと同じスケジュールでは心配」など、気になる点がある場合は積極的に質問してくださいね。

かかりつけ医にスケジュール管理をお任せしました

赤ちゃんの予防接種は非常に多く、自分できちんとスケジュール管理ができるか不安なまま、生後2ヶ月で小児科に行きました。最初の診察で今後のスケジュールを医師に相談したところ、「お母さんと相談しながら、こちらでスケジュールを立てるから安心してください。」と言っていただき、ほぼすべてお任せすることに。初めての子育てでわからないことだらけの中で、予防接種のスケジュール管理をプロにお任せすることができ、安心できました。

赤ちゃんの予防接種に同時接種は必要?

一度に複数のワクチンを同時接種すると副反応が強く出るのでは、と不安に思うママも多いでしょう。予防接種は同時接種でも単独接種と副反応は変わりません。生後2~6ヶ月頃は予防接種のスケジュールが過密になるため、予防接種を効率良く進めるには同時接種が基本です。

同時接種には抵抗がある、という方は同時接種しない方法も可能です。しかし、単独接種は一見負担が少ないように感じますが、抵抗力の弱い赤ちゃんをたびたび外出させてしまうことになります。また、小児科で風邪などの病気をもらってしまうリスクもあるため、一度医師に相談すると良いでしょう。

予防接種のスケジュールを立てるときに気をつけること

予防接種のスケジュールを立てるときに気をつけたいことは次の通りです。

BCGは個別接種か集団接種かを確認する

結核を予防するためのBCGは、「スタンプ注射」「ハンコ注射」とも呼ばれな注射器ではなく針がついたスタンプのような器具を使います。多くの自治体で、BCGの集団接種を実施しています。当日体調を崩して参加できなかった場合など、予防接種が受けられなかったときは、担当者に相談しましょう。

地域によっては個別接種のところもあります。その場合は、ほかの予防接種と同様にママやパパが予約して受ける必要があるので、接種し忘れることがないように注意しましょう。

追加接種を忘れないように注意する

ワクチンは複数回接種が必要なものが多くあります。なかには日本脳炎や麻疹・風疹のように追加接種までに1年以上期間があくワクチンもあるので、接種し忘れることがないよう注意しましょう。パパやママの手帳の「来年への繰り越し事項」として、いつ、何のワクチンが必要なのかを記載しておくと接種漏れを防ぎやすいので、ぜひ参考にしてみてください。

余裕を持ってスケジュールは早めに組むようにする

予防接種当日に体調を崩してしまった、天候が悪く通院できなかったというケースは少なくありません。ひとつの予防接種が遅れてしまうと、ほかの予防接種のスケジュールが後ろにずれてしまいます。

なかには接種期間が短いものもあるので、ギリギリで予定を組んでしまうと、期間内に間に合わなかったということも起こり得ます。なるべく早めにスケジュールを組んでおくようにしましょう。

集団生活を始めるのであれば早めに接種する

保育園や幼稚園生活が始まる前には、必要な予防接種を受けたかどうかをしっかり確認し、受け忘れがあれば早めに予防接種を済ませておきます。入園後は園で流行している病気、感染症がないか掲示板やお便りを良くチェックしましょう。

保育園や幼稚園以外にも、子育てサークルや習い事など、集団の中で過ごす時間が増えると、その分感染症にかかるリスクが上がります。まわりで流行している病気はないか、予防接種の漏れがないか、確認しておきましょう。

赤ちゃんの予防接種のスケジュールの立て方の例

3~4本のワクチンを同時接種する

受けるべき予防接種が多い0歳児のうちは、3本~4本のワクチンを同時接種するケースが少なくありません。一度に多くのワクチンを打つと赤ちゃんがかわいそうと感じる方もいますが、その分赤ちゃんを病院に連れていく回数が減るため、赤ちゃんの負担が減ると考えることもできるでしょう。また、同時接種をすれば効率的に予防接種を進められることから、赤ちゃんに必要な免疫を早くつけることにつながります。

海外渡航に備えてハードスケジュールで予防接種を実施

我が家は生後5ヶ月で海外に渡航する予定があったので、小児科にも相談後、0歳のうちに打てる予防接種はできるだけ生後5ヶ月までに接種してしまおうという方針でした。

幸い健康優良児で、体格も良かったので、生後1ヶ月の健診でB型肝炎を受けたのを皮切りに、1日に3~4本接種する日もあり、ハードスケジュールで小児科に通いました。

副作用などは出ませんでした。しかし注射をした日は、注射の影響か病院という環境へ出かけた疲れか定かではありませんが、寝る時間がとても長かったのを覚えています。

単独接種と2本同時接種を組み合わせる

複数のワクチンを同時接種しても安全性には変わりがないことがわかっていますが、どうしても心配になってしまう方もいるでしょう。なかには同時接種は2本までしかしないという考えの医師もいます。かかりつけ医と相談しながら、ママやパパも納得できるようにスケジュールを立てましょう。

副反応が出た肺炎球菌ワクチンのみ単独接種にしてもらいました

通っていた小児科は、赤ちゃんの負担を考えて同時接種は2本までという考え方だったため、予防接種の日はだいたい2本のワクチンを同時に受けていました。ただ、最初のヒブと肺炎球菌のワクチン接種後に熱を出したため、かかりつけ医に相談し、熱の副反応が出やすい肺炎球菌ワクチンのみ単独接種をしてもらいました。

今考えると、単独接種を入れることでスケジュールに余裕がなく、何度も小児科に行くことで逆に子どもに負担をかけてしまっていたのかもしれません。ただ当時は不安が大きかったため、私の納得できる形でスケジュールを組んでくれた医師に感謝しています。

スケジュールを組み単独接種で受ける

なかにはどうしても単独接種にこだわりたい方がいるかもしれません。その場合には、ほとんど毎週のように病院に通うことになります。赤ちゃんが体調を崩すこともあるため、スケジュール管理が難しくなりやすいでしょう。医師とよく相談してスケジュールを組むようにしてください。

予防接種のスケジュール管理におすすめのアプリ4選

予防接種のスケジュールは、スマホアプリで管理すると便利ですよ。パパやママたちに人気の予防接種管理アプリを紹介します。

予防接種スケジューラー

予防接種スケジューラーは、NPO法人「VPDを知って、子どもを守ろうの会」の小児科医が中心となって作ったスマホアプリです。予防接種のスケジュールを一括管理できるので、忙しいパパやママにもぴったりです。

各ワクチンの接種時期や予防できる病気の説明、予定日の通知機能などママに役立つ機能が搭載されています。複数のアカウントを管理できるので、きょうだいがいる場合も便利ですよ。「母子手帳を見るよりわかりやすい」と評判のアプリです。

ワクチンノート

ワクチンノートは予防接種管理アプリです。赤ちゃんの出産予定日・誕生日を登録するだけで、おすすめの接種スケジュールを自動計算してくれます。ワクチン接種管理機能やスケジュール管理機能も充実していますよ。

母子健康手帳アプリ 妊娠〜出産・赤ちゃんの成長を学べる

母子健康手帳アプリは、母子健康手帳の内容をデジタル化したもので、妊娠中から使用できるアプリです。母子手帳を持っていなくても予防接種や成長の記録がチェックできるので便利です。また、提携している自治体や病院などから子どもの月齢に応じた情報が定期的に配信されます。

ユーザーからは「シンプルで使いやすい」「病院、成長記録、自治体からの案内などの情報がひとまとめにチェックできる」と好評です。

クイリマ

家族de育児記録クイリマは、子どもの育児記録が残せる人気のアプリです。予防接種の管理以外にも日記やフォトブック、通院履歴、身長・体重の成長グラフなど、母子手帳と育児日記が一体になった内容が特徴です。子どもの成長過程をしっかり残したいという方におすすめですよ。

予防接種で赤ちゃんを病気から守ろう

パパやママの中には、予防接種のあまりの多さや複雑さに驚いた方もいるでしょう。特に生後2~6ヶ月のあいだは接種スケジュールが集中しているため、予定を立てたり管理したりするのが難しいですよね。まずはかかりつけの小児科を見つけて、予防接種のスケジュールを相談してみましょう。おおまかなスケジュールが組めたら、スマホアプリを活用しながら管理してみてはいかがでしょうか。

予防接種は大切な子どもを守るために重要なものです。家族でしっかり情報を共有しておきましょう。

※この記事は2023年3月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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