【管理栄養士監修】手足口病のときの食事は?避けたい食事、おすすめの食べ物と注意点
手足口病では口内炎症状に悩まされることも多いので、子どものために少しでも食べやすいものを選びたいですね。ここでは、手足口病のときに避けたい食事やおすすめの食べ物、食事の注意点について管理栄養士監修で解説します。手足口病のときでも子どもが無理なく食べ物を食べられるよう、工夫できると良いですね。
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目次
手足口病中に最適な食事とは?
手足口病は罹患すると症状の一つである口内炎により、ものを食べるのが困難になることもある病気です。そのため、子どもが手足口病になったら口内炎を刺激しないように食べやすいものを与える必要があります。食べやすい食べものを選ぶことでしっかりと栄養が摂れるようになり、回復も早くなっていくといわれています。
低刺激で栄養がたっぷり摂れる食べ物を紹介するので、手足口病になった際は参考にしてみてくださいね。
消化に良いもの
風邪や食欲のないときに食べることが多いおかゆや雑炊などは、手足口病中でも食べやすく、消化にも良い食べ物です。ご飯を煮るだけでなく、いろいろな野菜を細かく刻んで混ぜてあげると栄養もたっぷり摂れます。トロトロになるまでじっくり煮込むことで、ほとんど噛まなくても飲み込みやすくなります。野菜は食物繊維が多いので、少ないものを選んだり小さめに切ったりすると消化に負担をかけません。
柔らかいもの
うどんなどの柔らかいものも手足口病のときには適した食べ物です。特に煮込みうどんは刺激が少ないため、おいしく食べることができます。塩分がきつめだと刺激になってしまうこともあるので、薄めの味付けにしてあげるのがポイントです。
食べるときには冷まして、食べやすい温度にしてから食べさせてあげましょう。
栄養価が高く食べやすいもの
シチューやスープなどは、一度にたくさんの野菜や肉類を摂取することができます。十分に冷ませばより刺激も少なくなります。ただし野菜を粗めに刻むと食べにくくなってしまうので、できるだけ細かく食べやすい大きさに刻み、しっかりと煮込みましょう。
手足口病のときに避けたい食事
刺激が強いもの
カレーや中華料理などは刺激が強く、手足口病にかかっているときには向きません。刺激が強い食べ物は口内が痛みやすく食べるのが億劫になってしまうので、避けてくださいね。
塩分が高いもの
特に問題なさそうなメニューでも、塩分が効いた味付けは少し口に入れるだけでも刺激を感じやすくなります。家族でまとめて同じメニューを作るときには手足口病の子どもの分だけ味付けを薄くしてあげるなど、できるだけ刺激にならないようにしましょう。
酸味の強いもの
柑橘類など酸味の強いものは口内にしみやすいため避けてください。デザートも酸味があるものは控え、甘く食べやすいものにしてあげると良いですね。
肉や油物
肉や油物は消化にエネルギーがたくさん必要であるため、手足口病になっているときに摂取しすぎると回復が遅くなる原因となることがあります。特に口内炎ができている場合は、できるだけ消化に良い食べ物を選ぶと身体に負担がかかりにくくなるでしょう。
赤ちゃんや幼児におすすめの食べ物
そうめん、にゅうめん
そうめんやにゅうめんは消化が良く、赤ちゃんの離乳食にも適しています。夏場は家庭で余っていることも多く、野菜との組み合わせも抜群なので、異なる味付けをすればいろいろなメニューを作ることができます。
バナナ
柔らかく刺激が少ないバナナは、赤ちゃんや幼児におすすめの食べ物です。食品自体の栄養価が高く、デザートにもなるので、手足口病になっていてもおいしく食べられます。
酸味の少ないゼリー
酸味の少ないゼリーは喉ごしが良く、少し食欲が落ちているときでも食べやすいでしょう。手足口病のときに食べさせる場合は柑橘類を避けて、酸味の少ないフルーツのゼリーを選びましょう。食事だけでなくおやつとしても最適です。
手足口病のときにおすすめのメニュー
優しい味の卵粥
材料(1人分)
ご飯:茶碗1杯
卵:1個
水:150mL
めんつゆ:小さじ1
塩:ひとつまみ
すりゴマ(無くても可):適量
1.鍋に分量の水とご飯を入れ、沸騰させる。沸騰したら弱火にして5分ほど煮る。
2.器に卵とめんつゆを入れて混ぜ、卵を溶きほぐす。①の鍋に加えて1分煮る。
3.塩で味をととのえ、お好みですりゴマを加えて完成。
手足口病で口内が痛むときにおすすめの、刺激がなく食べやすい卵粥です。卵粥の優しい味は大人にも子どもにも人気ですよ。
レンジで簡単そうめん
材料(1人分)
そうめん(乾麺):90g
ねぎ(冷凍):お好み
水:300mL
かつおだし(顆粒):小さじ1
ごま油:小さじ1
塩:小さじ1/2
白ごま:小さじ1
1.そうめんは半分に折るなど食べやすい大きさにし材料を全て器に入れる。
2.ラップをせずに600wのレンジで5~5分半ほど加熱して完成。
手足口病中でもつるつるとおいしく食べられ、調理も簡単なそうめんレシピです。熱いので、完成したら適度に冷ましましょう。
にんじんのゼリー
材料(小3個分)
にんじん:1/4本
水:40mL
寒天パウダー:小さじ1/2
りんごジュース(果汁100%):100mL
1.にんじんをすりおろし、耐熱皿に入れラップをする。電子レンジ(600w)で1分20秒加熱する。
2.小鍋に水と寒天パウダーを入れて混ぜたら中火にかける。そのまま混ぜながら沸騰させ、30秒ほど煮立たせて寒天を溶かしていく。
3.火を止めて1とりんごジュースを加える。水で濡らした型に流し、冷やして固まったら完成。
赤ちゃんの離乳食やおやつにも最適なゼリーです。冷蔵庫で冷やすことでよりおいしく感じられ、野菜嫌いな子どもも食べられます。手足口病のときでも、デザートやおやつが食べたいときにおすすめです。
野菜のポタージュ
材料(3人分)
キャベツ:200g
玉ねぎ:1/4個
じゃがいも:1/2個
オリーブオイル:大さじ1杯
水:500mL
無添加コンソメ:2本
無糖練乳:カップ1/4杯分
こしょう:少々
パセリ:1枝
クルトン(市販品):適宜
1.キャベツと玉ねぎはざく切り、じゃがいもは乱切りにする。鍋にオリーブオイルを熱し、野菜を入れて炒める。
2.1に水、無添加コンソメを入れて煮立て、弱火にして全体がやわらかくなるまで煮る。
3.ミキサーを準備し、2を入れてよく混ぜこす。鍋に戻して温まったら、無糖練乳とこしょうで味をととのえ器に盛る。仕上げにみじん切りのパセリとクルトンを散らして完成。
栄養たっぷりの野菜ポタージュは、手足口病中でもごくごく飲むことができます。もちろん、他の野菜を使ってお好みにアレンジしても良いですね。十分に栄養が摂れないときに助かるレシピです。
子どものおやつにおすすめ!簡単プリン
材料(1人分)
卵:1個
牛乳:120~150mL
砂糖:15g
1.プリンを入れる器に牛乳を120~15mLと砂糖を15g入を入れ、電子レンジ(500w)で30秒ほど加熱する。良く混ぜて砂糖を溶かすのがポイント。
2.ボウルに卵を割り、1を入れて混ぜ合わせる。2~3回ほどこして器に注ぐ。
3.ふたつきの小鍋に水を1、2cmほど入れ、2の器にラップなどでふたをして加熱する。沸騰したらそのまま3分ほど過熱して火を止める。
4.そのまま冷めるまで放置し、冷めたら冷蔵庫で冷やして完成。
手足口病中に甘いおやつが食べたいとき、おいしく食べられるプリンです。大人も満足できる味で、ママも一緒におやつの時間やデザートに食べられますね。
手足口病のときの食事の注意点
脱水症状に注意する
手足口病が悪化したり痛みが強い状態だったりすると、食べ物だけではなく飲み物もなかなか口にできないことがあります。飲み物も飲めないと子どもが脱水症状になってしまうケースも少なくないため、食欲がないときでも水分はしっかり補給させましょう。もし授乳中なら、こまめにおっぱいを与えてあげてください。
子どもは自分で水分量をコントロールすることが困難であるため、ママや周りの大人が気を配ることが大切です。
具を小さくする、柔らかく煮込むなど口内の負担を減らす
柔らかい食べ物でも、一口のサイズが大きいと口内を刺激しやすいため、食事がつらくなる原因になります。食事に入れる具材はできるだけ小さく刻み、手足口病中でも食べやすいように柔らかく煮込みましょう。噛む回数の少ない、上手く飲み込めるメニューを作ってあげてくださいね。
無理に食べさせない
栄養が摂れないからといって、手足口病のときに無理矢理子どもに食べさせることは避けましょう。口内が痛くてどうしようもないときや、食欲がないときに無理に食べさせようとしてしまうと、食事がトラウマになってしまう可能性も考えられます。
食べ物を口にしたくないときは、飲み物やスープなど、噛まずに飲み込めるものを選ぶと良いですね。
手足口病のときは食事のメニューに工夫を
手足口病のときは口内が痛くなり、食事をするのがつらくなるものです。しかし、刺激の少ないものや柔らかいものなど、メニューを工夫すれば、おいしく食べることができます。
手足口病は大人も感染するおそれのある病気なので、ママも手洗いうがいなどの感染予防をしっかりとしてくださいね。妊娠中のママは特に気を付けましょう。
この記事は2023年1月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。