【医療監修】2歳児の言葉が遅い・しゃべらない!発達を促す5つの方法と先輩ママの体験談
2歳になると、二語文で話す子どもが多い一方で、なかなか言葉が出ない子どももいます。言葉の発達の早さには個人差がありますが、言葉が遅いと発達に問題がないか気になるママは多いでしょう。ここでは、2歳児の言葉の発達の目安や、遅れの原因、言葉を促すおすすめの方法について、先輩ママの体験談を交えて説明します。
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目次
2歳児の言葉の発達の目安
一般的に、子どもは1歳頃に初めて言葉を発し、1歳半から2歳でニ語文、3歳までには三語文が話せるようになるといわれています。2歳頃の子どもは毎日の生活から、ボタン、スプーン、リュックなどさまざまな単語を覚えます。さらに、形容詞、動詞などの理解も進み、表現が広がるでしょう。
「でんしゃ きた」「わんわん かわいい」など、目にしたことや感じたことを話すこともあります。3歳が近づく頃になると「なぜ」「どうして」といった疑問文も増えるでしょう。
2歳頃は言葉の遅れの体験談
言葉の発達は個人差が大きいため、2歳になってもほとんど言葉を話さない子どもは珍しくありません。重要なのは、何を話せるかよりも、言葉が理解できているかです。子どもの発語が多少遅れていたとしても、ある程度コニュニケーションがとれている場合には、特に心配する必要はありませんよ。
以下で、2歳頃の子どもの言葉の遅れで悩んだママやパパの体験談をご紹介します。
息子の言葉の遅れが気になった時期は1歳半を過ぎたあたりから2歳半頃です。保育園に通い始めて、同じクラスのお友達がスラスラしゃべっている中、自分の子どもは一語もしゃべらない姿を見て不安になりました。
「男の子だから言葉がゆっくりなのかな…」と、そこまで気にしないようにしていましたが、同じ月齢の男の子がしゃべったり、歌ったりしていると不安になりました。特に口や態度に出すことはありませんでしたが、夫も子どもから言葉が出なかった時期は不安だったようです。
「動画を見せすぎたかな」「声かけが足りないのかな」と自分を責めた時期もありました。しかし、保育園の先生に相談したところ、「言葉はまだ出ていませんが、こちらが言っていることをきちんと聞いて理解しているので、大丈夫ですよ!」と言われ、少しほっとしました。
息子は言葉が出るのが遅いほうで、2歳を過ぎても一語文ばかりでした。発語もはっきりとせず、親しか聞き取れないような単語ばかりでした。12月生まれで月齢が低めということもありますが、保育園のまわりのお友だちがどんどん会話ができるようになっていて焦りました。
なかなか寝ない子だったので、睡眠時間が足りないせいではないか、生活リズムが整わないせいで脳に影響が出ているのではないかなと、無駄に心配ばかりしていました。
言葉が遅い・しゃべらない原因と体験談
自分の子どもの言葉の発達がほかの子どもと比べて遅いと、つい心配になるママやパパは多いでしょう。しかし、2歳で言葉をあまり発さなくてもあまり心配する必要はありません。子どもの言葉が遅かったり、なかなか子どもが話さなかったりする理由には、下記のようなケースがあるようですよ。
子どもの個性
おしゃべりが好きな子どももいれば、口数の少ない子どももいます。子どもの顔が一人ひとり違うように、言葉の発達も子どもによって差があります。子どものペースに合わせて温かく見守ってあげましょう。
息子は2歳になった頃には、ひと言も言葉を発しませんでした。さすがに心配になり心理療法士さんに相談もしましたが、こちらの言っていることはしっかりと理解しているので心配ないとのことでした。
言葉で伝えられないもどかしさで荒れ気味になることもありますが、個性ととらえ気長に待つことにしました。3歳頃から言葉が出始め会話もできるようになりましたが、今でも話すことよりも身体を動かすことのほうが好きなようです。
子どもの性別
一般的に、女の子よりも男の子のほうが、言葉の発達は比較的ゆっくりだといわれています。実際の発達の差は1~2ヶ月程度で、1歳4ヶ月頃の月齢であれば男の子が約30語、女の子は約50語ほど話すことができるかが目安になるようです。
言葉が早い男の子もいますが、ままのてに寄せられた体験談でも、男の子の言葉の遅れに関する内容が多い傾向にありました。
第一子である長女は、2歳頃には三語文でペラペラとおしゃべりをしていました。多少の言い間違いはあっても、聞き取りやすかったです。第二子である長男は、2歳頃でもワンワン、まんまなど、20単語程度しか話しませんでした。しかも聞き取りにくいため、会話らしい会話はほとんどできません。
三語文が見られたのは2歳4ヶ月頃です。下の子どもは上のきょうだいを見て育つので、言葉が早いのかと思っていましたが、かなり個人差があって驚きました。
おしゃべりよりも先に上達したいことがある
言葉で人とコミュニケーションをとるよりも、おもちゃで遊んだり、お絵描きしたりと、ほかのことに夢中になっているケースがあります。おしゃべりの優先順位が低いため、言葉の習得が遅くなると考えられます。
言葉を話す必要性を感じていない
子どもは、「おちゃ ちょうだい」「えほん よんで」など、何かをしてほしいと要求を訴えるために言葉を発し始めることが多いようです。
ママやパパが子どもの欲求に自然と満たしている場合には、子どもが言葉を発する必要性を感じにくいかもしれません。それだけママやパパが子どもの気持ちに上手に応えられているということでもありますね。
今思うと、ひとりっ子のこともあり、本人の要求をこちらが察して動いてしまっていることがあったかもしれないと感じます。
耳の聞こえが悪い
耳垢や異物が詰まって難聴を起こしている、生まれつき聴力が弱いなど、耳の聞こえが悪いために言葉の発達が遅れるケースがあります。耳の聞こえが悪いとすぐに気づきそうなものですが、意外と気づかないまま過ごすケースも多いようです。
たとえば、ママが発する言葉が聞こえなくても、状況を察知してママの指示に従う子どももいるからです。後ろから呼びかけても反応がない場合は、耳の聞こえを疑いましょう。
2歳児の言葉を促す5つのコツ
2歳児の言葉の発達を促すためのコツを紹介します。
1.子どもの要求を先回りしない
ママやパパが何でも先回りしてお世話をすると、子どもが言葉を出す機会をなくしてしまうかもしれません。子どもから要求を出せるような状況を作るため、子どものペースを待ってあげることも大切です。
2.絵本を読み聞かせる
絵本は表現力や想像力を養うのにぴったりです。一緒に本を楽しむことで親子のコミュニケーションが充実します。寝る前や病院での待ち時間など、積極的に絵本を読む時間をとりましょう。好きな本を探しに図書館や本屋へおでかけするのも楽しいですよ。
3.積極的に声をかける
子どもと一緒に過ごすときは、なるべくママやパパが話しかけるようにしましょう。お散歩に行くときは「お花がきれいだね」「電車が見えるよ」、ご飯を食べるときは「おいしいね」「お腹いっぱいだね」というように、状況に合った声かけをしてみてくださいね。
絵本の読み聞かせをしたり、テレビを見ているときも「猫ちゃんかわいいね」「これなんだろうね」などと積極的に話しかけたりするようにしました。
4.子どもの発した言葉に反応する
子どもが何か言葉を発したら、その都度しっかり反応を示してあげましょう。子どもは、自分の話を聞いてくれている安心感が得られます。コミュニケーションが楽しいとわかると、積極的に話そうという気持ちになります。たとえ言葉が理解できなくても、子どもの発言を真似したり、相槌を打ったりすることが大事ですよ。
子どもが「これ何」と聞いたものには、なるべく丁寧に答えるようにしました。すると、半年で語彙力や表現力が一気に増え、2歳6ヶ月の今では、単語をつなぎ合わせて大人とスムーズに会話できるようになりました。
子どもが単語を発するようになったころから、子どもの言葉に反応するように心がけていました。子どもが「ワンワン」と言ったら「あそこにワンワンがいるね」と補足して返す、といったことです。繰り返していったことで、名詞だけでなく動詞、形容詞などを少しずつ覚えてくれた気がします。
5.無理に言葉を引き出そうとしない
子どもに早く話せるようになって欲しいという気持ちから、ついつい「これは何」「あれは誰」と言葉を引き出すような声かけをしたくなってしまうことがあるかもしれませんね。
しかし、親が無理に働きかけると、子どもにとってプレッシャーになってしまうことがあります。子どもの自分で話したいという気持ちを大切にし、自然と言葉が出てくるのを待つのも必要なことですよ。
子どもにとって「しゃべること」がストレスになるのを避けるために、無理に言葉を引き出すような声かけはしないほうが良いというアドバイスを先生からもらいました。そのため、特別なことをせず、言葉が出てくるのをひたすら見守りました。
1日30分!語りかけ育児がおすすめ!
子どもの言葉を促すために積極的に声かけをしたい、子どもと関わる時間を増やしたいと考えていても、具体的にどのようにすれば良いか悩む方がいるかもしれません。仕事や家事、ほかの子どものお世話があり、なかなか子どもに付きっきりでお世話することができないケースもあるでしょう。
言葉の遅れが気になる方は、1日30分の語りかけ育児を実践してみてはいかがでしょうか。1日30分だけその子の興味に合わせて過ごすだけでも、言葉の発達を促すことができますよ。詳しい語りかけのポイントなどは、下記の書籍を参考にしてみてくださいね。
「0~4歳 わが子の発達に合わせた1日30分間「語りかけ」育児」は、イギリスの言語治療士の研究をもとに出版された育児の実践書です。言葉を習得させるための本ではなく、乳幼児とどのようにコミュニケーションをとるか、子どもに安心感を与えるための語りかけのポイント、年齢ごとの発達の目安などが細かく説明されています。
調査では、語りかけ育児をしたグループの子どもはそうでない子どもに比べ、言語能力や集中力、知能指数など、さまざまな能力に差があったと報告されています。
イギリスのみならず世界中で支持されている書籍です。日本でも「具体的でわかりやすい」、「乳幼児との接し方についてとても参考になった」と、多くのママに評価されています。
長男の言葉の発達が気になった時期に出会った一冊です。かつては言葉をしっかり話させようとして、言葉を直したり言わせたりすることも多かったです。しかし、本書を読むと、子どもに話させようと圧力をかけるのは逆効果とわかり、目からうろこでした。
最も印象に残ったのが「語りかけ育児は言葉そのものを育てるだけでなく、自分が温かい環境の中で育てられている安心感を得て、自己肯定できるようになることを目指している」というものです。語りかけ育児のポイントは、子どもに何かさせようとするのではなく、親が1日30分間語りかけることで愛情をしっかり伝えるということです。
言葉の発達に悩むママも、そうでないママも、参考になることが多く書かれていますので、とてもおすすめですよ。
2歳児の言葉に関するQ&A
2歳児の言葉の発達に関する疑問について、それぞれ説明します。
テレビやスマホは言葉の発達に悪い影響を与えるの?
テレビやスマホが子どもの発達に良くないと耳にしたことがある方がいるかもしれません。子どもの中には、テレビを見ているうちに言葉を覚えるというケースもあるため、一概にテレビやスマホが言葉の発達に悪いとはいい切れません。
テレビやスマホを見させていた子どもの言葉が出なくても、テレビやスマホが原因とは限らないのです。ただし、目と耳から多くの情報が伝えられるテレビやスマホは、子どもには刺激が強いため、見せすぎには気をつけましょう。
家事が忙しい時間帯などには、子どもにテレビやスマホを見させることで生活がスムーズになるという一面もあるでしょう。子どもがテレビやスマホ漬けにならないように注意しつつ、上手に活用することができると良いですね。
言葉が遅いと自閉症や発達障害の可能性はあるの?
言葉が遅いと自閉症や発達障害を心配するママやパパも多いようです。しかし、2歳頃の言葉の発達は個人差が激しいため、言葉の遅れだけで自閉症や発達障害と判断することはできません。
周囲の大人の言葉に反応している場合は、あまり心配する必要はないとされています。不安があるときは、遠慮なく専門機関に相談しましょう。
言葉が早いと知能が高いの?
言葉の発達が早いと知能が高いというわけではありません。言葉の発達が早すぎるとアスペルガー症候群などを心配する人もいますが、発達の順番には個人差があるため、あまり関係ないといわれています。言葉の発達に不安があるときは、専門家に相談しましょう。
2歳半以降に急に言葉が出てくることも!
自分の子どもの言葉の遅れが気になっている中で、周りの子がどんどんお話が上手になっているのを見ると、焦りを感じてしまう方は多いのではないでしょうか。しかし、子どもが2歳半から3歳頃になると一気に話し始めるケースは多いようです。
子どもの言葉が遅れていても、周囲の言っている言葉が理解できているのであれば、あまり心配は必要ありません。子どものペースで話し始めるのを気長に待ってあげてくださいね。
息子は2歳半頃から急に言葉が出てくるようになりました。3歳になった今は、しゃべらなかった時期が嘘のように、ひとりでもしゃべっています。
年少さんのクラスに上がったころから、急におしゃべりが上手になりました。「ある日突然話すときがやってくる」とネットの体験談で読んだことがあり、その通りだなと思ったのを覚えています。
2歳になったばかりの頃はほぼ会話ができなかったのに、3歳頃にはいろいろな言葉で会話らしきことができるようになり驚きました。4歳の今では、うるさいくらいに常におしゃべりしています。
言葉の発達について専門家に相談する目安は?
特に2歳代までは、言葉の発達スピードの個人差は大きいようです。あまり神経質になりすぎる必要はありませんが、以下のような場合には、気になるようであれば専門家に相談してみても良いかもしれません。
・1歳:
喃語(なんご)や音の真似などをまったく発しない。話しかけても理解していない、もしくは反応しない。呼びかけても気がつかない。
・1歳半:
意味のある言葉をひとつも話さない。
・2歳:
2~3語しか話さず、「うーうー」「あーあー」などの音と指差しで意思表示をする。話すようになっていたはずなのに、言葉が減ってきている 。
・2歳半:
多音節の言葉を話さない(「ばーばー」とは言えるが、「ばいばい」は言わないなど)。話す単語が50語より少ない。
・3歳:
親以外は子どもの発する言葉を理解できない。二語文しか話さない。
言葉の発達には個人差がある
言葉の遅れを感じると、何か問題があるのではと心配する方は多いでしょう。言葉の発達には個人差があります。2歳頃の子どもであれば、あまり言葉を話さなくても、過度に心配する必要はありません。周囲の言葉を理解でき、語りかけに反応できていれば、あまり心配はいりませんよ。
少しでも気になることがあれば、かかりつけの医師や、保育園の先生などに気軽に相談してくださいね。