【体験談あり】一時保育とは?どんな理由で利用可能?書き方・料金・持ち物などを解説!
保育施設などの定期利用をしていない家庭でも、家での保育がむずかしいときはあるものです。仕事以外の病気や冠婚葬祭でも利用できるのでしょうか。ここでは、一時保育制度がどのような理由で利用できるのか、理由の書き方や申請の仕方をご紹介します。誰が、どんなときに、どんな施設を利用できるのか、体験談も参考にしてみてくださいね。
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目次
一時保育とは?どんな理由で利用できる?
一時保育とは?
一時保育とは、一時的に家庭での保育が困難になった乳幼児を保育園や幼稚園などで預かり、代わりに保育をおこなう制度のことで、「一時預かり事業」とも呼ばれます。家庭外の保育が必要な理由として、出産や急病、冠婚葬祭、仕事などが主にあげられますが、ほとんどの自治体では保護者のリフレッシュのために利用することもできます。
住んでいる自治体内の施設のみ利用できる場合が多く、一時保育の受け入れをしている施設が限られている自治体もあるでしょう。自治体によってさまざまな利用制限があります。利用の際は、住んでいる各自治体に確認してください。
パートや職業訓練などによる一時保育の利用
保護者がパートタイムやフリーランスで仕事をしていたり、職業訓練や就学などで通学していたりする場合に一時保育を利用することができます。
自治体によって「非定型保育」や「定期利用保育」などと呼ばれることもあるようです。週2回まで、週に3回までといった制限がある自治体が少なくありません。
待機児童問題が深刻な地域では、認可保育園に入れなかった家庭が一時保育と他のサービスを併用して、認可保育園に入れるまでつないでいるという話もあるようです。
入院や冠婚葬祭による一時保育の利用(緊急保育)
保護者が病気や出産、介護など、また家を空けなくてはならないなどの理由で一定期間子どもの世話ができなくなったときに、保護者に代わり一時的に預かる制度です。基本的には連続して15日程度の期間預けられるよう自治体が定めています。筆者の友人は出産前後にこの制度を利用しましたが、産後の体調が悪く、産後2ヶ月まで期間が延長されました。
リフレッシュ目的での一時保育の利用
核家族化が進む現代では、主に保育をおこなっている保護者が息抜きの時間もなく一手に家事も育児もこなしているという家庭が珍しくありません。そうした家庭の助けになるよう、国はリフレッシュのためにも一時保育の利用をよびかけています。
利用の条件には地域によってばらつきがあり、月に2回までしか利用できない自治体や、家庭支援センターなどで一日4時間までの利用にかぎられる自治体もあるようです。
たまに休息をとることで心に余裕が生まれたり、力が湧いたりするものです。自己管理の一環として積極的に利用するママが増えると良いですね。
一時保育の受け入れ施設や対象となる子どもは?
保育園や幼稚園、認定こども園では、保育施設の定期利用をしていない0歳から6歳の未就学児が一時保育の利用対象となっています。また一部の認可外保育園に通園している未就学児には一時保育の利用がみとめられる場合がありますので、自治体や各施設に確認することをおすすめします。
保育園
認可保育園では一般的に0歳から6歳の未就学児の一時保育を受け入れていますが、小規模保育園や助成のある認可外保育園のなかには、0歳から3歳の子どもに限られている施設もあります。自治体や施設にもよりますが生後4ヶ月の赤ちゃんから預けられる施設も少なくありません。
一時保育用の部屋を用意している保育園も少なくありませんが、保護者の妊娠や入院など一定期間の利用が見込める場合には年齢別に通常保育の園児のクラスで保育をおこなうこともあるようです。
幼稚園、認定こども園
一部の幼稚園や認定子ども園では、主に在園児を対象として預かり保育をおこなっています。これは、通常の教育時間の前後や夏休みや春休みといった長期間の休暇に、保育のむずかしい保護者に代わって子どもを預かるというものです。満3歳以上の幼児であれば在園児でなくても利用できる園もあります。また、利用料金に助成は出ないようですが、3歳以下の子どもが利用できる園もあるようです。こちらも自治体や施設に確認してください。
そのほか
一部の地域では、家庭支援センターといった自治体の施設での預かり保育や、余裕活用型や居宅訪問型といった一時保育もあります。余裕活用型は認定こども園や認可保育園などに定員に空きがあった場合に利用できる預かり保育です。居宅訪問型は、主に子どもに病気や障害があって通園が難しい場合に利用できる自治体が多いようです。離島などで近隣に保育園がない場合、ひとり親が夜間や深夜に仕事を行う場合などにも利用できるケースがあるようです。
どのタイプの場合も保育士、幼稚園教諭など資格をもった大人が定められた人数を保育するので、受け入れられる人数は決まっています。子どもの食事や睡眠、遊び時間の管理などもしてもらえるので安心といえるでしょう。
ベビーホテルや無認可保育園と呼ばれる助成のない認可外保育園でも、一時保育の受け入れをしている施設があります。運営母体の企業や施設ごとに制度が違うので、預けたい施設に直接問い合わせをしてください。
一時保育で必要な持ち物は?
一時保育で必要な持ち物は、各自治体、施設によって違います。給食や飲み物、おやつを支給してくれる施設もありますが、持参が必要な場合もあります。お昼寝に使うタオルや手拭きタオルの持参についても施設によって必要ない場合があります。母子手帳、健康保険証(自治体によっては医療証も)のコピー、おむつを含めた着替えはどの施設でも必要です。
持ち物にはすべて名前を書いて持ってくるように指示されるでしょう。直接名前を書くことに抵抗がある場合、おなまえシールやテープを使用するのもひとつの手です。定期的に一時保育を利用される方は、普段から準備をしておいても良いかもしれませんね。
どの施設でも原則として、おもちゃの持ち込みは禁止になっています。しかしこれさえあれば、ママと離れても子どもが落ちつけたり元気にママとバイバイできたりするというようなアイテムであれば、持ち込みを許されるケースもあります。
一時保育の利用方法は?
一時保育は、住んでいる地域の役所や自治体ホームページに利用できる施設のリストが用意されていますが、施設ごとに一時保育利用の契約をする場合が一般的です。
一時保育利用の登録
自治体によっては、一時保育利用の予約前に希望の施設ごとに利用者登録を行う必要がある場合もあります。まずは施設に電話で問い合わせをするようにしましょう。事前登録の際には、子どもの予防接種歴、発育歴や保護者から見た性格、好きな遊び、呼び名などを聞かれるでしょう。母子手帳や育児日記などは持参すると安心です。保険証等のコピーも必要となる場合がありますので問い合わせの際に確認してください。
定期的な一時保育の利用申込み
曜日を固定して定期的に一時保育を利用できる自治体もあります。契約の詳細は自治体によりますが、年度契約になるケースが多いようです。自治体によって定員に限りがある場合もあるでしょう。就労または就学の証明が必要な場合もありますので、登録の際に準備できるようにしましょう。
定期的な一時保育の登録は、認可保育園であっても園との直接のやり取りになるケースが多いようです。園長や園の裁量によって曜日の指定や利用に融通がきくこともあるようですが、自治体によって週2回まで、一日8時間までといったしばりがある場合もあります。定期利用の一時保育では、利用日の申し込みをその都度する必要はなく、登録の際に決まった曜日に利用するという形になります。
リフレッシュ目的などの利用申込み
利用希望日の予約はさまざまですが、指定された時間に利用希望の電話をする場合が多いようです。
都市部では、予約の電話がつながらない、やっとつながっても予約可能な日程に空きがまったくないといった話をよく耳にします。筆者の友人は利用希望日の予約電話が解禁となる日時の3分前から電話ができる状態にしておき、1分前に発信するということをしていました。しかし受け入れ施設のなかには、予約受付時間きっかりでないと電話を取らない、という施設もあるようです。
もちろん子どもの多い地域であっても、必ずしも同じような状況ということはないでしょう。キャンセル待ちができる場合もあるようなので、こちらも登録の際に聞いてみると良いかもしれません。
緊急一時保育の利用申込み
出産や介護、入院など一定期間の利用が必要となる家庭には、緊急一時保育という対応になります。こちらは預け先や期間を自治体が指定し管理していることが多いようです。登録方法なども通常の一時保育とは違う場合が多く、まずは自治体に問い合わせをしてください。
一時保育の料金は?
認可保育園などを利用する一時保育の料金は自治体によって異なります。1時間あたり500円程度、日額2,000円程度から利用できる自治体が多いようです。緊急一時保育の場合は日額1,500円前後の料金に設定されていることが多いでしょう。食事やおやつが出る施設では、一時保育の利用料金とは別に食事代がかかる場合があります。
2019年10月より幼保無償化がスタート
2019年10月より、幼児教育・保育の無償化が始まりました。子どもの年齢によって受けられる支援の内容が異なりますが、一般的に支援が必要な3~5歳と一部の0~2歳の子どもが無償化の対象となります。一時預かり事業として3~5歳児クラスは上限37,000円、市民税非課税世帯の0~2歳児クラスは上限42,000円とされています。
給食費や設備使用料などは費用が発生するケースがあるため、事前に自治体や園に確認しておくと安心でしょう。
一時保育に関する体験談
現在、一時保育事業を利用し、認可保育園へ曜日固定で子どもを預けています。
メリットは、パート就労であっても、認可の保育園に通えることです。園庭があり給食が充実していて、大規模園のためたくさんの保育士やお友だちとふれあえることも大きなメリットです。利用料が安く、一般的な認可外保育園のほぼ半額です。
デメリットは、園の行事の参加ができなかったり立場上の制限があったりすることです。入卒園式や懇談会、保育参観もないので、保護者どうしの交流があまりなく、いまひとつ様子がわかりづらいと感じています。また、一時保育の利用対象は未就学児全学年ですが0~2歳までの低年齢児が多く、保育の内容が赤ちゃんに合わせたものになりがちなときもあるようです。
曜日固定契約のため、子どもの発熱などで休んだときも曜日振替ができるわけではありません。固定のロッカーなどがなく、登園日には毎回お昼寝タオルや着替えなど大荷物になってしまうことも不便と感じる場合があります。
とはいえ、子どもが小さいうちから集団生活に慣れることができたのが最大のメリットだと感じます。縦割り保育で年上、同年齢、年下のお友だちと一緒に過ごすことで、通うたびにいろいろなことを覚えてくるようです。親としては保育のプロにアドバイスを受けながら育児をできる点が助かっています。
もともとは正社員として働いており、1年半の育児休暇を取得したのちに保育園に預けて職場復帰をする予定でした。ところが、全国的にも保活激戦区に住んでいるため、認可・認可外ともに新年度の保育園入所に落ちてしまい現在は待機児童となっています。私自身も妊娠前から働いていた会社を辞めざるを得ませんでした。
私自身働きたい気持ちが強く、待機しながらも働く方法はないかとよく調べました。一時保育であれば空きがあるということを知り、現在はパートタイムで週3日ほど就労をしています。
認可保育所の一時保育は利用できる回数が限られているうえ、私の住む自治体では、認可保育所の2ヶ所同時利用が制度上できません。週3回のパートのうち認可保育所が週2回、認可外保育所が週1回と掛け持ちで利用している状況です。
一時保育のしかも掛け持ちという状況なので子どもがなかなか環境に慣れず、保育園に預けるときは泣かれることもあり申し訳ない気持ちになってしまうこともあります。しかしお迎えにいくと、とても楽しそうに遊んでいるので毎回その姿を見てほっとしています。
通常の保育に比べ、コストはかかりますが、子どもは集団生活を経験できますし、バランスの取れた給食を食べたり身体をいっぱい動かしたり、自宅保育ではできない経験ができるので、とても良い刺激になっていると思います。
一時保育に預ける理由は家庭によってさまざま
一時保育を利用するとき、保護者が心配するのは子どもの気持ちでしょう。特に初回は、罪悪感や不安を持ってしまうかもしれません。しかし一時保育は国が保護者の負担を減らすために推奨している制度です。仕事や入院など特別な用事の際の利用はもちろん、普段の子育てから離れて休息や外出をすることで保護者がリフレッシュするための利用の普及も呼びかけられています。また離れる時間があることで、よりいっそう子どもをいとおしく思えることもあるものです。
子どもの性格にもよりますが、預けるときは泣いていたけれどママの姿が見えなくなるとすぐ笑顔で遊びだしたり、はじめての場所やおもちゃ、友達に興味津々の様子だったりする子どもも多く見られるようです。
また、一時保育を利用することで、保育のプロからみた子どもの性格や育児のコツを知ることができるかもしれません。保育園や幼稚園入園前の子どもにとっては家庭外の保育に慣れるよい機会にもなるでしょう。
一時保育をうまく利用して子育ての味方と捉えられると心強いですね。