3歳の読み聞かせにおすすめ絵本24選(男女別・シーズン別)
3歳ぐらいの子どもにおすすめの絵本を、性別や季節ごとに選んでみました。ストーリーやキャラクターがわかってくるころは、とくに絵本に関心が出てくるころ。このころのお気に入りの一冊は、大人になっても心に残っているものです。読み聞かせにぴったりの絵本をそろえたので参考にしてくださいね。
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目次
3歳の絵本の読み方とは
絵本は、それぞれの年齢で読み方が変わってきます。同じ本を読んでいても、捉えかたや好き嫌いが違うのです。3歳のころは、どういった絵本に興味を持つのでしょうか。
ストーリーが分かってくる
イラストや色を目で追っていた時代が終わり、3歳になると少しずつストーリーがわかってきます。今まではただキャラクターが泣いたり笑っていたりしている様子を見ているだけでしたが、その「理由」や他者との関わりが見えてくるのです。
とはいえ、まだまだ複雑すぎるストーリーは理解できません。身近な素材を使った、楽しいお話に興味があるようです。3歳の子どもには、「最後はどうなるのかな?」というワクワクが強い絵本も人気のようですよ。
シリーズに興味を示すことも
キャラクターに感情移入ができるようになると、「このお話の次はどうなるの?」といった気持ちを持つようになります。終わりの先を知りたくなるのですね。子どもにとって、慣れ親しんだキャラクターは自分の一部であり、友達です。
同じキャラクターを使ったシリーズものを楽しく読めるようにもなります。以前読んだ絵本の記憶があるため、「このキャラクターは前のお話ではこうだった」など、絵本のなかの冒険に夢中になります。小さいときに読んだシリーズ絵本は、大人になっても心に残っているものですよ。
しかけ絵本からシリーズものまで!読み聞かせに最適の絵本ならこれ
きむらゆういち「あらしのよるに」
「あらしのよるに」は、大人も巻き込んで、大ブームを起こした絵本です。アニメや映画にもなりましたね。「先が気になる!」という意見が多かったために続編や番外編が作られ、人気のシリーズとなりました。
嵐の夜、何も見えない暗闇で仲良くなった二匹の動物。それは、狼のガブと羊のメイでした。とても気の会う二匹なのですが、本来なら「食べる側」と「食べられる側」の存在。食欲と友情の狭間で葛藤するガブの姿は、手に汗を握って応援してあげたくなります。
1冊読むと、「次は?ガブとメイはどうなるの!?」とすかさず先を催促されるでしょう。熱い友情と、大好きな人を守りたいという気持ちを教えられるシリーズです。
酒井駒子「よるくま」
うつくしい夜の色と、「よるくま」というシンプルでキャッチーなタイトルが目を引く一冊。カフェにありそうなオシャレな表紙ですが、子どもを夢中にさせる「どうなるの?」がつまった一冊です。
夜中に突然現れたくまの子どもは、お母さんを探しているようです。男の子はくまの子のお母さん探しを手伝ってあげることにしました。「ママ、あのね・・・」と、ちょっと舌足らずな可愛い口調でストーリーが語られるので、子どもも一緒になってくまのお手伝いをしてあげる気分になります。
さてよるくまちゃんのお母さんは見つかるのでしょうか?うとうとしながら、どきどきしながら、最後はみんなニッコリ笑顔になりますよ。寝る前に読んであげたい、小さな冒険ストーリーです。
かこさとし「どろぼうがっこう」
3歳ぐらいになると、強い正義感が芽生えてきます。それに比例して、今まではスルーだった「悪役」や「悪者」に対しても興味を持つように。そんな子どもの心をとらえるのが、こちらの「どろぼうがっこう」です。
昔の風刺画のような癖のある絵は、子どもにとっては新鮮にうつるようです。どろぼうの学校のお話ですが、怖さはなくユーモアにあふれています。どろぼうたちがみんなドジで、笑えてしまうのです。最後は、あっと驚くどんでん返しが!落ちを知っていても、親子で毎回にやりとしてしまいますよ。
真珠まりこ「もったいないばあさん」
幼稚園や保育園に、かならず置いてあるのがこちらの一冊。日本が世界に誇る文化、「もったいない」が伝わる絵本です。もったいないばあさんが、濃いキャラクターで頭に残ります。迫力あってちょっと怖いけど、とっても大切なことを教えてくれます。
食べ物を残したり、水を出しっぱなしにしたりするときに、「もったいないばあさんがくるよ」と言えば、子どもはピタリと態度を改めます。最初はただ面白がっているだけですが、何度も読むうちに「もったいないとはこういうことなのか」と理解してくれます。面白いだけではなくしつけにもなる素敵な絵本です。
佐野洋子「100万回生きたねこ」
ストーリーを重視するなら、やはり「100万回生きたねこ」です。40年もの間、愛され続けた不朽の名作です。大人なら、まずこの絵本で泣けます。それでは子どもはどうなのでしょうか。
子どもにとって、まだ「死」を理解するのは難しいですが、このお話の「何度も何度も生まれ変わる」という部分は興味深いようです。3歳なら「猫ちゃんが死んじゃった、かなしいね」で終わってしまうかもしれませんが、それで良いのです。大人なって読んだとき、その本当の意味がわかるようになります。三つ子の魂百までともいいます。「本当に生きるということ」の意味を気づかせるために、まずは記憶にとどめさせておいてはいかがでしょうか。
tupera tupera 「しろくまのパンツ」
子どもはパンツのお話が意外と好きですよね。パンツの童謡などもあるのは、やはり身近な存在だからでしょう。そんな「パンツ」を楽しいギミックでしかけ絵本にしたのが「しろくまのパンツ」です。真っ赤なパンツが帯になっていて、表紙だけでもわくわくしますね。
「しろくまさんがパンツをなくしてしまった!探さなきゃ!」というシンプルなストーリーですが、見せ方がとても素晴らしいです。さまざまなパンツの柄がでてきて、「しろくまさんのと思いきや、他の動物のパンツ!」という流れが繰り返され、子どもが楽しそうにページをめくります。最後はきっと親子で笑ってしまいますよ。オシャレで楽しいので、ギフトにも最適です。
香山美子/柿本幸造「どうぞのいす」
「どうぞのいす」は、可愛い絵柄とあたたかいストーリが人気の絵本。うさぎさんが木のいすをつくると、ロバさんがどんぐりを置いて寝てしまいます。それを見たくまさんがどんぐりをたべてしまい…、さてさて、どうなっていくのでしょうか。
素敵なのが、食べてしまった動物たちが「次の人がおきのどく」と新しい食べ物を置いておくこと。誰かを思いやる優しい気持ちがどんどんつながっていきます。もらった好意をまた他の人に渡すことは、難しいけれど大事なことです。読み終わると、きっと「どうぞのいす」が欲しいと言い出すでしょう。ダンボールの椅子に、絵本やおもちゃを置いてあげてもいいですね。
なかやみわ「くれよんのくろくん」
身近なくれよんの「黒色」に焦点を当てた楽しい絵本です。たしかに、小さい頃、お絵かきをしていて黒色はいつもあまっていましたよね。そんな地味なくろくんの活躍を見ると、大人も「はっ」とするはずです。
くろくんの悲しみと、仲間とのきずな、最後の大活躍を見ると、助け合うことの大切さや、どんな人にもそれぞれ素敵な部分があることをあらためて発見できますよ。黒をたくさん使った絵を描きたくなる作品です。他にもシリーズがたくさんあるので、頑張り屋のくろくんの冒険をいろいろ楽しめますよ。
モーリス・センダック「かいじゅうたちのいるところ」
今世紀最高の絵本ともいわれる、「かいじゅうたちのいるところ」。映画化されたことで、さらに多くの人たちに知られるようになりました。大人が見たときと子どもが見たときで、まったく感じ方が違う不思議な絵本なのです。
絵は、どちらかといえば不気味でエキセントリック。ぎょろりとした目玉の不思議でこわい怪獣たちを、とても繊細なタッチで描いています。主人公は、狼の着ぐるみをきた少年マックス。いたずらっ子のマックスが、ママに怒られ寝室に閉じ込められるところから大冒険が始まります。シンプルで淡々とした語りはどこか優しく、心をひきつけられますよ。
森や海をこえ、1年も冒険して怪獣の島につきます。そこでもマックスは負けません。強くて元気なマックスを見ていると、子どもたちも勇気を得ることができるのです。そんなマックスが最後にたどり着いたのは…?と楽しくてドキドキします。勇気と元気、「家族」のありがたみを感じ取ることができれば、さらに成長したといえるでしょう。
ヨシタケシンスケ「もうぬげない」
ヨシタケシンスケさんの本は、一度読めば誰もがファンになってしまうのではないでしょうか?ヨシタケさんの本は大人が読んでも思わずクスリとしてしまう、親子で楽しめる絵本ばかりです。我が家は、読み聞かせで何度も何度もヨシタケさんの同じ本をせがまれます。特にこちらの本は小さなお子さんも楽しめると思います。ほんわかとした絵のタッチに子どもが書いているかのような手書き風の文字、にんまりとしてしまうストーリーなど全てがツボにはまってしまうヨシタケさんの魅力が詰まった一冊だと思います。出産祝いに絵本を贈るのも面白いのではないでしょうか。
本屋で手に取ったママたちが、そろって抱腹絶倒してしまうのがこちらの「もうぬげない」。誰もが共感する「あるある」ネタと、主人公が真剣になればなるほど笑ってしまう、なんともいえないおかしさがあります。
洋服を首から脱がせようとすると、そのまま首に引っかかってしまうことありますよね。そこから少年の、深くて壮大な悩みが始まります。独特の「間」が楽しい絵本ですが、子どもにはまだ笑いどころがわからないこともあるかもしれません。でも大人がニコニコ笑いながら読み聞かせれば、そのうち大好きになりますよ。
男の子必見の絵本はこちら
男の子は体を使った遊びが大好き!でもたまには、おうちの中でじっくり絵本を読んで欲しい…、そんなときには、男の子の気を絶対にひける、こんな絵本がおすすめです。
サトシン/西村敏雄「うんこ!」
タイトルも表紙も、直球勝負!といった感じです。男の子も女の子も、子どもはとにかくこの存在が大好きで、その響きだけでずーっと笑っていられます。
こちらの絵本は、そのとぼけた表紙から考えられないほど、言葉遊びと冒険に満ちています。嫌というほどちりばめられた駄洒落がだんだんクセになってきます。主人公のウンチくんが行き着いた先とは…!?楽しい言葉の響きと衝撃の展開で、何回も読み直してとせがまれますよ。
tupera tupera「いろいろバス」
男の子の大好きなものといえば、やはり乗り物ではないでしょうか。ちなみに「しろくまのパンツ」の作者でもあるtuperatuperaは、個人名ではなくアートユニット名。NHKの「ノージーのひらめき工房」のアートディレクションも担当しています。
乗り物だけではなく、たくさんの「色」がポイントとなっています。ページをめくるたび、大胆な色づかいで動物、野菜がぎっしりつまっていて、目にも脳にも刺激的ですよ。お気に入りの色のページは何回も読みたくなるかもしれません。
マージェリー・カイラー「しゃっくりがいこつ」
妖怪など、ちょっと怖くて不思議なものが好きになるのも、この時期の男の子の特徴です。でもあんまり怖い絵本だと、寝る前に読んだら眠れなくなってしまう可能性も。
その点、こちらのがい骨さんはとってもひょうひょうとしていて、ユニークです。朝起きて、しゃっくりが止まらないがい骨さんは、いろいろなことを試してみます。水を飲んでみたり、砂糖をたべてみたり…見た目は完全に骨なのに、意外と考えることが普通なのが面白いのですよね。最後にしゃっくりはどうなるのか!?読み終わるとすっきりした気持ちになれますよ。
女の子におすすめしたい絵本
絵本が大好きな女の子は、すでにお気に入りのものが何冊かできているかもしれません。ちょっと「お姉さん」になってきた子どもにぴったりの絵本を選んでみました。
わかやまけん「しろくまちゃんのほっとけーき」
「こぐまちゃん」は、シンプルな線と鮮やかな色で大人気の絵本シリーズ。そのなかでも、「しろくまちゃんのほっとけーき」は、主人公のしろくまちゃんがママと一生懸命ホットケーキを作る過程が丁寧に描かれている大人気の作品です。
冷蔵庫から材料を出すところから、ホットケーキに小さな穴ができるところ、無事に完成するところまでが、綺麗な色でとても美味しそうに描かれます。3歳の女の子は、そろそろお料理のお手伝いに興味も持つころです。この絵本を読みながら、楽しくクッキングしてみてはいかがでしょうか。
キャスリーン・アンホールト「あなたってほんとにしあわせね!」
もし、妹や弟ができたのなら、ぜひお姉ちゃんになる子に読んであげて欲しい一冊です。「あなたってほんとにしあわせね!」では、「お姉ちゃんになるということ」の素晴らしさとせつなさなど、全ての感情が可愛らしいイラストで描かれています。
ある日主人公の女の子の家庭に、弟が生まれます。弟はママやパパ、まわりのみんなに可愛がられ、女の子は「あなたはこんなに可愛い弟がいて幸せね」といわれます。かわいがりながらも、ママにかまってもらえない女の子の姿に、途中で胸が痛くなりますが、タイトルどおりの素敵な終わり方です。読んであげるママも、読んでもらったお姉ちゃんも、そのうち大きくなる下の子も、それぞれの視点で感動できる絵本です。
筒井頼子/林明子「はじめてのおつかい」
満面の笑みをうかべる女の子の表紙が、とても印象的な子の絵本。40年前の作品ですが、色あせることのない「おつかいのドキドキ感」が伝わる名作です。少女の勇気とがんばりが、同じ女の子として、パワーをくれるはずですよ。
一人でのおつかいは、大きな冒険であり、自立の第一歩でもあります。子どもが読むとハラハラして「がんばれ!」と応援したくなり、大人が読むと「うちの子もいつか一人でおつかいに行くのかしら」としみじみします。主人公のみいちゃんは5歳なので、3歳の頃に読むと「もうちょっとお姉さんになったら私もおつかいにいく!」と目標ができますよ。
春がきたら読みたい絵本
春は出会いの季節ですね。新しい絵本を選んでみるのにも最適なとき。きっと素敵な出会いが待っていますよ。
近藤薫美子「はじめまして」
表紙の桜が、まさに「春らんまん」といった雰囲気の絵本です。「はじめまして」というタイトルも良いですよね。最初は「春」からはじまりますが、夏、秋、冬と季節は次々と巡っていきます。春夏秋冬を理解するのにもおすすめの一冊です。
季節によって姿を買える木と、そこに集まって「はじめまして」の挨拶をする虫や鳥たち。ひとつのページにところせましとたくさんの生物や植物が描かれているので、子どもたちは夢中になってお気に入りを見つけるでしょう。名前を聞かれたら答えられるように、図鑑を横においておくのも良いですよ。
石鍋芙佐子「はるのゆきだるま」
冬が終わり、春の気配が濃くなってきたらぜひ読んで欲しい一冊です。春にあこがれる雪だるまさんに、森の動物たちが「春のお土産を持ってくる!」と約束するところから物語は始まります。
春が来ると当然雪だるまは…と大人なら予想できてしまいますね。しかし、ただ悲しくて切ない物語ではありません。その季節にしか出会えないもの、思いやり、「約束」を守る大切さ、いろいろなことが学べます。最後には、みんなが優しくてあたたかい気持ちになるはずです。読んだあとは、親子で春探しを始めてみると楽しいですよ。
暑い夏こそ読みたい絵本
暑い夏には、心が爽やかになる絵本がおすすめです。幸せで楽しい絵本を読めば、熱い夏がもっともっと楽しく感じますよ。
レオ・レオニ「スイミー」
教科書にも載っている、とても有名な絵本ですね。美しい海の情景が、夏にピッタリの一冊といえるでしょう。レオ・レオニの独特の抽象的な色づかいは、クッキリハッキリしたものではないのですが、それゆえに見るたびに新しい発見と趣があります。
スイミーは、家族をマグロに食べられて独りぼっちになってしまいます。海を旅して、いろいろな仲間と出会い、知恵をつかってピンチを乗り切るのです。小さくても、よく考え、力を合わせれば、大きなものをたおせる。小さな子どもにとっては、とても頼もしいお話ですよね。何度も読み直したくなるでしょう。
とりごえまり「くまさんアイス」
夏のスイーツといえば、みんな大好きなアイスです!そんなアイスを食べたくなる絵本が、こちらの「くまさんアイス」。いろいろなお菓子がでてきて、すぐにぐーっとお腹がなります。シンプルでかわいいお菓子のイラストは、とてもおいしそうです。
こぶたのプリンくんは、大事なくまさんアイスを持って帰ります。途中でたくさんの誘惑をがまんしたのに、家に帰ったプリン君を待っていたのは悲劇でした。しかし、ママの素敵なアイディアがそれを救うのです。みんなが幸せになって、ほっとできる結末です。臨機応変の大事さも学べます。最後にくまさんアイスのレシピも載っています。簡単で可愛いので、ぜひ作ってあげてくださいね。
豊かな秋にぴったりの絵本
日本の秋は、とても素敵な季節。おいしい食べ物と、美しい野山に癒されますよね。そんな秋のすばらしさをギュッと詰め込んだ絵本を紹介します。
いわむらかずお「14ひきのあきまつり」
独特のタッチのやわらかなイラストで、大人気の14ひきシリーズです。いろいろな季節のお話がありますが、こちらはあきにぴったり。秋の美味しい味覚がでてきたり、虫が出てきたり、お話がわからなくても見るだけで楽しい絵本です。紅葉がいっぱいの山の情景は美しく、「やっぱり日本の秋って良いなぁ」と思わせてくれます。
かくれんぼをしていると、途中で一匹が行方不明に!家族全員で探します。ちょっとドキドキハラハラしますが、ねずみたちの愛らしさ、風景の美しさに癒される絵本です。ぜひいろいろな季節をそろえて読んであげてくださいね。
中川ひろたか/村上康成「さつまのおいも」
幼稚園や保育園で、おいも掘りをする子どもも多いでしょう。そんな時期に読みたいのが、「さつまのおいも」です。さつまいもではなく、あえて「さつまのおいも」というのがカッコいいですよね。
さつまいもが、まるで人間のように暮らしています。歯を磨いたり、ご飯をたべたり。そんなおいもに感情移入するころ、子供たちとの綱引きがはじまるのです。この絵本を読んだ後に食べるサツマイモは、きっと数倍おいしくて、感慨深いと思いますよ。
クリスマスギフトにもおすすめ!冬の絵本
冬はイベントが盛りだくさん!クリスマス、お正月、雪遊びなど、冬ならではの絵本を温かいおうちで読みたいですね。
エウゲーニー・M・ラチョフ「てぶくろ」
もともとはウクライナの昔話ですが、リアルだけど可愛い絵とお話で、50年以上もの間愛され続けています。パパやママも、きっと小さいときに目にしていますよね。お話は、手袋が落とされたことから始まります。そこにねずみがすむことになり、次にかえる、うさぎと次々と動物たちが集まってきます。
よく見ると、窓ができたり、はしごができたり、ただの手袋がちゃんと家のようになっていきます。増える動物たちを見ながら「もうお家がパンパンになっちゃう!」と子どもたちはドキドキしてしまいます。かわいい動物の秘密基地を覗き見たような気持ちになれますよ。
レイモンド・ブリッグズ「さむがりやのサンタ」
やはり冬といえばサンタでしょう。サンタさんが出てくる絵本は数ありますが、なかでもおすすめなのが「さむがりやのサンタ」です。スノーマンの作者でもおなじみ、レイモンド・ブリッグズの名作ですね。ほのぼのとしたタッチの絵は、緻密であたたかみがあります。
こちらのサンタさんはサンタなのに寒がりという面白いキャラクター。偏屈で、愚痴も多く、やさしいサンタさんをイメージしている子どもはちょっとびっくりしてしまうかもしれません。舞台はイギリスということで、女王の宮殿なども出てきます。絵本というよりは、まるで漫画のように、イラストが連続し、噴出しの中に台詞があります。次々と変わる絵とサンタの生活が楽しくて、一人でじっと眺めているようになりますよ。
お気に入りの絵本はずっと心に残り続ける
大好きな絵本の思い出は大人になっても心に残り続け、ふとした瞬間に、勇気や優しさを与えてくれます。良い絵本との出会いは、良い人との出逢いとも似て、人生を豊かにしてくれるものです。素敵な絵本は世代を超えた贈り物になりますね。