親子で受け継ぎたい絵本「いないいないばあ」の魅力を徹底紹介!累計700万部突破の大人気絵本
1967年に刊行された「いないいないばあ」は、日本の絵本で初めて発行部数が700万部を超えました。どうしてこんなに人気なのでしょう。赤ちゃんが笑顔になる理由やあらすじ、いつから読めるのか、シリーズのセットなど、魅力をたっぷりご紹介します。作家の松谷みよ子さんや画家の瀬川康男さんが手掛けたそのほかの絵本もおすすめですよ。
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目次
絵本「いないいないばあ」とは
0歳の赤ちゃんから読める絵本
「いないいないばあ」は童心社から出版されている20ページほどの絵本です。「赤ちゃんは本の内容を理解できない」という考えが主流だった時代に、作家の松谷みよ子さんをはじめ画家、装丁家、編集者が手を組んで、対象年齢が0歳からとなる日本初の本格的な赤ちゃん向け絵本を作りあげました。
発行日は1967年4月15日
「いないいないばあ」が刊行されたのは1967年のことで、2017年に刊行50周年を迎えたロングセラー商品です。2012年に発行部数が500万部を超えてからも部数は伸び続け、2020年11月に日本の絵本で初めて700万部を突破しました。出産祝いのギフトとしても喜ばれ、今もその記録を伸ばし続けています。
絵本「いないいないばあ」を読み聞かせたママの体験談
赤ちゃん向けの絵本は文字がなかったり仕掛けつきだったりするので、どうやって読み聞かせすれば良いのかわからなかったのですが、「いないいないばあ」は遊びながら楽しく読み聞かせできました。
我が家の子どもたちが絵本を卒業するころ、弟の家に赤ちゃんが誕生。まだ使えそうな洋服やおもちゃを整理しているときに、「この本も赤ちゃんが喜ぶよ」と子どもたちが選んだのが「いないいないばあ」でした。実は、その本は弟から出産祝いにと贈られたもの。いとこのあいだで受け継がれる大切な絵本になりました。
子どもが生まれてから初めて「いないいないばあ」を見たときに、少し絵が怖いなと感じていました。しかし、子育て支援センターに遊びに行った際に「いないいないばあ」があったので読み聞かせてみると、子どもが食い入るようにページをめくります。あまりにも楽しそうに読むもので、自宅用に購入しました。
実妹の出産祝いに「いないいないばあ」を贈りました。0歳から読める赤ちゃん向けの絵本であること、我が子が「いないいないばあ」をとても気に入ったことがプレゼントした理由です。妹は、生後まもないころから赤ちゃんに「いないいないばあ」を読み聞かせていたそうですよ。2歳になってもお気に入りの一冊だと大切にしてくれていました。
幼い頃に「いないいないばあ」を読んだ記憶があります。大人になり出産を経て子どもの本を見に本屋さんに行ったときに、「いないいないばあ」が目に入りました。懐かしいと思い子どもに購入し読み返したのですが、大人になるとシンプルな運びや絵のタッチなど、また違った楽しみ方がありますね。子どもと大切に読んでいこうと思います。
絵本「いないいないばあ」の魅力
発売日:1967年4月15日
著者/編集:松谷みよ子、瀬川康男
レーベル:松谷みよ子あかちゃんの本
出版社:童心社
赤ちゃんが初めて出会うあそび絵本
絵本には「いないいない・ばあ」をして遊ぶ動物たちが描かれています。「いないいない」の声に合わせ顔を隠した動物たちが、ページをめくると「ばあ」とひょっこり顔を出す作りです。
視線の先に必ず動物たちがいるよう、配置にもこだわりました。ママやパパがいつもしてくれる遊びの世界が、絵本の中にしっかりと表現されていますよ。
世代を超えて読み継がれる絵本
画家の瀬川康男さんによる絵は、やさしいタッチと素朴な色使いで描かれ派手な印象はありません。それなのに、記憶に残る味わい深さがあります。
大人になってから同書を手に取り、懐かしさを感じたママやパパも多いのではないでしょうか。年月を経て、昔読んだ絵本を自分の子や孫に読み聞かせしたいと思える素敵な1冊です。
シンプルな語り口
「いないいないばあ」で使われているのは、ママが赤ちゃんに語りかける言葉そのものです。「いないいない・ばあ・こんどは・だれだろ」と、余計な飾りがないシンプルな語り口でリズミカルに言葉が繰り出されます。テンポよく話が進むので、赤ちゃんは飽きずに興味を示してくれますよ。
赤ちゃんが笑顔になるしかけ
「いないいない・ばあ」は「早く出てこないかな」「次は誰かな」というワクワクと、期待通りに相手があらわれるという安心感を生む遊びです。赤ちゃんはこの絵本を通じて、同じワクワクと安心感を覚え笑顔になるのです。
笑顔を生む理由は動物たちの表情にもあります。動物たちは「ばあ」というときに顔を正面に向けています。目はくりっと丸く、大きな口を開けて笑っているようです。この特徴的な表情は、赤ちゃんと動物の視線が合うように試行錯誤を経て生まれたものです。細部までこだり抜いた技巧に、赤ちゃんの豊かな感情が育まれそうですね。
絵本「いないいないばあ」著者は?
文:松谷 みよ子さん
1926年東京生まれ。1951年に童話集「貝になった子ども(あかね書房)」を出版し、第1回児童文学者協会新人賞を受賞。赤ちゃん向けの絵本をはじめ、児童文学や昔話など情緒あふれる名作を次々と世に送り出しています。
戦争やいじめをテーマにした作品も手掛け、近年では学校の授業でも取り上げられています。
ロングセラー絵本「もしもしおでんわ」「おふろでちゃぷちゃぷ」「あかちゃんのうた」の全3巻セットです。松谷みよ子さんの文にいわさきちひろさんのイラストが添えられていて、気持ちが和みますよ。
ことばの繰り返し遊びが楽しめる絵本です。きゅうり、とまと、たまごの身近な食べ物たちが、躍動感たっぷりに動きまわります。不思議な世界に、想像力が広がりますよ。
全6巻で完結する「モモちゃんとアカネちゃんの本」シリーズの1巻目で、モモちゃんの誕生から3歳までの日々が描かれます。ほんわかとしたエピソードを通して、モモちゃんが成長する様子を感じられる1冊です。
絵:瀬川 康男さん
1932年愛知県生まれの画家、版画家。1960年に松谷みよ子さん文の「きつねの嫁入り」を出版。1967年「ふしぎなたけのこ」で第1回BIBグランプリを受賞したのを皮切りに、国内外で数多くの賞に輝きました。
作品によって画風を替え魅力的な世界観を作りあげます。「いないいないばあ」で使われているのは、「典具帳」という薄い和紙に描く「典具描法」という手法です。
文・挿絵ともに瀬川さんが作り上げた絵本です。ぼうしをかぶりたい登場人物たちが次々とあらわれるリズミカルな文体と、ユーモアあふれる美しい絵に大人も魅了されますよ。
谷川俊太郎さんの詩が15編納められたロングセラーです。ひらがなだけで作られた詩に瀬川さんの絵が奥ゆきを与えます。言葉のリズム、音の響き、絵のおもしろさと、絵本の魅力が詰まった1冊です。
北極グマの双子のきょうだいが自然の中で困難にあいながらもたくましく育っていく物語です。読み応えのある児童書で、アニメにもなりました。挿絵では、熊の愛らしさと自然の厳しが瀬川さんならではのタッチで描かれていますよ。
絵本「いないいないばあ」の関連作品
「いないいないばあ」は「あかちゃんの本」シリーズのうちの1冊です。ほかには離乳食期にぴったりの「おさじさん」、おでかけが楽しくなる「のせてのせて」など、全部で9つの素敵なお話がそろっています。
ふうちゃんも、ねこもいぬも、みんなが「いいおかお」になる幸せいっぱいの絵本です。読んでいるだけで自然と笑顔に包まれますよ。
いぬも、ねこも、毛布も人形も、みんな「ねんね」してしまう寝かしつけにぴったりの絵本です。絵本の中の動物たちがすやすやと眠りにつく様子に、子どもも自然と「寝ようかな」というスイッチに切り替わります。
動物の鳴き声と切り抜きシルエットで、次のページに描かれている動物を当てるクイズのような絵本です。ワンワン、ケロケロ、ブウブウ、さて何の鳴き声でしょう。子どもが喜ぶ音の響きと、めくったときのページの対比が印象的です。
いないいないばあと一緒にシリーズでそろえよう!
いないいないばあをはじめ「あかちゃんの本」シリーズには、成長のスピードに合わせた遊びやエピソードが描かれています。読み聞かせをしていると、赤ちゃんの世界観もぐんと広がることでしょう。絵本を通じての赤ちゃんとのコミュニケーションを楽しんでくださいね。
※この記事は2020年12月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。