更新日:2018年10月30日

子どもの視力低下や異常の12のサイン!斜視・弱視や遠視・近視・乱視を見逃さないためにチェックしたいこと

斜視や弱視など視力に異常がある場合、早期に治療を始めることで回復することがあります。そのため、早くに症状に気付くことが肝心です。子どもが自分で異変を説明できない場合、子どもの仕草に注意しましょう。目をこする、片目を閉じて見るなどは視力低下や異常のサインかもしれません。なるべく早く眼科医に相談してください。

監修 : ままのて 医師・専門家
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記事の監修

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小児科医
染谷 朋之介

子どもの目の異常とは?

子どもの視力の成長

新生児は、大人と同じような目を持っています。しかし、目に映ったものを大脳に届ける視覚伝導路という神経経路がまだ十分に発達していないため、新生児はぼんやりとしかものを見ることができません。

視覚伝導路は、さまざまなものを見ることで刺激され発達します。そのため、生後3ヶ月頃には目でものを追えるようになります。視力は1歳頃の赤ちゃんで0.2~0.25、3歳で1.0程度です。ほとんどの子どもは、6歳で大人と同程度の視力を持つようになるといわれています。

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斜視

斜視とは、左右の目線が一致しないことです。片方の目は正面を見ているのに対し、もう片方の目は内側によっている場合を内斜視、外側によっている場合を外斜視、上下にずれている場合を上下斜視と呼びます。

斜視の原因には、一方の目が極端に遠視・近視の場合や、目の周りの筋肉の異常や神経の麻痺などがあります。斜視を放置すると、異常があるほうの目の働きがますます低下し、良いほうの目に強い負担がかかります。弱視に発展することもあるので、早めに眼科を受診しましょう。

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弱視

弱視は、メガネやコンタクトレンズで視力を矯正しても、視力が上がらないことをいいます。弱視を引き起こす主な原因は次の通りです。

・斜視:左右の目線が一致していないこと
・屈折異常:ピントが正しく合わず、遠視・近視・乱視の状態にあること
・不同視(ふどうし):左右の視力に極端な差があること
・形態覚遮断(けいたいかくしゃだん):まぶたが下がっている、黒目の濁り、白内障などにより網膜に光が入らない状態

弱視は、早めに治療を開始することで視力回復が期待できます。治療方法には、眼鏡を使った矯正や、遮閉訓練(しゃへいくんれん・健康な目を隠し、悪いほうの目の視力を伸ばすこと)、外科手術などがあります。

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子どもの視力の異常!遠視・近視・乱視とは?

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人間の目の構造はカメラによく似ており、見るものに合わせてその都度ピントを調節しています。理想は、遠くを見たときに、自然と網膜にピントが合う「正視」の状態です。このピントを合わせる位置が極端に網膜からずれていると日常生活に支障をきたします。

網膜の前にピントが合う場合を「近視」、網膜の後ろでピントが合う場合を「遠視」といいます。「乱視」は、光の入り方によってピントが合う位置にばらつきがある状態のことを指します。

遠視、近視、乱視の具体的な症状について、それぞれ解説します。

遠視

遠視には「目が良い」というイメージがある方が多いかもしれませんが、本来は遠くも近くも良く見えない状態を指します。軽い遠視であればピントを調節して対象を見られるため、日常生活ではあまり困らず、視力検査をするまで気付かなかったという事例が多いでしょう。

しかし、遠視の度合いによっては、疲れやすく集中力が続かない、寄り目や斜視になるなどの症状が出ることもあります。極端な遠視の場合は弱視になる可能性があるので、注意が必要です。

近視

近視とは、近くのものはよく見えても、遠くのものはぼやけて見える状態のことです。近視には遺伝が関係しているといわれていますが、生活環境が原因になることも多いようです。子どもが読書や勉強をするときに正しい姿勢が取れているか注意したり、屋外で遊ばせたりして、視力低下を予防しましょう。

乱視

乱視は角膜のゆがみやひずみが原因で起こるものです。遠視や近視が組み合わさるため、対象がぼやけて見えたり二重に見えたりします。乱視は肩こりや疲れなどの不調をもたらします。

ほとんどの乱視は補正レンズで矯正できますが、角膜の病気などによる不正乱視と呼ばれる状態は、矯正は不可能といわれています。

視力低下・異常のサイン1.視線が正面を向いていない

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視力が低下している場合、対象を正面から見るのではなく、違う方向から見ようとすることがあります。これは見やすい角度にピントを合わせようとするためで、視力低下や目の異常が疑われます。

視力低下・異常のサイン2.必要以上にまぶしがる

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異様にまぶしがったり、ものを見るときに手をかざして光をさえぎったりする場合は、視力低下を疑ってみましょう。単純に視力低下だけでなく、ドライアイや白内障や緑内障といった目の異常や疾患が隠れている場合もあります。

視力低下・異常のサイン3.目をこする

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視力が低下してくると目に過剰な力が加わるので、目の周辺の筋肉が疲れてしまいます。目の周りに違和感があるため、目をこすることがあるでしょう。

眼をこすると角膜に傷がつきやすくなります。子どもの場合は、汚れた手で目を触ってしまい、炎症を起こすことも少なくありません。角膜が傷ついてしまうと、視力低下や目の異常につながるので注意しましょう。

視力低下・異常のサイン4.テレビや本などを顔を近づけて見る

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0~1歳児は視力自体が弱いため、近付かないと見えないことがあります。しかし、1歳以降であっても接近しすぎるようであれば視力低下を疑い、医師に相談してみましょう。テレビや本などに集中しすぎると、つい近付いて見てしまうかもしれませんが、対象から離れて正しい姿勢で見るように気を付けましょう。

視力低下・異常のサイン5.遠くを見るときに目を細める

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遠くを見るときに目を細めてピントを調節している場合は、視力低下を疑いましょう。慢性的な視力低下ではなく、目の疲れなどによる一時的な視力低下が原因となることもあります。子どもの場合は斜視や弱視にも注意が必要です。目を細める仕草がひんぱんに見られたら医師に相談しましょう。

視力低下・異常のサイン6.上目づかいをする

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上目づかいをする場合は、目を細める仕草と同様に視力低下や異常を疑う必要があります。眉をひそめる行為も、見にくさを補うための仕草のひとつです。

子ども自身はものを見ようとしているだけでも、周りの人間は、怒られている、睨まれているなどのマイナスな印象を受け取ってしまいます。対人関係が崩れる原因にもなるので注意しましょう。

視力低下・異常のサイン7.首をかしげたりあごを上げてものを見たりする

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正面からものを見るのではなく、首を傾げたりあごを上げたりしてものを見る行為に注意してください。より見やすい場所に視点をずらすための仕草で、視力低下の可能性が考えられます。

視力低下・異常のサイン8.横目でものを見る

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ものを見る際、対象物を正面からではなく斜めから見るケースに注意が必要です。左右で視力が違っているときには、気づかないうちに見やすいほうの目からものを見てしまいます。一方の目だけでものを見る状態を続けてしまうと左右の視力差が生まれ、斜視や視力低下、乱視を引き起こすこともあります。

視力低下・異常のサイン9.片目を閉じてものを見る

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片目だけでものを見るのは、左右の視力に大きな差があるときに見られる仕草です。普段からよく見えるほうの目ばかり使おうとするため、見えにくい目を閉じてものを見る癖がついてしまいます。

視力低下・異常のサイン10.片側の視線をさえぎると極端に嫌がる

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左右の目に視力の差があるときに見えるほうの目を隠されると、急に視野が悪くなってしまいます。そのため、一方の目を隠すことを極端に嫌がることがあります。

視力低下・異常のサイン11.ものを見るときに身体が傾いている

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ものを見るときに身体を傾ける場合は、斜視や弱視、視力低下を疑いましょう。より見やすい視点になるよう、身体をずらしている可能性があります。

視力低下・異常のサイン12.疲れやすい・集中力が続かない

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視力が低下すると、目が疲れやすくなるのはもちろんのこと、姿勢が悪くなる、首や肩が凝るなどの二次症状が起こってしまいます。本来は積極的な性格の子どもであっても、ものがはっきり見えないために、勉強や遊びなどに意欲的になれず、集中力が続かないことがあります。

子どもの視力低下や異常は早期発見と予防が大切!

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子どもの視力低下や異常を防ぐために気を付けたいポイントや、症状が見られたときの対処法について説明します。

ものを見る環境を整える

子どもの視力は生活環境に影響を受けるといわれています。視力の発達段階である乳幼児期は、視覚にさまざまな刺激を与え、両方の目でものを見る訓練をする期間です。

子どもがぐずるとついテレビに頼りたくなるものですが、長時間の視聴はなるべく避けたいですね。遠くの景色を見せたり、天気の良い日は散歩や外遊びをしたりして、視覚に刺激を与えましょう。目の周りをケガしても、眼帯などで目を覆ってしまわないように注意してください。

3歳児健診や学校の健診で視力検査を受ける

自治体が実施する3歳児健診や学校健診の視力検査は、必ず受けさせるようにしましょう。特に3歳児健診では視力検査に慣れていない子どもが多いので、各自の家庭で検査するように指示する地域もあります。

健診の案内をよく読み、家庭で視力検査を行うように指示があれば、マニュアルに沿って正しく視力検査を行いましょう。不安な点が見られたら、健診で再び視力検査を受けたり医師に相談したりしてください。

視力低下や異常のサインを見つけたらすぐに眼科に相談をする

斜視や弱視により視力が低い場合でも、治療の開始が早ければ回復する可能性があります。子どもの視力は6歳頃に完成するといわれているため、子どもの視力低下や異常を見つけたら、すぐに眼科医に相談しましょう。

結膜炎やドライアイ、逆まつげなどの症状が見られたときも、放置せずに眼科を受診しましょう。目をこすることで角膜が傷ついたり雑菌が繁殖したりすることがあるので、注意してください。

適切な治療を受ける

治療が必要な場合は、眼科医と相談して適切な治療を受けましょう。子どもによってはアイパッチや矯正眼鏡の使用を嫌がることがあります。ある程度の年齢であれば治療の必要性が理解できることもあるため、パパやママからわかりやすく説明してあげましょう。

目の異常や視力低下のサインに気づいてあげよう

弱視や斜視などの目の異常は、年齢が低いと回復する見込みがあるといわれています。しかし、低年齢の子どもは、自分の身体の異変をうまく説明できないことから、視力に異常があっても、周りが気付かないことが多いです。目をこする、硬めで見る癖があるなど、ささいなサインを見逃さず、早めに眼科に相談しましょう。

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